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| タイトル: | 特許公報(B2)_保湿剤 |
| 出願番号: | 2008528702 |
| 年次: | 2013 |
| IPC分類: | A61K 35/74,A61P 17/16 |
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室山 幸太郎小原 達矢廣▲瀬▼ 義隆山本 憲朗室▲崎▼ 伸二山本 佳弘 JP 5121715 特許公報(B2) 20121102 2008528702 20060810 保湿剤 ハウスウェルネスフーズ株式会社 306019030 岩谷 龍 100077012 室山 幸太郎 小原 達矢 廣▲瀬▼ 義隆 山本 憲朗 室▲崎▼ 伸二 山本 佳弘 20130116 A61K 35/74 20060101AFI20121220BHJP A61P 17/16 20060101ALI20121220BHJP JPA61K35/74 AA61P17/16 A61K 35/00 A61P 17/00 特開平04−264034(JP,A) 特開平04−356409(JP,A) 特開平05−017363(JP,A) 国際公開第2004/078188(WO,A1) 特開2002−145737(JP,A) 特開2001−139412(JP,A) 国際公開第2004/084922(WO,A1) 国際公開第2004/084923(WO,A1) 3 FERM BP-08607 JP2006315868 20060810 WO2008018143 20080214 8 20090306 福井 悟 本発明は、保湿剤に関し、さらに詳しくはラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)の加熱死菌体を含有することを特徴とする保湿剤に関する。 ヒトの皮膚は、薄い生物学的防御膜である角質層によって覆われており、乾燥した大気中でも水分を失うことなく生活することができるのは、外界と接するこの角質層が存在しているからである。角質層は薄くしなやかで且つ体内の水分を失わないように保ち、健常な皮膚状態を維持するように調節している。一般に皮膚の水分量が10〜20%に保たれた状態が、健康な皮膚であるといわれている。 しかしながら、老化や季節変動などにより正常な角質水分調節機構が損なわれると肌荒れなどを生じ、深刻なスキントラブルを招く恐れもある。従来から、角質層の水分保持能力を改善し、肌荒れを防止するためにグリセリンなどの多価アルコール、ヒアルロン酸、コンドロイチン、コラーゲン、ムコ多糖類などを配合した外用保湿剤が知られている(特許文献1〜3参照)。また、β−グルカンとエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱処理菌体とを併用して配合した外用保湿剤が知られている(特許文献4参照)。さらに、セラミドと乳酸菌の生菌体とを併用した美容食品が知られている(特許文献5参照)。特開2001−89381号公報特開2002−145753号公報特開2005−314402号公報特開2004−269408号公報特開2004−254632号公報このような事情に鑑み、本発明は優れた保湿効果を有する保湿剤を提供することを目的とする。特に本発明は、経口投与(内服)により保湿効果を発揮する保湿剤を提供することを目的とする。 本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)の加熱死菌体を経口投与することにより優れた保湿効果を有することを見出し、この知見に基づいてさらに研究を進め、本発明を完成するに至った。 すなわち、本発明は、[1] ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)の加熱死菌体を有効成分とすることを特徴とする保湿剤、[2] ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)がラクトバチルス・プランタラムL−137株(Lactobacillus plantarum L−137、受託番号FERM BP−08607)である上記[1]記載の保湿剤、[3] 経口投与用である上記[1]または[2]のいずれかに記載の保湿剤、[4] ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)の加熱死菌体の有効量を皮膚の保湿を必要とするヒトに投与することを特徴とする皮膚の保湿方法、および[5] 保湿剤を製造するためのラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)の加熱死菌体の使用に関する。 本発明の保湿剤は、これを経口投与することにより、あるいは皮膚に直接適用することにより、優れた保湿効果を示し、シワ、タルミ、肌のハリ、シミ、クスミといった種々の皮膚症状の防止や改善に優れた効果を発揮する。