生命科学関連特許情報
| タイトル: | 特許公報(B2)_液体皮膚洗浄料 |
| 出願番号: | 2004198657 |
| 年次: | 2008 |
| IPC分類: | A61K 8/36,A61K 8/34,A61K 8/44,A61Q 19/10 |
この特許の詳細情報を見る(外部サイト)
特許情報キャッシュ
吉田 有希 JP 4150361 特許公報(B2) 20080704 2004198657 20040608 液体皮膚洗浄料 花王株式会社 000000918 伊藤 健 100132285 吉田 有希 20080917 A61K 8/36 20060101AFI20080828BHJP A61K 8/34 20060101ALI20080828BHJP A61K 8/44 20060101ALI20080828BHJP A61Q 19/10 20060101ALI20080828BHJP JPA61K8/36A61K8/34A61K8/44A61Q19/10 A61K 8/00−8/99 A61Q 1/00−99/00 CAplus(STN) REGISTRY(STN) 特開平07−173488(JP,A) 特開2003−096435(JP,A) 特開2005−146014(JP,A) 特開2004−067943(JP,A) フレグランスジャーナル,2003年11月号,pp.74-80 1 2005350438 20051222 10 20060822 ▲高▼岡 裕美 本発明は、泡立ち、泡質が良く、洗い流し時のぬるぬるした感触を抑え、かつ、目にしみることなく、つっぱり感がなく、さっぱりした洗い上がりの、使用感に優れた液体皮膚洗浄料に関するものである。 従来、洗顔料等の皮膚洗浄剤においては高級脂肪酸のカリウム塩が泡立ち、泡質のよさ、洗い流し後のさっぱり感などに優れることから多用されている。しかしながら、高級脂肪酸のカリウム塩を主成分とした洗浄剤は、泡立ち、泡質、洗い流し後のさっぱり感などに関しては優れた性質を有しているものの、洗浄中の過度の脱脂や石鹸カス(スカム)が肌に残ることから使用後に肌がつっぱるなどの欠点も有していた。 さらに、使用性を確保するために系の粘度を適度に維持することが必要であるが、高級脂肪酸塩のみでは粘度を安定に保つことが難しく、低温でのゲル化や結晶析出もおこりやすい。また増粘剤としてアルカノールアミド型ノニオン界面活性剤や両性界面活性剤が一般的に使用されているが、これらの増粘剤を配合すると、洗浄後に界面活性剤が皮膚上に残留し、ぬるぬるとした不快な感触を与えたり、洗浄後の肌がつっぱる、目にしみるといった問題点があった。 上記のような問題点を解決する方法として、従来、アシルアルキルタウリン塩系、アシルイセチオン酸塩系、リン酸エステル塩系、アシルアミノ酸塩系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系などの界面活性剤との併用などが検討されている(特許文献1、2参照)。また、両性界面活性剤や無機塩類を添加する方法も検討されている(特許文献3、4参照)。しかしながら、これらの方法では改善が不十分であったり、使用感に好まれない傾向が出たりするなど、優れた品質が得られるに至っておらず、液体皮膚洗浄料の更なる改良が望まれている。 特開平6−248298号公報 特開平10−245598号公報 特開2002−88400号公報 特開平10−77206号公報 したがって、本発明の目的は、泡立ち、泡質が良く、洗い流し時のぬるぬるした感触を抑え、かつ、目にしみることなく、つっぱり感がなく、さっぱりした洗い上がりの、使用感に優れた液体皮膚洗浄料を提供することにある。 本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、高級脂肪酸塩を含有する液体皮膚洗浄料において、ヒドロキシアルキル多価アルコールエーテル化合物と、N−アシルアミノ酸型界面活性剤とを併用することにより、上記課題を全て解決する液体皮膚洗浄剤が得られることを見出し、本発明を完成した。 即ち、本発明の請求項1は、下記一般式(A)(式中、R1は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基で、R1の炭素数が7〜12であるもの(A1)と、R1の炭素数が13〜21であるもの(A2)とからなり、その配合比(A1)/(A2)が、1/2〜1/5、M1はアルカリ金属又は有機アミンを示す。)で表される高級脂肪酸塩と、下記一般式(B)(式中、R2は炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基、R3〜R6は水素又は炭素数1〜3のアルキル基、nは0〜3の整数を示す。)で表されるヒドロキシアルキル多価アルコールエーテル化合物と、下記一般式(C)(式中、R7は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基、M2はアルカリ金属又は有機アミンを示す。)で表されるN−アシルグリシン型界面活性剤とを含有することを特徴とする液体皮膚洗浄料である。 