匠の技 - 眼瞼下垂の治療
眼瞼下垂の術前・術後
あなたは今、ご自身が「眼瞼下垂」ではないかと悩んでいませんか?
眼瞼下垂の治療を「どこで手術をうけたらいいんだろう」とか、「保険は利くの?」といった疑問を持っていませんか?
当サイト『匠の技-眼瞼下垂の治療』はそういった悩みにお答えします。
また、下垂に見られるタイプごとの症状や治療法、そして治療費が健康保険になるのか?自費負担になるのか?について説明しています。
一度、眼瞼下垂の手術を受けたのに満足のいかなかった患者さんへの治療も紹介しています。
ヴェリテクリニックの患者さんの術後調査の結果では、眼瞼下垂の手術を受けた患者さんの約9割に、頭痛・肩こりの改善や目がぱっちりするといった美容効果が見られました。
眼瞼下垂とは
眼瞼下垂というのはまぶたが黒目の上まで持ち上がらない状態のことです。まぶたが目に被さると、前が見えにくくなります。
眼瞼下垂が引き起こす病: 肩こり、頭痛、うつ病、動悸、イライラ、不眠、冷え性などがあります。
▼ 眼瞼下垂の治療 目次
1.眼瞼下垂の治療はブーム
形成外科のドクターの間ではこの眼瞼下垂の治療がブームになっています。このブームの火付け役となったのは信州大学形成外科の松尾教授です。
1990年代の終わり頃、眼瞼下垂になると肩凝りや頭痛に苦しめられるようになり、上まぶたの手術をして眼瞼下垂を治すと肩凝りや頭痛も治るということを松尾先生が発見されました。
私はこの話を今から12年前に松尾先生からうかがいました。しかし、まぶたを手術すると肩こりが治るなんて話はこれまでの形成外科や眼科の常識を越えていましたので、半信半疑でした。
そこで、信州大学に足を運んで松尾先生に手術を教えていただきました。
そして、眼瞼下垂と認められる患者さんに手術を行ってみたところ、確かに多くの方が肩凝りや頭痛がよくなったのを実感されました。
なかには、うつ病が治った方もいらっしゃいました。
1-1 なぜ、眼瞼下垂になると肩凝りや頭痛が起こるのでしょう。
(1) 眼瞼挙筋が力を入れすぎる
眼瞼下垂になると、持ち上がらなくなったまぶたが目に被さり、前が見えにくくなります。
そこで、なんとかしてまぶたを持ち上げようとして、まぶたを持ち上げる働きをする眼瞼挙筋と呼ばれる筋肉に一生懸命力を入れます。
この筋肉にいつもいつもめいっぱいの力を入れているわけですから、筋肉痛や筋肉の疲れが出て、それが目の奥の痛みや目の疲れとして感じられます。
眼瞼下垂になると、まぶたを持ち上げる働きをする眼瞼挙筋と呼ばれる筋肉に一生懸命力を入れます。
(2) ミュラー筋と交感神経
まぶたを持ち上げる役割をする眼瞼挙筋にはミュラー筋と呼ばれる補助の筋肉がくっついています。眼瞼下垂になると、この助っ人が働いて、まぶたを持ち上げるのを助けます。
この時、神経からミュラー筋に力を出すように命令が行きます。この指令塔の役割をするのが交感神経です。
ミュラー筋に命令を出すため、交感神経は興奮しなければなりません。交感神経が興奮するとどうなるのでしょう。
野球選手が守備をしているとき、いつボールが飛んできてもいいように全身の筋肉を緊張させて、とっさに動けるようにかまえます。これは交感神経が興奮しているからできるものです。
一方で、交感神経は、緊張すると心臓がどきどきしたり、いらいらしたり、怒りっぽくなったりするというマイナスの側面も持っているのです。
(3) 交感神経の緊張が首や肩のこりを招く
眼瞼下垂の患者さんではいつもミュラー筋が働くように指令を送らなければならないので、交感神経が興奮した状態になっています。
眼瞼下垂になると交感神経からの指令によって、首筋から肩の筋肉も緊張させてしまいますので、首や肩のこりが激しくなります。
(4) 交感神経に由来する不快な症状
ミュラー筋に交感神経が指令を出しすぎると、首や肩凝りだけでなく、動悸やイライラ、不眠といった自律神経失調の症状を招くことがあります。
ミュラー筋に交感神経が指令を出しすぎると自律神経失調の症状を招くことがあります。
交感神経の興奮が続きますと、全身の疲労・倦怠感を感じるようになります。さらに疲れが進行すると、燃え尽きてうつ状態になります。
(5) 首や肩にとって悪い姿勢
首や肩のこりは交感神経だけでなく姿勢からも起こってきます。
まぶたが持ち上がらないと私たちは顎を上げて下目使いで前を見ようとします。つまり、首を後ろに反らした状態です。
そうすると首の筋肉や骨(頸椎)に負担がかかり、首や肩のこりを招きます。映画館で最前列に座って映画を見ると首がこるのと同じことです。
