女性の肌トラブルの一因は、「汚れが落としきれていない」ことだという。肌に残った化粧品や排気ガス・埃などの汚れは、毛穴に入り込み酸化してニキビやシワ、毛穴を広げる角栓の元となるらしい。特に、強烈な日差しが降り注ぐ夏ともなれば、日焼け止めを塗ることも多い。夏の汗でも落ちないファンデーションや、ウォータープルーフの日焼け止めに化粧品を使っていると、なおさら「本当にきちんと汚れ(メイク)は落とせているのだろうか……?」と疑問に思っている人も多いはず。筆者もその1人だ。

そんな筆者の目にとまったのが、フィリップスから9月上旬に発売される電動の洗顔ブラシ「ビザピュア(VisaPure) SC5275/SC5265)」(以下、ビザピュア)だ。これは、回転・振動するブラシで肌を清潔にするという美容家電。説明書によれば、なんと“手洗顔の10倍汚れを落とす”らしい。とはいえ洗顔は毎日するもの。いくら肌が清潔になっても、肌に負担かかからないか? 機械の手入れは面倒ではないか? など、購入するには不安な点も多い。そこで、今回は実際に「ビザピュア(SC5275)」を借りて、その実力と使い勝手を検証することにした。

汚れを落としても肌を傷つけない。その3つの理由とは?

「ビザピュア」は、本体の先に取り換え可能なブラシが付いた電動の洗顔ブラシ。大きさは、高さ20×直径4.5(最大部)cmと、一般的なカラオケマイク程度。ブラシのある先端部に向けて太くなる形状で、実際に持ってみると濡れた手でもしっかりとグリップしやすい。操作は、メインボタン1つと非常にシンプル。一度ボタンを押すと「ジェントルクレンジングモード(低速設定)」、もう一度ボタンを押すと「ディープクレンジングモード(高速設定)」でブラシが回転・振動する。さらに、ボタンを押すと電源がOFFとなる。

本体はカラオケマイク程度のサイズで、現在他社から発売されている洗顔ブラシなどと比較するとやや大き目のサイズ。しかし、その分しっかりと握りやすく、洗顔料が付いた手で持っても滑りにくい。握ったときに自然に親指が操作ボタンを触るようにデザインされていて、洗顔中に回転速度を変更しやすいのも使いやすく感じた

操作ボタンは1つだけ、と非常にシンプル。電源を入れると回転速度に合わせたアイコンが点灯する。写真右は、「高速モード」使用時にアイコンが点灯しているところ

ところで、「電動洗顔ブラシ」と聞いて、筆者が一番心配だったのは“肌を傷つけないか”という点。最近は、手でジャバジャバと洗顔するのさえ肌に負担がかかるといわれている。そのため、肌に直接手を触れず、泡で汚れを浮かせる「泡洗顔」を推奨する美容家も多いほどだ。それが、電動歯ブラシのような機械で顔を洗浄するというのだから、これは心配にならないほうがおかしいだろう。しかし、実際に「ビザピュア」を使用すると、その心配はなくなった。

理由の1つは、洗顔ブラシが非常に柔らかい点。「ビザピュア(SC5275)」には、洗浄用ブラシが2種類付属している。1つは、肌トラブルがないユーザー向けの「ノーマル肌用ブラシ」。もう1つが、肌が弱いユーザー向けの「敏感肌用ブラシ」。ノーマル肌用ブラシは75ミクロン、敏感肌用ブラシは50ミクロンと、どちらも非常に細い毛でできており、触り心地も「ブラシ」というよりヌイグルミの毛のようにフワフワなのだ。

最初から付属するブラシは2種類。写真左、左側が敏感肌用ブラシで、右側がノーマル肌用ブラシだ。敏感肌用ブラシは毛の一部がピンク色になっており(この毛が細くやわらかい)、ノーマル肌用と間違って使わないように工夫されている。ちなみに、毎日使用するブラシの交換目安は約3か月。ブラシの予定価格は、各1,480円(2013年8月11日現在)

各取り換え用ブラシには透明のハードカバーが付属する。自宅では充電スタンドに立てて使うビザピュアだが、カバーをつければ旅行などの外出時にも持ち運びやすい。このハードカバーには空気穴が空いているので、ブラシが湿気で臭ってしまうなんてことを防いでくれそう

2つめの理由が、洗顔に力が必要のない点。ビザピュアは、ブラシを肌に触れるか触れないかの軽い接触で肌を滑らせるだけで、しっかりと洗顔ができる。ブラシ部分が回転する洗顔ブラシは他社からも発売されているが、ビザピュアの特徴は回転にプラスして「上下振動」する点。これにより、軽い力でも毛穴の奥の汚れまで落としてくれるらしい。しかも、この上下振動は顔の血行をよくする「マッサージ効果」も期待できるといううれしいオマケつきだ。

