ロドデノール

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ロドデノール
識別情報
特性
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ロドデノールは、濃度依存的にチロシナーゼ(チロシンヒドロキシラーゼ)を阻害し、ヒドロキシチロシンの生成を抑制することでメラニンの生合成を抑止する。

2013年5月13日、ロドデノール配合の製品を使って肌がまだらに白くなった人が3名いるとの連絡が皮膚科医からカネボウ化粧品に入り、これにより社長が被害を把握した。それまでは担当者が「化粧品による症状ではない」と判断して医師を紹介する対応に留め経営陣には伝わらず、社内の被害情報システムにも登録していなかった。2週間後の5月27日に同社が医療機関を訪問して調査を開始し、6月には2011〜13年にかけ34件の症例が見つかった。その後調査が進み8月には症状が確認された人数が5702人となった。

健康被害と自主回収

医薬品医療機器総合機構に報告書を提出し、カネボウと親会社である花王のそれぞれの経営会議を経て自主回収に踏み切ることとした。なお強制的な自主回収を命じられる薬事法上の重篤なものに当たらず、厚生労働省からは対応の判断を委ねられた。

2013年7月4日、カネボウ化粧品と関連会社の株式会社リサージ、株式会社エキップは皮膚がまだらに白くなる症状(白斑)との関連性が懸念されるとしてこの成分を配合する8ブランド54製品を自主回収すると発表した。日本国内では販売済みの約45万個と店頭にある58万個、あわせて100万個以上が対象となり、回収費用は約50億円。消費者庁は「ただちに使用を中止し、相談窓口に連絡する」ことを呼び掛けた。その時点で約25万人が使用しておりカネボウ化粧品が4日に設置したフリーダイヤル300回線には当日だけで約1万5千件の問い合わせが殺到し対応できない状態が続いた。

7月23日、カネボウ化粧品および関連2社が自主回収発表後の状況と対応について第2報を発表。それによると7月19日現在までに寄せられた問い合わせはフリーダイヤル約10万5千人、店頭約5万8600人。回収状況は顧客から80%、店頭から86.8%。「該製品を使用し、白斑様症状を発症したお客様には、完治するまで責任をもって対応する」を基本方針とする「ロドデノール対策本部(本部長:代表取締役社長執行役員夏坂真澄)」を設置。白斑についての申し出数は6,808名(不安を感じる方を含む。うち「3箇所以上の白斑」「5cm以上の白斑」「顔に明らかな白斑」のいずれかの症状を含む方が2,250名)であり、19日までに3,181名を訪問。社員による全員の訪問にむけて活動中であるとした。またこの発表とは別に、社員247人に症状がみられたことも明らかになった。症状が確認された利用者には医療費や医療機関への交通費、慰謝料を支払う方針で、補償基準の詳細は今後検討する。

7月24日消費者庁阿南久長官は定例の記者会見で「5月の時点で使用中止を呼び掛けていれば、被害を少しでも減らせたはずだ」と指摘。今後の消費者庁としての対応について、カネボウ化粧品の対応を注視し「製品の回収状況や被害の広がり、被害者の回復の状況などは、週に1度は報告を求めたい」とした。消費者の間で同社商品の買い控えが広がった。

2014年10月に日本皮膚科学会より、ロドデノール含有化粧品の安全に関する特別委員会報告書が公表された。その特徴的な点は、1.患者の43.8%に炎症があり、その炎症部位が製品使用部位と概ね一致していた。2.医師の85%が尋常性白斑との鑑別不能・困難であると答えた。3.一年の内、7月と8月に患者が比較的多く見られた。4.患者年齢は多い順に 60代>50代>40代>30代≒70代等であった 事である。

白斑の発現メカニズム

ロドデノールによる白斑形成のメカニズムの詳細は未だ明らかにはなっていないが、2014年9月、株式会社カネボウ化粧品 価値創成研究所は、ロドデノールのチロシナーゼ代謝産物(ヒドロキシロドデンドロール)が小胞体ストレス応答活性化またはカスパーゼ3活性化、あるいはその両方の機序によってアポトーシスを誘導する可能性が示唆されたことを発表した。

  1. メラニンの生成を抑制する研究2 -- ロドデノールの開発
  2. Kawaguchi R et al. J. Pharm. Soc. Japan 1942, 62, 4
  3. ^ a b Minoru Sasaki; Masatoshi Kondo; Mai Umeda; Keigo Kawabata; Yoshito Takahashi; Tamio Suzuki; Kayoko Matsunaga; Shintaro Inoue (2014-09). “Rhododendrol, a depigmentation-inducing phenolic compound, exerts melanocyte cytotoxicity via a tyrosinase-dependent mechanism”. Pigment Cell & Melanoma Research 27 (5). doi:10.1111/pcmr.12269. PMID 24890809. 
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  • グアノフラシン白斑:1950年に発生したグアノフラシン点眼薬で発生した白斑。1951年厚生省が使用を禁止した。
  • フレグランスジャーナル (FRAGRANCE JOURNAL) No.371 (フレグランスジャーナル社、2011年5月15日

〔特集〕最近の美白研究と有効成分の開発

4(-4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノール:ロドデノールのメラニン生成抑制メカニズムとその美白効果(カネボウ化粧品 価値創成研究所)