(6) おでこの筋肉
これまで説明してきた眼瞼挙筋とミュラー筋の他にもう一つまぶたを持ち上げる働きをする筋肉があります。
それは、おでこにある前頭筋と呼ばれる筋肉です。この前頭筋はおでこの皮膚を上に向かって引き寄せ、まゆ毛を持ち上げます。
そのため、おでこに横皺ができます。オジサンのおでこに3本ジワがあるのはこのためです。おでこの筋肉がまゆ毛を持ち上げると、上まぶたの皮膚も上に引き上げられます。
眼瞼下垂の患者さんは前頭筋に力を込めてまぶたを一生懸命引っ張り上げようとします。そのため、眼と眉毛の間が離れ、おでこには横皺が目立ちます。
また、前頭筋の筋肉痛が頭痛となって現れてきます。このタイプの頭痛は筋緊張性頭痛と呼ばれています。
眼瞼下垂の患者さんは前頭筋に力を込めてまぶたを一生懸命引っ張り上げようとします。
(7) 眼瞼下垂に伴う不快な症状
以上、説明しましたように、まぶたが持ち上がらなくて前が見にくくなると、なんとか視野がよくなるように色々な筋肉や神経が働きます。
そうすると、全く思いもよらない頭痛・肩凝り・疲労感・うつといった症状が起こります。
(8) まぶたを持ち上げると不快な症状を改善
黒目にかぶさったまぶたを持ち上げることによってこれらの不快な症状は改善します。
それは手術でなくても構いません。
まぶたから額にセロテープを貼ってまぶたを持ち上げても、まぶたを洗濯挟みのようなクリップで挟んで持ち上げても、同様な効果が得られます。
黒目にかぶさったまぶたを持ち上げることによってこれらの不快な症状は改善します。
(9) 眼瞼下垂の手術によって頭痛や肩凝りが改善
テープやクリップでまぶたを持ち上げてみて、上で述べたような症状、例えば頭痛や肩凝りが改善する人は、まぶたの手術を受けることでその症状がよくなります。
以前私が行った調査でも、手術前にクリップでまぶたを挟んで肩凝りや頭痛がよくなることを実感できた患者さんは全員、まぶたの手術後にそれら症状の改善を体験しました。
術前のクリップテストで症状の改善を実感できなかった患者さんでも手術のあとで頭痛やうつがよくなったという人がいました。
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2.眼瞼下垂の3つのタイプ
さて、眼瞼下垂はまぶたが黒目の上まで持ち上がらない状態のことです。
眼瞼下垂はその原因によって3つのタイプに分類できます。
簡単にその3つを説明します。
2-1 皮膚のたるみタイプ
皮膚たるみタイプというのは、まぶたの皮膚がたるんで垂れ下がっている状態です。
眼瞼下垂 皮膚のたるみタイプ
このタイプではまぶたを持ち上げる力は十分ありますので、まつ毛の生え際は黒目の上まで持ち上がっています。
しかし、たるんだ皮膚が垂れ下がって黒目にかぶさるため、前方が見づらくなります。
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3.眼瞼下垂の治療法 : 皮膚のたるみタイプ
このタイプの治療は皮膚のたるみを減らすことです
この目的にかなった手術として
があります。
どうやって使い分けたらいいのか、次に説明します。
ズボンが長すぎたらどうしますか?ズボンのスソを折りたたんで短くしますよね。
それと同じ要領で、二重を作ってまぶたを折りたたむと、垂れ下がった皮膚をたくし上げることができます。これには ①埋没法が一番おすすめです。
埋没法で二重を作る治療効果は:
一重まぶたのために皮膚が垂れ下がっている人に対しては、埋没法で二重を作る治療が効果的です。
皮膚の余りが多いケースでは:
皮膚の余りが多いケースでは、埋没法で二重を作ってもたるみが残って、奥二重になってしまいます。
それでも、埋没法をする前に比べたらかなり視野が広くなります。
それ以上の改善を望むなら、②全切開法で余った皮膚を切り捨てながら二重を作る必要があります。
これは、ズボンで言うなら、スソで余分な布を切り捨てたうえで折りたたむことになります。
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全切開法を行うと:
全切開法を行うとたるみが確実に少なくなり、くっきりした二重になります。
たるみが減って、くっきりした二重になるのは魅力的に聞こえますが、
かなり目元の印象が変わりますので、慎重に選ぶ必要があります。
さて、二重にする他にたるみを取る方法はないのでしょうか?
