妊娠初期に起こるつわりの種類、時期や流産の心配
妊娠初期に見られるつわりによって感じる体の様々な不快症状。胃がムカムカする、吐き気がする、頭痛を感じるなど、妊婦さんによって様々な症状がみられ、体の不調を感じるタイミングも人それぞれです。妊娠によって起きるホルモンバランスの変化がつわりを引き起こしていると考えられていますが、実はその詳しい原因は実はよくわかっておらず、一人目のときはつわりが軽かったのに二人目は重いなど、同じ妊婦さんでも状況によってつわりの症状が変わることもあります。
つわりはおなかの赤ちゃんがしっかり育っている証拠でもあるので、苦しい反面幸せを感じることでもあります。
しかし、程度のひどいつわりはもちろん、「つわりがない」「つわりが消えた」などが不安の種になることもあり、つわり症状には悩みはつきもの。つわりの時期、種類や緩和策、疑問など、つわりにまつわる基本的な概要をご説明します。
つわりの時期:いつからいつまで?
つわりを感じる時期には個人差がありますが、一般的に妊娠5週目頃から始まります。妊娠10週頃にピークを迎え、16週頃には症状が落ち着く妊婦さんが多いです。
妊娠初期のつわりの種類&緩和策
妊婦さんが感じるつわりの種類は人によって様々。その中でも特に多いつわりの種類「においづわり」「食べづわり」「吐きづわり」の3大つわりについて解説します。自分がどんなつわりなのか把握できれば、気持ち悪いと感じたときに緩和策もとりやすいですね。
トップ1:においづわり
食べもの、香水、体臭など、においに敏感になるのが「においづわり」です。つわりの中では最も多く、中でもお米が炊けるにおいで気持ち悪くなるのでつわり中は料理ができなくなったという方もいるほどです。
嗅ぐと気持ちが悪くなる香りがある一方で、気分がすっきりする香りもあります。一般的には柑橘系の香りやユーカリの香りなどがつわり対策として好まれますが、自分に合う香りを探しておき部屋の中でアロマオイルをたくなどしてつわり軽減対策を行ってみてはいかが?
トップ2:食べづわり
おなかがすくと気持ち悪くなる「食べづわり」も妊娠初期に多いつわりの種類です。
食べづわりにかかってしまうと、気持ち悪くなる前についついたくさん食べてしまいがち…。だからと言ってカロリーの高いものを食べ続けてしまい急激に体重が増加させるようなことは、妊婦さんの体に悪影響です。
飴やグミ、ガムなど低カロリーで口の中に入れるとすっきりする食べものを見つけておきましょう。
トップ3:吐きづわり
食欲がなくなったり、食べるとすぐに吐いてしまうのが「吐きづわり」です。吐きづわりにかかってしまうと四六時中吐き気に襲われてしまうほどつらいつわりの種類です。
つわりがひどい時期は1日3食にこだわらず、食べたいときに食べられるものを口にすればOKです。空腹を感じる前(3時間おきくらい)にこまめに食べられるものを口にするのが理想的です。
炭酸水や冷たいアイスなどは飲食できたという妊婦さんが多いので、食べても気持ち悪くならない食べものを探しておくといいでしょう。
つわりが止まった/つわりがないのは問題アリ!?
つわりを感じる時期は体に様々な不調を感じるためつらい日々ですが、赤ちゃんの成長を感じられる証でもあります。そのためあんなにつらかったつわりでも、ある日突然ぱたりと止まると不安を感じてしまうかもしれません。つわりが止まったり、つわりを全然感じない場合、流産の可能性はあるのでしょうか?
最初からつわりが全くないけど大丈夫?
妊婦さんの中には全くつわりを感じない方もいますが、出血や腹痛など異常を感じなければ、つわりがなくても特に心配する必要はありません。
そもそも、つわりのメカニズムは解明されているわけではありませんので、妊娠したら全員つわりが起こるというものでもなく、妊婦さんの2~3割はつわりがない(または程度が軽い)のだとか。つわりを感じないのは赤ちゃんからママへのプレゼントだと思い、ゆったりとした気持ちで妊娠ライフを満喫できるといいですね。
しかしつわりを感じないからといって妊娠前のように仕事や運動など、無理をしすぎるのは禁物です。妊娠中だという自覚を持っておなかの赤ちゃんのためにも規則正しい生活を送りましょう。
普段から健康管理に努めている人、特に食生活に於いて、不足がつわりを重くすると指摘されているビタミンB6の摂取が十分である人はつわりは軽い傾向にあります。
妊娠12週以降はつわりが終わった可能性も
つわりは一般的に16週頃に終わることが多いですが、妊娠12週を過ぎた頃につわりの症状がおさまるとがあります。この時期は、つわりが自然に終わったと考えられるので特に心配する必要はありません。
ですが、つわりの症状が消えたときに出血や腹痛があった場合には、かかりつけの産婦人科を受診すると安心です。
妊娠8~11週にぱたりと消えるのは流産の可能性も
妊娠初期につわりが消えてしまった場合は、要注意。妊娠初期につわりが消えたからといって必ず流産したということではありませんが、特にそれまでひどかったつわりが前触れもなくある日突然ぱたりと止まったときなどは早めに産婦人科で診察してもらいましょう。
つわりでがつらいけど仕事は辞めたくない…そんなときどうするべき!?
