ヒブ感染症の予防接種(ヒブワクチン)とは
ビブ(Hib)感染症は特に5歳未満の乳幼児がかかりやすい重い感染症のひとつです。ヒブ感染症の特徴と危険性について解説し、予防接種のスケジュールや副作用についてドクター監修の記事でお届けします。
ヒブ(Hib)感染症は、特に5歳未満の乳幼児がかかりやすい重い感染症のひとつです。発症すると他の重篤な感染症との合併症を引き起こします。ヒブ感染症の特徴とその危険性、さらに、予防接種のスケジュールや副作用について解説していきます。
ヒブ感染症とは
小さな子供がかかる危険な感染症
ヒブワクチンの接種が日本に導入される前は、一年間で600人がヒブ感染症に感染する事で細菌性髄膜炎(さいきんせいずいまくえん)を発症していました。細菌性髄膜炎に感染する人の6割がヒブ感染症を経由したといわれています。
人から人へうつる
ビブ(Hib)感染症は細菌の一種であるヘモフィルス・インフルエンザ菌b型によって発症する感染症のひとつです。インフルエンザという名前が入った菌によって発症するものですが、冬に話題になるインフルエンザとは違うものですが、インフルエンザと同じように接触感染や飛沫感染によって感染をひろげ、人から人へとうつる仕組みです。ヒブ感染症は誰もがかかってしまう危険度の高い感染症であり、人を経由するために、集団保育の子供は感染するリスクが高くなります。ヒブは口や鼻から侵入し、脳の周囲にある髄膜(ずいまく)、のどの深い部分にある喉頭蓋(こうとうがい)や肺などに炎症をおこします。それ自体は軽い発熱などですむのですが、最終的に細菌性の髄膜炎などに発展する可能性があります。
合併症を引き起こす
ビブ感染症自体はそれほど強い症状をもちません。具体的な症状が出ないことさえありますが、この感染症のおそろしいところは、細菌性の髄膜炎や咽頭蓋炎をはじめ、肺炎や敗血症などの重大な合併症を引き起こす性格を持つ事です。しかもこの感染症は免疫力のまだ低い5歳未満の子供や乳幼児がかかりやすい特徴を持ちます。
患者の8割以上が2歳未満
ビブ感染症の患者の8割以上は2歳未満の子供です。そして、細菌性髄膜炎は生後6か月からの子供がかかりやすく、患者数は増加の傾向にあります。
ビブ感染症の危険性
細菌性髄膜炎は3〜6%の人が発症後に死亡するおそろしい病気です。たとえ生存する事ができたとしても2割程度の人が主に聴覚関係の後遺症が残りやすいといわれています。
ヒブ感染症の予防接種について
9割以上の効果
ビブ感染症の引き起こす合併症やその後の後遺症を予防するためにビブワクチンを接種する事で9割以上のヒブ感染症関連のリスクを減少させる事ができるのです。
ヒブワクチンの接種スケジュール
予防接種を開始した月齢はヒブワクチンの接種回数に大きく関係します。たとえば生後2〜7か月未満で接種を始めた場合は、初回は27〜56日おきに合計3回の接種を必要とします。3回目の接種の後、7〜13か月以上間隔をあけて追加接種の4回目を行います。初回接種が生後7〜11か月未満の場合は1回目と2回目の間隔を27〜56日あけて行います。その後、3回目を7か月以上空けて受ければ完了となります。1〜4歳までの間が初めての接種となる場合は1回だけの接種となります。このように、予防接種開始の1回目がいつなのかによって回数や間隔などが決定されます。
遅く始めた方が回数は少なくて済みますが、早く始めた方が危険を回避できる割合は高くなるでしょう。
ヒブ感染症の予防接種に副作用はあるの?
ヒブ感染症予防接種の副作用
ヒブワクチン(ActHIB)の主な副作用は、接種した注射のあとが赤みを生じる事を筆頭に、発熱や不機嫌、嘔吐などがあります。これら以外にもいくつか報告されていますので、接種後に異常を感じたらかかりつけの医師に診てもらう事をおすすめします。
ヒブ感染症の予防接種の注意点や受け方
ヒブ感染症予防接種の注意点
ヒブワクチンは安全なワクチンといわれています。特に重篤な副作用は無いとされていますが、全く報告がないわけではありません。よくお子さんの症状を観察し、くれぐれも自分だけで判断せずにかかりつけの医師に相談しましょう。
ヒブ感染症予防接種の受け方
ヒブ感染症にかかる半数以上の患者は0歳児です。生後2か月から予防接種が可能になるので、生後2か月になったらすぐに受けるようにして生後6か月までに初回接種を終わらせられるようにするのが理想的です。そして、効果の持続のためには追加接種を1歳のうちに受けることをおすすめします。
スケジュールのたて方
生後2か月になったらすぐに1回目を受けて、生後6か月以内に2回目と3回目も受けられるようにスケジュールを組んでください。生後2か月の時にB型肝炎やロタウイルス、小児用肺炎球菌などのワクチンと一緒に同時接種を行う事をおすすめします。生後3か月以降ならば4種混合ワクチンを同時接種する事も可能です。