目次
- アルコールにもアレルギーがあるって知ってた?
- アルコールアレルギー≠お酒が弱い
- アルコールアレルギーの症状と原因
- アルコールアレルギーの検査方法
- アルコールアレルギーは治療可能?
- アルコールは飲むほどに強くなる?依存症に注意
- アレルギーもお酒に弱い人も無理に飲むのは厳禁
アルコールにもアレルギーがあるって知ってた?
会社での付き合いや飲み会などで、お酒を飲む機会もあると思います。普段飲んでいるお酒に対してアレルギーを起こすことがあるのを、あなたは知っていましたか?アレルギーにはいろいろな種類がありますが「アルコール」でもアレルギーを起こすことがあるそうです。お酒が弱いという方ももしかすると、アルコールアレルギーの可能性もあります。もしもアレルギーだったら治療が可能なのか、予防や緩和の方法など気になることを私、水野がお伝えします。
アルコールアレルギー≠お酒が弱い
このアルコールアレルギー、お酒が弱い人も関係があるのか気になるところです。詳しくみていきましょう。
アルコールアレルギーとは
アルコールアレルギーは英語で「Alcohol allergy」といいます。また、アルコール過敏症とも呼ばれています。このアルコールアレルギーとは、お酒を飲むとアレルギー反応が起こることをいいます。お酒などのアルコールを飲んでいなくても、注射をする前の消毒用のアルコールなどが肌に触れるだけでも反応を起こしてしまうそうです。
アルコールアレルギーと知りながら、もしもお酒を飲んでしまうと最悪の場合にはアナフィラキシーショックを起こしてしまうこともあります。
※アナフィラキシーショックとは?
アナフィラキシーは短時間のうちに全身にアレルギー症状がでることで、命に関わることもあるので安易に考えていいものではありません。血圧の低下や意識障害を起こして命が危険な状態になることを、アナフィラキシーショックといいます。
アルコールアレルギーの原因
アルコールアレルギーは「アセトアルデヒド」という物質が原因です。これは、肝臓でアルコールが分解されるときに発生する中間代謝物質です。お酒を飲んで二日酔いを起こすのは、このアセトアルデヒドが引き起こす反応だと考えられています。アセトアルデヒドには吐き気、呼吸促拍などを起こし、アルコールよりも数倍強めの反応を起こす有害物質です。
「お酒に弱い」とアレルギーの違い
お酒が弱い人は、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の分解能力が低いことからお酒が弱くなるといわれています。肝臓が強いとお酒も強いという考えは間違っています。お酒に弱い人はアセトアルデヒドの影響を受けやすいということになります。
アルコールアレルギーの方は、アルコールが触れるだけで身体のかゆみなどを引き起こします。体内にアルコールを分解する酵素を持っていない人が、アレルギーを引き起こしやすいそうです。お酒を飲んで、痒くなる、腹痛や下痢などを起こすこともあるそうです。また、お酒を飲むたびにくしゃみや鼻水がでるという方は、アルコールアレルギーを疑ったほうがいいかもしれませんね。
突然発症する場合も多い
今まで大丈夫だったからと安心していいわけではないようです。アレルギーというのは体の許容量を越えてしまった時に突然、発症します。アレルギーは日々蓄積されていますが、目に見えて分かるものではないので困りますね。しかも、アレルギーを発症すると他のアレルギーも併発しやすいともいわれています。
喘息の人は特に注意
元々、喘息を患っている方はアルコールに注意が必要です。アセトアルデヒドが毛細血管を拡張させます。このため、気管支の血管が拡張し滲出液を排出することができなくなり、気道を狭くするといわれています。これによって喘息の発作が起こるので、喘息を患っている方は気を付けた方がいいかもしれませんね。
アルコールアレルギーの症状と原因
アルコールアレルギーの症状と原因について知っておきましょう。
アルコールアレルギーの原因は?
- アセトアルデヒドというアルコールを分解する際にでる物質が原因になる
- アルコールを飲むと発症する
- 肌にアルコール類が触れただけでも発症する
- 分解酵素を持っていない人がいる
- 遺伝によるアルコールアレルギーを引き継いだ
血中にアセトアルデヒドが流れ、脂肪細胞を刺激すると体のかゆみを引き起こすヒスタミンが発生するので、アルコールアレルギーを起こすと言われています。
アルコールアレルギーの症状は?