化1 R1COOM1 (A)(式中、R1は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基、M1はアルカリ金属又は有機アミンを示す。)で表される高級脂肪酸塩と、下記一般式(B)(式中、R2は炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基、R3〜R6は水素又は炭素数1〜3のアルキル基、nは0〜3の整数を示す。)で表されるヒドロキシアルキル多価アルコールエーテル化合物と、N−アシルアミノ酸型界面活性剤とを含有することを特徴とする液体皮膚洗浄料である。 発明の効果 本発明は、泡立ち、泡質が良く、洗い流し時のぬるぬるした感触を抑え、かつ、目にしみることなく、つっぱり感がなく、さっぱりした洗い上がりの、使用感に優れた液体皮膚洗浄料を提供することができる。 本発明における一般式(A)で表される高級脂肪酸塩としては、炭素数7〜21の直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸及び分岐鎖脂肪酸から選ばれた1種又は2種以上を好ましく用いることができる。 本発明に用いられる高級脂肪酸としては、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、ヤシ油脂肪酸などが挙げられる。 本発明における脂肪酸と塩を形成させる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩類、L−アルギニン等の塩基性アミノ酸類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の脂肪族アミンが挙げられる。 これらの高級脂肪酸塩のうち特に、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸のカリウム塩、トリエタノールアミン塩、L−アルギニン塩を好ましいものとして挙げることができる。 本発明における一般式(A)で表される高級脂肪酸塩の配合量は、液体皮膚洗浄料全量中3〜30質量%(以下、単に%と略す)が好ましく、さらに好ましくは、5〜25%である。配合量が3%未満では十分な泡立ち、泡質を得ることができない場合があり、また30%を超えて配合すると目にしみたり、洗い流し後につっぱり感を感じたりするようになる場合がある。 本発明に用いられる高級脂肪酸塩において、一般式(A)におけるR1の炭素数が7〜12であるもの(A1)と、炭素数が13〜21であるもの(A2)とを組み合わせることで、より良好な泡立ち、泡質、使用感を得ることができる。その好ましい配合比は(A1)/(A2)が1/2〜1/5であり、さらに好ましくは1/2〜1/3である。一般式(A1)と(A2)の比率がこの範囲であると、泡立ち、泡質に優れ、目への刺激や、つっぱり感を抑えることができる。 本発明における一般式(B)で表されるヒドロキシアルキル多価アルコールエーテルとしては、例えば、ラウリルグリコールヒドロキシプロピルエーテル、(ラウリル/ミリスチル)グリコールヒドロキシプロピルエーテルなどが挙げられ、それぞれビスコセーフLPE、ビスコセーフLMPE(共に川研ファインケミカル社製)として市販されている。 本発明における一般式(B)で表されるヒドロキシアルキル多価アルコールエーテルの配合量は、0.5〜5%が好ましく、さらに好ましくは、1〜3%である。0.5%未満であると適度な泡立ち、泡質が十分に望めない場合があり、また5%を超えて配合するとぬるつきが生じたり、洗いあがりのさっぱり感が得られにくくなる場合がある。 本発明におけるN−アシルアミノ酸型界面活性剤としては、炭素数8〜22のアシル基を有するN−アシルアミノ酸塩であり、例えば、N−アシルグルタミン酸塩、N−アシルアスパラギン酸塩、N−アシルグリシン塩、N−アシルメチルタウリン塩、N−アシルメチルアラニン塩、N−アシルサルコシン塩などが挙げられ、塩としてカリウム、ナトリウム等のアルカリ金属、アンモニウム若しくはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミンなどの有機アミンなどが挙げられる。さらに具体的には、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N−ミリストイルグルタミン酸カリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸グリシンカリウム、N−ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウムなどを挙げることができる。 そして本発明におけるN−アシルアミノ酸型界面活性剤として、最も好ましくは一般式(C)で表されるN−アシルグリシン型界面活性剤を用いることができ、洗いあがりのさっぱり感に優れた使用感を得ることができる。 本発明における一般式(C)で表されるN−アシルグリシン型界面活性剤としては、例えば、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシントリエタノールアミン、N−ラウロイルグリシンカリウムなどが挙げられる。 