肌カビの症状と治療法。ニキビと勘違いしやすいブツブツの見分け方

肌にもカビって生えるって知っていましたか?治療薬を使ってもなかなか治らないニキビ。気づけば背中などにもできていませんか?そのニキビはもしかしたら「カビ」なのかもしれません。今日はあまり知られていない私たちの肌の菌とカビについてお話しします。

顔の肌荒れやかゆみはカビが原因かも!?​

鏡を見るたび、写真をとるたびに気分を憂鬱にするニキビ。治療薬を塗ってるのにも関わらずなかなか治らないなあって感じていませんか?それは本当にニキビなのでしょうか?実は肌にもカビが生えてくるって知っていましたか?カビは一般的に、湿気の多い風呂場や窓の桟などに好んで生息しています。

なんと私たちの肌もその湿気の多い場所の1つに挙げられるんです。あなたも汗をかいたり蒸れてしまったりしますよね?そうやって人間の皮膚にもカビの好む湿度が保たれているんです。特に背中などは手が届きにくくてどうしても蒸れやすく、また肌カビもできやすいと言えます。

肌カビとは?

肌カビもニキビと同じ赤い小さな発疹ができます。また顔など湿疹のできた部分がかゆくなるというのが特徴です。

肉眼では確認が難しいですが、ニキビは毛穴に雑菌が詰まってしまいそれが芯になって炎症を起こしています。顔の色んな場所にぽつぽつとできるのも、詰まっている箇所にだけできるからですね。主にマラセチア菌による肌カビは、皮脂を菌が食べて発生するので芯の無い小さい発疹ができます。背中や脇の下に広範囲にわたって一気にぶわぁっっと発生するのも、ニキビとの違いですね。発生原因が違うため、ニキビ治療薬では改善されないことも特徴だと思います。


カビが原因の主な症状として、かゆみが挙げられます。

かゆみの度合いやかぶれによって、脂漏性皮膚炎・マラセチア毛包炎・アレルギー性湿疹などに分類されます。また頭皮に肌カビができてしまうと異臭や「フケ」が出てしまい、フケ症にもなってしまいます。「癜風」と呼ばれる、皮膚にシミのようなものや白い斑点ができる症状も肌カビの一種といわれています。これはかゆみがないので、たいていの場合は「シミができたのかな?」と放置してしまいがちですが肌カビに効く薬を投与すれば消える可能性もあります。ぜひ一度、顔のシミなどを見直してみてください。

通常のニキビの原因となる菌は「アクネ菌」や皮脂が主だけども、肌のカビは「マラセチア菌」になるのよね。悲しいけれど私の肌にもあなたの肌にも「マラセチア菌」は必ず存在しているの。ここからは肌のカビの元になる菌や生活習慣の原因について教えるわよ〜!

 常在菌の一種マラセチア菌

​私たちの肌には「常在菌」と呼ばれる菌が存在しています。菌と聞くと不潔なイメージを抱いてしまいがちですが、人間は誰しも菌と共に生きています。皮膚に存在している菌は200種類以上もあり、主にアクネ菌・表皮ブドウ菌・黄色ブドウ球菌・マラセチア菌などです。

これらの常在菌は正しい作用をしてもらうように生活していれば、身体に悪影響が現れることはありません。ニキビなどの肌荒れ症状は、毛穴に生息しているアクネ菌が異常に増えてしまった場合などにできる悪い作用といえますね。とびひなどの原因には黄色ブドウ球菌が関わっています。表皮ブドウ菌は私たちの体を様々な病原菌から守るため皮膚を弱酸性に保ってくれています。

今回、肌カビに深く関わっている菌は「マラセチア菌」です。

マラセチア菌は酵母菌に分類される菌でカビの一種です。カビといっても健康な肌に存在する量では普通悪影響を及ぼすことはありません。カビの一種ではありますが、私たちの肌に分泌される皮脂を脂肪酸に代謝してくれる働きを担っています。しかし、このマラセチア菌は汗や皮脂を食べ、湿度の高い場所を好みます。梅雨の時期~夏になると私たちはよく汗をかきますよね。この時期はマラセチア菌が非常に繁殖しやすい時期だといえます。そして顔の他にも汗をかきやすく蒸れやすい背中や脇の下・頭皮などはマラセチア菌にとって繁殖しやすい場所なのです。

マラセチア菌が繁殖すると起こる症状

  • 脂漏性皮膚炎​

「脂漏性湿疹」とも呼ばれる湿疹の1つです。皮脂の分泌が多い頭皮や顔の鼻の周り、耳の後ろから首にかけたところによくみられます。頭にできた場合はフケ症のような症状に悩まされる方も多いようです。湿疹ができた部分は赤くかゆみをともない、皮膚のカサつきが目立ちます。​

  • マラセチア毛包炎

一番症状がニキビと似ているのがマラセチア毛包炎です。その違いは、炎症しているブツブツを押しても中身の雑菌が出て来ず潰すことができないことだと思います。マラセチア菌が脂成分を好むことから、主に胸や首、こめかみなどに多く発症します。​

