クッシング症候群の犬とは
どんな病気なのか
猫よりも犬に、中年以上の歳の子に多くみられる病気で、副腎皮質機能亢進症という副腎の疾患です。
これは、クッシング症候群と呼ばれることが一般的です。
この副腎とは左右の腎臓のすぐ内側の大動脈と大静脈のすぐ近くにそれぞれ存在する小さい分泌器官です。
その小さい分泌器官の中で、驚くことに30種類以上のホルモンが作られています。
この副腎の機能に異常が起こる病気です。
名前の由来
クッシングとは、アメリカの脳神経外科医、ハーヴェイ・ウイリアムス・クッシング氏により、下垂体の腫瘍によって、副腎皮質から慢性的に糖質コルチロイドの分泌過剰を起こす病気が報告され、これをクッシング病と呼ぶようになりました。
症候群とは、根本となるひとつの原因から生じる一連の身体症状のことをいい、症状が単独で現れるのではなく複数の身体的症状がある決まったパターンで現れることが多い場合、それをひとつにまとめて症候群と呼びます。
このことからも分かる通り、幾つかの原因により、副腎皮質からコルチゾールが過剰に分泌されることで、決まったパターンで様々な身体的症状がでるため、これらを総じてクッシング症候群と呼ぶようになりました。
クッシング症候群の原因
クッシング症候群は、副腎皮質からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることにより発症します。
このコルチゾールとは、副腎皮質ホルモンのなかでもっとも代表的なホルモンで、身体を活発な状態に保つために様々な作用をします。
その代表的な作用としては、糖の生産を促進する一方でインスリンの働きを抑え血糖を上昇させる働きがあります。
コルチゾールは糖の調節に関与する皮質ホルモンという意味で糖質コルチコイドとも呼ばれています。
この分泌は下垂体前葉からの副腎皮質ホルモンによって調節されていて、この分泌が過剰に分泌されるとクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)と診断されます。
クッシング症候群の分類
まず、クッシング症候群は大きく二つに分けられています。①自然に発症するもの、②ほかの病気の治療にともなう医原性のもの、・・・このように分かれます。
そして、自然に発症するものの中には二つあり、①下垂体の腫瘍が原因のもの、②副腎の腫瘍が原因のもの、があります。
また、医原性(治療の副作用で発症した場合)のものには、治療のためにステロイド剤を長期大量に与えたことで発症するものもあります。
下垂体依存性副腎皮質機能亢進症(自然に発症するもの)
この、「下垂体依存性副腎皮質機能亢進症」は、犬のクッシング症候群でもっとも多く認められるもので、脳の下垂体から指令が出て副腎皮質刺激ホルモンが過剰に分泌され、その結果コルチゾールが過剰分泌される事で症状が出るタイプです。
これは下垂体の腫瘍が原因で起こる場合が多いと言われています。
この症状の場合は、MRIなどの精密検査を受ける必要があり、手術も難しいものとなります。
しかし、下垂体に腫瘍が出来る場合、その腫瘍自体は良性の場合が多く、投薬で様子観察することが多いようです。
副腎性副腎皮質機能亢進症(自然に発症するもの)
「副腎性副腎皮質機能亢進症」の場合、副腎そのものに腫瘍が出来る事が原因で、コルチゾールの分泌が過剰になっている場合です。こちらのケースは、「雄犬」よりも「雌犬」が発症する頻度が高い傾向にあるようです。
副腎そのものに腫瘍が出来ている場合、病院の健康診断で行う、「エコー検査」でも十分発見可能なレベルで、またエコー検査で見つけられなかった場合でも、合わせて「CT検査」を行うことで腫瘍を発見する確率が高まります。
副腎そのものに腫瘍がある場合は、「悪性腫瘍」であることが多く、また副腎自体が重要な血管に直結しているため手術が非常に難しいようです。
医原性副腎皮質機能亢進症(医療行為を原因とするもの)
何らかの病気の治療時に、ステロイド剤を長期に亘り仕様し、その総量が大きくになった場合、発症してしまう場合があります。
クッシング症候群の早期発見方法
早期発見の決め手は、「愛犬をよく観察すること」です。
飼い主が日常の生活の些細な点を見て上げる事で、今までとちょっと違うな・・・と感じて上げて下さい。
「もう歳だから」などと思わず、すぐに病院を受診するようにしましょう。
このとき、いつ頃からどんなところが変化したかなどの記録が、簡単なメモでも残っていれば診断の助けになります。
クッシング症候群の症状
必ずみられる症状としては、水を多く飲むようになります。
水を多く飲みますからおしっこも多くなります。
いわゆる多飲多尿と言われるものです。
失禁したりする場合もあるようです。
食欲が旺盛にもなったり、腹部がふくれて目立つようになってきたりする場合もあり、筋力が低下してきてジャンプしなくなったり、運動したがらない、直ぐ疲れ息切れしたり、毛を刈ると発毛しない場合や毛の色が正常用よりも明るくなったりします。