もう一度ズボンで考えてみて下さい。スソを折りたたんだり、スソを切り捨てたりする代わりに、ウエストをお腹のほうに引き上げてもズボンの長さは調整できますね。
これに匹敵するのが③上眼瞼リフトです。
この手術はまゆ毛のすぐ下で皮膚を切り取って、上まぶたをまゆ毛に向かって引き上げるものです。
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上眼瞼リフトの治療法は:
術後 手術痕は眉毛の下で目立ちません。
上眼瞼リフトは、まぶたが重いと感じている人にとってまぶたが軽くなる効果が非常に高い治療法です。
先ほどの二重にする手術よりも、効果が高く、手術直後から実感することができます。
元もと二重まぶたでぱっちりしていたのに、老化によって皮膚がたるんで奥二重になった方にとって、
上眼瞼リフトは目元の印象を大きく変えることなく、たるみを解消できると言った利点があります。
また、一重まぶたから二重まぶたに変わることを嫌う方にもこの方法はお薦めです。
上眼瞼リフトのほかにも、ズボンのウエストを持ち上げる治療法があります。
それはまゆ毛の下ではなくて、まゆ毛のすぐ上で皮膚を切り取る方法です。この手術はまゆ毛を持ち上げるリフト術です。
英語でまゆ毛のことをブローと言いますので、 ④ブローリフトと呼ばれています。
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ブローリフト:
まゆ毛を持ち上げるとそれにつながる上まぶたの皮膚も持ち上がってきますので、まぶたのたるみが減ります。
また、まゆ毛だけでなく、おでこ全体をリフトする手術(⑤前額リフト)も、上まぶたのたるみを取る効果があります。
前額リフト:
ブローリフトや前額リフトも上眼瞼リフトと同様に目元の印象を大きく変えることなく、たるみを解消できると言った利点があります。
しかし、上眼瞼リフトとは決定的な違いがあります。
それは、術後の顔の印象です。 上眼瞼リフトでは、まゆ毛が下がって、まゆ毛と目の間が近くなります。
一方、 ブローリフトや前額リフトでは、まゆ毛が持ち上がって、目から遠く離れてきます。
まゆ毛と目の距離が長いか短いかで顔の印象は大きく変わります。
目とまゆ毛が近い顔は、彫りが深く、目元がきりっとして見えますが、その反面、やや怖い・けわしいと言ったイメージになります。
これに対して、目とまゆ毛が離れた顔は、
彫りが浅く、さっぱりとして見えますが、やや間延びしたイメージになります。
従って、上眼瞼リフトを選ぶか、ブローリフトや前額リフトを選ぶかは、まゆ毛が目に近づいたほうがいいのか、遠のいたほうがいいのかで決まります。
ここで注意しなければいけないことがあります。
皮膚のたるみタイプの患者さんに間違ってまぶたを持ち上げる力を強くする手術を行うと、ぎょろ目でにらみつけているような怖い目元になってしまいます。
皮膚のたるみがあるからと言って全切開法で二重を作るとくっきりとして二重になります。
齢の方がこの手の手術を受けた後、肩凝りや頭痛が改善したのはいいけれど、銀座のママさんのような目になってしまって、恥ずかしくて外に出られないと悩んで相談に来られることがあります。
上眼瞼リフトは二重の印象を大きく変えないですっきりした目元にできるよい方法です。
しかし、元もとまゆ毛が目に近い患者さんにこの手術をすると、
益々まゆ毛が目に近づいて、疲れた暗い顔になってしまいます。
2-2 筋肉が弱っているタイプ
次に、筋肉が弱っているタイプですが、ここで問題となっている筋肉はぶたを引き上げる働きをする筋肉(眼瞼挙筋)のことです。
その筋肉の動きが弱すぎるため、まぶたを持ち上げることができません。このタイプではまつ毛の生え際が黒目の上まで上がりません。
筋肉が弱くなった原因は、生まれつき筋肉の発達が悪いものと老化によって筋肉が壊れてしまったものとがあります。
生まれつき左右の筋肉の発達が悪いタイプ
