知人の勧めで、足首に錘(オモリ)を付けて毎日過ごすという生活を始めた。正式名称をアンクルウェイトと言い、その名の通り足首に取り付ける錘。足首に重量物を固着させて歩くことで運動負荷増大によるカロリー消費(=ダイエット効果)と筋力トレーニングの一石二鳥を狙おうというもの。先月出版された「歩くだけダイエット」にその効果と効能が詳しく書かれている。私にこれを勧めてくれた知人とは、本の著者で東京の一級建築士、須藤桂一さん。発売前の著書を送っていただいたので、「大変興味深いので、ぜひ実践してみたい」と感想を送ったところ、新品のアンクルウェイトをプレゼントしてくださった(感激!)。で、今月2日の午後から、さっそく実行しているというわけ。

 「歩くだけダイエット」が提唱している方法は、至ってシンプルだ。アンクルウェイトを毎日装着して、普通に生活するだけ。運動のために特別な時間を設ける必要はなく、食事制限も必要もない。すぐに効果が出るものではないが、運動負荷によるカロリー消費と筋肉量アップによる基礎代謝の増大により、半年から1年で確実なダイエット効果が期待できると、説明している。身長174センチで体重77キロ、健康診断のたびに肥満要注意の指摘を受けるものの、夜型と酒びたり生活が染み付いている私としては、飛び付きたくなるようなダイエット法だ。ただし、須藤さんの本には重要な注意書きがある。絶対にやめないこと。短期間では効果が出ないし、効果を確認できたとしても、一生続ける覚悟を持つこと、と。

 というわけで、足首に重いものをぶら下げるようになって、4日になる。須藤さんが送ってくれたアンクルウェイトは片足1.5キロ、両足で3キロ。初めての人はこれくらいの重量が適切とのこと。出勤前に自宅で足首に取り付けて、帰宅するまで約12時間、ずっと3キロをぶら下げている。現在は内勤なので、歩くのは通勤時のみで一日合計30分程度。歩数計を持っていないので正確にはわからないが、5000歩程度だろう。

 気づいたことが、二つある。一つ目は、片足1.5キロ程度のウェイト増加であれば、歩く分にはまったく気にならないこと。もちろん、今までより足が重いとは感じるが、二足歩行の軸から最も遠い位置にウェイトがあるので、遠心力による慣性モーメントが加わり、歩くのはむしろ楽だ。足が自然と大きく前に出るようになり、バランスを取るために背筋も伸びる。二つ目は、ウェイトを足首に固着させておくのは、思いのほか痛くて苦痛だということ。ウェイトを足首に固定するベルトが動くたびにずれ、皮膚が擦れてしまい、これが、かなり痛い。最初の2日間は、須藤さんが本で紹介しているのと同じように、足首に直接装着し、靴下を上からかぶせていたのだが、ベルトのずれで皮は剥けて靴擦れのようになり、一部はミミズ腫れになってしまった。しょうがないので靴下の上から装着する方式に変えてみたが、ベルトをどんなにきつくしてもすぐに下がって来てしまい、靴の上に乗っかるような状態になって気持ちが悪い。気持ちの悪さは慣れればいいだけかもしれないが,靴が常にアンクルウェイトと接触するわけだから、靴の縁がたちまち擦れてしまうだろう。このことを須藤さんに伝えたら、ウェイトが肌に擦れて痛いというのは、アンクルウェイトの最大の問題点なのだそうだ。しかし、擦れ方は個人差があり過ぎるため、自分でなんとかするしかないのだという。ベルトの締め付け位置や締め付け具合を工夫したり、サポーターを使うなど、痛みを和らげる方法はあるとのこと。

 考えてみれば、歩行中は常に動く足首に重量物を固着させようというのは、相当にハードルの高い話だ。背中にバックパックを背負うようなわけにはいかない。ベルトをどんなにきつく締めても、ウェイト自体の重さと歩くことによる遠心力で、たちまちずり下がってしまう。下がったウェイトは歩を進めるたびに上下に動き、皮膚をこする。アンクルウェイトの最大の問題点が、オモリを付けて歩くことの辛さよりも固着方法の難しさにあるというのは、よくわかる話だ。しかし、ここで諦めては元も子もない。なんとか痛みが和らぐ方法を編み出すしかない。

 アンクルウェイトを付け始めて4日目の朝、大腿部から下に軽い筋肉痛があることに気づいた。歩けないようなものではもちろんなく、日常生活にまったく支障はないが、筋肉痛があるということは、普段使わない筋肉を使っているということだ。続ければ筋肉が鍛えられ、筋肉量が増えて基礎代謝が上がることを予感させる。アンクルウェイト健康法、何としても続けて行こうと思う。

 続報をご期待ください。【つづく】







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