くも膜下出血の治療では、再出血が起こらないようにするのを重要視しています。
再発が起こるととても危険で、発症したことで生命に関わる重篤な状態であるのを更に悪化させてしまいますから、患部を治療して、出血がもう起こらないようにします。
治療は手術が主流になり、開頭手術と血管内手術のふたつがよく行われています。
開頭手術は、頭を切り開き、血管の破裂した場所に血流が行かないように塞ぎます。
開頭クリッピング術と呼ばれる手術で、くも膜下出血の破裂した動脈瘤を金属製のクリップで固定し、血行を遮断させます。
こうすると動脈瘤がなくなった状態になることから、再出血が予防できます。
くも膜下出血を開頭せずに治療するのが脳動脈コイル塞栓術です。
患部の動脈瘤に金属コイルを入れ込み、動脈瘤の中はコイルで一杯となり血液が入り込む余地をなくしていく方法です。
脳の血管は脳に栄養を運ぶためのものですが、コイルで充満されると栄養を運ぶという本来の機能が行えなくすることで再出血を防ぎます。
脳梗塞を起こすこともある脳血管攣縮(れんしゅく)を防ぐ効果もあります。
くも膜下出血の治療では手術が良く行われているものの、症状が特に重い場合、あまりにも危険度が高い場合では手術が行えないこともあります。
また、手術内容によって患者の負担も違い、治療方針などはしっかりと医師と相談しながら決めていく必要があります。
治療が終われば、後遺症などがないか十分に経過を見た後に退院となります。
くも膜下出血の血管内治療
くも膜下出血の治療では血管内治療という方法もあります。
頭部を切開することなく行う治療法で、患者の体にはより負担が少なく、後遺症が出るリスクを考えて血管内治療が行われるケースが増えてきています。
くも膜下出血治療で行われる手術の8割は開頭手術で、血管内治療は2割とされます。
治療後の生存率からすると、二つの治療法には治療成績がほぼ同じであり、どちらも高い再出血予防効果があるとされています。
現時点では、くも膜下出血の治療には開頭手術がよく行われていますが、今後は血管内治療は増えていくことが予想されています。
血管内治療のメリットに傷跡が小さいことが上げられており、術後の回復を考えて、この治療法を選ぶ方も増えているようです。
では、治療方法について説明しましょう。
手術で使用するのはプラチナ製の糸のように柔らかいコイルです。
脳動脈瘤にこのコイルを詰めていくようにして行われることから、「コイル塞栓術(そくせんじゅつ)」とも呼ばれていて、X線画像を見ながらカテーテルでコイルを入れ込んでいくことになります。
くも膜下出血患者の太ももにある大腿動脈からカテーテルを差し込み、患部となる脳動脈まで導きます。
破裂した個所まで来たら、コイルを動脈瘤の中に差し込んでいきます。
動脈瘤一杯にまで差し込まれると、血液が入ることが出来なくなり、血流による圧迫を受けるのもなくなって再出血が起きないという仕組みです。
脳血管攣縮(れんしゅく)を予防して脳梗塞を招かないようにする効果もある、くも膜下出血の治療法になります。
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くも膜下出血のその他の治療法
くも膜下出血の治療には開頭手術と血管内治療が主に行われていますが、他にも治療法があります。
血圧が上がるのを避けて、再出血が起こるのを予防するものに感覚遮断があります。
くも膜下出血の発作が起こってから24時間以内は再発の可能性が高く、予断を許さない状況になります。
その際、脳内の血圧が上昇すると出血が起こりやすくなることからも、患者を安静に保つことが重要になってきます。
感覚を遮ることで外部からの刺激を極力なくし、圧力が上がるのを予防する治療法になり、鎮静剤の投与で興奮を押さえ、暗い落ち着いた環境で過ごして再出血が怒らないようにします。
それから、くも膜下出血では3H療法と呼ばれる治療法も行われています。
脳動脈瘤が破裂すると、血管内の出た血液が変質することで脳血管攣縮(のうけっかんれんしゅく)が起こります。
血管が収縮した状態になることから脳梗塞になる恐れがあり、くも膜下出血の合併症では注意が必要だとされます。
3H療法は攣縮や脳浮腫を防ぐ効果があり、更には動脈の流れを正常に保つ為に役立ちます。
治療は、高血圧・高循環血液量・血液希釈の状態で行う為に、高張輸液(体液よりも高い浸透圧の輸液)を大量に投与します。
糖質やアミノ酸を豊富に含んだ高カロリー輸液やタンパク質を含んだアルブミンが使われることもあり、栄養を補給しながら体の機能調節を行い治療していきます。
くも膜下出血の重傷度などに応じ、これらの方法の中から患者にとっても最も適した治療法が選ばれます。
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