働く妊婦さんやママにとっては、出産から育児までたくさんの壁が待っていると言えるかもしれません。つらいつわりは最初にぶつかる壁となるでしょう。
仕事をしている妊婦さんの多くは責任感から、つわりをつらく感じても、我慢して無理をして毎日会社に行かないといけないと感じてしまう方は本当に多いです。中には机に向かっている間ずっと吐き気に耐えながらも会社に通っているという話も…。
産休や育休を取得する予定の妊婦さんは、それだけでも会社に責任を感じていることから、出産前からつわりで上司や同僚に迷惑をかけてしまう状況が非常にストレスとなるのです。
妊娠や出産で職場の方に迷惑をかけるのは仕方のないこととはいえ、みんなから祝福されながら気持ちのいい妊婦ライフを過ごしたいですよね。できるだけ周囲の人に気を使わせないような、スマートに振る舞うための方法をご紹介します。
上司への妊娠報告は安定期前に!手順・方法を誤らないように!
働く妊婦さんに最初に待ち受けているのは上司への妊娠報告です。妊娠がわかったらできるだけ早い時期に報告を行う必要がありますが、このときにしっかりと上司を味方につけることが大切です。
ただし、手順や方法を少し間違えてしまうと上司からマイナスのイメージを持たれてしまうことも…。手順、方法を誤らないように上司への報告を行うことが、その後の妊婦ライフの鍵を握っているといっても過言ではありません!
最初に報告するのは絶対に上司!
最初に報告する相手を誤ってはいけません。
つわりがつらいときに業務内容や時間を変えて欲しいと言った相談をするのもまずは上司に報告するのが鉄則です。また、上司よりも先に先輩や同僚に話してしまうと、噂で上司の耳に入ってしまうと上司はあまりいい気持ちはしないもの。
上司を1番の味方にするためにも、最初に報告する相手は必ず直属の上司にしましょう。
安定期に入るまでは周りの人に伝えたくない方は、上司に報告した上で「職場の同僚の発表には安定期に入ってからにして欲しい」と伝えるといいでしょう。
報告は安定期に入る前に!
妊娠中はいつ何が起こるかわかりませんので、早め早めに周りの方から理解を得て、産休や育休中の仕事の引き継ぎや調整を早めに行っておくことが大切。
そのためにも、安定期に入る妊娠3ヶ月頃までには上司に報告や相談を行うようにしましょう。
誠実な態度で
つわりがつらいときに休むのは妊婦さんにとって当然の権利ですが、だからといって「当然の権利」という部分を前面に出してしまうと上司も同僚も嫌な気分になってしまいますよね。
これから先の仕事の継続は周りの方から協力を得る必要があるため、「迷惑をかけて申し訳ない」という謙虚な気持ちで報告を行うことがポイントです。
伝えたいことを整理しておく
つわりがつらいので勤務時間を変えてほしい、今の仕事はつらいので部署を変えてほしいなど、上司に相談したいことや伝えたいことは事前に整理しておきましょう。
その他にも、妊娠報告したときには「出産予定日」や「産休にはいつから入るのか」といったことを質問されるかもしれません。質問に対して、「わかりません」では仕事に対して何も考えていないのかと受け止められてしまいかねません。
はっきりしたことはわからないからと曖昧な回答をするのではなく、上司からの質問にもきちんと答えられるように準備して「働き続けたいんだな」という印象を持ってもらうことが大切です。
自分の体調を過信せずにきちんと把握する
つわりはどのくらいひどくなるか、どのくらい続くかは個人差が大きく出るところで、突然の症状の変化も十分にあり得ることです。つわりが軽いからと現在の状態を過信しすぎてしまうと、朝起きたら突然立てなくなるほどひどくなってしまい、長期間会社を休まなくてはならず結局上司や同僚に迷惑をかけてしまうことも・・・。
普段から多少具合が悪くても我慢、我慢…で乗り切ることに慣れていると、心身にかかっている負担に気付きにくいものです。特に妊娠初期はその反動が重いつわりとなってやってくる可能性もあります。妊娠中はつわりを含めた体調変化には敏感になり、常に正確に把握することが社会人としての健康管理の第一歩と言えます。
いつも、食事をきちんととれているか、業務の内容や量に耐えられているか、負担となっていないか、通勤がつらくないかといった点をしっかりと見極めて、つらいときにそれを見逃すことなく上司に相談出来るようにしましょう。
働く環境を見直す
毎朝満員電車で通勤しなくてはならない、立ち仕事がきついなど働く環境がストレスとなり、つわりを悪化させていることもあります。
