ウワウルシの美白効果について
ツイート「熊のブドウ」とも呼ばれるウワウルシは、ヨーロッパ山岳地帯などに自生する低木です。別名、クマコケモモやベアベリーなどとも呼ばれます。
ウワウルシには美白効果があります。メラニン色素を作り出すチロシナーゼ抑制効果物質であるアルブチンと、美白効果のあるエラグ酸が含まれています。
ウワウルシの成分と効果、副作用などについてご紹介します。
ウワウルシの成分
アルブチン
高い美白効果のあるハイドロキノンの糖誘導体です。
ハイドロキノンはメラニン色素を漂白する効果がありますが、ハイドロキノンの配合量が2%を超える化粧品では皮膚障害のリスクがあるので高濃度での配合はできないことが決まっています。
ハイドロキノンそのものは服用もできません。
アルブチンはハイドロキノンにグルコース(ブドウ糖)を結合したものです。糖が結合したハイドロキノンはアルブチンとなり、皮膚障害のリスクがなくなります。
アルブチンの形になると、実際食用になっている植物にも含まれていますので、内服も可能です。
アルブチンは自然由来の食物に多く含まれており、化粧品として外用ができるほか、内服もできます。
体内にアルブチンが入ると、尿の中で分解されてハイドロキノンを生成します。
高い殺菌力のあるハイドロキノンは尿道の消毒機能や腎細胞を刺激しての利尿作用を持っていますので、尿道炎や膀胱炎の治療用の漢方としても使われます。
植物としては、コケモモにも含まれています。安全性の高いウワウルシですが、効果が高いために上限量は定められています。
内服の場合はお茶として飲むのが一般的ですが、記載されている上限量を守るようにしましょう。
エラグ酸
メラニン色素を作り出すチロシナーゼという酵素の働きを抑えるポリフェノールです。メラニンを黒くしてしまう銅イオンをチロシナーゼから分離する効果があります。
チロシナーゼから銅イオンを分離する効果を「キレート効果」といいます。
ウワウルシのほかにもラズベリーやザクロなどの果物、またゲンノショウコのような漢方二も含まれています。化粧品に良く配合されているのはタラ(マメ科の植物)から摂ったものです。
エラグ酸は一種のタンニンです。タンニンはポリフェノールの一種でたくさんの種類があります。どのタンニンにも共通する効果は、「細胞内の脂質が酸化するのを防ぐ」という効果です。
細胞内の脂質が酸化して過酸化脂質になってしまうと、容易に排出されません。
このため、過酸化脂質の部分にメラニンがたまるといつまでも排出されずにシミやそばかすとして表面から見えるようになってしまうのです。
エラグ酸は、細胞内の脂質が過酸化脂質に変化してしまうのを防ぎます。キレート効果に加え、メラニン色素が沈着しにくい肌質を守ることができる成分です。
細胞の脂質の酸化を防ぐことは、細胞の老化を抑制することにもつながります。また、細胞のがん化を防ぐ効果も期待されています。
ウワウルシの効果
シミやそばかすを防ぐ方法は、大きく分けて2つあります。
メラニンを発生させない方法
- 紫外線そのものを防ぐ
- メラニンを黒くする酸化作用を抑える
- メラニン合成をさせない
- メラニン生成をさせる伝達物質を抑制する
紫外線そのものを防ぐのは、日焼け止めなどの外用薬でしかできません。
メラニンを黒くする酸化作用を抑える部分でウワウルシは美白効果を発揮します。
メラニンを無色化する方法
漂白する
できてしまったメラニンを無色化するには、この方法しかありません。
髪の毛もメラニン色素なので、髪の毛の漂白ができる過酸化水素水(オキシフル)は肌に使えるかというと、それは無理です。刺激性がありますので、かなりのリスクを伴うことになります。
このため、還元作用(メラニン色素を淡色化する)のあるハイドロキノンを使うことがあります。また、ハイドロキノンの安全性を追求したアルブチンを使うことがあります。
シミやそばかす改善に作用する方法はこの2つなのですが、どちらの方法にも効果があるのがウワウルシなのです。
ウワウルシの副作用
内服の際は含まれるタンニンの効果で、吐き気や胃部膨満感などの胃の不快症状が出ることがあります。
化粧水などに配合されている外用の場合は特に副作用は報告されていません。
効果が高いのに副作用の少ない漢方としても注目されています。
ウワウルシを効果的に摂取するには
効果の高い美白成分であるアルブチンをウワウルシの葉から抽出するためには、20分間の煮沸が必要です。
ところが、ウワウルシの成分の一つ、エラグ酸(タンニンの一種)はこの方法によるとかなり濃く抽出されてしまい、胃の不快症状につながることがあります。
このため、美白効果を期待してウワウルシを摂取するときは煎剤を使うのが一般的です。
ウワウルシのお茶もありますが、必ず製法を確認し、ただ乾燥しただけのものは美白効果があまり期待できないと思ってよいでしょう。