【 ショックすぎる】頭の水虫で毛が抜ける『脱毛症』!何とペットから感染で! 頭の水虫で毛が抜けるのはどうしたらよいか?

 

水虫と言えば、足の指の間にできるもの、というイメージです。最近は爪にできる水虫についてもよく知られるようになってきました。しかし、頭皮や頭髪にも感染し、それが脱毛の原因になることをご存じでしょうか?まさか、ペットからの感染で脱毛症になっていたなんて!調べてみよう!

夏に増える頭の水虫

前回、脱毛には、ストレス以外のさまざまな原因があるとお話ししました。

夏になると皮膚科の外来は、感染症の患者さんが増えます。特に多いのが水虫です。

足の指や爪の水虫はもちろんですが、「髪の毛が抜ける」と来院した患者さんの頭皮や頭髪から水虫の原因菌が見つかり、「頭の水虫が原因の脱毛」だったというケースも、実は珍しくありません。また近ごろは、ペットの犬や猫が感染している水虫の菌が飼い主にうつって脱毛が起きるという例も増えてきました。

ペットや格闘技でうつる例が増加

水虫は医学的には「白癬(はくせん)」という感染症です。原因は皮膚糸状菌というカビの仲間で、一般に白癬菌とも言います。「頭の水虫」は、頭にこの皮膚糸状菌が寄生したもの。「頭部白癬」が正式な名称ですが、以前は「シラクモ」と呼ぶこともありました。

白癬を起こす皮膚糸状菌は世界に40種類以上あり、日本ではうち10種類ほどが白癬を起こすとされています。

ヒトからヒトだけでなく、動物とヒトの間でも感染します。国内で感染例が多いのは、トリコフィトン・ルブルム、トリコフィトン・メンタグロフィテスという菌ですが、ペットからの感染はこれとは異なるミクロスポルム・カニスという菌が原因です。頭部にこれらの菌が寄生すると、ふけが増え、髪の毛は折れて、抜けやすくなり、局所的な「脱毛巣」ができます。

また最近、海外から入ってきたと考えられる白癬もあります。柔道やレスリングなど、体の接触のある格闘技をする人の間で主に感染する皮膚糸状菌、トリコフィトン・トンズランスという菌が原因の白癬で、「新型水虫」と報じられたこともあります。これに感染すると毛が抜けたところが、黒い点になります。毛孔(毛穴)に菌が侵入すると髪の毛が根元で切れるため、残ったところが黒い点に見えるのです。日本ではほとんど見られなかった菌ですが、10年ほど前から感染する人が増え始めました。スポーツによる国際交流が盛んになり、グローバル化してきたことが背景にあります。

抗真菌薬での治療が基本

頭部白癬の治療は、抗真菌薬の使用が基本です。

原因菌の増殖を抑えて、殺菌する効果があります。原因菌が頭皮の表面に感染している場合は塗り薬を、毛孔まで侵入しているときは飲み薬で治療します。

治療期間は人によりますが、数カ月はかかります。

注意が必要なのは、頭部白癬は症状が進行すると強い炎症が起こり、脱毛巣が化膿(かのう)して頭皮が腫れ、おできのようになることがあることです。このような状態を「ケルスス禿瘡(とくそう)」と呼び、放置すると硬い傷跡になり、再び発毛が見込めない状態となってしまいます。

ケルスス禿瘡は別の皮膚病と間違われやすく、適切な治療が行われずに症状が悪化している場合があります。湿疹などと診断されてステロイド薬を使った結果、炎症や腫れが悪化した場合、治療を続けても改善しない場合は、ケルスス禿瘡を疑って詳しい診察を受けた方がよいでしょう。

湿気の多いところと抵抗力の弱い人は、要注意

皮膚糸状菌は、ケラチンというたんぱく質のある皮膚、爪、毛などの部位に感染します。また高温多湿で、菌の栄養となるケラチンがある環境で生育し、増殖します。つまり感染ルートとなりやすいのは、お風呂やプールのマット、トイレのスリッパのように、皮膚が直接接してなおかつ湿りやすいものです。一般に水虫予防にはこれらを共用しないことが基本ですが、頭部白癬の予防のためには髪を乾かすタオル、ブラシなどの共用も避けましょう。原因がペット由来のミクロスポルム・カニスである場合は、感染源であるペットも要治療です。獣医師の診療を受け、それまでは接触しないように気をつけてください。

一般的に皮膚の感染症にかかるか否か、重症化するか否かは、人間側の健康状態もかかわってきます。免疫機能が低下していると病原菌に対する抵抗力が弱くなります。高齢者や、糖尿病、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染などの持病がある人は、とくに注意が必要です。

これから暑くなってくると健康な人でも食欲が低下します。栄養のバランスのとれた食事を心がけて、抵抗力を落とさないことが、頭部白癬のみならずさまざまな感染症の予防に重要です。

 

まずは、ペットを飼っている家は確認し、病院で診察を早く見てもらいましょう。自己判断は決してしないこと。

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