体に負担がかかっているなと感じたら、できるだけつわりの原因となっている環境を改善したいですよね。どんなことが負担になっているか自分の体と相談しながら改善に取り組み、自分ひとりでの改善ができないときには職場環境を変えてもらうように上司に相談するのがいいでしょう。
通勤時間を変えてもらう
通勤ラッシュの満員電車はこもったにおい、人の圧迫感など、妊婦さんにとっては過酷な環境です。人が多いこと、つわりに悩まされる妊娠初期はまだまだ妊婦さんと気付いてもらえないことなどから、あまり席を譲ってもらえないかもしれません。通勤中に吐き気を感じて何度も下車してしまう妊婦さんもいます。
ですが、例えば30分遅い出社が実現するなら、体にかかる負担の軽減や、通勤経路を変える時間の余裕ができるので混雑を避けたルートでの通勤が可能になりますよね。通勤の負担が軽減されれば、会社での1日の過ごし方も変わってくるでしょう。
その他にも、妊婦さんは時間外労働、休日労働、深夜業の免除を請求できるように法律で定められています。体を酷使することは妊婦さんにとっていいこととは言えませんし、つわりがひどくなる妊娠初期は流産の確率もあるナイーブな時期ですので、無理にならないことが大切。
働きすぎの職場環境の場合は、1日の法廷労働時間を超えて労働しないようにお願いしてみましょう。
直接頼みづらいときは「母性健康管理指導事項連絡カード」を活用しよう
通勤時間の変更について直接上司に頼みづらい方は、「母性健康管理指導事項連絡カード」(母健連絡カード)を使うのも一つの方法です。「母健連絡カード」とは定期健診を受けた結果、通勤の緩和や休憩が必要だと医師が判断したときに、カードに必要なことを記載して上司へ明確に伝えられるものです。会社は母健連絡カードを受け取った場合、記載内容に基づいて対応する義務があります。
「母健連絡カード」は厚生労働省のホームページからダウンロードできるので、通勤や休憩の対応をしてもらいたい方は医師と相談しながら「母健連絡カード」を活用しましょう。
体に負担がかかる仕事は変えてもらう
1日中立ちっぱなしの職場、有害物を扱っている職場など、妊婦さんにとっては過酷な労働環境の方もいるでしょう。そのような職場ではおなかが大きくなってからも特につらくなるかもしれません。
早い時期から部署を変えてもらえないか相談してみましょう。
離席しやすいように出入り口付近に席を変えてもらう
デスクワークをしているときに胃がムカムカして何度もトイレに駆け込んでしまう妊婦さんもいます。出入り口から遠い席だと同僚の目につきやすく、なんだか気になってしまいますよね。何度もつわりが原因で離席してしまう方は、トイレや休憩室に行きやすいように出入り口付近の席に変えてもらうようにお願いしてみるのもいいでしょう。
先輩ママに相談する
できるだけ先輩ママから経験談を聞き、どのようにつわりを乗り切ったかアドバイスをもらえると心強いです。とにかく妊娠中は職場にたくさんの味方を作ることが肝心!
なかなか妊娠経験がないとつわりのつらさをわかってもらえないため、実際に出産して働いているママがいざというときに助けてくれることもあるでしょう。
つわり軽減策をバッグに忍ばせておく
においづわりの方は、気持ちがすっきりする柑橘系のにおいを探しておいてハンカチに吹きかけておき、気持ち悪くなったらハンカチを鼻にあてて乗り切る、吐きづわりの方は口にできるジュースやアイスといった食べものを探しておいて、バッグに忍ばせときましょう。つわりがつらいと感じたときにすぐにつわり軽減対策ができます。
また、どうしても体がしんどいときには無理をして仕事をせず、一旦休むようにします。職場の中で横になれる場所もあらかじめ調べておきましょう。
妊娠初期のつわりを感じる間は赤ちゃんのために無理は禁物!
つわりを感じる妊娠初期はまだまだ流産の可能性が高い時期です。
妊娠初期に起こる流産は、胎児の染色体異常など遺伝子の異変が原因であることが多く、ママの過ごし方に起因するものではないことがほとんどですが、この時期は無理をしないことが何よりも大切です。
原因不明のつわりですが、一説には赤ちゃんの安全のため、母体を安静にさせる意味もあるとも言われています。体に少しでも異変を感じたら、赤ちゃんが元気に成長できるようにしっかりと体を休められる環境を整えておきたいですね。特に忙しく働く妊婦さんは周りの上司や同僚から理解を得ながら、赤ちゃんを守っていきましょう。