りぶねす 第3巻 感想



カスミ

 『りぶねす』の3巻が発売された。1巻は完全にポンコツ妹のカスミのかわいさに脳を溶かされ、「来世こそはカスミのような妹を持つ兄になれますように!」と心から祈ったもの。だが、2巻で本領を発揮した幼なじみのアスカが大変魅力的で、もう即座にノックアウトです。全面降伏です。アスカの圧倒的なまでのヒロイン力に心を鷲掴みにされるわけです。

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 そうして、ラブコメ戦線の火蓋が切って落とされた『りぶねす』ですが、3巻もどうしてかな。自然とニヤニヤしてしまう。この最高に幸せなニヤニヤが止まらない。妹と幼なじみ、2大ヒロインがそれぞれの属性を活かして、読者を悶絶させに来るのだ。




最高の妹

 温泉旅行で兄とアスカがいちゃついているシーン(実際は偶発的な自故)を目撃し、寂しさを露わにするカスミ。兄とアスカの仲を「何であんなに仲いいのに恋人にならないの!?もう結婚しちゃえばいいのに!!」なんて言っているカスミだけど、いざ兄とのすれ違いが生まれると寂しくなってしまうのである。なんなんだ...この罪深いかわいさは...。妹に「ヤキモチ」と書いて鬼に金棒と読むね。もう頬がゆるみっぱなし。そこらへんのゆるキャラよりもゆるゆるです。


俺の妹がこんなにあざといわけがない。

 なんだよ!このかわいさは!あざとい。だが、圧倒的なまでにかわいい!「兄のために手作りケーキを作る。→焦がして泣く」。これが本物の妹です。あざとかわいさこそが妹萌えの深奥です。そして、このかわいさを理解できるのが本物の兄である。


 だが、しかし。幼なじみのアスカの一途な想いもなかなかどうして心に刺さるものがある。最強にかわいい妹を愛でつつ、一途な幼なじみの想いにハートを掴まされる。一度で二度おいしい。それこそが『りぶねす』。幼なじみ原理主義者としてはもうね、アスカには幸せになって欲しいと願うばかりです。ただただ報われてほしい、とそう思わせる魅力にあふれてる。



ずっと隣で見てきた

 幼なじみのキモはこの積み重ねです。あわや、妹でさえ知らないかもしれない思い出を数多く共有する存在。ずっとずっと隣で見てきたのだ。カスミのために頑張るカッコいいテツの姿を。ずっと変わらない想いを胸に秘めて。

 もう、アスカのヒロイン力ゲージがカンスト状態。完全にストップ高である。2人で鐘を鳴らすと永遠に結ばれるというジンクスがある教会。テツに呼び出されたアスカは少し期待するけれど、でもやはり誘うのは自分ではなくてカスミなんだろうなと察するところがもう切な過ぎて...。



りんご飴

 
 教会ではなかったけれど、でもテツがアスカを呼びだしたのは一緒にお祭りを回るためだった。そして、4年前の思い出が蘇る。アスカがりんご飴を好きになった理由。4年という年月が経っても、アスカの口から出た言葉は「・・・おいしい」だった。

 変わらない想いと色褪せない思い出。自分の好きなもの・嫌いなものを覚えていてくれたテツを見て笑顔になるアスカがとんでもなくかわいいのだ!たくさんの思い出を共有して積み重ねているんだよね。やはり幼なじみは原点にして頂点ですよ(´;ω;`)



相棒

 涙腺決壊である。今はまだ届かない恋。でも、いつか「相棒」としてではなく、「恋人」として求めてくれるその日までずっと隣でテツを見続けるのだと。この一途さ。完全に読者を悶絶死させにキテるぞ・・・。

 しかしである。甲斐堂兄弟の絆の深さには誰も割って入っていけない不可侵の領域があるのよね...。兄はカスミとの時間を他のどんな物事よりも大切にしているし、妹もまた教会で兄の想いを知って嬉しそうに微笑むのだ。

 妹との幸せな時間をずっと忘れたくない──だからアスカとも今まで通り変わらずに「相棒」のままの関係でいたい。

 どんなに大切で隣にいるのが当たり前な人でも、離れ離れになって、やがて時が経てば、いつの間にか隣にいないのが当たり前になる。その事実は母親の死が雄弁に物語っている。ずっと変わらずにいたい気持ちと変わっていく現実。確かに折り合いをつけるのは難しい。でも、大事なのは、変わってくこと、変わらずにいること。変化を受け入れることも変わらないままでいることもどちらも同じくらい大事なことだ。そして、どうすればいいのかはきっと自分の気持ちが教えてくれる。

 アスカとテツの関係が「相棒」から「恋人」に変わる日は果たして来るのか。アスカには報われてほしいなぁ。4巻に期待。
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