ホワイトニングと過酸化尿素(カルバミド)の歴史
歯のホワイトニングは「歯にしみる・歯が痛い」といった副作用があることがあります。これは、漂白効果のある「過酸化水素や過酸化尿素」の影響です。
危険なの?怖いの?そういう声がとても多いので、簡単にホワイトニングの歴史をご紹介します。最初に結論から言っておきますが、
過酸化尿素はもともと歯肉炎の治療に用いられていたものです。危険どころか医療用なので、心配は無用ですよ。
簡単なホワイトニングの歴史表
すごく簡素化して書きますが、以下のような歴史の流れになっており、遡るとおよそ172年前から物事は起きていますね。
- 1844年 ミョウバン水溶液を歯面に塗布する方法紹介(Berdmoreら)
- 1848年 さらし粉(次亜塩素酸カルシウム)を使用した報告(Dwinelleら)
- 1877年 酸を使用しエナメル質を溶かす方法開発
- 1968年 歯肉炎の治療に用いられていた過酸化尿素にホワイトニング作用があることが発見される
- 1989年 10%過酸化尿素で失活歯への漂白法紹介
- 1998年 オフィスホワイトニング『松風ハイライト』日本で初めて厚労省から認可
- 2006年 光触媒機能を持ったオフィスホワイトニング材発売
結構浅いホワイトニングの歴史
古代エジプトの時代からホワイトニングは行われていたようです。ビクトリア王朝期にもやっていたという文献が一部あるほど。
聞くところによると当時は「処女の尿(おしっこ)」がホワイトニングに効果を示すので、その尿が高く取引されていたと。確かに「尿素(ウレア・ユリア・カルバミド)」という意味では遠からずといったところですね。
ユリア(尿素)を使用していたのは「歯肉炎治療」のため
上記の表にもありますが、尿素を使用していたのは「歯周病・歯肉炎」といった歯・歯茎の治療のための「お薬」でした。スタートはホワイトニングではなかったのです。
こういった副産物は歴史の中で良く起きることです。治療のために使っていた「尿素」にホワイトニング効果がある!
そんな発見がホワイトニングの原点だと思っていい1968年の大きな出来事になります。つまり2016年から逆算しても「わずか50年の歴史」と、ひどく短い訳です。
芸能人は歯が命!で有名なあの商品
アパガードですね。超有名商品。
歯のエナメル質は、ハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウムの一種)という成分が、97%と支配的ですが、同様の成分を歯磨き粉に練りこんで作られたのが、その商品で「歯の再石灰化」を促すとのこと。
アパガードの公式によると、「歯垢を取り、歯の表面のミクロ傷を充填し、初期の虫歯を再石灰化」という工程で歯を守るのだと。
これで初期の虫歯を再石灰化できればうれしいですね!ただ個人的には「ホワイトニング効果」がどこまであるか?については、とても眉唾ですね。
「無い」とは思いませんが、「漂白効果」とはちょっと違うような気がします。
歯の白さを保つ・色戻りを弱くする歯磨き粉
歯磨き粉で白さを保つ、もしくは色戻りを弱くするには、「過酸化水素・過酸化尿素配合品」を使って白くするのが一番でしょう。着けて歯を磨くと、ほんのり歯の部分が熱くなるので、とても分かりやすいと思います。
下の写真はアメリカ国内でシェアトップ3の売れ行き商品。一番人気があり、売れているのは真ん中のオプティックホワイト。コルゲート社のものですね。
オプティックホワイトは日本で販売できない過酸化物が入っているので、もし買うとすれば輸入になってしまいます。
ただ、今後は歯磨き粉もホワイトニングジェルを通常の歯磨き粉に混ぜて使用するような方法も普及してきているので、変化してくるのでは?と思っています。「ホワイトニング+色戻り防止」を同時にできるのは、とても重宝しますね。
または歯に取り付けるタイプやホワイトニングペーパー
ホワイトニング先進国であるアメリカは色々な歯のホワイトニング商品が出まわっています。自分でホワイトニングジェルを塗る、使い切り・再利用タイプのマウスピース系。
▼オパールエッセンス社の「ホワイトニングジェル」
▼これは緑色のものがマウスピースです。意外と手に持った感触はぬるぬるしませんでした。
▼左にあるのがホワイトニングジェルですね。
あとは、歯をテープに貼るタイプのもの。
▼クレスト社のクレスト3Dホワイトストリップス
下にあるテープ状のものを歯に貼り付けますが、この商品は使い方に注意をしないと「知覚過敏」になる可能性があるようなので、注意ですね。体験談にも同様の内容がありました。
まとめ
このように「ホワイトニング」自体の歴史はまだ結構浅いです。ただ段々と日本にも普及してきている感じがしています。
「過酸化尿素」は医療用として使われていた経緯が分かったとすれば、「危険なのでは?」という不安はきっと解消されたと思います。
次はいよいよ本題。ホワイトニング(漂白)のメカニズムを記事にしました。