妊娠3ヶ月(妊娠8週0日~11週6日)の妊娠経過とスケジュール
| 妊娠区分 | 妊娠初期 | |||
| 妊娠月数 | 妊娠3ヶ月 | |||
| 妊娠週数 | 8週 | 9週 | 10週 | 11週 |
| 妊娠日数 | 56~62日 | 63~69日 | 70~76日 | 77~83日 |
| 出産区分 | 流産 | |||
| 妊婦健診 | 妊娠11週末までに3回程度の妊婦健康診査を受ける必要があります。 | |||
| 母体と胎児 | ||||
| 妊娠11週末の母体 | 妊娠11週末の胎児 | |||
| 子宮の大きさ | 妊娠11週末ではほぼ手拳大となります | |||
| 子宮底長 | 妊娠11週末では恥骨結合上縁 | |||
| 胎児身長 | 妊娠11週末で約9㎝ | |||
| 胎児体重 | 妊娠11週で約20g | |||
| 超音波検査 | ・GS:26~44㎜ ・CRL:13~20㎜ | ・GS:32~52㎜ ・CRL:20~27㎜ | ・GS:39~61㎜ ・CRL:29~36㎜ ・BPD:9~16㎜ | ・CRL:38~46㎜ ・BPD:12~21㎜ |
| 胎児の成長 | ・妊娠8週以降から12週初めまでに心拍を信号音として100%検出することができます。 ・妊娠9週頃に胎児心拍が最も速くなります。170~180bpm ・内性部の分泌機能がすすみ、妊娠11週末には外陰部で両性の区別が可能となります。 ・顔や内臓器官が発達し、ヒトらしくなります。 ・皮膚は硝子様透明で皮下の血管および内臓が透けてみえます。 ・妊娠8週以降から胎児とよばれるようになります。 ・胎盤は発達段階でまだ未完成です。 | |||
| 母体の 身体的変化 | ・器官形成期にあたります。 ・妊娠10週頃に尿中hCGが最高値となます。(20万IU/L) ・子宮は拳大になりますが腹部はまだ目立ちません。 ・トイレが近くなり、頻尿傾向になります。 ・妊娠によるホルモンの変化から便秘がちになります。 ・新陳代謝が活発になり、汗をかきやすくなったり、おりものが増えたりします。 ・嗜好の変化、吐き気などのつわり症状、イライラなど妊娠に伴う不快症状がヒークになります。 ・乳房の増大、乳頭や乳輪部の色素沈着が強くなります。 ・つわり症状の程度によりますが体重が減少するヒトがいます。 ・外見の変化はまだほとんどみられません。 | |||
| 母体の 心理的変化 | ・つわりなどのマイナートラブルから妊娠に対して否定的感情が強くなることもあります。 ・超音波画像で胎児の姿を確認することにより胎児への関心が高まってきます。 ・妊娠している実感を少しずついだきはじめます。 | |||
| 妊婦健診 | [基本的な健康診査項目] ・問診:前回の受診から今回までの間に起こった身体的、社会的、心理的状態について問題がないかどうか、不安や疑問など。 ・視診:全身観察・腹部の観察(腹部の形態、色素沈着、発疹など皮膚の状態など) ・触診:腹部の診察、下肢の浮腫の有無 ・聴診:胎児心音(ドップラー法、超音波断層法) ・計測診:腹囲・子宮底、血圧、体重 ・尿検査:尿タンパク、尿糖 ・超音波検査:胎芽・胎児の心拍の確認・双胎のチェック・胎児の大奇形のスクリーニング・予定日の確認のためにCRLの計測など。 ・内診:子宮の大きさや硬度、子宮筋腫の有無、子宮頚管の長さや柔軟性、膣狭窄や膣中隔などの異常の有無、卵巣などの状態、子宮膣部のびらんの有無、分泌物の量と性状などを診察します。子宮や軟産道の妊娠性の変化を確認するとともに流産兆候の有無の観察します。 | |||
| 検査 | [妊娠が確定後の検査] [母体・胎児に対するリスク因子の発見] ・血液一般(血算、生化学)、血液型(ABO式・Rh式)、不規則抗体(間接クームス試験)など。 ・子宮頚部細胞診 [感染症スクリーニング] ・風疹抗体(初診時) ・梅毒血清反応、HBs抗原、HCV抗体、HIV抗体、HTLV-1抗体(30週まで)、クラミジア(30週まで)など。 [妊婦の耐糖能異常スクリーニング] ・随時血糖 | |||
| 注意点 | ・胎盤が完成するまでは流産しやすい時期ですからくれぐれも無理をしないで、出血やおなかの痛みなどの症状がある場合は早めに受診してましょう。 ・妊娠悪阻とは、つわり症状がひどく、嘔吐を繰り返し、食べ物の摂取が損なわれることによる栄養障害、体重減少などのほか、様々な症状を呈し、日常生活に支障をきたし、治療を必要とするものをいいます。 | |||
| 異常 | ・流産・妊娠悪阻・子宮外妊娠・胞状奇胎・絨毛膜下血腫・細菌性膣炎など。 | |||
| 指導 | ・日常生活は普段とおりでよいですが激しい運動は避けましょう。 ・つわり症状に対して食事の工夫をおこないましょう。 ・妊娠が確定したらできるだけ早い時期に、出産予定日や休業の予定を会社へ申し出ましょう。 ・つわり症状がつらいときには、食べたいものを食べたいときに、食べたいだけ食べましょう。 ・便秘の予防は、できるだけ1日日3回きちんと食べる、バランスを考え食物繊維を多く含む食事に配慮、適度な運動、食後の排便習慣などの工夫をしましょう。 ・妊娠中はホルモンの影響や胎動やお腹が大きくなることで不眠になりやすくなります。クッションや抱き枕などの利用、短時間のお昼寝、適度な運動、アロマなど環境改善など工夫しましょう。 ・妊娠中には胎児が骨盤内に下降して膀胱を圧迫するためトイレが近く頻尿になります。我慢すると膀胱炎や腎炎などを起こすことがありますので我慢しないよう、外出時はトイレの場所を確認するよう心がけましょう。 ・母子健康手帳交付の受け方の指導。 | |||
*妊婦健診の基本項目:体重、血圧、尿検査(尿蛋白・尿糖)、腹囲、子宮底長、浮腫
*GS:胎嚢
*CRL:頭殿長(胎児の頭から臀部までの距離)
*BPD:児頭大横径(児頭の最大となる横経)
*AC:腹囲
*FL:大腿骨長(大腿骨の長さ)