図1は、試験例1におけるラクトバチルス・プランタラムL−137の加熱死菌体投与群(図中、L137投与群と表示)と対照群との角質水分量(%)の経時変化を示す図である。 本発明に係る保湿剤の有効成分は、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)の加熱死菌体であり、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)を加熱処理して得られる死菌体である。ラクトバチルス・プランタラムに属する菌の代表的なものとして、ラクトバチルス・プランタラムL−137、ラクトバチルス・プランタラムJCM 1149基準株、ラクトバチルス・プランタラムL−051(微工研菌寄第11912号)などを挙げることができるが、ラクトバチルス・プランタラムL−137が最も好ましい。上記のラクトバチルス・プランタラムL−137は独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに、受託番号FERM BP−08607号(平成7年11月30日に寄託されたFERM P−15317号より移管)として寄託されている。 上記の本発明に用いる菌は天然培地、合成培地、半合成培地などの培地に培養することにより得ることができる。培地としては、窒素源および炭素源を含有するものが用いられる。窒素源としては、例えば、肉エキス、ペプトン、グルテン、カゼイン、酵母エキス、アミノ酸などが用いられ、炭素源としては、例えば、グルコース、キシロース、フラクトース、イノシトール、マルトース、水アメ、麹汁、澱粉、バカス、フスマ、糖蜜、グリセリンなどが用いられる。このほか、無機質として、例えば硫酸アンモニウム、リン酸カリウム、塩化マグネシウム、食塩、鉄、マンガン、モリブデンなどを添加することができ、更に各種ビタミン類その他を添加することができる。培養温度は約25〜40℃、好ましくは約27〜35℃であり、培養時間は約12〜48時間程度であり、通気振盪してもよい。培地のpHは約3〜6、好ましくは約4〜6である。 培養終了後、菌体を採取した後、加熱死菌体を調製してもよいし、または菌体を培養液から一旦分離することなく、培養液中の菌体を加熱死菌体にし、その加熱死菌体を採取してもよい。菌体を採取する方法としては、例えば培養液に蒸留水を加え、遠心分離などの手段により上清を除き、必要によりその操作を繰り返し、遠心分離や濾過などにより菌体を採取する方法がある。 本発明のラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)の加熱死菌体は、採取された生菌あるいは生菌を含んだ培養液ごと、加熱処理により不活性化させ、噴霧乾燥、凍結乾燥などの適当な手段によって乾燥することにより得られる。加熱温度は通常約60〜100℃、好ましくは約70〜90℃である。加熱手段としては、ヒーターを用いる公知の手段であってよい。加熱時間は所望の温度に達した後、通常約5〜40分、好ましくは約10〜30分である。 本発明の保湿剤は、経口で投与する場合、有効成分である加熱死菌体の投与量は、対象者の性別、年齢、体重、状態(症状)によっても異なるが、成人一人(体重約60kg)に対し、1日あたり、約0.4mg〜2g、好ましくは約1mg〜1g、さらに好ましくは約5mg〜0.5gの範囲である。皮膚に直接適用する場合は、適用する皮膚面積に応じて、適宜選択することができるが、有効成分である加熱死菌体の投与量は、通常、適用部位の面積約10cm2に対して、1日につき、約0.01〜2.5mg、好ましくは約0.02〜1mgであるのがよい。前記の投与用量を、1日あたり、1回または数回に分けて投与ないし適用すると良い。 本発明の保湿剤を経口投与する場合は、散剤、顆粒剤、丸剤、錠剤、カプセル剤などの固型製剤であってもよく、シロップ剤などの液剤であってもよい。これらの製剤を製造する場合には、その製剤形態に応じた担体もしくは添加剤を使用することができる。担体もしくは添加剤としては、例えば、賦形剤(ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カルシウム、カルボキシメチルセルロース、乳糖、デキストリン、コーンスターチ、結晶セルロース、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、ケイ酸、リン酸カリウムなど)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、精製タルク、ポリエチレングリコールなど)、崩壊剤(カルボキシメチルセルロースカルシウム、無水リン酸水素カルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウムなど)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、アラビアゴム液、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドンなど)、溶解補助剤(