- 顔が赤くなる
- 体に痒みや蕁麻疹
- まだらな赤み
- 消化器系の不調
- くしゃみに鼻水、鼻づまり
- 消毒や化粧水で湿疹
- 心臓がバクバクしたり、脈が早くなる
このような症状が頻繁に出たり、明らかにいつも違う場合には、アルコールアレルギーの可能性もあるので注意が必要でしょう。
アルコールアレルギーの検査方法
アルコールアレルギーの検査方法は2つあります。自分で行う簡単なパッチテストと病院での検査です。自分がアルコールアレルギーかすぐに知りたいという方は、パッチテストでチェックすることができます。
自分でパッチテスト
自宅で簡単にできるパッチテストです。事前に知っておくことで、お酒に対して強いか弱いかなどが分かります。アルコールアレルギーが出やすい体質かどうかしっておくことが大切です。
<用意するもの>
- 市販の消毒用アルコール
- 絆創膏
<パッチテストの方法>
- 絆創膏のガーゼのところに市販の消毒液を2~3滴しみ込ませる
- 1の絆創膏を上腕の内側に貼る
- 7分後にはがして、はがした直後(5秒以内)にガーゼがあたっていた部分の肌の色をチェックします。
- はがして更に10分後にもう一度肌の色をチェックします
<判定の仕方>
- はがした直後に肌が赤くなっている→ALDH2不活性型(お酒を飲めない体質)
- はがした直後は赤くなっていなかったけど10分後には赤くなっている→ALDH2低活性型(お酒に弱い体質の方)
- 肌の色に特に変化はなかった→ALDH2活性型(お酒に強い体質の方)
絆創膏と消毒用アルコールがあればチェックできるので、誰でも簡単にできます。一度は自分がお酒に弱い体質なのかを知っておくと安心でしょう。
病院で検査、何科へ行く?
基本的には何科で受けても問題はありません。自分のでている症状によって検査を受ける病院を決めてもいいと思います。迷ってしまった場合は内科でも検査はしてもらえます。病院での検査では血液検査とパッチテストの2つの方法に分かれています。
アレルギー検査は症状が出ていて治療が必要であれば、保険の対象になります。特に症状はないけどアレルギーを知りたいという場合は自費になります。
アルコールアレルギーは治療可能?
アルコールアレルギーだったら治療はできるのでしょうか?
治療はできない。予防が肝心
基本的には治療しても治らないと言われています。アセトアルデヒド脱水素酵素の量は人によって量が違います。先天的に決まっているものなので、お酒の量を多く増やしても治るものではありません。アレルギー症状の出方によっては緩和したり、予防することは可能と言われています。
アレルギーの予防にはアルコールを摂取しないことが一番です。どうしても宴会などで飲まなければならない場合は、可能な限りノンアルコールカクテルのものを飲むようにしましょう。
ノンアルコールのもの以外を勧められたら……
- 空腹の状態でお酒を飲まないようにする
- お酒を飲む前には牛乳を飲んでおく
- お酒を飲むときに水やお茶を一緒に飲むようにする
このようにして出来るだけお酒を飲まなくていいようにしましょう。
症状の改善方法
実は日本人の約半分はアルコールを分解する酵素をもっていないそうなんです。この分解する酵素を持っていないことから、アルコールアレルギーを発症しやすいと言われています。顔が赤くなる、痒くなる、下痢や腹痛、鼻水などがアルコールアレルギーの症状です。この症状を改善する方法をご紹介します。
顔が赤くなる
アレルゲンであるアルコールに触れないことや飲まないことが、顔が赤くなるのを防ぐ方法です。
体に痒みや蕁麻疹
お酒を飲むと体が熱いと感じたことはありませんか?それは血の巡りがよくなったので熱いと感じます。身体の血流量が増えることで、血液にヒスタミンがのって体を巡っていき痒くなるそうです。この痒みを抑えるには体を冷やすといいそうです。冷やすことで血流量が減るので痒みも少なくなるようです。
まだらな赤み
お酒を飲んだことで、まだらな赤みが出る原因の一つとして血管の膨張があります。時間の経過とともに、まだら模様は消えることがほとんどです。まだらな赤みが出る場合には肝臓病の疑いもあるので、医師の診断を受けることをオススメします。まだらな赤みを出さないためにもお酒を飲む量を少なくすることが必要です。
消化器系の不調
お酒を飲んだ翌日などに消化器系の不調を感じたら、胃が荒れて一時的なアルコールアレルギーを起こしているようです。アレルギーの場合はお酒を飲まないことが一番ですが緩和する方法もあります。
お酒を飲む前にはウコンを摂るようにしましょう。ウコンに含まれているクルクミンが毒物を分解して排出してくれると言われています。二日酔いの予防にも効果があるようです。
