新生児の沐浴の方法と沐浴後のケアの仕方
新生児の沐浴(もくよく)とは、生後1ヶ月〜1ヶ月半までの赤ちゃんがベビーバスを使って入浴することです。
新生児はまだ体が小さく、抵抗力も弱いため、大人と同じ浴槽ではなくベビーバスを利用するようします。1ヶ月を過ぎた頃はお父さんやお母さんに湯船に入れて貰えるようになり、沐浴を卒業して入浴に入ります。
そこで今回は、
・スムーズな沐浴の手順を知りたい方
・沐浴後の赤ちゃんのケアをしっかりとしてあげたい方
といった方に、沐浴の手順から準備するもの、沐浴後のケアや入浴に関する注意点を詳しくご紹介します。
沐浴は毎日必要か?沐浴の目的とは?
そもそも赤ちゃんを沐浴させてあげるということは、赤ちゃんの体にとって非常に重要です。
赤ちゃんには大人とほぼ同程度の汗腺が備わっており、大人や子供と同じように汗をかきます。大人は体の面積が大きいので汗をかいてもほとんど気になりませんが、赤ちゃんは少ない面積にたくさんの汗腺があるため、汗をかくと非常に不快になります。
そんな赤ちゃんの体を清潔に保ってあげる方法が沐浴なのです。
秋冬など寒い季節は問題なくても、夏などは特に高温多湿になるため、1日に何度も沐浴をして良いといわれています。
大人の感覚で考えればそう頻繁にお風呂に入らなくても、と思うのですが、先にも述べたとおり赤ちゃんは汗っかきですので、清潔をキープするためにも、一日一度といわずに、こまめに沐浴をさせてあげましょう。
お父さん、お母さんの沐浴の準備
沐浴にはお父さん、お母さんの準備がまず必要になります。生後1ヶ月〜1ヶ月半までは毎日沐浴をするので、短時間で丁寧に洗ってあげられるよう、きちんと準備してあげましょう。
・赤ちゃんを傷つけないよう爪は短く切り揃えきちんと研ぐ
・アクセサリーや時計はすべて外す
・きれいに手を洗う
・髪の毛が長いと沐浴中視界に入って気になるので、あらかじめ後ろにまとめておく
・動きやすい服装
・お湯がかかるおそれもあるため、汚れてもよい服かエプロンを着用します。
・袖はひじまでまくる
など、赤ちゃんを傷つけないよう、また、手早く沐浴ができるよう動きやすい格好になりましょう。
沐浴の場所選び
沐浴中は赤ちゃんを抱きかかえることが多いので、腰がつらくない高さのところで、お風呂場や流しなど水はけの良い、濡れても良い場所を選びましょう。
洗面台などは雑菌が繁殖しやすいので、シンクに沐浴用シートを付けたり、事前にきれいに洗浄と消毒を行ってから赤ちゃんを浸からせてあげましょう。
赤ちゃんは思いのほか雑菌などの菌に感染しやすいので、意外なところにトラブルが隠れている可能性があります。
シャワーなども、普段大人が使っていて問題ないからと油断せず、事前に消毒などを済ませてから使うようにします。
沐浴の前に用意するもの
赤ちゃんは大人子供以上にのぼせやすく、湯冷めして風邪もひきやすいため、沐浴は手早く行います。そのために沐浴の前にしっかり用意しましょう。
・ベビーバス
・湯温計
・ガーゼ
・沐浴布
・沐浴料(または石鹸)
・広げた状態のバスタオル
・すぐ着せてあげられるよう、服とオムツ
などをあらかじめ用意しておきます。必要な場合は洗面器にお湯を張ったものを準備しましょう。
裸にしたまま時間が経つと風邪をひく原因にもなりますから、着替えやベビーバスなど必要なものは完璧に準備してから裸にさせてあげましょう。
秋冬などは室温が下がり寒くなりますから、暖房をつけてから沐浴させると安心です。
沐浴のお湯の温度
バスの温度は、37度から40度のぬるめの温度が最適です。湯冷めしないよう、ぬるすぎる温度は禁物です。
湯温計を使って、赤ちゃんの体を入れる前に必ずチェックしておきましょう。バス全体のお湯をかきまぜ、まんべんなく温度が均一になるようにします。
また冬などはお湯が冷めやすいため、温度を保つためのさし湯も用意しておきましょう。
沐浴の仕方
ここでは、沐浴の仕方について、詳しくみていきましょう。
沐浴のタイミング
授乳の後はお腹が一杯になりますし、場合によっては吐くことがあるので、授乳後30分経ってからお風呂に入れるようにしましょう。
特に赤ちゃんが眠い時はぐずりやすく、お風呂の時間には適していませんので避けた方が無難です。
また、沐浴の時間は昼夜関係なくできますが、毎日同じ時間帯に決めておくとお世話のタイミングが掴みやすいといわれています。
沐浴の手順
沐浴には沐浴料もしくは石けんを使いますが、沐浴料と石けんでは使い方が違ってきます。