また、小さな怪我が治りにくくなったり、かゆみのない脱毛が身体全体におこる場合や、脱毛と言われる脱毛が身体の左右対称にみられる場合があります。
その他にも、皮膚は薄く弾力性がなくなると言われていますが、一般の飼い主には皮膚が薄くなるという状態の判断は難しいかもしれません。
これらの症状を病気としてとらえるには、初期になればなるほど難しいと思いますが、愛犬の日常生活での微妙な変化をで見つけられるのは飼い主だからこそ出来ることでもあると思います。
少しでも思い当たるものあるようならば、大丈夫だろうと過信せずクッシング症候群を疑ってみることも大切です。
検査を受ける
なんの病気でもそうですが、早期発見が早期治療に結びつくと思います。
クッシング症候群の懸念があれば、先ず血液検査で調べる方法があります。
それは、血液中のコルチゾール値を調べる方法です。
毎年フィラリア予防の際にフィラリアにかかっていないかどうかを調べる血液検査の際に、もう少し詳しい血液検査を希望される方は多いと思います。
しかし、このコルチゾール値を調べる検査は、その検査項目には入っていないことが多いようです。
直ぐに検査が出来る方法ですので、気になる方は、ついでに希望して定期的に数値をチェックすることで愛犬のデータを知っておくといいかもしれません。
正常値は20ug/dl以下となりまが、この数値が高ければクッシング症候群の疑いが濃くなります。
クッシング症候群とわかったら
クッシング症候群の治療方法
自然発症の場合は、切除する外科的治療と薬での内科的治療とに分かれますが、先にも述べたように外科的治療方法は、下垂体にしても副腎本体にしても極めて難しい手術となるため、薬の投与でコントロールする方法が一般的なようです。
薬の効き具合はそれぞれの個体差や病状によりまちまちで、効き過ぎると今度は低下症を引き起こす可能性があるため、現状の病状をみきわめ投与する必要があります。
そして、投薬のための定期的な検査も必要でしょう。
医原性の場合は、ステロイド剤の使用をやめる治療から始めます。
食事
クッシング症候群になってしまった子には高タンパクの食べ物がよいとされています。
高タンパク質は筋肉の萎縮を防ぎ、皮膚や免疫力をアップする働きがあるからです。
また、高脂血症とすい炎を発症することが多いため食事の脂肪分のコントロールも必要です。
シュウ酸カルシウムの膀胱結石を作ってしまう子もいるのでカルシウム等の与えすぎにならないよう気を付けます。
症状として水を多くのむようになりますが、制御せずお水はたっぷりと与えた方がいいと思います。
食事に関する面だけでなく疑問に思ったことは、病院で先生に相談することをお勧めします。
最後に
最近では、インターネットなどの普及にともない、詳しい情報が簡単に調べられるようになりました。
クッシング症候群という単語を入力して検索すれば、いろいろな事例や写真も見ることができます。
しかし、症状はその子によって個体差があり、ネット上で見かける写真の症状は、見た人が誰でも「クッシング症候群」とわかるくらい病状が進行している重篤なものが多いようです。
そして、この病気でみられる症状として上げた症状が全てあてはまるわけでもありません。
その結果、やはりこの病気ではないかもしれない、と結論づけてしまうかもしれません。
初期の段階では見逃すことが多く、気がついたときには病状がかなり進んでしまっていたということになりかねません。
インターネットの情報だけて判断せずに少しでも変化を感じたら、いつでも相談できる専門家へ相談する勇気が必要です。
その結果、何でもなければそれはそれで、ひと安心なのですから。
愛犬のちょっとした変化を見逃さず飼い主がサポートすることで愛犬との暮らしがより良いものになると思います。
あなたが知っている情報をぜひ教えてください!
あなたの体験談やハウツー・解決方法など、他の飼い主さんやその愛犬の為にもなる情報をみんなで書き込んで、犬と人の共同生活をより豊かにしていきましょう。
30代 女性 コロン
40代 女性 くまよう
30代 女性 すみれ
10代 女性 チロル
女性 micklove
下垂体ではなく副腎に問題がある為、紹介状を書いてもらい来週大学病院に行く予定です。 手術出来るのか? 費用はどれくらいかかるのか? 不安でいっぱいです。
40代 女性 モミジ
40代 女性 夢子
50代以上 女性 匿名
40代 女性 匿名
毎日の飲み薬とインスリンの投与も欠かせません
最近やけにお水を飲むなーそれにオシッコの量も多いなと思い掛かりつけの動物病院で検査をした所判明しました
来週にはMRの検査も控えていますが、痙攣も起こす様になり今は入院中です
いつか来るであろうお別れの日が近いのかと思うと苦しくて辛いです
今自分に出来る事は何かを考え、早く退院できると良いなと思っています