円形脱毛症について|医療用かつら専門店 ワンステップ
円形脱毛症とは、円形や楕円形の脱毛が起こり、小さい範囲から大きな範囲まで毛が脱落して無くなってしまいます。
自覚症状が無いことが多く周囲の人に指摘され、初めて本人が気付くケースが少なくありません。
円形脱毛症の原因
円形脱毛症の原因は成長期の毛根が一様にリンパ球による炎症で壊されてしまうと言われています。どうして、自分のリンパ球が自分の毛根を攻撃してしまうのか、その理由は完全には分かっていませんが、一種の自己免疫病だと考えられています。
円形脱毛症の患者さんの約2割は、精神的ストレスがあったときに脱毛が始まっているとのことですが、残りの8割の人は関係なく始まっているそうです。
円形脱毛症の人口
円形脱毛症の頻度は人口の1~2%と推測され、この頻度は日本や米国でも同じで、社会情勢が変化しても変わりがないようです。
また、患者さんの2割程度に血縁の家族にも円形脱毛症があるようです。円形脱毛症は人間では一定割合で必ずなる人がいて、またなりやすい素質が遺伝しているようです。
円形脱毛症は年齢問わずなりますが、患者さんの1/4は15歳以下で始まり、むしろ小児に多い脱毛症で、全頭型や全身型などのひどい脱毛も小児に多くみられるようです。
たまにアトピー性皮膚炎や甲状腺の病気を伴う患者さんもいますが、円形脱毛症との直接的な関係はないようです。つまり、円形脱毛症は毛だけの病気といえます。
ただし、爪には小さな凹み、横の溝などの変化が1/4の患者さんにみられ、爪の変化は円形脱毛症の1症状とのことです。
(新潟大脱毛症年齢別分布参考)
円形脱毛症の5つの脱毛症
円形脱毛症には症状によりまして5つの脱毛症に分けられます。
単発型円形脱毛症
頭髪に円形または楕円形の脱毛部分が1箇所に出てきます。円形脱毛症の中で最も多い症状です。自然に治癒していく可能性が高い症状です。
多発型円形脱毛症
単発型が進行して、頭髪の数箇所で脱毛が多発的に起こります。脱毛範囲が、大きくなることがあり、一度治っても、繰り返す可能性があります。
多発融合型円形脱毛症
頭髪のあちこちに単発性型の脱毛が起こる症状です。また、それらの部分ががつながり広範囲な脱毛症を引き起こしますと円形脱毛症は治療には長い時間がかかるといわれています。
全頭円形脱毛症
多発性脱毛症が進行して頭髪が全て抜けてしまう症状です。治りが悪く、治療には長い期間が必要です。
汎発性円形脱毛症
円形脱毛症の中で、もっとも重い症状で、頭髪以外にも、眉毛やまつ毛、ひげ、わき毛、陰毛、その他全身の毛が抜けてしまう症状です。
円形脱毛症の治療について』
円形脱毛症の治療法は、どの治療をするかを患者さんごとに脱毛の状態や経過を考慮して選択しなければなりません。効果がないのにいつまでも続けるのも問題です。
円形脱毛症が始まったばかりの場合や小範囲しか脱毛していない場合は、ステロイド(塗り薬・内服薬として炎症を抑える効果があります)や塩化カルプロニウム(皮膚の血管を拡張して血流をよくする働きがあります)などの外用療法や内服療法があります。
広く脱毛している場合や1年以上も続いている場合は、少し面倒ですが、冷凍療法(ドライアイスまたは液体窒素などを、円形脱毛症の患部にごく短い時間当てて頭皮を刺激させる治療法)や局所免疫療法(脱毛部分にSADBEなどの化学物質に対する接触皮膚炎を人工的に引き起こさせて免疫を変調させる円形脱毛症の治療法)が適応となります。
円形脱毛症の中にも自然にはなかなか治らない難治な脱毛症が問題です。
ステロイドは炎症を抑える優れた薬で、円形脱毛症にも適応しますが、難治な患者さんには、外用だけではほとんど無効です。脱毛部にステロイドを局所注射する治療法もありますが、痛い注射で注射部分にだけ毛が再生するとのことです。しかし広範囲な場合は不適当な治療です。ステロイドを内服すると難治の場合もかなり効くことがありますが、数ヶ月以上も続けると糖尿病などいろいろな副作用が起きますので、内服を中止して抜けてしまう場合は再び内服することはできません。
冷凍療法は、その場で作った軟らかいドライアイスで脱毛部を軽く冷却する方法ですが、1~2週に1回行い、有効率は70%とのことです。
局所免疫療法は、かぶれを起こす特殊な薬品(SADBE、DPCPなど)を脱毛部に塗って、弱いかぶれの皮膚炎を繰り返し起こさせる治療法です。1~2週に1回行います。有効率は90%以上で、現在最も有効な円形脱毛症の治療法とのことです。難治な場合でもかなり有効ですが、中止すると再び脱毛し、治療を繰り返し何年も行うこともあります。
小児の全頭型や全身型では、この治療も効きにくい傾向があります。副作用として、人によってはひどいかぶれが起きることがあるので注意を要します。