老化によって筋肉が壊れてしまったタイプ
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4.眼瞼下垂の治療:筋肉が弱っているタイプ
4-1「つり上げ術」 まぶたを持ち上げる力を強くする
通常はまぶたの奥にある眼瞼挙筋と呼ばれる筋肉がまぶたを持ち上げる働きをします。しかし、このタイプの患者さんではこの筋肉が使いものになりません。
残念ながら、弱った筋肉を力持ちにできるような治療法は今のところありません。
そこで眼瞼挙筋の代用品を用意する必要があります。代用品としては、おでこにある前頭筋を使用します。
【前頭筋】
そうして、前頭筋の動きによってまぶたが持ち上がるように前頭筋とまぶたをつなげます。
そのためには、テープをまぶたの皮膚の下に通して、一方の端を前頭筋の先端に結びつけ、もう一方の端をまぶたの先端に縫いつけます。
そうすることによって、前頭筋を動かすとまぶたを上に引き上げることが可能になります。
【4本のゴアテックスのテープを埋め込む】
私は4本のテープを埋め込むようにしています。というのは、4本の長さのバランスを調整することで、目を開いた時の開きの大きさと形(ピークの位置)を調整できるからです。
このつり上げ術に私が使用しているテープは、ゴアテックスでできています。
■ ゴアテックスを使った手術の利点と欠点
自家組織を使用する場合は、太ももやこめかみの皮膚を切開してその下にある筋膜と呼ばれる硬いシートを採取して、そのシートを細く切ったテープを用います。
♥ 利点:自分の筋膜は、感染の危険が少ない。
♠ 欠点:筋膜は時間がたつと縮んでくるため、目が開きすぎて、閉じにくくなってしまう。
♥ 利点:ゴアテックスは、術後に縮んでしまうことがない。
♠ 欠点:ゴアテックスは異物であるため、長期の経過のうちに感染を起こす可能性がある。
もし、感染が起きたら
感染したゴアテックスを抜きとることで治療ができます。
通常つり上げには4本のテープを使用しますので、1本や2本抜き去ってもまぶたは下がりません。
また、ゴアテックスを抜き取っても、ゴアテックスが入っていた部分に瘢痕という硬い組織が形成されますので、まぶたが下がってしまうことはありません。
もし、まぶたが下がるようなことになったら、その時は感染が治った後で新たにゴアテックスのテープを埋め込むことで対処できます。
■ つり上げ術の問題点
患者さんが下の方を見た時に眼瞼が開き気味になることです。
下を見た時に黒目やその上の白目がギョロッと見えてしまいます。これはかなり不自然な印象を与えますが、この方法の宿命です、避けることはできません。
下を見る時に、目だけを下に向けないで、顔全体を下に向けるように患者さん自分で訓練して覚えていただくほかありません。
目次へ戻る5.筋肉とまぶたの連結がゆるんだタイプの治療法
5-1 筋肉とまぶたの連結がゆるんだタイプ
筋肉とまぶたの連結がゆるんだタイプとは、筋肉とまぶたの連結がゆるんで筋肉の力がまぶたに上手く伝わらなくなったものです。
このタイプの眼瞼下垂の治療はまぶたを持ち上げる筋肉とまぶたの間のゆるんだ連結を修復することです。
具体的には、腱膜前転法・挙筋短縮法・ミュラータッキングといった方法があります。
私が行っているのは次の2つです。
■ 私が行っている腱膜前転術
私が行っている腱膜前転術は切開法による眼瞼下垂の修正術と呼ぶことができます。
全切開法の二重手術とは違います。
全切開法の二重手術では皮膚を切開して二重を作ります。これに対して、腱膜前転術は皮膚を切開して、二重を作るだけでなく、まぶたを持ち上げる筋肉の先端にある腱膜という硬い膜を探し出して修復します。
【眼瞼下垂: 腱膜と瞼板】
そして、この腱膜を引っ張り出してまぶたに縫いつけます。この時、糸がしっかりかかるようにまぶたの裏にある瞼板という硬い組織に糸を通します。
【眼瞼下垂: 腱膜前転術の手術】
■ なぜ腱膜と瞼板を縫い合わせるのか?
