2014年01月26日
人間はほかの動物と同じように、目でみて、鼻で嗅ぎ、舌で味わい、耳で聞いたり皮膚で感じたりして、恋愛対象としての相手を吟味している。人間は、五感で恋をする。
厳正なる審査を無意識に行い、見事「当選」した人にわき出てくるのが恋愛感情である。
人間は、どのような基準で相手を選ぶのか?今回読んだ『なぜ、その人に惹かれてしまうのか』では、これを生物的な観点で解き明かしていく。
■恋は視覚
・男性が若い女性にときめく理由
恋愛の最終目的は、子孫を残すことである。
男性は狩猟時代から、長い長い年月をかけて、女性は年をとるほど出産に伴う危険性が高くなることを知った。それも本能的に。「子孫を残す相手」として条件が同じであれば、若い女性を求める。というのが男性の本能だ。
男性がすぐに女性の胸や腰、お尻などに目をやってしまうのは、「この女性は俺の子を産むのに適しているか」どうかを選ぶ、動物としての本能的な行動なので、あんまり怒らないであげてください。DNAレベルで、どうしようもないのです。
・女性にとって理想的な男性像
狩猟採集時代にどのような男性がモテただろうか。
「狩猟がうまくて、獲得した獲物を分け与えてくれる、母子を守ってくれる男性」である。男性的な強さを感じさせる体格の良さ、守ってくれるという安心感は、現代の男性にも求められるモテ資質。
極端にいえば、健康的で、金持ちで、ケチでなく、魅力的な顔や体系をもっている男性が好まれるのである。
全ての女性がそうだというワケではなかろう。しかし、これがそのまま当てはまる女性も皆無ではないはずだ。それは恥ずかしい事でも何でもない。守られたいという願望が現代的になって表れているだけなのだから。
■恋は嗅覚
失敗しない恋人選びをする秘訣は、人工的なにおいをつけないこと。
これはどういうことか。相手の体臭を嗅ぐことで相手を判断するのに、邪魔になってしまう。相手の体臭を心地よいと感じられないカップルは、夜の回数が少なく、男女ともに浮気しやすくなるそうだ。
自然な体臭を嗅ぎ合って、そのような悲劇を事前に回避する。過度な香水の使用はなるべく避けたい。
異性の体臭やにおいを「受け付けない」と感じたら、それは遺伝子が「コイツはやめとけ」と警告しているということだ。
■恋は聴覚
良い声をしている人はモテる。
男性の深くやわらかみのある低音、女性の明るく明瞭な高い声は、一般的に「良い声」とされている。
第二に、声は知性を表す。
どのような言葉を使って、どのように会話をするのかを声で量ることで、視覚的なアピールが本物か偽物かを確認するのだ。
見た目がカッコいいのに、しゃべると残念なトンチンカン。
見た目は大したことないけど、声や会話のテンポ、波長が合う。といった具合に。
■恋は味覚
恋愛対象としての相手を見定めるため、舌で味わう。
なんだかエロティックだ。そこまで行く前にもっと重要な「味わう」機会はある。そう、「食事」だ。
食事では互いの生活感やマナー、味の好みや経済状況など、あらゆる判断材料が出てくる。食事デートは、女性が男性の求愛の程度をしる上で重要なイベントなのだ。ここでケチを見せると、恋の発展は望めない。
無論、おごられる側の女性の態度やマナーを、女性が想像している以上に男性は注意深くみている。
「おごられて当然」「お礼も言わない」といった態度では、男性から願い下げされてしまうだけだ。
■恋は触覚
究極の接触。それは男女の交わり。
視覚、聴覚、味覚、嗅覚、で「合格」とみなした相手を最終確認する。言いかえれば、これだけの関門を突破できなければ「交わる」ことはできないということになる。大変なのね。
この本を読んでいればうすうす感じるが、結局のところ、モテるやつは生まれながらにモテてしまうのだ。
プロポーションや顔は簡単に変えられるものではない。自然な体臭を拒絶されてしまえばほぼ「おしまい」である。しかし、変えられるところは、努力でいくらでも変えられる。声はトレーニングで鍛えられる。意識次第で話し方は変えられる。体臭も食生活で変わる。努力すれば変えられる部分を、「うまれつきモテるやつには敵わない」と諦めてしまうのはもったいない。努力に勝る天才なしっていうじゃない。
ここでふと考えた。「成就不可能な恋愛」も存在するのではないかと。わたしの友人に、何度も何度も告白してはフラれている男がいる。彼は女性から見てあきらかに「不合格」なのだ。その女性は「付き合うとか、そういうのじゃない」という評価を下している。残酷な言い方をすれば「生理的に無理」ということなのだろう。遺伝子レベルで拒絶された場合は、もう諦めるしかない。
「諦めたほうがいいぞ」とアドバイスするよりも、この本を見せてあげたほうが説得力がある。今度読ませてみようかな。
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