世界で最も使われる美白成分
美容クリニックなどの医療機関で最も広く使用されてきたビタミンC誘導体が『リン酸型ビタミンC誘導体』、通称『APS』と呼ばれるタイプです。
リン酸型ビタミンC誘導体は、水溶性の成分です。水溶性=水に溶ける性質を持つので市販化粧品ではローション(化粧水)に配合されていることが多い成分です。
最も治療実績のあるビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体の効果として、美白効果、毛穴縮小効果、ニキビ改善効果など多くの美容効果が実証されていますが、その多くはリン酸型ビタミンC誘導体を使用して得られた結果でもあります。
例えばビタミンC誘導体はニキビに良いことが広く知られています。抗生物質も効かないニキビがビタミンC誘導体で治ったなど、ビタミンC誘導体を使用して多くの治療結果が発表されていますが、それらの治療に用いられたのはすべてリン酸型ビタミンC誘導体なんです。
だからこそ現在においても医療機関で広く使用されている信頼のある成分なんですね。
リン酸型ビタミンC誘導体の欠点
リン酸型ビタミンC誘導体は十分に効果の期待できる良い成分なんですが、いくつかの欠点も存在します。
まず『水溶性』の成分なので、肌への浸透性はそれほど高くありません。
肌は表面から1角質層、2表皮、3真皮という3層の構造になっていますが、角質層にはバリア機能があり、外側から水分を与えても角質層の先の表皮や真皮には水分が入っていきにくい構造になっています。
そのため普通にリン酸型ビタミンC誘導体を肌に塗っても、角質層と表皮の一部までしか十分には浸透しないんです。
つまり、肌の表面部分には高い効果を発揮するけど、肌の奥の方には効きにくいという欠点があるんです。
たとえばニキビや毛穴の開きは比較的肌の表面に近い部分のトラブルです。
美白目的の場合、メラニン色素を減らす必要がありますが、メラニン色素は表皮の一番奥(基底層)で作られています。
肌のハリを作るコラーゲンは真皮に存在するので、真皮まで成分が浸透しないとコラーゲンを増やす効果は期待できません。
当然、成分の浸透性が高いほど多くの美容効果が期待できますが、リン酸型ビタミンC誘導体をそのまま使っても、肌の奥の方になると効果が薄くなってしまうのです。
イオン導入を使えば浸透率アップ
リン酸型ビタミンC誘導体の欠点である浸透率を上げるために、医療機関ではイオン導入機や超音波導入機を使用して、肌の奥まで成分を浸透させていることが多いです。
イオン導入の効果はかなりすごくて、普通に肌に塗るのと比べると100倍もの浸透性があると言われています。
家庭用でも高性能なイオン導入機を使用すればリン酸型ビタミンC誘導体をかなり奥の方まで浸透させることができます。
ただし、イオン導入は通常は浸透しない成分をイオンの力で肌に押し込むことになるので、肌に負担もかかってしまうのが難点ではあります。
そのためイオン導入は毎日行わないほうがよいと言われていて、週に1回~3回くらいの頻度で、肌の状態を確認しながら行うことがよいとされています。
さすがに毎日美容クリニックに通う人はいないと思うのですが、自宅でのケアを考えた場合、ビタミンC誘導体を表皮の奥(メラニン色素細胞)やコラーゲンに効かせたくても、イオン導入を毎日行うわけにはいかないんです。
リン酸型ビタミンC誘導体はそのままでは浸透性がやや悪く、イオン導入は毎日はできない、という点がネックですね。
刺激を感じる可能性
リン酸型ビタミンC誘導体のもうひとつの欠点として、成分そのものが弱アルカリ性だという点があります。
肌は弱酸性なので、アルカリ性の成分は肌に刺激を与えることになります。
低濃度であれば問題になりませんが、効果を求めて濃度を高くしようとすると、肌に刺激があるという問題があります。
刺激が強すぎると赤みが出たりする可能性もあるので、特に敏感肌の人は高濃度のリン酸型ビタミンC誘導体を使いにくいと感じる人も多いんです。
肌が乾燥する可能性
ビタミンC誘導体は毛穴を縮小させて、皮脂分泌を抑える効果があります。特にリン酸型ビタミンC誘導体は肌の表面部分に強く作用するため、人によっては肌が乾燥すると感じることもあります。
皮脂分泌を抑制する効果が強いという点では、ニキビやテカりが気になる人には良い側面もあるのですが、乾燥肌の人には乾燥が悪化したと言う人もいるんです。
まとめ
リン酸型ビタミンC誘導体は、多くの治療実績を持つ信頼できる成分です。表皮のトラブル、特にニキビが気になる人にはうってつけの成分と言えるでしょう。
その一方で、敏感肌や乾燥肌の人は、肌の刺激や乾燥しすぎに注意しながら使用する必要があります。
現在は高い浸透性と低刺激性を実現した新しいタイプのビタミンC誘導体である『VCIP』や『APPS』という成分も開発されていていますので、比較しながら自分の肌にあったビタミンC誘導体を見つけましょう^^