  • 癜風

肌のカサつきが目立ち、白色や茶色に変色した湿疹ができます。かゆみや痛みの症状はないので、早期発見が難しく一度かかると治療に時間がかかってしまう場合があります。汗っかきの人や脂っぽい肌の人がかかりやすいといわれています。他にも、白癬菌、カンジダ菌といったマラセチア菌以外の菌が起こす肌のカビもあります。​

  • 白癬菌​

感染部位によって病名が変わります。足や爪に感染がおよぶと「水虫」ともいわれます。股部に感染すると「股部白癬」、頭部などに感染すると「体部白癬」となり、ピンク色で縁どられたうろこ状のかゆみのある発疹がみられます。

  • 皮膚カンジダ症

臀部や脇や顎の下など皮膚の摩擦が激しい部位で炎症が起こります。炎症を起こしている関節の部分の皮が赤くなったり、皮がむけたりします。よく、女性の生理用品による擦れ、赤ちゃんのおむつが当たる部分などに発症します。

ニキビや皮膚炎との見分け方は?

 肌カビの症状チェック

アッキー
こんな症状が肌に現れたら肌カビかもしれません。皮膚の炎症が気になるときはセルフチェックしてみてください。

こんな症状があったら肌カビかも?

  • 赤みのある発疹がある
  • 毛穴の周辺が赤い
  • 発疹にカサブタが付いている
  • 汗をかきやすい
  • 発疹にかゆみがある

以上の症状に当てはまるニキビのようなものが現れたらそれは肌にできたカビかもしれません。早めにお医者さんを受診してみてくださいね。

ニキビとの見分け方

小さな発疹ができてしまう肌カビはニキビとの見分けが難しいですよね。

ニキビにもいくつか種類があります。毛穴に皮脂が残ってしまいできた白いできものを「白ニキビ」、毛穴にある皮脂が酸化し黒く変色してしまうと「黒ニキビ」と呼ばれ、肌カビと一番見分けがつきにくいのはアクネ菌が炎症を起こす「赤ニキビ」です。

ニキビの原因はホルモンバランスの乱れやストレス、肌のターンオーバーが上手くいかないときまたは成長ホルモンによってできる思春期ニキビがほとんどです。これらは生活習慣の見直しやスキンケアで改善が望めます。洗顔をする回数を変えてみたり、保湿をしっかりしてくれる乳液などを使用するとよいでしょう。

他に見分け方としては、肌カビはニキビ治療薬では治らないので長期にわたって薬で改善されていないニキビは肌カビを疑った方が良いかもしれません。肌カビを治療するには、マラセチア菌が増えるのを抑制する効果を持つ薬や洗顔料を使用することが大事です。市販薬だと水虫やガンジダ症の治療に使われるイミダゾール系の塗り薬などが効果があるそうです。しかし自分で誤った判断してしまうと肌カビの治療が長引く可能性があるので、まずはお医者さんに診断してもらってくださいね。

 アトピー性皮膚炎との違い

アトピー性皮膚炎と間違えやすい「脂漏性皮膚炎」は、まるでアトピー性皮膚炎で乾燥して白くなった肌のような白斑がみられます。また、アトピー性皮膚炎の方でステロイドの治療薬を使用している人は、皮膚免疫が下がり感染症にかかりやすくなってしまうため肌カビを併発してしまう人もいるようです。アトピー性皮膚炎と「脂漏性皮膚炎」の大きな違いは、フケ症のように皮膚がはがれてくるかどうかです。

またアトピー性皮膚炎は顔のほっぺや首などには左右対称に発症することが多く、肌の質感がざらざらした鮫肌や感想の強い象のような肌に変化することなどが挙げられます。アトピー性皮膚炎の原因も何かのアレルギーによって誘発されたケースが多いので、まずアレルギーの対象を取り除くと治療に入りやすいです。これらに当てはまらずできる湿疹は肌カビの可能性も考えてみたほうがよいかもしれません。

肌カビの気になるQ&A

はるこ先生
肌カビの特徴や症状、原因などについてはアッキーもだいぶわかってきたわよね。ところで気になることは他にもないかしら?

アッキー
そうですね、肌カビって人にうつしてしまう病気なのかとかまだまだ気になるところはあります……。

はるこ先生
そうよね、肌カビについてみなさんの気になるところはどこかしら?次からは質問に私が答えていっちゃうわよ~!

具体的にはどんな肌荒れを肌カビと呼ぶの?

肌触りで近いのはあせもです。小さな赤いぶつぶつが顔だと髪の生え際や眉間の部分、耳介周囲、鼻の横などに密集して現れます。またニキビのような出来物でもかさぶたがついていることがある時は肌カビかもしれません。またニキビと違い、発症部分の肌の赤みが広範囲なのも特徴です。

肌カビは背中にもよくできるの?

