「夏になっても肌が乾燥する」敏感な肌になってしまうとどうしても保湿クリームが必須ですよね。敏感な肌だと保湿クリームの選び方はきっと悩むと思います。しかもアトピーだった場合は、なおさらです。
では、どのような成分がいいのか、悪いのか。
今回は、そもそもどうして肌が乾燥すると敏感になってしまうのか。そして「肌に優しい、肌に悪い」保湿クリームの成分や使い方をご紹介します。
なぜ肌が乾燥すると敏感な肌になるのか?
乾燥肌は文字通り乾燥から引き起こされます。
一番ひどい時期は冬です。気温が下がり湿度も下がり人間の体内の水分や油分が蒸発してしまうのです。他の原因として考えられるのはエアコンや入浴時の洗いすぎ、ストレス、生活習慣の乱れ、加齢などが考えられます。
エアコンは乾燥してしまうのでわかりますが、どうして入浴時の洗いすぎが原因となるのか疑問に思った方がいらっしゃると思います。入浴時、タオルなどでゴシゴシと身体を洗ったり、ついでに顔までタオルでそのまま洗ってしまった経験はあったりしませんか?
実は、ゴシゴシ肌を洗ってしまうと皮膚が刺激を受け肌のバリアが破壊され乾燥しやすい肌になってしまうのです。お肌のバリアは普通の肌の状態の人にも大切な機能ですが、アトピーの方には特にとっても大切なものなのです。
アトピーがかゆくて掻いてしまうと、お肌のバリア機能がダメージを受けて低下してしまうのです。では、お肌のバリア機能とはそもそも何なのでしょうか?
お肌のバリア機能とは?
本来、皮膚は水分と油分が合わさりバランスをうまく取って作られています。
皮膚の表面に水分と油分が混ざった薄い膜のような物があるととらえてもらうとイメージがつきやすいと思います。その薄い膜があることによって体内から外へ水分が蒸発していってしまうのを防いだり、外からやってくる「ほこり」「紫外線」「ちり」・・・などの刺激から守ってくれているのです。
乾燥によって水分や油分が失われると、その最適に保たれていたバランスが崩れてしまいます。
バランスが崩れてしまうと、お肌の抵抗力が低下し、結果、お肌を守ってくれていたバリアが機能を果たせなくなり、肌が乾燥してしまう。ということになってしまうのです。
敏感肌になってしまうのはなぜ?
次に、敏感な肌になってしまう流れを簡単に説明します。
まず肌の乾燥が始まり肌を守るバリア機能が低下します。その低下したバリア機能を補うために未熟な細胞が積み重なる、そして、更に乾燥し、敏感に、というのが簡単な流れです。
肌が乾燥した状態がさらに悪化した感じです。
実は、そもそも敏感肌という肌質は医学的なカテゴリーにはないのです。敏感な肌だと感じている方は、乾燥した肌がより深刻化してデリケートになってしまった状態なのです。
肌の表面には本来、肌を外的な刺激である乾燥や紫外線から守るバリア機能というのが存在します。ですが、このバリア機能は肌が乾燥すると弱まってしまい外部からの刺激を受けやすくなってしまいます。
敏感な肌は常に肌の水分や皮脂、つまり油分が不足して乾燥しているため肌を守るバリア機能も低下した状態が続いていて、外部から受ける刺激によって赤みや刺激を感じやすく肌トラブルを引き起こしてしまいます。そのため、この敏感な肌を改善するためには化粧水や保湿クリームなどで保湿が必要となるのです。
アトピーの人でも使える保湿クリーム。
アトピーの人でも使える保湿クリーム。それには、どんな成分がいいのでしょうか?