アラビアゴム、ポリソルベート80など)、吸収促進剤(ラウリル硫酸ナトリウムなど)、緩衝剤(リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、炭酸緩衝液、クエン酸緩衝液、トリス緩衝液など)、保存剤(パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、クロロブタノール、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、エデト酸ナトリウムなど)、増粘剤(プロピレングリコール、グリセリン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなど)、安定化剤(亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、アスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエンなど)またはpH調整剤(塩酸、水酸化ナトリウム、リン酸、酢酸など)を挙げることができる。 また、本発明の保湿剤は化粧品に配合して使用することもできる。化粧品としては、例えば、ボディ洗浄料、ハンド洗浄料、洗顔料などの洗浄料類や化粧水、乳液、クリームなどの基礎化粧料、ファンデーション、アンダーメークアップ、白粉などのメークアップ料などの化粧料剤形などが挙げられる。本発明の保湿剤の化粧品への配合量は、特に制限されないが、通常、有効成分であるラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)の加熱死菌体の量として、化粧品全量中の0.01〜2.5重量%が好ましく、さらに好ましくは0.02〜1重量%である。 以下に試験例および実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。[試験例1] グルコース1%、酵母エキス1%、ポリペプトン0.5%、肉エキス0.2%、酢酸ナトリウム0.2%、硫酸マンガン・4水和物0.001%、硫酸鉄・7水和物0.001%、食塩0.001%、ショ糖脂肪酸エステル0.05%含む培地6Lにラクトバチルス・プランタラムL−137(受託番号FERM BP−08607)株を接種し、32℃で24時間培養した。培養後、培養液を5000rpmで35分間遠心分離し菌体を集めた。得られた菌体を生理食塩水によく分散し、5000rpmで35分間遠心分離した後、上清を除き菌体を集めた。この操作を3回繰り返した後、菌体をイオン交換水に分散し、70℃10分間加熱した後、凍結乾燥することにより、加熱死菌体を約7g得た。前記加熱死菌体を粉末飼料(CE−2、日本クレア(株)製)に最終重量10mg%になるように加え、混合した。 7週齢のへアレスマウス(HR−1、雌、日本エスエルシー(株))に試験開始前の1週間は予備飼育としてCE−2粉末飼料と水を自由摂取させた。体重により群分けし(各群8匹)、上記で調製したラクトバチルス・プランタラムL−137加熱死菌体配合飼料を与え6週間飼育した。同時に、対照群には、ラクトバチルス・プランタラムL−137加熱死菌体を含まないCE−2粉末飼料を与え飼育した。 群分け時から2週間毎に肌水分計(モイスチャーチェッカー MY−808S、スカラ(株)製)で背中側の中心から下半身(腰部から臀部)付近の肌の左右を交互に各5回(計10回)測定した。最小値から2データおよび最大値から2データを除外し、6データの平均値を各個体の角質水分量(%)とした。各個体の角質水分量から各群の平均値±標準偏差を求め、その経時変化を図1に示す。 図1から明らかなように、4週目まではラクトバチルス・プランタラムL−137加熱死菌体投与群は対照群と比べて差はなかったが、6週目にラクトバチルス・プランタラムL−137加熱死菌体投与群は対照群に比べて有意に角質層の水分保持能力が改善された。[実施例1] 下記表1に記載の配合量にて各原料をよく混合した後、本発明の保湿剤の重量が1錠あたりの重量が10mgとなるように打錠して、1錠500mgの錠剤を製造した。[実施例2]下記表2に記載の配合量にて、常法により、クリーム剤を製造した。本発明により、角質層の水分保持能力を改善し、肌荒れの防止・回復などに有効な保湿剤を提供することができる。 ラクトバチルス・プランタラムL−137株(Lactobacillus plantarum L−137、受託番号FERM BP−08607)の加熱死菌体を有効成分とし、経口投与用であることを特徴とする保湿剤。 ラクトバチルス・プランタラムL−137株(Lactobacillus plantarum L−137、受託番号FERM BP−08607)の加熱死菌体の有効量を皮膚の保湿を必要とするヒトに経口投与することを特徴とする非治療的な皮膚の保湿方法。 経口投与用の保湿剤を製造するためのラクトバチルス・プランタラムL−137株(Lactobacillus plantarum L−137、受託番号FERM BP−08607)の加熱死菌体の使用。