腱膜と瞼板が他の組織よりも硬くて、通した糸が緩みにくいからです。
挙筋短縮やミュラータッキングでは筋肉に糸を通しますので、術後に筋肉が裂けてゆるんでしまうことがあります。
また、筋肉は引っ張ると伸び縮みしますが、腱膜は伸び縮みしません。
そのため、腱膜に糸を通す位置をミリ単位で変えることによって目の開き具合を微妙に調整することができます。
さらに、腱膜を使うと術後に開きの強さを修正することもやりやすくなります。
そういうわけで、腱膜を用いた手術方法は美容目的で目の大きさや形を変える手術に適しています。
■ 埋没式の目力アップ
埋没式の目力アップはまぶたを切開する必要がありません。いわゆるプチ整形の一つです。
まぶたの裏側に細い糸を埋めることよって、まぶたの裏側の結膜とそれにくっついているミュラー筋を縫い縮めます。
ミュラー筋にはまぶたをもちあげるはたらきがあります。
そのミュラー筋を縫い縮めることによって目の開きを大きくすることができます。
■ 埋没法には2つある
通常埋没法と呼ばれる手術はまぶたの裏と表の間に糸を埋めることによって二重の折れ癖を作る手術です。
【埋没法】
一方、埋没式の目力アップは眼瞼の裏側にだけ糸を埋めて、まぶたの開きを強くする手術です。
【埋没式の目力アップ】
■ 埋没式の目力アップと切開法の腱膜前転術の違い
この埋没式の目力アップは切開法による腱膜の手術に比べると、目の開きを大きくする効果が小さく、術後の後戻りも起こりやすいという欠点があります。
しかし、切らなくてもできるプチ整形であるという点で美容外科に適しています。
切開法の腱膜前転術を受けると二重まぶたを作ることになります。
一方、埋没式の目力アップでは、二重を作ることになりません。一重の人は一重のまま、二重の人はそのまま二重です。
目次へ戻る6.まぶたの持ち上がりを強くする際の注意点
一般的に眼瞼下垂の手術と言えば、まぶたの持ち上がりを強くする手術のことを指します。
どこに糸を通すかによって目の開きの大きさが変わってきます。また、開いた時の目の形も変わってきます。
6-1 よくみかける失敗1 : やたらと開きすぎる目
未熟なドクターが起こしやすい失敗は、とにかくまぶたの上がりがよくなればいいからと言って、患者さんの年齢や希望を考えずに、目の開きをやたらと強くしてしまうことです。
年配の方で目がギョロッとしていても、怖いだけで可愛げがありませんよね。
また、ギョロ目を気にされるのは高齢の患者さんだけではありません。
次の患者さんは、まぶたが原因で肩凝りがあると診断されて大学病院で眼瞼下垂の手術を受けたそうです。
しかし、手術の後、目が見開いたようになって、黒目の上の白目が向いてしまうため、今度は違うクリニックでまぶたを下げる手術を受けたそうです。
そうしたところ、まぶたが下がったのはいいのですが、予想外の三重になってしまい、目の形も妙につり目っぽくなってしまったので、
それらの修正のためにヴェリテクリニックに来られました。
先ほどの患者さんが気にされていた、妙につり目っぽい目の形というのも、未熟なドクターが起こしやすい失敗です。
つまり、まぶたの外ばかりが上がって内側が上がっていない目を作ってしまうことです。
まぶたを持ち上げる筋肉は内側の動きが弱くて外側の動きが強い。また、縫合固定する腱膜も内側は薄くて弱いが、外側は厚くてしっかりしている。
そのため、手術をする時、まぶたの外側のほうが開きを強くしやすいのは事実です。
また、正面を見た時黒目の中心はまぶたの中央よりも内側、つまり鼻に近いほうにあります。
それに気づかず、まぶたの中央にピークを作ると外側が上がった形になってしまいます。
こういった事情で妙なつり目を作りやすい傾向がありますが、それは術者のいいわけに過ぎません。
ドクターの注意と技術でいくらでもそれは防ぐことができます。
【眼瞼下垂の手術後つり目になっていたのを修正】
6-3 目の開きの大きさと形の調整
まぶたの開きの大きさと形の調整は手術中に行います。
患者さんに起きあがってもらい、目を開いてその大きさと形を確かめながら、糸を通す位置を調整する必要があります。
私は満足な大きさと形になるまで何度でも調整を繰り返します。
