レーザー治療とは?
30~50代女性を中心に広がっているシミ取りレーザー治療ですが、そもそもレーザー治療とはどういったものなのでしょうか?
読んで字の如く”レーザー”を使用しての治療です。”切る”のではなく”照射”させますので、メス等の刃物は一切使用しません。大半のシミはメラニン色素が原因なので、皮膚にレーザーを照射してメラニンを破壊することで、シミを消すことが可能なのです。
しかし、メスは使わないにしても施術には変わりません。照射した後には、様々な注意点があります。
レーザーを肌に照射した後はどうなるの?
手軽にできるシミ治療として人気のレーザー照射施術ですが、レーザーを照射しても、すぐにシミが消えるわけではないのです。多少の時間が必要です。そこで、照射してからシミが消えるまでにどのような経過を辿るのかを説明していきます。
■レーザー照射の治療経過は?
シミのレーザー治療において完治する期間は、平均6ヶ月といわれています。その間の症状や回復過程を数日ごとに分けて紹介します。(回復過程は個人差によるので、参考程度にしてください。)
・照射直後~数時間 … レーザーでシミに熱を与えたことにより、赤黒くなります。
・翌日 … 時間が経って熱によるダメージが治まり、赤みが引きます。
・2日後 … 少しずつかさぶたが固まってきます。
・3~7日後 … 肌のターンオーバーが活発な人はこの間にポロポロとかさぶたが剥がれ落ちていきます。
・8~10日後 … 肌のターンオーバーが活発でない人もこれぐらいの期間が経つとかさぶたが剥がれます。かさぶたが剥がれると、その部分にシミがあったことが分からないぐらいシミが消えてなくなっています。
・11日後~1か月後 … かさぶたが剥がれた部分はピンク色になります。それにより他の部分と色ムラが出来ますが、1ヶ月かけて徐々に他の部分と同じ色になっていきます。
・1ヶ月後~ … 人によっては炎症後色素沈着が起きる。炎症後色素沈着とは、何らかの炎症が起きた後に発生するシミのことを言います。時間が経つと薄くなっていきます。
ちなみに炎症後色素沈着は、虫に刺されたり、怪我を負った時にも起きるものなので、レーザーの施術によって発生したものとは限りません。
■半年経っても治らない?
一口にシミと言っても、シミにはいくつかの特徴があります。
シミによっては、1回のレーザー治療では治らない場合があります。治療開始から半年経っても効果が見られない場合、シミの中でも複雑な種類なのかも知れません。
ここで代表的な2つの複雑なシミの種類を挙げます。
・通称“年寄りイボ”
これは加齢によって起こる症状の一つで、皮膚にできる良性の腫瘍です。見たところ、イボやほくろに思われがちですが、シミの種類に含まれます。脂漏性角化症とも呼ばれています。
・“脂漏性角化症”+“日光黒子”
脂漏性角化症と、シミの中でも最も多いといわれている日光黒子が同時に現れる場合もあります。シミとイボが合体しているように見えるので、はたから見ても非常に目立ちます。
上記のシミはなかなか治りづらく、再度レーザー治療を受ける方が多くいます。その際、1回目のレーザー治療から期間を空けずにまた照射してしまうと、治るどころか、むしろシミが濃くなる可能性がありますので、2回目以降のレーザーは、1回目から少なくても1年以上は空けるようにしましょう。
レーザーにはどんな種類があって、費用はいくらぐらいかかるの?
シミ取りレーザーには、シミの種類によって、レーザーの向き不向きがあるのです。
Qスイッチルビーレーザー、Qスイッチヤグレーザー、Qスイッチアレキサンドライトレーザーの3種類があるので、1つずつ紹介していきます。
■1. Qスイッチルビーレーザー
老人性色素班、脂漏性角化症、太田母斑、外傷性色素沈着、炎症後色素沈着に効果を発揮します。
老人性色素班は紫外線が原因のシミで、“シミ”と聞いて多くの人がイメージするタイプのシミです。黒と茶色にのみ反応させ、他の色には反応させない事から、メラニンだけにダメージを与え、それ以外の組織にはダメージを与えません。このことから、多くのクリニックではこのQスイッチルビーレーザーが使用されています。
色が濃ければ濃いほど反応が強くなり、特に濃いシミに効果的です。しかし、表皮までしか届きません。真皮には届かないので、深い部分にシミがある場合は他のレーザーを当てることをおすすめします。
Qスイッチルビーレーザーの費用の相場は、10mm×10mmの範囲が10,000円~15,000円です。
■2. Qスイッチヤグレーザー
肝斑、老人性色素班、脂漏性角化症、太田母斑、外傷性色素沈着、炎症性色素沈着に効果を発揮します。
数年前にテレビのCMによって知られるようになった肝斑は、Qスイッチヤグレーザー以外だと効果がないと言えるでしょう。他のレーザーだと、パワーが強すぎるため肝斑を引き起こす“メラノサイト”を活性化してメラニンを作り出してしまうためです。
しかし、Qスイッチヤグレーザーの一つであるメドライトC6という機器は、強出力モードと弱出力モードがあります。弱い出力での照射を数回繰り返すと、メラノサイトを活性化させずにシミを徐々に薄くすることが可能です。
Qスイッチヤグレーザーの費用の相場は、1回10,000円~40,000円です。
■3. Qスイッチアレキサンドライトレーザー
老人性色素班、脂漏性角化症、太田母斑、外傷性色素沈着、炎症後色素沈着に効果を発揮します。
日本人の肌質に適した機器で、他のシミ取りレーザーよりも施術後の炎症後色素沈着が起こりにくいのが特徴で、黒い部分に反応することで毛根を破壊します。それにより、脱毛の効果もあり、脱毛レーザーとしても使用されています。
Qスイッチアレキサンドライトレーザーの費用の相場は、10cm×10cmの範囲が、10,000円です。
施術後に注意する事ってある?