沐浴料にはすすぎや上がり湯が必要ありませんが、石けんは上がる時に洗面器に張っておいたお湯を使って、きれいに洗浄しなければなりませんので注意が必要です。
1.湯温を確認する
先ほどご紹介した通り、バスの温度は、37度から40度になるように調節しましょう。
2.お湯に沐浴料を入れる
石けんの場合はよく泡立てておき、赤ちゃんの皮膚をごしごしと擦ることのないよう注意しましょう。
3.沐浴布を赤ちゃんにかける
赤ちゃんの体温や機嫌、体調などをチェックし、沐浴布を体にかけてあげて、いきなりお湯をかけてびっくりさせないようにしましょう。
4.赤ちゃんをお湯に入れる
赤ちゃんを足の方からゆっくりとお湯に入れてあげます。始めは慣れないため、ぐずったり体を動かすことがありますから、慎重に支えながらお湯に慣らしてあげましょう。
5.赤ちゃんの顔を拭く
まず、赤ちゃんの後頭部を片手で支え、ぬらしたガーゼを使って顔を拭きます。目から順に、目頭、目尻へ、そして鼻から口へと拭きましょう。
6.赤ちゃんの頭を洗う
次に指の腹で頭を洗います。石けんなどはしっかり泡立て、頭皮に爪を立てないよう優しく洗いましょう。頭全体の後はおでこも洗います。
途中で、体が冷えたりしないように沐浴布にお湯をかけてあげると安心です。
7.赤ちゃんの体の前を洗う
頭部が終わった後は体を洗浄します。胸、お腹の順に洗い、おへそは特に優しく円を描くようにして洗います。次に首、ワキ、足首など末端を洗います。
赤ちゃんのうちはシワが多いので、よくシワを伸ばして洗います。
また新生児は手を握っているので、小指側から指を入れて開いてあげ、掌の中も洗います。
8.赤ちゃんの体の後ろを洗う
体の前面を洗ったら、次は背中とお尻に入ります。赤ちゃんをうつ伏せの体勢にし、背中からお尻に向かって洗います。
おしりとその周辺は汚れていることが多いので特に念入りにきれいにしましょう。
最後にあお向けにもどして、上から下への順で股間を洗います。
9.赤ちゃんをバスタオルでくるむ
湯冷めをしないよう、洗い終わったらバスタオルにくるんで、水分を押さえるようにして吸収させます。忘れやすい掌や足のしわの間、お尻なども忘れずに拭きましょう。
これら一連の沐浴は、湯冷めやのぼせを防ぐためにも5分を目安に行いましょう。
赤ちゃんの肌は非常にデリケートであるため、水分を残したままおむつを付けると湿疹やかぶれの原因になります。
そのため、沐浴後は水分を取り、汗などが完全に引いてから服を着せましょう。
沐浴を正しい手順で行えば、新生児ニキビなどの皮膚トラブルも起こりにくくなります。
沐浴後のケア
洗い終わり、服を着せた後はおへそや耳など細かい部分の消毒をします。
新生児はへその緒が取れていない間は雑菌の侵入を防ぐためにケアをしなければなりません。
耳の中、おへその水分は綿棒を使って優しく拭き取ります。垢や汚れが気になったらベビーオイルを綿棒に塗って行います。
奥の方の垢は取らず、粘膜を傷つけない範囲で優しく行いましょう。
目の周りに目やになどを発見した時は、ガーゼを水に浸し、絞って指に巻いた状態で拭き取るようにします。大人の力は予想以上に強いので、優しく拭き取るようにします。
水分補給
また、新生児も大人子供と同様に入浴後の水分補給が必要です。
意外に体力を使っており、入浴後の体温上昇で汗をかいている可能性もあるため、母乳やミルク、もしくは15分から20分程度お湯を沸騰させて不純物を取り除き、さらに熱を冷まして飲みやすくした「白湯」などを与えて水分補給を行います。
胃腸はデリケートであり、お腹を壊す可能性もあるため冷水やジュースなどは避けましょう。
赤ちゃんのお肌のトラブルを予防する
また赤ちゃんのトラブルに多いものが、湿疹やニキビなどの吹き出物です。
赤ちゃんなんだから大人と同じようなできものができる筈がないと思いがちですが、状態が悪かったり不衛生にしていると、敏感な赤ちゃんの肌はすぐにトラブルに見舞われてしまいます。
赤ちゃんの脂漏性湿疹を防ごう
赤ちゃんの肌は洗わないでいると脂分が多くなり、新生児の脂漏性湿疹を引き起こす可能性が高くなります。
脂漏性湿疹といえば男性に多い症状と考えられていますが、皮脂の分泌がさかんな赤ちゃんにとっても例外ではありません。
特に脂が多く出る眉毛部分やおでこを洗い、最低限皮脂を拭き取ってあげるようにするとよいでしょう。
赤ちゃんのお肌の乾燥を防ごう
拭き取りを行った後は保湿を行って、バランスの良い肌状態を保ちます。保湿をまったくしないと乾燥肌になり、痒みなどが生じるようになってしまうのです。
