ネットで話題!重曹で毛穴の黒ずみや角栓は除去できる?



ネットで評判になっている美容法の1つに、「重曹洗顔」や「重曹パック」があります。「毛穴の汚れが落ちてツルツルになった」「角栓がポロポロ落ちた」など、色々な効果が謳われている記事を目にしますが、果たして本当なのでしょうか。

その真相を確かめるため、スキンケア大学でも監修ドクターとして多数の記事をご監修いただいている、東京警察病院の澤田 彰史(さわだ あきふみ)先生にお話をお伺いしました。



澤田先生は、医療機関での医療活動の傍ら、日本テレビ『世界一受けたい授業!』、TBS『はなまるマーケット』などのテレビ番組や雑誌に多数ご出演なさっている、名実共に優秀なドクターでいらっしゃいます。

重曹を使った洗顔方法

現在、ネット上では以下のような重曹を使った洗顔方法が毛穴の黒ずみや角栓に効果的だと評判です。

洗顔剤を泡立てる重曹をひとつまみ程度加える優しく顔を洗い、すすぐこの洗顔方法は、重曹のスクラブ効果や洗浄効果により、毛穴の黒ずみや角栓をすっきり取る効果があると言われています。

重曹を使ったパック方法

洗顔と同様に、重曹を使った以下のようなパック方法もネット上で話題となっています。

重曹に水を混ぜ、顔に塗っても垂れないくらいのペースト状にする毛穴が気になるところに塗る10分程度放置し、洗い流すこの重曹パックを行うと、毛穴の汚れや角栓が取れ、ブツブツ・ザラザラ感がなくなる、と言われています。

皮膚医学からすると、このような重曹を使った洗顔やパックは本当に効果があるのでしょうか?

重曹を使った洗顔やパックは皮膚医学的に有効?

Q:以上がネットで話題となっている重曹を使った洗顔やパック方法なのですが、皮膚医学的にみて、有効なのでしょうか?また、肌への悪影響はないのでしょうか?

澤田先生:重曹は、食品としても使われますし、温泉の成分でもありますので、安全性は高い物質と言えます。また、水に溶かせば、非常に弱いですがアルカリ性ですので、肌に使えば少しはピーリング効果もあるかも知れません。

また、それによって、古い角質が取れて一時的にはツルっとするかも知れません。

しかし、スキンケアアイテムとして、継続して使って良いかというと別問題です。食用として一般に売られている重曹は粒子が大きいので、使い方によってはこれが皮膚に過度の「摩擦」を起こさせる可能性があります。

そもそも、この摩擦が起こす「研磨力」が重曹の洗剤としてのパワーの源ですから当然といえば当然ですね。

摩擦によって皮膚は「慢性炎症」を起こします。メガネを長年かけている人で、鼻の付け根が黒くなっている人を見たことがありませんか?

あるいは、花粉症の人で一日に何度もティッシュで鼻をかむ人は、鼻の周りが茶色くなっていたりします。また、バレーボールの選手の膝は黒ずんでいますし、アトピー性皮膚炎で目や首をかいてしまう人は目のまわりや首まわりが茶色く色素沈着を起こしています。

これらはすべて、「摩擦」という物理刺激によって皮膚が慢性炎症を起こし、それによってメラニンがよけいに作られてしまった結果なのです。

ネットの情報には、「ある人の肌にはたまたま一時的に合っていただけ」の情報も混ざっている可能性がありますので、鵜呑みにせず慎重によく考えることが大切です。

食用や洗剤を用途として一般に売られている重曹は、当然ながらスキンケア目的に作られているわけではありませんし、そのような用途は明記されていません。

ピーリング剤の代わりに、重曹を使えば「もっとコストパフォーマンスよく角質が取れそう」と思ってしまう気持ちもわかりますが、スキンケア目的に作られたものではないものを使ってスキンケアをするのはあくまで自己責任になります。

家庭用のケミカルピーリング剤などは以前は非常に高価でしたが、最近は値段もこなれてきました。やはりスキンケアにはスキンケア用に作られたものを使用する方が安全でしょう。

結論

重曹は危険なものではありませんが、スキンケア用に作られていないものを肌に使うことで、トラブルの原因になる可能性があるようです。特に、「摩擦」による慢性炎症や黒ずみには要注意です。

澤田先生が仰る通り、きちんとスキンケア用に開発されたピーリング化粧品を使うようにしましょう。

澤田 彰史(さわだ あきふみ)先生

東京警察病院所属医師。同院以外でもさまざまな医療機関で、形成外科手術、レーザー治療から、やけど・ニキビ治療、皮膚がんの手術、寝たきり老人の訪問診療など、幅広く医療に従事。アンチエイジングアイテム専門会社ARGON Co.Ltdの開発顧問医でもあり、テレビや雑誌、WEBなど多数のメディアからのオファーに応じ、アンチエイジングや美容、健康関連の情報発信に貢献している。美容に関する書籍も多数執筆し、近著に『ほうれい線は消せる!』(PHP研究所)がある。

(この記事の監修: 東京警察病院 医師 / 澤田彰史 先生)