カシスポリフェノール
カシスポリフェノールとはカシスに含まれるポリフェノール成分を総称したものですが正確な定義はありません。
カシスにはアントシアニンを中心にフラバノール(Flavan-3-ols)類、ルラボノール(flavonol)類、イソフラボン、そしてプロアントシアニジンといったポリフェノールが含まれていますが、基本的にはカシスポリフェノールという場合は特徴成分であるアントシアニンを指すことが多いようです。
また、ポリフェノールは抗酸化物質の代名詞的な要素もあるためか、カシスに含まれるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなど抗酸化作用を持つ成分も含めてカシスポリフェノールという場合もあるようです。
ポリフェノールとは?
そもそもカシスポリフェノールのポリフェノールとは何でしょう?
ポリフェノールとは植物に含まれる色素や渋み成分で、化学的に言うとフェノール性ヒドロキシ基という原子集合体を複数持つ成分の総称です。
植物においてはありふれた物質で、その種類も5000種類以上あると言われます。代表的なものにはタンニン、カテキン、ルチン、イソフラボン、アントシアニン、セサミンなどがあります。
ポリフェノールは「フレンチパラドックス」というエピソードを発端に一躍脚光を浴び、その後、代表的な健康成分として認識されています。
フレンチパラドックスとは「フランス人は大量の動物性脂肪分を摂っているのに心臓病が少ないのは、フランス人が日常的に飲むワインに心臓病のリスクを軽減するポリフェノールが多く含まれているからだ」という説です。
そして、ポリフェノールが心臓病のリスクを軽減する理由に抗酸化作用をあげています。このエピソードは世界中に伝わり、ポリフェノールブームを引き起こしました。その時から、
ポリフェノール
↓
抗酸化物質
↓
健康に良い
といった認識が広まっています。
前述したようにポリフェノールには非常に多くの種類があるので、それぞれのポリフェノールの効能には差異があり、抗酸化作用にも強弱があります。
ですので、効能的にはポリフェノールを一括りにするのは少々乱暴で、効果を期待する場合はポリフェノールの種類を考慮する必要があります。
カシスポリフェノールに含まれるポリフェノール
カシスに含まれる主要なポリフェノールはアントシアニンです。その他にカテキン、エピカテキン、イソラムネチン、ケンフェロール、ケルセチン、ミリセチン、イソフラボン、プロアントシアニジンなどが含まれています。
カシスポリフェノールの大部分を占めるのがアントシアニンであるため、カシスポリフェノールはカシスアントシアニンと同意語で扱われることもありますが、厳密にはカシスアントシアニンにより効能の範囲が広いと言えます。
特に比較的多く含まれているプロアントシアニジンの抗酸化力はポリフェノールの中でもかなり強い言われており、また抗酸化作用以外の効能も発見されてきています。
カシスポリフェノールの効能
カシスポリフェノールの効能は何と言っても抗酸化作用です。特にカシスに含まれているデルフィニジン系のアントシアニンは特に強い抗酸化作用を示すことが分かっています。
また、アントシアニンは体内で代謝されず血液中に移行するため、速効性と直接的な作用が期待できます。
アントシアニンが眼に効果的と言われるのは、通常のポリフェノールが届きにくい網膜などの眼の組織に直接効能を発揮するからと考えられています。
アントシアニンには「末梢血管を拡張して血流を改善する効能」「毛様体筋を弛緩する効能」「ロドプシンの再生を促進する効能」などもあり、さらに(カシスに期待できる14の効果と重複しますが)以下のような効果が期待できます。
- 視力回復
- 眼精疲労(目の疲れ)改善
- 目のかすみ(ピントフリーズ現象)の改善
- 夜盲症改善(暗順応効果)
- 老眼予防
- 緑内障予防
- 白内障予防
- 加齢性黄斑変性症予防
- 目の下のクマの解消
- 冷え性の改善
- 筋肉疲労の緩和
- 肩こり解消
- 動脈硬化予防
- インフルエンザ予防
この他にも「癌(ガン)の予防効果」「アンチエイジング効果」「殺菌効果」「ストレス抑制効果」が期待できるという報告もあります。
さらに、プロアントシアニジンには強力な抗酸化作用に加え、「糖尿病予防効果」「整腸作用」「胃潰瘍予防効果」「体臭抑制効果」などが期待できるという報告もあります。
また、プロアントシアニジンは肌の「シミ」や「たるみ」を予防・改善させるとして化粧品に配合されている成分でもありますので美容効果も期待できるかもしれません。
プロアントシアニジンはまだ解明できていないことも多く、今後更なる効果が発見されるかもしれません。
これらがカシスポリフェノールの効能とされますが、実はブルーベリーにも同様の効果が期待できます。しかし、特筆すべきはカシスはブルーベリー等と比べてポリフェノール濃度が高く、高い効果性を期待できるということです。