医薬品情報
添付文書情報
| 販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
|---|---|---|---|---|---|
| PENTASA Tablets 250mg | 杏林製薬 | 2399009F1149 | 46.1円/錠 | 処方箋医薬品 | |
| PENTASA Tablets 500mg | 杏林製薬 | 2399009F2030 | 89.4円/錠 | 処方箋医薬品 |
禁忌
次の患者には投与しないこと
重篤な腎障害のある患者[腎障害がさらに悪化するおそれがある。]
重篤な肝障害のある患者[肝障害がさらに悪化するおそれがある。]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者[「重要な基本的注意」の項参照]
サリチル酸エステル類又はサリチル酸塩類に対する過敏症の既往歴のある患者[交叉アレルギーを発現するおそれがある。]
効能・効果及び用法・用量
効能効果
潰瘍性大腸炎(重症を除く)、クローン病
用法用量
潰瘍性大腸炎
通常、成人にはメサラジンとして1日1,500mgを3回に分けて食後経口投与するが、寛解期には、必要に応じて1日1回の投与とすることができる。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日2,250mgを上限とする。
ただし、活動期には、必要に応じて1日4,000mgを2回に分けて投与することができる。
通常、小児にはメサラジンとして1日30〜60mg/kgを3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日2,250mgを上限とする。
クローン病
通常、成人にはメサラジンとして1日1,500mg〜3,000mgを3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。
通常、小児にはメサラジンとして1日40〜60mg/kgを3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
用法用量に関連する使用上の注意
1日4,000mgへの増量は、再燃寛解型で中等症の潰瘍性大腸炎患者(直腸炎型を除く)に対して行うよう考慮すること(【臨床成績】の項参照)。
1日4,000mgを、8週間を超えて投与した際の有効性及び安全性は確立していないため、患者の病態を十分観察し、漫然と1日4,000mgの投与を継続しないこと。
使用上の注意
慎重投与
腎機能の低下している患者[排泄が遅延し副作用があらわれるおそれがある。]
肝機能の低下している患者[代謝が遅延し副作用があらわれるおそれがある。]
サラゾスルファピリジンに対する過敏症のある患者(「重要な基本的注意」の(2)項参照)
重要な基本的注意
サラゾスルファピリジンでアレルギー症状がみられた患者に本剤を投与したところ、国内の臨床試験で39例中3例(7.7%)[1][4][5][6]、外国において43例中2例(4.7%)[10]に同様のアレルギー症状が認められた。そのため、サラゾスルファピリジンでアレルギー症状がみられた患者に本剤を投与する場合は注意すること。
間質性腎炎[11][12][13]が報告されているため、投与中はクレアチニン等の腎機能をモニターする等、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には減量又は投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
肝炎[16][17][18]、肝機能障害、黄疸が報告されているため、投与中はAST(GOT)、ALT(GPT)等の肝機能をモニターする等、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には減量又は投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
本剤をメサラジン注腸剤と併用する場合には、メサラジンとしての総投与量が増加することを考慮し、特に肝又は腎機能の低下している患者並びに高齢者等への投与に際しては適宜減量するなど、十分に注意すること。併用時に異常が認められた場合には、減量又は中止する等の適切な処置を行うこと。
併用注意
副作用
副作用発現状況の概要
用法・用量追加承認時の臨床試験及び製造販売後調査における安全性解析対象症例2,531例中、臨床検査値の変動を含め副作用が報告されたのは292例(11.54%)であった。主な副作用症状は、下痢66例(2.61%)、下血・血便28例(1.11%)、腹痛25例(0.99%)等の消化器症状、発疹17例(0.67%)、発熱15例(0.59%)、肝機能異常14例(0.55%)等であった。また、主な臨床検査値の変動は、CRP上昇24例(0.95%)、ALT(GPT)上昇21例(0.83%)、白血球上昇18例(0.71%)等であった。以下の副作用発現頻度は、用法・用量追加承認時の臨床試験及び製造販売後調査の結果を合わせて算出した。
なお、「頻度不明」は自発報告で認められたものである。
重大な副作用及び副作用用語
重大な副作用
