塩はエネルギーにはなりませんが人間にとってとても大切な役割を担っています。塩分は体内では塩素とナトリ

 ウムに分かれて、体重の60~70%の割合を占めている水分、つまり血液やリンパ液に溶け込んでいます。塩は

 一定の濃さで血液に溶け込むことでカラダの水分の量を調節する役割を果たしています。


  私達のカラダには水分が必要で、水がなければ死に至ることは周知の事実ですが、この水分が一定の量を保つこ

 とで、様々な栄養を食物から吸収することができます。この水分の量をコントロールしているのが塩です。塩には

 ナトリウム・マグネシウム・カルシウム・鉄などのミネラルが豊富に含まれていますが、このミネラルは体内で合

 成することができません。よって食品から摂取しなければなりません。水にもミネラルが含まれていますが、塩か

 らもミネラルを摂取することができます。


  大陸ではない日本では岩塩はなく、海塩が主流です。そして室町時代から塩田で天然塩を作り、江戸時代には日

 本海側及び太平洋側ともに多くの塩田で天然塩作りが盛んでした。塩田による天然塩作りは、大量の海水を煮詰め

 て水分を蒸発させて、塩だけを取り出す手法でした。しかし、昭和に入り1970年代になると、塩田が姿を消し

 イオン交換膜を用いた電気機械による製塩が主流になり、成分が塩化ナトリウムだけのミネラルをほとんど含まな

 い化学精製塩が主流になりました。別名食卓塩と呼ばれるものです。


  最近は化学精製された塩が健康被害の原因になることが判明し、天然塩にまた回帰傾向にありますが、スーパー

 へ行くと、海外からの輸入品も含めて多くのお塩の種類を目にします。化学精製塩は問題外として、その中でも天

 然塩は海塩と岩塩に分けられます。


  海塩には天日製塩法、平釜製法、煎ごう法などがありますが、日本のほとんどの天然塩が気候や地形の関係で蒸

 発条件が悪く、釜で煮詰めたり、蒸気で蒸発させる平釜製法か煎ごう法です。天日製塩法は太陽熱と風を利用して

 塩田で順次海水を濃縮し、塩の結晶を取る方法で自然環境を利用し、火による煮沸や蒸発が無いためミネラルが豊

 富です。この天日製塩法で有名なのがフランスのブルターニュ地方のゲランドや、プロヴァンス地方のカマルグの

 塩、大西洋岸のイル・ド・レの塩です。


  岩塩は内陸部で採れる鉱物として採掘される塩化ナトリウムのことで、海水の化石です。地殻変動で隆起して海

 水が陸上に閉じ込められ何億年もかけて化石化したもの、または砂漠の塩湖で水分蒸発により塩分が結晶化したも

 のが岩塩です。また、ナトリウムの含有量が高く、にがり成分のマグネシウムが含まれていないものがほとんどで

 す。また砂などの異物混入も多く、鉱石なので取り除くのは難しく、水に溶けにくい性質を持っていて、工業利用

 されています。


  このことから、海塩と岩塩どちらが良いかと言えば海塩で、出来ればミネラル成分が豊富な、自然環境を利用し

 て作られた天日製塩法のものがベストです。平釜製法煎ごう法ですと、火を入れた時点でミネラル成分が少なくな

 る可能性がでてくるからです。私はミネラル豊富なフランスゲランドのオーガニック塩を使用していまして、一番

 上の写真が使用しているお塩ですが、フランスオーガニック認証機関ナチュールプログレの認証取得商品です。


  もう一つ海塩の方が良い理由がありまして、塩が貴重だった昔、内陸部の人達は岩塩を食用にせず、海塩を物々

 交換で手に入れていました。昔の人達は本当に賢くカラダに良いものをよく分かっていました。天日製塩法の海塩

 は自然環境を利用し作られ、不純物も少なく、ミネラルが豊富で、溶けやすく料理に使用しやすいという利点があ

 ります。加えて、海水がキレイな場所の塩田で作られた塩であることも、海塩を選ぶ時の大事な条件となります。


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