シミ取りレーザーはイメージするほどダメージがあるわけではないので、施術後に放置している方も見受けられます。しかし、施術後の放置が原因で患部が悪化し、再び来院される方も少なくないのです。
どんな施術でも、多少なりともダメージは受けるものですから、当然施術後に注意すべき点はあります。
■皮膚を保護する
なぜレーザーを当てるとシミが取れたり薄くなったりするかと言うと、ダメージを与えられたシミがかさぶたになり、それが肌のターンオーバーによって徐々に排出されるからです。
擦るとかさぶたが不完全なまま取れてしまうため、擦らないように気を付けましょう。さらに、施術後24時間はガーゼを貼ったままの状態を保ちます。
ガーゼを取って洗顔するのはもってのほかで、どうしても洗顔したい場合は、洗顔料はつけずに水だけでガーゼの上からそっと洗いましょう。
■化粧はしていいの?
皆さんが気になるのが、施術後に化粧をしても良いかという点だと思います。
軽くならば化粧をしても良いと言うクリニックもあります。クリニックによって様々な主義があるのでそれを否定しませんが、擦ってはいけないのが大原則ですので、化粧はしない方が無難です。
■紫外線によるダメージに注意!
本来、皮膚にはバリア機能があります。しかし、レーザー照射を受けた際にダメージを受けているので、バリア機能は衰えています。皮膚が弱っている状態で紫外線を浴びると炎症後色素沈着が起こるリスクが高まると考えられます。
炎症後色素沈着とは、紫外線による強いダメージを受けることで、メラニンが過剰反応を起こし、濃い色素となり肌に現れる症状です。重症な場合、真皮にまで色素沈着が及ぶことで、レーザーもできず治療困難な状態となります。
紫外線量が多い夏はシミ取りレーザーの施術を行わないクリニックもあるほどで、それくらい施術後に紫外線を浴びるのは避けるべきなのです。
■処方された薬をきちんと服用・塗布する!
何も処方しないクリニックもありますが、多くのクリニックでは軟膏や抗生剤が処方されます。
それらは、炎症を抑えるために、しっかり服用・塗布するようにし、「治ったからもういいや」などと自己判断せずに使い切りましょう。
■かさぶたがすぐに剥がれたらどうしたらいい?
シミ取りレーザーを受けた人の中には、見栄えを気にするあまり保護テープや絆創膏を貼らずにいます。そのせいでふとした瞬間に施術部位をかいてしまい、かさぶたが剥がれてしまったという人もいます。
そのままの状態で紫外線を浴びると、火傷のような状態になる恐れがあるので、施術部位に紫外線が当たらないようにし、軟膏を塗りましょう。
それでも不安な場合は、施術を受けたクリニックに相談しましょう。
セルフケアのポイントは?
セルフケアのポイントとなるのは”紫外線対策”です。日傘や帽子などで紫外線を肌に当てないようにするのはもちろん、日焼け止めクリームも塗りましょう。
紫外線対策に日焼け止めクリームを、ただ塗るだけでは不十分です。
クリームの正しい選び方と塗り方、紫外線対策に重要なポイントをまとめました。
■正しい日焼け止めクリームの選び方
日焼け止めクリームに記載されている”SPF”を知っていますか?
見たことはあるけど意味は分からないといった方は多いと思います。しかし、なんとなく高いほうが効果が高いような気がして、理解しないままにSPFの高い日焼け止めクリームを選びがちです。
確かにSPFが高いほうが日焼け止めの効果は高いといえます。ところが、SPFの数値に伴い肌への負担は重くなります。そもそも日焼け止めクリームには、肌荒れと乾燥を招く成分が配合されています。シミレーザー治療を行った皮膚は通常以上にデリケートです。SPFの高い日焼け止めクリームは控えるようにしましょう。
ちなみにSPF数値が30以上になると、それ以上はほとんど効果は変わりません。SPF50以上になると皮膚への負荷は大きくなります。
どうしても長時間の外出などでしたら、SPF30までの日焼け止めクリームをおすすめします。
■正しい日焼け止めクリームの塗り方
SPFの高い日焼け止めクリームを一度だけ塗るよりも、30前後の低いものを回数多く塗る方が、より紫外線対策に効果的です。
塗り方は、顔全体に厚く塗っている方を多く見ますが、むしろ顔全体は薄く塗り、頬骨のあたりだけ厚く塗ることで紫外線防止に効果を発揮します。
さらに、SPFの低い日焼け止めクリームを塗った後に、上からパウダーファンデを重ねることで、紫外線カット効果が上がります。
近所程度の外出であれば、顔全体はパウダーファンデのみに留めて、頬骨周辺のみクリームを塗っても、十分な紫外線防止効果があるといえます。
レーザー治療は施術後が大事!
シミ取りレーザーを受けた方の中には、見栄えを気にするあまり、施術後に保護テープや絆創膏を貼らずにいます。そのせいでふとした瞬間に施術部位をかいてしまい、かさぶたが剥がれることで完治が遅れたという例も少なくありません。
他にも、そのままの状態で紫外線を浴びると、火傷のような状態になる恐れがあるので、施術部位に紫外線が当たらないようにし、軟膏を塗りましょう。
レーザー治療を受けたからと言って満足してはいけません。施術後のケアが大事なのです。
レーザー治療を受ける際は、費用ばかり気にするのではなく、様々なクリニックにカウンセリングに行き、信頼できるクリニックで施術を受けましょう。