はい、背中は発症しやすい部分ともいえます。肌カビの原因であるマラセチア菌は湿気が多く気温の高い部分を好むので、お風呂あがりや汗など水分の拭き残しが多い背中の部分や、リュックなどを背負いやすく蒸れてしまう背中の部分はマラセチア菌の好む環境といえます。

肌カビは他人にうつるの?

.いいえ、肌カビは他人には感染しません。もともと脂漏性皮膚炎は自分の皮膚に存在しているマラセチア菌という常在菌が何らかの理由で増殖することで起きるので感染症を引き起こすような細菌とは仕組みが異なります。しかし水虫などマラセチア菌以外の真菌が原因のものは人を感染経路にするものもあります。
またファンデーションのパフやエアコン、枕などは使用する度にカビの繁殖の原因となる雑菌などが多く存在しているので肌を綺麗に保つためにも、こまめな掃除や手洗いは行いましょう。

 できた肌カビを治療するには?

肌カビが発症してしまった際の治療に効果的なことをいくつかご紹介します。治療薬以外にも今日から始められることもあるので、ぜひ参考にしてくださいね。

抗真菌薬を使う​

抗真菌薬というものがあるのを知っていますか?抗真菌薬は真菌(カビ)に効果の発揮してくれる薬のことです。抗真菌薬はカビの細胞膜の合成を阻害し攻撃してくれるので、カビの繁殖を抑えるのに効果があるようです。もしも肌カビの症状が重症化している場合は、かゆみや肌の痛みを抑える目的でステロイド薬を使用する場合もありますが、ステロイドの持つ免疫抑制作用によって細菌の繁殖を促してしまう可能性もあります。

殺菌作用のある石鹸やシャンプーを使う​

殺菌や抗真菌成分の含まれるシャンプーや石鹸は、マラセチア菌には有効です。またフケやかゆみにも効果が期待できるので、肌カビによってもたらされたかゆみの辛さから解放してくれるのには、ミコナゾール硝酸塩などの成分が入ったシャンプーなどが即効性があるといえます。

肌を洗い過ぎない​​ 

肌を清潔に保とうとして、過剰に洗顔などを行ってしまうのもかえって逆効果のようです。顔や髪の洗いすぎは乾燥を招いてしまい、その乾燥を補うために皮脂が多く分泌されてしまいます。また肌や髪の自然乾燥は「脂漏性皮膚炎」を起こしやすくなるためだけではなく、頭皮の老化にも繋がるので注意してください。

脂漏性皮膚炎は顔のみの発症でも3週間~、頭皮などは6週間以上の治療期間を要し、完治までが難しい皮膚疾患になりますが、治療方法も確立されているため根気よく治療や生活改善に取り組むことが大切です。お肌にトラブルを感じたらぜひ、皮膚科を受診してみましょう。早期の発見が完治への道のりになります。

肌カビの予防方法

​肌を清潔に保つ​

カビの繁殖というものはやはり、高温多湿という細菌にとって温床となるような環境が整っているということになります。過剰な洗いすぎもよくないですが、体や髪はしっかり洗い肌は清潔に保ちましょう。

​寝具や化粧用品も清潔を心がける​

私たちの身の回りのものにも雑菌は常に潜んでいます。例えば毎日のお化粧品に使うファンデーションのパフは常に直接肌に触れていますよね?毎日洗濯するものでもないのでマラセチア菌に限らずたくさんの細菌がいると考えてよいでしょう。他にも枕なども毎日髪の毛や頭が触れています。生乾きのままの髪の毛の状態のまま枕で寝ていたら、枕はきっとカビの温床となってしまいます、気をつけましょう。

​脂っこい食事を控える​

揚げ物やジャンクフードは確かに美味しいものですが皮脂の分泌を過剰に促進してしまいます。他にも甘いお菓子も同様に皮脂の分泌が増えてしまうのでたくさん食べ過ぎてしまうのは避けたいところ。栄養バランスの良い食事を心がけましょう。皮膚の代謝を良くするのはビタミンCやビタミンB群です。果物や卵、緑黄色野菜を取り入れたメニューにするとより肌に良い食事といえるでしょう。

​髪の毛の自然乾燥は避ける​

マラセチア菌は皮脂を食べて繁殖します。髪の毛の自然乾燥は水分が残り、頭皮に湿気や汗が長く留まるため皮脂がたくさん分泌されてしまいます。お風呂上がりなど、売れた髪の毛はドライヤーなどでしっかり乾かした方が良さそうです。

なかなか治らない皮膚炎はカビを疑ってみよう​

普段から肌を清潔に保ってないって人は本来少ないと思います。しかし、菌は目には見えないため私たちがわからなくても繁殖しています。肌に直接触れるものなどは定期的に交換や新調を行い意識的にマラセチア菌を繁殖させない環境を作りましょう。

そして食事も脂っこいものばかりは止め、皮膚の代謝を良くするものにし肌の再生を促進させることが大切です。もしあなたが治らないニキビに悩んでいるなら、一度肌カビを疑ってみてお医者さんを受診してもらうと良いかもしれません。