保湿力のある沐浴料
普段から赤ちゃんの肌の乾燥を防ぐには、ベビーバスに保湿力のある沐浴料を入れてあげましょう。沐浴剤は洗い流さずそのままお風呂から出して水気を軽く拭き取るだけでOKです。
こうすることで、肌の表面にベールがかかり、水分をキープした状態になります。
保湿乳液
沐浴の後は肌に水分が多く残っているので、ある程度保湿はされています。しかし赤ちゃんによっては乾燥のタイミングが早く、すぐカサついてしまう場合もあるでしょう。
心配な場合は赤ちゃん用の保湿乳液を塗って乾燥を予防してあげましょう。ただし全ての赤ちゃんが必ず塗らなければならないというわけではなく、基本的に乳液は沐浴剤を使用しなくなってから使うものです。
ベビーバスを卒業するまでは沐浴剤を継続的に使用して保湿力を高めるようにします。
入浴ができるようになったタイミングで、保湿乳液に切り替えてあげると良いでしょう。
赤ちゃんの肌を常にきれいに保つには、まず第一に清潔にすること、として第二に保湿を行うようにします。赤ちゃんの皮膚は大人よりもずっと薄く、水分も逃げやすくなっています。
したがって、水分を拭き取る際にゴシゴシと擦ることは皮膚を傷めるだけでなく、脂分を奪って皮膚のバリア機能を弱める原因にもなります。丈夫な肌を作っていくためには、日頃の拭き取りやスキンケアなどから力の加減をすることが大切です。
赤ちゃんの爪のお手入れ
また、沐浴後の赤ちゃんの爪は柔らかくなっており、ケアに最適な状態です。
そこで、爪が伸びてきたなと思ったら、使いやすいはさみなど赤ちゃん用の爪切りを使って、指を軽く握って動かないように固定し、爪を軽く切ってあげると良いでしょう。深爪にならないよう、力は加減して行います。
赤ちゃんのマッサージ
それらの作業が終わったら、赤ちゃんの機嫌を見て、スキンシップの一環としてマッサージをしてあげると良いでしょう。
寒い部屋などは避け、適度な室温の部屋でマッサージを行います。力を入れるのではなく、手足を撫でたりするだけでも十分なマッサージになります。
この時、赤ちゃんの表情を見て話しかけたり、顔を見合わせるようにするとより一層心が通い、良い親子のコミュニケーションができます。
新生児は関節や肩ができ上がっておらず非常にもろいため、揉み解すようなマッサージは絶対に避け、あくまで優しく撫でるようなイメージでマッサージしましょう。
赤ちゃんの入浴はいつからが最適?
赤ちゃんは1ヶ月経つともう大人と一緒に入浴をすることができます。ただし赤ちゃんの肌は新陳代謝が活発で、汗腺が大人と同様に備わっているため非常に汗をかきます。
入浴する際は縦型に赤ちゃんを抱き、ゆっくりと足先から入れてあげるようにしますが、体を洗う時間も含めて10分〜15分が目安となります。
言うまでもなく、大人と同じ温度のお湯で長い時間の入浴はNGです。
熱いお湯に何十分も浸からせていると、体力が減るだけでなくのぼせ、あせもや湿疹のリスクも伴うため、入浴が逆効果にならないよう、赤ちゃんの立場にたった入浴を心がけます。
また新陳代謝の活発な赤ちゃんは汚れやすいので、最低1日に1度はお風呂に入れてあげ、きれいにしてあげましょう。
冬は少々温かいお湯に、夏は行水のような感覚でぬるめのお湯に何回か入浴させてあげると良いでしょう。
赤ちゃんとの入浴で注意すること
大人と一緒の場合お風呂で追い炊きをすることがありますが、赤ちゃんの体は敏感でデリケート。お風呂のお湯は毎回新しいものに取り替えなければいけません。
赤ちゃんの抵抗力が弱いということを念頭に置き、お風呂場はカビだらけや雑菌だらけの環境にせず、常に掃除をして清潔を心がけます。
また、動きの素早い赤ちゃんなどはカミソリに触れてケガをしたり、石けんを口に入れる、滑って転ぶ危険性もあります。
これらの危険なものは手の届かない場所に必ず置くようにし、お父さんやお母さんが赤ちゃんから目を離さず常に側にいるようにします。
入浴の手順は沐浴とほぼ同じで、赤ちゃんの顔から体の前面、背面、下半身という順番で洗います。洗い終わったら水気を拭いて保湿し、暖かくしてバスチェアやベッドなどの上に寝かせます。
お父さんやお母さんは赤ちゃんを横たえている間に体を洗い、できればもう一人の保護者に見てもらいながら入浴しましょう。
この時ももちろん、赤ちゃんから目を離さず、のぼせなどの症状が出ないように気を配らなければなりません。
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