そして最後の理由が、顔全体の洗顔時間が短い点。ビザピュアで洗顔をする場合は、顔を以下のような3つのエリアに分けて考える。

・おでこから鼻にかけてのTゾーン
・左ほほから顎にかけてのUゾーン
・右ほほから顎にかけてのUゾーン

ビザピュアは“20秒動作すると、0.5秒停止する”という動作を3回行う。この時、20秒ごとに次のゾーンを洗顔すれば、ぴったり1分で洗顔が完了するのだ。洗顔の時間をきちんと管理できるため、顔の洗いすぎで肌が傷むといった失敗を防ぐことができる。

イラストのように、左ほほ、右ほほ、Tゾーンと、顔を3つの「スキンゾーン」で分けて洗うのもビザピュアの特徴。目の周囲と唇を避けて、それぞれのゾーンを20秒ずつかけて洗顔するので「洗いすぎ」による肌の傷みを軽減できる

マッサージ感覚の気持ちよさ! 実際にビザピュアを使ってみた

ここからは、実際にビザピュアを使ってみた感想をレポートしよう。本製品の使い方は簡単で、手順は、

1、化粧を落とした後の顔を濡らし、十分に泡立てた洗顔料を肌にのせる。
2、ビザピュアのブラシをしっかり濡らし、顔の中心から外に向かってブラシを滑らせる
3、洗浄後は、しっかりと洗顔料を洗い流す。

と、これだけ。注意点としては、デリケートな目の周りと唇はブラシを当ててはいけないらしい。

ブラシを肌にあてて滑らせると、“ブラシで洗っている”というよりも“柔らかい毛でくすぐられている”いった優しい使い心地。ショワショワとした泡が、肌の上で滑る感覚も気持ちよい。前述したように、20秒で1ゾーンを洗う必要があるたが、意外に20秒は長い。「力を入れない」「顔の中心から外側へ」と説明書に書かれていたことを思い出しながら、余裕をもって洗顔できた。

たっぷりの泡を顔に乗せて、顔の中心から外側にむけて、滑らせるようにビザピュアを動かす。柔らかなブラシ毛を使っているためか、刺激はあまりない。とはいえ顔の肌はデリケートなので、あまり力を入れすぎないように注意したい

試用中に、横着をしてビザピュアの回転力で洗顔料を泡立てようとしたら、かなりの量が飛び散ってしまった。面倒くさがらずに、市販の「泡立てネット」などで洗顔料を泡立ててから顔に付けるのがよいだろう

ブラシの回転する様子。回転は一方向のみ。ボタンを1回押すと「ジェントルクレンジングモード(低速設定)」、もう一度ボタンを押すと「ディープクレンジングモード(高速設定)」、さらにもう1回押すとOFFになる

さて、実際に洗顔した後の感想は、「確かに、手洗顔よりサッパリする」というもの。特に、小鼻のわきなどの角栓が溜まりそうな場所は、ブラシの端を使えば簡単に洗顔できて気持ちがよい。鼻の毛穴が酸化する「イチゴ鼻」に悩まされている人には特にうってつけだ。また、驚いたのが洗顔後の肌の状態。今回はテストのために顔の右半分のみビザピュアを使用したのだが、あきらかに右半分だけ洗顔後の化粧水の吸収が良いのだ。そこで、3日間、顔の半分だけビザピュアを使用し、顔の「頬」、「おでこ」、「頬骨上」の3点の肌コンディションを計測してみた。すると、水分量、油分量、肌の柔らかさ、すべてがビザピュアを使用した部分で優れていた。

ちなみに、最初に書いた“ビザピュアで洗うと、手洗いの10倍キレイ”というのは、メーカーによれば、メイクした肌を洗顔料で「手洗い」と「ビザピュア」で洗顔比較したデータらしい。この結果、肌に残ったメイクの残量が10倍違っていたとのこと。ほとんどの女性は、洗顔の前にクレンジングで化粧を落とすと思うので、単純に「10倍キレイ」になるかはわからない。しかし、クレンジングだけでは落としきれないメイクも、キッチリと落としてくれるならばうれしい話だ。

腕にファンデーションとアイライン、口紅をつけ、洗顔料だけを使用して汚れ落ち比較をしてみた。上部分をビザピュア、下部分を手洗いで、それぞれ10秒洗う。結果は、ビザピュアでの洗浄部分(写真右/赤い囲み)は完全にメイクが落ちているが、手洗い部分(写真右/青い囲み)は口紅やアイラインがにじみ、汚れが周囲に広がってしまっているのがわかる

3日連続で顔の半分だけをビザピュアで洗顔。3日目の洗顔後に、化粧水と乳液をつけて1時間後の肌をチェックしてみた。画像の数値は、上から「水分」「油分」「柔らかさ」の計測値。黒色の数字が手洗顔、赤色がビザピュアで洗顔したエリアの数値だ。どのエリアもビザピュアを使用したほうが「+1」から「+2」ほど高い結果が出ているのがわかる。洗顔ブラシを使用しても、油分がなくなりすぎていない点も安心できた。ちなみに、今回使用したスキンチェッカーは、「BIA Skin Analyzer」という製品