まずは「セラミド」と呼ばれる潤い力の高い保湿成分です。敏感肌の原因は水分と油分の不足なので、それらをしっかりと補給するためにも、この潤い力の高い「セラミド」がおすすめです。
セラミドは大きく三種類に分けられ「ヒト型セラミド」「非ヒト型セラミド」「疑似物質」です。このなかでも最も保湿力が高いのは「ヒト型セラミド」になります。セラミドには三種類のなかでも、さらに6つのタイプにわかれます。保湿に関係あるのはタイプ3とタイプ2とタイプ1です。パッケージの裏の成分表示などを注意深く見てください。
有名な保湿成分のうち、コラーゲンやヒアルロン酸は分子量が大きいため皮膚の内部にまで浸透することはできず角質層で自ら水分を抱え込むことで保湿します。これに対してセラミドは表皮の1番上の層である角質層に存在する保湿成分なので、この層までならお肌に塗っても浸透できる可能性があります。そのためセラミド配合化粧水や美容液・保湿クリームは、非常に高い保湿効果が期待できると言われています。
お肌のセラミドが十分で角質層がしっかりしていれば、砂漠のように湿度が低い環境でも、お肌は水分を保持できると言われています。セラミドは強い保湿力と安全性を兼ね備えており、保湿成分として優れた効果があると言えます。
アトピー性皮膚炎の治療に取り組んでいる臨床医がセラミドに注目しているように、セラミドはとても肌が敏感なアトピー性皮膚炎の方でも使用できると言われています。
セラミド以外にも保湿効果がある成分に「ヒアルロン酸」「コラーゲン」「ワセリン」「リピジュア」「リン脂質」「フラーレン」「カタツムリエキス」「アーモンドオイル」「スフィンゴ脂質」「水素添加大豆レシチン」などがあります。
ヒアルロン酸は体の様々な場所にあります。皮膚や軟骨、目や、バリア機能を助ける乾燥知らずの脳・関節液など、それらの部分に多く含まれます。細胞と細胞の間で水分を蓄えクッションのような働きをするので肌の弾力に大きな影響をもたらしているというのが特徴です。
保水力が高く先ほどのセラミドと仲が良く肌にうるおいと弾力をもたらす役割を果たします。ただし、ヒアルロン酸そのままだと各層が乱れている肌表面にはとどまりにくいのです。 そのため、それを解決するためには「高フィットヒアルロン酸」などのより保湿効果の出しやすい成分を使っているものがいいでしょう。
次にコラーゲンです。コラーゲンも聞いたことがある方も多いと思います。コラーゲンは肌の土台でハリを作り出すとても重要な成分と呼ばれています。肌の一番下で網目のように張り巡り、肌にハリを与えます。
敏感肌の場合、外からの刺激によって起きる炎症でコラーゲンにダメージがかかり通常より速く、かつ多くのコラーゲンが破壊されてしまうのです。そのためよくコラーゲン配合の化粧水などを使われる方も多いと思うのですが、コラーゲンは肌の隙間より大きいので浸透していきません。敏感な肌のハリを治すためには土台であるコラーゲンを「肌自らが生み出す力をサポートする」ということが大切です。
次は、ワセリンです。ワセリンを使う場合は「プロペト」「サンホアワイト」などの精製度の高いものをおすすめします。ワセリンの原料は原油を高純度に精製して作られた、皮膚を保護する保湿剤です。バリアのように肌表面に留まることによって、主にホコリや化学物質などの刺激から肌のを守る膜を作る働きをします。
化粧水と比較すると、化粧水は肌内部まで浸透し、自然治癒力を助けますが、ワセリンは肌内部に影響せず、肌に心配のある方でも使用することができます。実際に、赤ちゃん用の保湿クリームにもワセリンが使われているものが多いです。ワセリンは通常、不純物などを取り除いて安全に作られていますが、海外製の黄色のような色のものは不純物が残っている可能性があるので注意が必要です。肌に使う場合は、不純物のないワセリンを選んでください。
続いてリピジュアです。リピジュアという言葉は聞きなれない方が多いと思います。そもそもリピジュアというのは、人の細胞膜を構成する保湿成分を元に人工的につくられた成分になり、保湿力がとても高いです。先ほど紹介した「ヒアルロン酸」よりも高い保湿力があるとされていて、水洗いの後や、女性にとっては重要な洗顔後であっても保湿力が失われないのです。
次にリン脂質です。リン脂質とは、脂質とリン酸が結合した物質のことを指します。肌への密着力が高く、水と油をなじませる乳化作用があり、肌の水分と皮脂をなじませて皮脂膜を作る手助けをしている物質です。そのため多くの乳液やクリームなどに配合されています。また化粧品の成分を肌へ透過吸収する作用があり化粧品には欠かせません。このリン脂質はセラミドと同じく水分を挟み込んで肌に維持させるため保湿力が高めです。
次にフラーレンです。フラーレンは保湿が強いと言われています。肌の弾力を生むことで有名で、コラーゲン生成の促進をするといわれています。少しお値段がお高めなのが難点です。