心筋炎、心膜炎、胸膜炎があらわれることがあるので、胸水、胸部痛、心電図異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
間質性腎炎、ネフローゼ症候群、腎機能低下、急性腎不全があらわれることがあるので、投与期間中は腎機能検査値に注意するなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少症があらわれることがあるので、投与期間中は血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、投与期間中は肝機能検査値に注意するなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
膵炎があらわれることがあるので、投与期間中は血清アミラーゼの検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注)外国における市販後調査の結果による。
その他の副作用
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能(腎機能、肝機能等)が低下しているので、低用量(例えば750mg/日)から投与を開始するなど慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[海外において新生児に血液疾患(白血球減少症、血小板減少症、貧血)が起きることが報告されており、妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。なお、メサラジンの動物実験[51]では催奇形性は認められていない。]
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けること。[ヒト母乳中へ移行する[52][53]ことが報告されている。また、国内及び海外において乳児に下痢が起きることが報告されている。]
小児等への投与
小児等における使用経験は限られている。小児等では、専門医の管理下で安全性と治療の有益性を考慮した上で本剤を使用すること。
適用上の注意
服用時
本剤は二分割して服用可能であるが、放出調節製剤であることより、かまずに服用すること。また、乳鉢による混合粉砕は避けること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
その他の注意
本剤は保存中わずかに着色することがあるが効力に変化はない。
本剤のコーティング剤のエチルセルロースは水に不溶のため、糞便中に白いものがみられることがある。
薬物動態
ペンタサ錠及びメサラジン原薬の単回経口投与[54]
健康成人にメサラジンとして1,000mg(250mg錠4錠)又はメサラジン原薬1,000mgを空腹時に単回経口投与したとき、血漿中未変化体濃度推移は図1、薬物動態パラメータは表1のとおりであった。
図1 ペンタサ錠又はメサラジン原薬1,000mgを空腹時に単回経口投与したときの血漿中未変化体濃度
表1 ペンタサ錠又はメサラジン原薬1,000mgを空腹時に単回経口投与したときの未変化体の薬物動態パラメータ
| ペンタサ錠(n=5) | メサラジン原薬(n=5) | |
| Cmax(ng/mL) | 1,448.6±586.4 | 20,733.7±2,744 |
| Tmax(hr) | 2.3±0.5 | 0.8±0.1 |
| T1/2(hr) | 6.4±0.7 | 4.5±0.4 |
ペンタサ錠1回1,000mg、1日3回7日間反復経口投与[55]
メサラジンとして1,000mg(250mg錠4錠)を1日3回、7日間反復経口投与したとき血漿中のメサラジン未変化体及びアセチル体濃度はともに4日間以内に定常状態に達し、体内蓄積傾向は認められなかった。
ペンタサ錠1回2,000mg、1日2回6日間反復経口投与
健康成人にメサラジンとして2,000mg(250mg錠8錠)を1日2回、6日間反復経口投与したときの薬物動態パラメータは表2のとおりであった。
また、血漿中のメサラジン未変化体及びアセチル体濃度はともに4日間以内に定常状態に達し、体内蓄積傾向は認められなかった。
表2 ペンタサ錠1回2,000mgを1日2回6日間反復経口投与したときの薬物動態パラメータ
| 未変化体 | アセチル体 | |||
| 測定時期 | 1日目(n=6) | 6日目(n=6) | 1日目(n=6) | 6日目(n=6) |
| Cmax(ng/mL) | 7,189.5±5,093.1 | 7,242.0±3,334.5 | 7,676.0±4,671.4 | 7,385.3±3,142.5 |
| Tmax(hr) | 2.8±0.8 | 3.0±0.9 | 3.0±0.9 | 2.8±0.8 |
| T1/2(hr) | 6.0±3.8 | 5.3±1.4 | 7.9±2.7 | 5.8±1.4 |
| AUC(ng・hr/mL) | 23,065.7±12,961.4#1 | 30,563.7±10,722.4#2 | 44,063.7±18,400.0#1 | 56,552.5±14,999.3#2 |
健康成人にメサラジンとして1,000mg(250mg錠4錠)を食後単回経口投与したとき、96時間後の尿中排泄率は、28.4%(アセチル体として27.7%)であり、糞中排泄率は50.0%(アセチル体として23.5%)であった。