手術中に左右差をそろえるのは肝心ですが、それだけでは十分ではありません。
1週間後の抜糸の時に、再度、目の大きさや形の左右差を確認します。というのは、術中には麻酔薬の影響があるからです。
麻酔薬がまぶたを持ち上げる筋肉に作用しますと、目を持ち上げる力が弱くなります。
右と左の両方に同じように麻酔薬が効いているならいいのですが、片方の筋肉にだけ麻酔が強く働いていることもあります。
その状態で目の大きさを合わせると、麻酔の効果が切れた時に、麻酔が強く効いていた方の筋肉の力が強くなって、反対側より目の開きが大きくなります。
そのため、私は術後1週間の時点で明らかな左右差があれば、その場で修正します。
2011年1月15日の日本美容外科学会の研究会でも、目の左右差を防ぐため、どんな工夫をしているのか何人もの先生方が発表されていました。
しかし、どれも完全なものではありませでした。
わたしとしては、術中にできるだけそろえる。また、1週間後に再度確認して必要なら修正する。それでも、その後に左右差ができた時は、3ヵ月後に修正する。
とにかくあきらめないことだと思います。
目次へ戻る7.切開法を用いた眼瞼下垂の手術
7-1 もれなく二重まぶたになる
さて、一般的に眼瞼下垂の手術と言えば、まぶたの持ち上がりを強くする手術のことだといいましたが、もっと詳しく言いますと、切開法を使って筋肉とまぶたをつなげる手術のことを指します。
この切開法を使った眼瞼下垂の手術を受けると、目の開きが大きくなるのに加えて、二重まぶたにもなります。
要するに眼瞼下垂の手術には、全切開法による二重まぶたの手術も含まれています。もれなく、二重が付いてくるわけです。
7-2 眼瞼下垂の手術による目元の変化もれなく二重まぶたになる
したがって、一般的な眼瞼下垂の手術(切開法を使ったもの)を受けると、黒目にかぶさったまぶたが持ち上がって、黒目がしっかり見えてきます。
- 目の上の凹みは改善されます。
- まゆ毛は下がってきて目に近づきます。
- おでこの横皺は減ります。
- 一重まぶたが二重になります。
これらは見た目を若返らせる効果があります。
しかし、同時に鼻の付け根の横皺と目尻の皺が増えます。
しわが気になる年頃の患者さんでは目尻と鼻の付け根の皺が増えることを承知して頂かなければなりません。
また、いくら若返りの効果が大きいからと言っても、これだけの変化が起こりますと、相当顔の印象が変わります。
その変化を患者さんの望んでいたのならいいのですが、そうでないと、今度は容姿が気になって悩むことになります。
目次へ戻る8.眼瞼下垂の治療はどこで受けることができるのか
8-1 健康保険がきく眼瞼下垂の手術
眼瞼下垂がかなり進行して、前方の視野が遮られるため、日常生活に支障をきたした患者さんに対して、国は健康保険の適用を認めています。
このその場合の治療費は、国が定めていますが、片目で7万2千円です。この値段の7から8割は保険でカバーされます。
この場合の治療は形成外科や一部の眼科で受けることができます。
8-2 自費負担の眼瞼下垂の手術
一方、「目力をアップさせたい、パッチリした目なりたい」などと言った理由で、目力を強くする手術を行う場合、進行した眼瞼下垂の患者さんに行うのとほぼ同じ技術や器具を用いて治療が行われます。
しかし、病気を治療するわけではありませんので、健康保険は適用できません。
治療費は自由診療価格となり、クリニックによって異なります。患者さんは全額自己負担しなければなりません。
8-3 美容外科における眼瞼下垂の手術
「目力をアップさせたい、パッチリした目なりたい」という希望に答えるためには、目の開きの大きさ、開いた時の形(どこにピークを持ってくるのか)、さらに二重の巾やデザインといったことを整えなければなりません。
それこそ、1㎜、あるいはそれ以下の単位での調整が要求されます。それに答えるのが美容外科で行っている眼瞼下垂の手術です。
そして、ヴェリテクリニックでは患者さん一人一人の細かな希望をかなえられるように、一生懸命やらせて頂いております。
9.眼瞼下垂の手術はパッチリ目にして欲しいという希望に応えることができるのか?