本発明における一般式(C)で表されるN−アシルグリシン型界面活性剤の好ましい配合量は、液体皮膚洗浄料全量中3〜20%であり、さらに好ましくは5〜15%である。配合量が3%未満では十分な泡立ち、泡質を得ることができない場合があり、また20%を超えて配合すると、ぬるつきが生じやすくなり、洗いあがりのさっぱり感が得られにくくなる場合がある。 尚、本発明において一般式(A)で表される高級脂肪酸塩と、一般式(C)で表されるN−アシルグリシン型界面活性剤の配合比(A)/(C)は、2/1〜1/2であることが好ましい。一般式(A)で表される高級脂肪酸塩の比率がこの範囲より高いと、目への刺激が強くなる場合があり、一般式(C)で表されるN−アシルグリシン型界面活性剤の比率が高いと十分な泡立ちや、泡質が得られない場合がある。 また本発明における液体皮膚洗浄料は、その使用性から、粘度500〜5000mPa・sであることが望ましく、さらには1000〜3000mPa・sであることが望ましい。この粘度は20℃において、B型粘度計ローターNo.3、回転数12rpmで測定することができる。 本発明において、発明の効果を損なわない範囲であれば、上記必須成分の他に、必須成分以外のアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、油分、高分子化合物、高級アルコール、防腐剤、キレート剤、酸化防止剤、pH調整剤、色素、香料等を配合することも可能である。 本発明の液体皮膚洗浄料に関しては洗顔料、ハンドソープ、ボディソープなどに応用することができ、洗顔料として用いると特に効果を発現する。 以下に実施例、比較例を挙げて本発明を説明する。本発明は、これらにより限定されるものではない。 実施例、比較例に示した官能試験の試験方法は次の通りである。尚、以下の表に示す組成物の配合量は、それぞれ%で表示する。 10名の被験者が液体皮膚洗浄料の試料を使用し、洗顔を行った。その後被験者本人が、下記に示す(1)〜(6)の項目について官能評価を行った。評価は次の基準による平均値を算出し、平均値が4.5以上の場合を非常に良好(◎)、3.5〜4.4の場合を良好(○)、2.5〜3.4の場合を普通、2.4以下の場合を不良(×)と判定した。 以下に官能評価の項目を示す。(1)泡立ち5:良い4:やや良い3:普通2:やや悪い1:悪い(2)泡質5:非常にきめ細かい4:ややきめ細かい3:普通2:やや粗い1:粗い(3)ぬるつき5:ない4:ややない3:どちらでもない2:ややある1:ある(4)目刺激5:目にしみない4:やや目にしみないような気がする3:どちらでもない2:やや目にしみるような気がする1:目にしみる(5)つっぱり感5:ない4:ややない3:どちらでもない2:ややある1:ない(6)さっぱり感5:ある4:ややある3:どちらでもない2:ややない1:ない 実施例1〜8、比較例1〜3 表1に示した処方の液体皮膚洗浄料(洗顔料)を常法により調製し、前記官能評価試験を実施した。その結果を表1に併せて示す。 表1より明らかなように、本発明の成分を用いた実施例の液体皮膚洗浄料は、いずれも優れた性能を有していた。一方、必須成分のいずれかを欠いた比較例では、泡立ち、泡質、ぬるつき、目刺激、つっぱり感、洗い上がりのさっぱり感いずれかの面で劣っており、発明の目的を達成できなかった。 実施例9(液体洗顔料) (質量%)ラウリン酸 4.0ミリスチン酸 12.0水酸化カリウム 4.0N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム 15.0ラウリルグリコールヒドロキシプロピルエーテル 2.0グリセリン 3.01,3−ブチレングリコール 2.0ジステアリン酸エチレングリコール 1.0塩化ナトリウム 0.3ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.1ジメチルジアリルアンモニウムクロライド/アクリルアミド共重合体 0.1香料 0.1精製水 残 部 上記組成の液体洗顔料を作成し評価したところ、泡立ち、泡質、ぬるつき、目刺激、つっぱり感、洗い上がりのさっぱり感について、優れた性能を有していた。 尚、上記実施例で用いた香料は、下記香料処方のものである。下記一般式(A)(式中、R1は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基で、R1の炭素数が7〜12であるもの(A1)と、R1の炭素数が13〜21であるもの(A2)とからなり、その配合比(A1)/(A2)が、1/2〜1/5、M1はアルカリ金属又は有機アミンを示す。)で表される高級脂肪酸塩と、下記一般式(B)(式中、R2は炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基、R3〜R6は水素又は炭素数1〜3のアルキル基、nは0〜3の整数を示す。)で表されるヒドロキシアルキル多価アルコールエーテル化合物と、下記一般式(C)(式中、R7は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基、M2はアルカリ金属又は有機アミンを示す。)で表されるN−アシルグリシン型界面活性剤とを含有することを特徴とする液体皮膚洗浄料。