また、お酒を飲む前には何か食べるようにしましょう。すきっ腹でお酒を飲むと血液中のアルコール濃度が急に上がるので、胃を荒れさせる原因になるようです。お酒を飲んでいるときに、チーズや枝豆など相性のいい食べ物を食べることがいいそうです。
ちょこちょこ水を飲むこともオススメします。アルコールを分解するには水も必要だと言われているので、アルコール濃度が急に上がるのを防ぐためにも水を飲むようにしましょう。
くしゃみに鼻水、鼻づまり
アルコールの効果によって血液の流れが良くなると、鼻の中にある血管も広がり血の流れもよくなります。鼻の粘膜は海綿体(かいめんたい)が血液をため込んでしまうことで、鼻詰まりが起こります。お酒を飲み続けていれば粘膜の腫れはそのまま治りません。
もともとアレルギー性鼻炎の方は飲酒を控えることで悪化を防げるでしょう。花粉症などによってアレルギー性鼻炎になっている場合、鼻炎薬を飲んでいると思いますが薬によってはお酒との相性が悪いものもあります。相性の悪いものは体にも負担がかかるので注意が要ります。
くしゃみや鼻水、鼻詰まりが起こる場合の一番の予防と改善方法は「お酒を飲まない」こと、アレルギー性鼻炎の治療をすることです。飲む場合には飲みすぎに注意したり、飲む量を調節することが重要と言えそうです。
エタノールを含む消毒や化粧水で湿疹
エタノールは身近な消毒液やお酒、トイレの消臭剤などにも含まれています。注射をする前の消毒液にも含まれているので、アルコールアレルギーの方は事前にアルコールアレルギーであることを申告しておくといいでしょう。エタノールが含まれている化粧品などはできるだけ使わないようにしましょう。
アルコールアレルギーで湿疹が出たりするのは、アセトアルデヒドが肥満細胞を刺激し、痒みを引き起こすヒスタミンの作用が原因になっているそうです。またアルコールの消化によって肝機能が低下し肌荒れや湿疹が治りにくくなることもあるそうです。
アルコールを含んでいる日用品
化粧水・香水・制汗剤・ウエットティッシュなどです。身近にあるものに多くアルコールが含まれているのでアレルギーの方は日頃から注意しておきましょう。
心臓がバクバクしたり、脈が早くなる
アルコールなどには自律神経を刺激して、血圧を変化させたり脈を早める作用があるのでお酒の量を減らすようにしましょう。
アルコールと薬の併用について
アルコールアレルギーもアレルギーなので、鼻炎用などの薬で治まりそうな気もしますね。アレルギー性鼻炎はアルコールによって悪化するのでアルコールの摂取を控えましょう。またアルコールとアレルギー性鼻炎の薬を飲んではいけないといわれています。アレルギー性鼻炎の薬とアルコール、それぞれの働きは真逆のものです。アレルギー性鼻炎の薬を飲んだ後にお酒を飲むと眠くなったり、気持ち悪くなることもあるそうです。これは2つの効果が強く出すぎているせいです。
アルコールは飲むほどに強くなる?依存症に注意
アルコールは飲んだだけ強くなると最近解明されたそうです。アルコールを分解してくれるミクロゾームエタノール酸化酵素(MEOS)の活性によってアルコールをのむことでお酒に強くなるようですが、薬に対する耐性もできる問題もあるそうです、またMEOSによって癌のリスクが高くなることも分かってきているそうです。
たくさん飲めたとしても、習慣的に飲むようになると酔うためにアルコールの量が増えるそうです。どんどん飲んでも耐性ができているので酔えなくなります。断酒後に飲酒すると一時的にアルコールに弱くなっていますが、また強くなり病気の進行とともに耐性が落ちます。そうなると少量のお酒でもひどく酔うようになります。
飲みすぎているとコントロール障害になり、飲みすぎを止められなくなりアルコール依存症になる恐れもあるそうですので気を付けたいですね。
アレルギーもお酒に弱い人も無理に飲むのは厳禁
アルコールアレルギーの方もお酒が弱い方も、無理に飲むのはやめるようにしましょう。すでにアルコールアレルギーを発症している方は、出来るだけアルコールを避けることが大切です。最悪の場合、アナフィラキシーショックを起こして、命の危険を招くこともあるので注意が必要です。お酒が弱いという方も、そうでない方も、いつアレルギーを発症してもおかしくないので飲みすぎに気を付けましょう。
また宴会などのお酒の席などで勧められる場合も考えて、できればアルコールアレルギーであることを伝えておくことがいいと思います。お酒を飲むとアレルギーが出るということさえ、相手に伝われば付き合いが悪いということにはならないでしょう。その場の雰囲気もあるとは思いますが、ノンアルコールのものなどを選んだりして自分の体を守りつつ楽しむことをオススメします。