9-1 ヴェリテの患者さんの術後調査の結果
2011年1月15日日本美容外科学会が主催した研究会のメインテーマは眼瞼下垂の治療でした。
そこで、私は「挙筋腱膜前転法による目力アップの効果」について発表しましたが、その内容は次のようなものです。
【日本美容外科学会】
現在、目をパッチリしたいと希望して美容外科を訪ねられた患者さんは、ほとんどどこのクリニックに行っても眼瞼下垂を修正する手術を勧められます。
ヴェリテクリニックでも目をパッチリする目的で、切開法を用いた腱膜前転法を行っています。
しかし、眼瞼下垂の手術が目をパッチリして欲しいという患者の希望に答えているのかどうか確信が持てませんでした。
そこで、過去2年間にヴェリテクリニックで眼瞼下垂の手術を受けられた患者さんを調査してみました。
9-2 まぶたの開きが弱い患者さんに対する眼瞼下垂手術の効果
その結果、約9割の患者さんでは目の開きが大きくなっていました。
特に、術前に目力がない、目の開きが弱い患者さんではほぼ全員、目の開きが大きくなっていました。
つまり、眼瞼下垂が進行している患者さんに手術を行うと目の開きが確実に大きくなったと言うことです。
9-3 目の開きが強い患者さんに対する眼瞼下垂手術の効果
それでは、術前から目がかなり大きく開いている患者さんに眼瞼下垂の手術を行うとどうなるのでしょうか?
術前に目の開きが大きい患者さんのうち半数ではやはり目の開きが大きくなっていました。
しかし、残りの半数では目の開きは大きくなっていないか、むしろ多少小さくなっていました。
そういった場合でも、まゆ毛は術前より下がって目に近づいていました。
要するに、眼瞼下垂の病気がない患者さんに眼瞼下垂の手術を行うと、さらに目の開きが大きくなるか、目とまゆ毛が近くなるか、どちらかの効果が起こるわけです。
確かに、目とまゆ毛が近くなると目力が強く見えます。
ここまでの結果をまとめますと、目の開きが弱い人でも強い人でも眼瞼下垂の手術を受けると目力が強くなるわけです。
9-4 アイメークと眼瞼下垂の手術の関係
それでは、目力が強くなるとパッチリ目になるのか?という疑問が最後に残ります。
パッチリした目元というのは、アイメークによって大きく変わってきます。
メークをしていない時は二重が広くて黒目が多少隠れている眠そうな目でも、アイメークをすると華やかな目元になります。
この目に眼瞼下垂の手術をしたところ、黒目がはっきり見えるようになり、二重が狭くなり、目力が強い目元になりました。
確かに、ノーメークの状態では、術後のほうがパッチリして見えます。しかし、術後の目にメークをすると、二重が狭いぶん、華やかさがありません。
要するに、アイメークをする場合、狭い二重ではぱっちり感が損なわれます。
次の患者さんは術前に軽い眼瞼下垂があります。眼瞼下垂の手術の後、目力が上がりました。
先ほどの患者さんと同じように、二重は狭くなりました。しかし、手術の時に少ない脂肪を取ったおかげで、術後1ヵ月経過した時には広い二重になりました。
そのおかげで、メークをしていない状態でも、メークしている状態でも、術前より断然パッチリした目元になりました。
9-5 パッチリ目を作るためのこつ
結論を言いますと、パッチリした目元を作るには、目力を落とさないで、二重を広くする必要があります。
ただし、メークが薄い人やメークをしない人では広い二重は禁物です。
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