健康成人にメサラジンとして2,000mg(250mg錠8錠)を1日2回、6日間反復経口投与したとき、尿中排泄は投与開始後4日間以内に定常状態に達し、体内蓄積傾向は認められず、144時間後までの累積尿中排泄率は34.7%(アセチル体として25.6%)であった。なお、蛋白結合率はメサラジンで約70%、代謝物であるアセチル体で約88%であった。
また、健康成人にメサラジンとして1,000mg(250mg錠4錠)を食後単回経口投与したとき、空腹時に比べメサラジン未変化体及びアセチル体の血漿中濃度推移が低下する傾向を示したが、投与後96時間までの尿中及び糞中への排泄率に差はなかった。
臨床成績
国内の医療機関で実施された二重盲検群間比較試験を含む臨床試験で、本剤の効果が判定された189例の試験結果の概要は表3のとおりである。
表3 臨床試験結果
| 疾患 | ステージ | 投与量# (mg/日) | 投与期間 | 中等度以上の改善率又は有効率 |
| 潰瘍性大腸炎 | 活動期 | 750〜2,250 | 4週間 | 改善率:70.3% (78/111) |
| 寛解期 | 750〜2,250 | 12ヵ月 | 有効率:91.9% (34/37) | |
| クローン病 | 活動期 | 1,500〜3,000 | 4週間以上12週間 | 改善率:54.8% (17/31) |
| 寛解期 | 1,500〜3,000 | 12ヵ月 | 有効率:90.0% (9/10) |
潰瘍性大腸炎に対しては、二重盲検群間比較試験において本剤の有用性が認められた。
用量比較試験(1日4,000mg投与と2,250mg投与との比較)
国内において、再燃寛解型で中等症の潰瘍性大腸炎患者(直腸炎型を除く)を対象とした8週間反復投与による用量比較試験を実施した。その結果、主要評価項目であるUC-DAIスコア#の投与前後の改善度は表4のとおりで、統計的に有意な差が認められた。
#:排便回数、血便、内視鏡検査による粘膜所見、医師による全般的評価の各項目を0〜3の4段階でスコア付けし、合計したスコア(0〜12)。
表4 用量比較試験におけるUC-DAIスコアの改善度
| 投与群 | 投与開始日#3 | 投与8週後又は中止時#3 | 投与前後の変化#4 | 投与前後の変化における群間差#4 |
| 2,250mg (n=59)#1 | 7.0±0.8 | 6.1±3.6 | −0.8 [−1.8〜0.1] | −2.2※ [−3.4〜−1.0] |
| 4,000mg (n=59)#2 | 7.0±0.8 | 4.0±2.9 | −3.0 [−3.8〜−2.3] |
用法用量比較試験(1日1回投与と1日3回投与との比較)
国内において、寛解期潰瘍性大腸炎患者を対象として本剤を1日1回(1回1,500mg又は2,250mg)及び1日3回(1回500mg又は750mg)を52週間反復投与し、寛解維持率について1日1回投与の1日3回投与に対する非劣性を検証する試験を実施した。その結果、UC-DAIスコアで評価した寛解維持率において、1日1回投与の1日3回投与に対する非劣性が検証された(表5)。
表5 寛解維持率
| 投与群 | 被験者数 | 寛解維持した被験者数#1 | 寛解維持率 (%)#2 | 群間差 (%)#3 |
| 1日1回 | 141 | 112 | 79.4 | 7.8 [−2.2〜17.8] |
| 1日3回 | 141 | 101 | 71.6 |
薬効薬理
動物モデルに対する障害抑制効果
メサラジン顆粒を経口投与したところ、ラット酢酸誘発モデルにおいて50、100mg/kgで、ウサギλ-分解カラゲニン誘発モデルにおいて150mg/kgで有意な障害抑制効果が認められた。
ラットTNB誘発モデルにおいてメサラジン顆粒50mg/kgの経口投与で有意な障害抑制効果が認められた。
In vitroにおいてフリーラジカル(DPPHL)還元作用、過酸化水素消去作用、次亜塩素酸イオン消去作用、過酸化脂質抑制作用(in vitro、in vivo)が認められた。更にラット好中球でのロイコトリエンB4(LTB4)生合成を抑制した(in vitro)。
以上より、本剤の主な作用機序として炎症性細胞から放出される活性酸素を消去し、炎症の進展と組織の障害を抑制すること、及びLTB4の生合成を抑制し、炎症性細胞の組織への浸潤を抑制することが考えられた。
また、その他の作用機序として、肥満細胞からのヒスタミン遊離抑制作用、血小板活性化因子(PAF)の生合成抑制作用、インターロイキン1-β(IL-1β)の産生抑制作用が一部関与している可能性が推察された(in vitro)。
有効成分に関する理化学的知見
包装
ペンタサ錠250mg
PTP
100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)
ペンタサ錠500mg
PTP
100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)
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作業情報
| 改訂履歴 | 2013年5月 改訂 |
| 文献請求先 | 杏林製薬株式会社 |
| 業態及び業者名等 | 杏林製薬株式会社 |