カタツムリエキス。最近韓国で大人気なこのカタツムリエキス。汚れを落とし、保湿し、エイジングケアをしてくれるからです。肌によく浸透し肌をふっくらと整えてくれます。
アーモンドオイル。アーモンドオイルはビタミンEを豊富に含み、肌に最適な植物性オイルとも言われています。肌になめらかに浸透し、やわらかく整え、水分が失われるのを防ぎ、健康でみずみずしい肌の輝きを保ちます。乾燥した肌には最適ですね。
スフィンゴ脂質。セラミド以外の角質細胞間脂質のことです。セラミドに近い成分で保湿力もあり、肌になじみやすく、優しいです。
水素添加大豆レシチン。大豆から抽出されたレシチンに水素を添加したものです。セラミドと同じ構造で、水分を維持するため、非常に保湿力も高いことで知られています。非常に安全で、毒性がないことから無添加化粧品に配合されます。
正しい保湿クリームの使い方
保湿クリームは適量に使うようにしましょう。
保湿クリームが少なすぎると、クリーム本来の機能や働きが半減してしまい、逆に多すぎてしまうと過度な油分によって肌トラブルを引き起こす原因となってしまう可能性があるからです。
保湿クリームを最大限に活かすために、適量を意識しましょう。乾燥しやすい目元、口元などには重ねづけがおすすめです。目元、口元は特に乾燥しやすい部位だからです。
保湿クリームを使用する際は、ハンドプレスで乾燥しやすい部分を中心にしっかりとなじませていきましょう。肌に優しく押し込むようになじませることで、肌の体温によって隅々まで保湿成分や美容成分を角質層まで浸透させることができます。
最後に、肌に悪い成分です。挙げられるのは「ポリエチレングリコール」です。よくクリームの成分表に「PEG」という文字を見かけると思います。保湿剤として使われていて、肌の潤いを保つ効果が期待できます。ですが、これには毒性があるので、保湿剤として使われていても避けてください。PEGの横につく数字は小さいほど油に溶けやすく、肌に浸透しやすいです。PEG12以下は刺激が強いので、どうしても選ぶ場合は12以上のものを選ぶようにしましょう。
皮膚科でもらえるクリームも紹介しておきます。ヒルドイドという薬があります。ヘパリン類似物質という成分を含んでいます。このヘパリン類似物質の働きは、主に三つあり、そのなかに保湿効果があります。カサカサした方や荒れ性肌の方に処方されることが多く、肌に潤いを与え、血行をよくして肌の再生を促す働きがあるからです。安全なのか、気になった方もいらっしゃると思います。このヘパリン類似物質は、人体にもともと存在するものに非常に近い性質の成分ですので、安全性の高い成分となっております。長時間使用しても副作用は見られないと言われています。ただし、注意してほしいのはヘパリン類似物質配合の保湿剤に含まれるほかの成分にアレルギー反応を起こすことが考えられていることです。アトピーなどで乾燥している方の場合は、途中からかぶれの症状が出てしまう可能性もあります。肌の状態やかゆみや赤みが出ないか注意しながら使ってください。
次にケラチナミンと呼ばれる薬です。主成分は尿素で、角質の水分保持量を増加させたり、角質の溶解剥離により角化した皮膚を取り除く働きをします。刺激があるので、顔には処方しません。あとは先ほど言った「ワセリン」のなかの「白色ワセリン」が処方されます。ワセリンと同じ効果なので、説明は省かせていただきます。
他にも、リップクリームが乾燥肌に効くとも言われています。ただアトピーの場合、リップクリームを塗ることをちょっとと思う方がいらっしゃると思いますので、頭の片隅にいれるぐらいでお読みください。リップクリームには油膜を作る役割があるため様々な保湿成分が含まれているからです。唇以外に塗っても特に問題はありません。体全身に塗っても大丈夫です。
リップクリームを使って保湿する場合、リップクリームを「唇に塗るようにそのまま塗る」という方法がありますが、これはべたつきが気になりますよね。なので、まんべんに塗るためには、手に取って塗る方法をおすすめします。
肌が乾燥しているときにできる「あかぎれ」や「さかむけ」などができる爪の付け根などにも使うことができます。 このように、たくさんの種類の成分があったり、どれが自分に合うのかわからない方も多いと思います。まず保湿クリームを使うと肌がべたついてしまう人はそもそもその保湿クリームが肌に合わない場合が多いです。保湿クリームを使って逆に悪化してしまった人、かゆみ・痛みが新たに症状として出た方はその保湿クリームの使用をやめて、新しい別の保湿クリームを買うか、もっと肌に優しい保湿クリームを選ぶようにしてください。
一番いいのは皮膚科の先生に相談することですが。 乾燥する肌、敏感な肌の場合はストレスを感じやすいと思いますし、また、そのストレスも肌に悪いので、気持ちを軽く、まずは市販の保湿クリームから使ってみてはいかがでしょうか?トライアルセットなどもネットで販売されていたりしますし、いろいろと試して自分にあう保湿クリームを探してみましょう!