悲しい気分の時はもちろん涙が出るものですが、悲しくないのに涙が出ることはありませんか。その涙は生理現象ではなく、心の病気が原因で涙が出るといわれています。どのような病気の時に涙が出てしまうのかを見ていきましょう。

涙が止まらない原因について

涙が止まらないという症状以前に、涙というのはどのような役割を持って目から流れてくるのかをまず知っておきましょう。

そもそも、なぜ涙は出るのか

涙というのは一般的には、目の乾燥を防ぐことを目的としています。目というのは、非常に繊細であり、外部に露出していることから乾燥しやすくなっています。乾燥してしまうとドライアイなどの目の障害が引き起こされることから、必要に応じて涙が流れます。乾燥を防ぐことを含めて、次のような役割を持っています。

・角膜から目に光が入りやすいように膜を作る

・外部から目の中への病原体の侵入を阻む

・外部から入ったごみなどを洗い流す

・角膜や結膜に酸素を供給する

・角膜や結膜の乾燥や余分な水分を洗い流す

・角膜や結膜に異常があったときに白血球などを供給する

・まばたきを楽にできるようにする

このように、目にとって非常に重要な役割を持っているものであり、なくてはならないものであると言えるでしょう。

悲しくないのに涙が止まらなくなってしまう原因

このような重要な涙ですが、なぜ悲しくないのに涙が止まらなくなることがあるのでしょうか?涙が流れる元となる、流涙は自律神経により涙の量が調整されています。そして、涙が出てくる涙腺というのは、脳幹に存在している上唾液核が副交感神経の作用により涙の出る量が調整されます。

・3種類の涙

涙には3種類の涙があります。目を守るために持続的に少量分泌され続ける涙、目にゴミなどが入ったときなどの刺激によりでてくる防御反応としての涙、そして情動性の涙の3つです。そして、情動性の涙というのは、感情により流れてくる涙のことを言います。感情的に心を揺さぶられたときに、脳が激しく興奮してしまい、それにより副交感神経が反応して涙腺から大量の涙が分泌されるようになります。この心の揺さぶりというのは、悲しいことでも起こりますし、感動したときやうれしいときにも副交感神経が反応することが多いです。悲しい時でもうれしい時でも、心は一種のストレス状態になります。副交感神経が活発になることによって、交感神経の緊張している状態を緩和させる効果があるとされています。そのため、号泣した後は、気分的にすっきりしていることが多いといわれているのです。

・自律神経の乱れ

このように、悲しい時やうれしい時などの緊張状態に陥ったときに、涙が大量に出るよう神経が調節を行うとされています。もし、自身の感情でうれしくも悲しくもないのに涙が止まらないという状態の場合、自律神経が乱れてしまっている可能性があります。自律神経が乱れてしまうのは、もしかすると病気を起因として乱れてしまっている可能性があります。

涙が止まらないのと精神病が関係あるのか

涙が止まらなくなる病気としてあげられるのは、精神疾患でとくに有名なうつ病などで発症するといわれています。うつ病になると気分が落ちこむだけでなく、自律神経が乱れてしまうことからさまざまな体の不調が現れるようになります。

情動失禁

情動失禁というのは、うつ病の症状の一つとされています。普段であれば、気にしない程度の外界からの刺激で、副交感神経が刺激されて涙が大量にあふれてしまう症状のことを言います。相手からちょっとした言葉をかけられるだけで、急に涙があふれてしまい、大声で泣き出してしまうことが多いです。また、この状態で泣き出してしまうとなかなか泣き止まないことでも知られています。

精神障害の原因とは

精神障害が発病する原因というのは、個人によりさまざまな要因がありますが主に大きく二つに分けることができます。

・個人的要因

個人の身体的特徴や性格によって生じる要因です。もともと感情が不安定な人、精神疾患の発症歴、脳器質性疾患の既往や栄養状態によって精神障害になりやすいといわれています。また、性別としては、男性よりも女性のほうが女性ホルモンの関係で精神障害を発症しやすいといわれています。また、年齢的には通常の成人の大人よりも小児や高齢者に発言しやすいとされています。

・環境的要因

環境的要因は、社会的なストレスなどにより精神障害を発症させやすいといわれています。また、病気などで長期入院をすることによって、日常生活や外界との接触を遮断してしまうと、精神障害になりやすいといわれています。

個人的要因、環境的要因のいずれにおいても、それぞれ一つが原因となるのではなく、複数の要因が重なることが多いといわれています。