洗顔が終わった後のメンテナンスも簡単。水でブラシを洗浄後、ブラシを本体から引き抜き、単体とブラシをそれぞれタオルで軽く拭くだけ。もういちどブラシを本体に装着したら、ビザピュアを充電スタンドに戻せばメンテナンス完了だ。この充電スタンドはシルバーの円筒型で、ビザピュア本体を乗せると一体化するスタイリッシュなデザインなのも好印象。ちなみに、充電スタンドの内部は底に穴の開いた空洞になっており、顔をすすぐ際に濡れた本体を一時的に差しても、中に水が溜まらないようになっている。

また、ブラシがスタンドに触れないようにデザインされているので、濡れたブラシに雑菌が付きにくいのもうれしい点。ちなみに、タオルドライだけではブラシを完全には乾燥できないが、スタンドには3か所の切込みがあり、空気が通るようになっているので、カビが発生する心配も少なそうだ。

本体は、充電部分をのぞき完全防水仕様。毎日使うものなので、使用後に水はねなどを気にしないでジャバジャバと流水で洗えるのはポイントが高い

充電スタンドは本体とぴったりなじむスタイリッシュなデザイン。差し込むだけで充電できるので、充電を面倒に感じることもなさそう。充電中はランプが点灯する(写真右)

充電スタンドは3か所に切込みがあり、湿ったブラシを入れても風通しがよさそう。さらに、スタンドの底には穴が開いているので、水が溜まって不衛生になることもなさそうだ

本体収納時に、ブラシがスタンドに触れないようにデザインされている。ブラシは毎日直接肌に触れる部分だけに、雑菌などが移りにくい工夫がされているのは◎

スタンドにビザピュア本体を設置したところ、本体と一体化したスタイリッシュなデザインで、インテリアとしてもジャマにならない。縦置きなので、収納スペースに広い場所を必要としないのもよい

オプションも充実しているので、自分に合わせた洗顔が可能

「ビザピュア」のブラシは簡単に取り換えることが可能で、現在、3種類のブラシの販売が決定している。今回試用した「ビザピュア(SC5275)」に標準付属している「ノーマル用肌ブラシ」と「敏感肌用ブラシ」のほか、別売りオプションの「エクスフォリエーションブラシ」が用意されている。エクスフォリエーションブラシは週に1度を目安に使用する角質ケアブラシで、肌に溜まった古い角質を優しく除去するスペシャルケアができる。各ブラシは1,480円で発売予定と、比較的低価格で購入可能だ。

交換ブラシの種類は3種類。それぞれ、1,480円(実売予定価格)で発売予定だ

週1回の角質ケアができる「エクスフォリエーションブラシ」は、特殊替えブラシとして別売りされている。中央部のグレー色の植毛部分で角質を除去し、周りの白い柔らかい毛で肌を清潔に保つという。こちらは6か月ごとの交換が目安となっている

実は、筆者は肌が比較的弱いため、スクラブ洗顔料などを使用すると肌が赤くなることがある。そのため、今回3日間の試用では、敏感肌用ブラシをメインに、低速回転の「ジェントルクレンジングモード」で洗顔を行った。このように、肌質に合わせてブラシやモードを変えられるのも、本製品のよさだろう。

ちなみに、ビザピュアは今回紹介した「SC5275」のほか、下位モデルとして「SC5265」も同時発売される。こちらは、本体カラーが水色であるほか、敏感肌用ブラシが付属しない(標準ブラシのみ付属)、ポーチが付属しない、さらに、低速クレンジングモードが使用できないなどの違いがある。

「SC5265」は、今回試用した「SC5275」よりも低コスト。替えブラシは後からでも購入可能なので、肌トラブルがなく「低速回転」モードが必要ではないならば、こちらの下位モデルを選択するという手もアリだ

まとめ

今回はレビューのため、「ビザピュア」を3日間使用したが、なんといっても短期間で肌のコンディションがよくなった点に驚いた。本来ならば周期的に剥がれ落ちて新しくなる肌表面の「角質」。この角質のターンオーバーを健康的に促すためにも、洗顔は非常に大切だということを再認識させられた。古い角質が肌に溜まり続けると、肌が全体的にくすんだ印象になってしまううえ、基礎化粧品などの浸透も悪くなるという。高い化粧品を使用しても、浸透しなければ宝の持ち腐れ。“基礎化粧品のランクを1つ落としてでも本製品を導入しようかな?”と思わされる結果だ。

また、使い勝手のよさも本製品の魅力の1つ。特に、本体は防水仕様なのでお風呂でも使用できるのは、忙しい女性にはうれしい点。肌の状態改善のためだけではなく、単純に洗顔の時間を短縮したいという女性にもうってつけといえそうだ。

ライター/倉本 春