世界を変えるエシカルライフスタイル 「デニムとオーガニックコットン」
(株式会社Lee・ジャパン取締役 細川秀和氏)
「Ethical Fashion College エシカルファッションカレッジ」in エコプロダクツ
【イベント全体の印象・会場の雰囲気】
エシカルファッションin エコプロダクツでは、フェアトレードや環境負荷の少ない素材の使用など環境保全や社会貢献に価値をおく「エシカル」についてセミナーやワークショップを通じて学びべるコーナーです。
Ethicalとは英語の「Ethic」の形容詞で直訳すると「倫理的な、道徳的な」意味です。そこから一歩ある行動や様子を表し、「環境に配慮した」「公正な人権を確保した」「社会貢献に繋がる」といった意味で使われています。エシカルなものづくりや暮らし方を推進する業者から世界に通じる本当の豊かさについて考えます。
【最も印象に残ったこと・話・出来事】
ジーンズを洗う工程では多くの水や様々な薬品が使用されています。日本では環境負荷の低い洗い加工技術が日々進化していますが生産国によっては、未だ多くの有害な薬品が多く使用されているケースが見受けられます。また、コットン生産の現場からは、農薬や殺虫剤、枯葉剤の過剰な使用による環境や人々に有害なデータも報告されています。 Leeではジーンズの生産過程において、環境と人々にやさしいものづくりを実践しています。そんな取り組みを細川氏はお話ししてくれました。
世界の綿花生産量は、1位中国 2位インド 3位 アメリカ 4位パキスタン 5位ブラジル
オーガニックコットンでは 1位インド 2位中国 3位トルコ 4位タンザニア 5位アメリカ
世界生産量の8割以上がインドや中国で、その他北半球の貧しいエリアでも栽培されています。
コットン畑の面積は、全農作物の耕地面積の約5%に対し世界で使用される殺虫剤の25%はコットン畑で使用されているといわれています。肌に触れたり井戸水の汚染など土壌の微生物の死滅により土が悪化し収穫量が落ちるなど農薬の使用法の問題が引き起こす悪循環が生産者を苦しめています。
そこには農薬の売買で利益を上げる業者の存在があり、識字も意味わからない生産者に過剰な農薬の使用を押しすすめている実態がありました。生産者は借金をしてまでも農薬を買わされ、返済苦により自殺する農家もいるとのことです。
【サイトを通して伝えたいと感じたこと・話・出来事】
◆遺伝子組み換えコットンを推進
農薬である除草剤の影響を受けないバクテリアの遺伝子を取り組んだコットンは、土壌浸食の現象や土壌中水分の河川への流出現象、土壌の肥沃化によるCO2の排出削減などさまざまな効果が期待されています。特定の害虫に抵抗力をもたせることにより被害を減らし収穫量も上がると同時に、殺虫剤の使用も大幅に減らせるので、環境にやさしい農業を行うことが出来ます。
◆プレオーガニックコットン
オーガニックコットンに認定される前に収穫された、無農薬で育てられたコットンのことです。
無農薬農法開始から認定までの3年間はオーガニックコットンとして認定されないため収穫量が減ってしまいます。またオーガニックコットンのように買取り価格が上がらず農家は通常の20%から30%の収入減となってしまいます。
そんな、オーガニックに認定される前のコットンを、「プレオーガニックコットン」として買取ることでオーガニック移行にかかる農家の経済的負担を軽減しサポートしています。
【その他イベントについて、報告したいこと】
「エシカルファッションカレッジ」in エコプロダクツ 開講までの経緯
・2011年より毎年5月10日(コットンの日)にシンポジウム「コットンCSRサミット」を開催、2013年は「エシカルコットンサミット」。
・アパレル企業を対象とし、コットン産業の裏側にある農薬被害や児童労働問題を周知し、オーガニックコットンや児童労働撤廃プロジェクト等を紹介する。
・3年間の開催を経て、のべ290名がシンポジウムに参加。本サミットをきっかけにアパレル企業の協働による被災地支援「東北コットンプロジェクト」も立ち上がる。
・2014年、参加ターゲットを企業から消費者にシフトし、エシカルビジネスを実践するアパレル企業とNPOが協働で消費者へのメッセージを発信することに。
今回4年目にしてエシカルというキーワードで対外的な一般向けイベントを行えました。
企業と顧客(新規、既存)との関係性の再構築を求められていますので一社ではなくさまざまな組織が連携して取り組むことが鍵であるとしています。ものづくりには、企業の背景には消費者に見えないとされる生産者、物流、環境問題などがあります。エシカルファッションカレッジはものづくりに関わるすべてのひとのHAPPYを考える時代であると伝えています。
お店で購入する前に、誰がつくったものなのか?これは本当に必要なものか?長く使用し続けられるか?気に入ったものを選んで、それを大事にし続けることから衣食住のエシカルライフは始まります。