舌を出すだけの動作が顔を美しくやせさせて、脳神経の働きまで高める
思いどおりにやせない顔に効くエクササイズ
人と向かい合ったとき、まず目がいくのは顔ですから、顔がほっそりしていれば、細身な印象をもたれます。ですから、顔やせは、たいへんやりがいのあるダイエットですが、決してたやすいことではありません。それは、顔のまわりには脂肪がつきやすいだけではなく、余分な水がたまり、むくみやすいうえに、皮膚がたるんで二重あごになりやすいからです。
では、なぜ顔のまわりには余分な水がたまりやすいのでしょうか。理由は、耳の下、顔と首がちょうどつながっている部分にリンパ節があるからです。
リンパ節とは、リンパ管が密集している場所のことをいうのですが、リンパ管には、体内の組織細胞に酸素や栄養を与え、老廃物や二酸化炭素を回収するリンパ液が流れています。このリンパ液の流れが、体調の乱れなどなんらかの原因で滞ると、老廃物を含んだ余分な水がリンパ節のあたりにたまり、むくみを引き起こすのです。
たるみは、姿勢が大きく関わっています。ねこ背のようにいつも背の丸い人、あるいは首が比較的前のほうについている人は、頭を首の後ろの筋肉で支えています。そのため、あごの下の筋肉が使われず、衰えて、皮膚がたるんで二重あごになってしまうのです。
顔の脂肪太りだけでなく、むくみ、皮膚のたるみを改善、または予防するためには、首の筋肉を刺激し、脂肪と皮膚の代謝を高め、さらにリンパの流れをスムーズにすることが必要です。ところが、いままでこのような効果を上げる簡単なエクササイズがなかったのです。
そこで私が注目したのが、舌骨という骨です。
舌を出すだけで、のどや首の筋肉すべてが動く
下のイラストをごらんください。大小たくさんの筋肉が鎖骨と頭骸骨を結んでいます。とくに首の前方には大小の筋肉が集まっています。あごの下、のどの部分に浮いているようについているのが舌骨といって、人体の中で唯一ほかの骨とつながっていない骨なのです。
首に集まる筋肉群を効率よく動かすには舌骨を動かすこと。そのための動作は、舌を出して肩を下のほうへ引くだけですから、決してむずかしくはないでしょう。
これだけの動作で、舌骨をとりまく筋肉全体を動かすことができます。すると、筋肉に絡む血管やリンパの流れが活発になり、脂肪の燃焼も盛んになるわけです。
こうして、脂肪もむくみもとれ、鍛えられた筋肉が皮膚に張りを与えるわけですから、舌出しダイエットは顔やせの特効エクササイズといっても過言ではありません。
さらに、この動作にはダイエットだけでなく、万病の原因となる体のゆがみを、顔と首の部分から整えていく作用と、脳の働きを活性化させる効果もあるのです。
体のゆがみを顔と首の部分から改善していく
首には脳から体の各器官への指令を伝える神経が通る重要な部分。しかも舌のつけ根には重要な神経がいくつもあり、それぞれが脳の違う部分につながっています。もし、その首にゆがみがあれば、神経にも悪影響を与え、いずれかの器官の働きを鈍らせてしまいます。
舌出しダイエットは、舌を左右に出すことで、顔と首の左右の筋肉のバランスを正し、ゆがみを改善するだけでなく、舌を出す行為自体が脳に刺激を与え、活性化させるのです。そのため、物忘れやボケ防止になるばかりか、体の各器官の働きを整え、さまざまな不快症状の改善・予防にもなります。
このようにダイエット・美容にとどまらず、広く健康についての効果も期待できる舌出しダイエットは、やり方も簡単。1回約1分ほどですみ、1日に1回行うだけで、平均して2週間で効果が実感できます。次のページでくわしく説明していますが、特別な道具はいっさい必要なく、前、上下、左右に3秒ずつ舌を思い切り出し、最後に3秒かけて舌を一回転させるだけでけっこうです。
ただし、ひとつたいせつなポイントがあります。それは、肩を背中や脇の筋肉を使ってグッと下へ引っぱることです。
いままでは、あまり行うことのなかった動作ですから、最初はだるさを感じるかもしれませんが、無理せずゆっくり慣らしていけば必ずだれにでもできます。老若男女を問わず、ぜひたくさんの人に実行してほしいエクササイズです。
舌を出すことで首とあご周囲の筋肉が刺激される
ただ、舌を出すだけでも、左イラストに描かれた筋肉のすべてが刺激される
舌骨は、ほかのどの骨ともつながらない稀有な骨。筋肉に支えられていてレントゲンを撮ると宙に浮いたように映る