女性の身体は繊細で、環境が変化したり仕事が忙しくなったりしただけでもすぐに不調が現れてしまいます。生理周期が乱れたり、不正出血が続いたりすると、「身体は大丈夫かな?」と心配になってしまいますよね。
特に心配なのが、不正出血が鮮血だった場合です。不正出血と言えば、少量でおりものに血が混じる程度であることが多いと言われていますが、鮮血だと何かの病気が関係しているかもしれません。
そこで、不正出血が鮮血である場合、どんな原因が関係しているのか、そしてどんな対処方法があるのか、詳しくご紹介していきましょう。
不正出血の鮮血は注意が必要な場合も
不正出血とは、生理予定日以外のタイミングで性器から出血が発生する症状のことを言います。少量で気づかないうちに終わるものもあれば、ナプキンで処理できないほど大量に鮮血が出てくる場合もあります。
不正出血が起きる原因としてはいろんなことが関係しているため、たとえ少量であっても原因を突き止める必要があります。
特に不正出血の中でも鮮血の場合はより注意するようにしましょう。不正出血が鮮血だったからといって、すぐに病気と断定されるわけではありませんが、不正出血の原因や鮮血になるのにはどんな理由があるのか、ひとつひとつ詳しくご説明していきましょう。
排卵での不正出血の鮮血
不正出血の中には、病気ではなく自然の作用として不正出血が起きることがあります。それが、排卵で引き起こされる不正出血です。排卵時にホルモンバランスが変化したことにより生じるものです。
排卵により不正出血が引き起こされるのは、卵子の成長をコントロールしている卵胞ホルモン(エストロゲン)が減少したことが関係しています。
排卵による不正出血は、おりものに少量の血が混じる位のものですが、場合によっては鮮血が出るケースもあります。排卵予定日に、鮮血の不正出血があったとしても1日~3日ほどで治まるのであれば深刻になる必要はありません。
全ての人が排卵により不正出血が起きるわけではありませんが、生理周期が安定していて、生理が終わってから2週間ほど経ったタイミングで不正出血が発生したら、排卵にが原因である可能性が高いと言えるでしょう。
女性ホルモンの乱れから鮮血
不正出血が引き起こされる原因のひとつに、女性ホルモンの乱れが関係していることがあります。女性の身体に、定期的に排卵や生理が発生するのは、女性ホルモンの作用によるものです。
排卵や生理を発生させる女性ホルモンには2つの種類があり、卵胞ホルモン(エストロゲン)と、黄体ホルモン(プロゲステロン)と呼ばれています。それぞれがきちんと作用することから、女性の身体に定期的に排卵や生理が起きるようになっているのです。
卵胞ホルモン(エストロゲン)と、黄体ホルモン(プロゲステロン)、は活発に分泌される時期が異なり、作用する内容も違います。そのため、女性ホルモンの分泌量が増減することで、不正出血が発生する可能性も高くなってしまうので注意が必要です。
これらの女性ホルモンは身体にどのような作用を生み出しているのか、分泌量が増減することにより身体にどんな変化が生じて、不正出血に繋がるのか、詳しく見ていきましょう。
卵胞ホルモンの作用について
女性ホルモンのひとつに、卵胞ホルモン(エストロゲン)というものがありますが、卵巣にいる卵子を成長させて排卵させる作用があります。
また、もうひとつの作用として、卵子が受精したときに着床しやすくするために子宮内膜を厚くする作用があります。卵胞ホルモン(エストロゲン)が活発に分泌される時期は、生理が終了してから排卵が発生するまでの期間です。
卵子が無事に排卵されると、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌量は徐々に下がっていき、代わりに黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が上がってきます。
生理前になると卵胞ホルモン(エストロゲン)は黄体ホルモン(プロゲステロン)と一緒にさらに分泌量が下がるため、生理が引き起こします。
卵胞ホルモンの増減による影響での鮮血
卵胞ホルモン(エストロゲン)には、卵巣にいる卵子を成長させて排卵させる作用や、子宮内膜を厚くさせる作用があります。
そのため、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌量が上がりすぎると、子宮内膜が厚くなりすぎて不正出血が発生しやすくなることがあります。
また、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌量が一定にならず、活発に分泌されるべき時期に急に下がってしまうと、生理と同じような作用が働き、不正出血が起きやすくなってしまいます。
卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌量の下がり方が大きければ大きいほど、不正出血の量も多くなり、鮮血になりやすいので注意が必要です。
黄体ホルモンの作用について
女性ホルモンには2つの種類がありますが、黄体ホルモン(プロゲステロン)は身体にどのような作用を引き起こしているのでしょうか。
黄体ホルモン(プロゲステロン)には、卵子が排卵されるスイッチをいれる作用と、卵子を受精させやすくする作用、受精卵を子宮内膜に着床させる作用があります。黄体ホルモン(プロゲステロン)が活発に分泌される時期は、卵子が排卵されてからから生理が始まる前までです。
ただ、卵子が受精せず着床しなかった場合は、卵胞ホルモン(エストロゲン)と共に分泌量が下がっていき、生理を引き起こします。しかし、卵子が受精し着床した場合、分泌量は一定に保たれるため生理は引き起こされません。
黄体ホルモンの増減による影響で鮮血
黄体ホルモン(プロゲステロン)には、卵子が排卵されるスイッチをいれる作用と、卵子を受精させやすくする作用、受精卵を子宮内膜に着床させる作用があります。
しかし、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌期間が短いと、受精しにくくなり着床しても成長しづらくなってしまうため、生理が早く引き起こされることがあります。
また、活発に分泌されるべき時期に一時的に分泌量が下がると、生理に似た現象が起きやすくなるため、不正出血が起きやすくなり、場合によっては鮮血になることもあります。
子宮内膜の組織が剥がれ鮮血
排卵と生理が定期的に発生するのは、女性ホルモンの作用があるからです。女性ホルモンの分泌量が増減することで、生理に似た症状が起き、不正出血が出やすくなるとご紹介しましたが、生理のメカニズムについても簡単にご紹介しておきましょう。
生理とは、卵子が受精しなかったり、着床しなかったりしたときに、子宮内膜の組織が剥がれおち経血と共に膣の外に出される現象のことを言います。
子宮内膜の組織は、女性ホルモンの作用により受精卵が着床しやすいために厚くされていますが、受精や着床が実現しなかった場合は不要になります。女性ホルモンの分泌量が下がっていけば、自動的に子宮内膜の組織が剥がれ始めるため、生理が引き起こされるようになるのです。
ただ、女性ホルモンの分泌量が一時的に下がった場合にも、子宮内膜の組織は自動的に剥がれ始めてしまいます。そのため、不正出血が発生してしまうのです。
分泌量が下がる幅が大きければ大きいほど、出血量は多くなり鮮血になることもあります。しかし、再び分泌量が上がれば子宮内膜の剥がれは止まるため、数日で不正出血が止まる仕組みとなっているのです。
安定しない生理周期と不正出血の頻度
不正出血が起きる原因として、女性ホルモンの分泌量が増減することをご紹介しましたが、生理周期が安定していない人ほど不正出血は起きやすいので注意が必要です。
特に、初潮を迎えてから数年の間は無排卵になりやすいため、生理周期が安定しにくくなり不正出血も起きやすくなります。また、閉経が近づいてくると女性ホルモンの分泌量は安定しなくなってくるため、生理周期は乱れ不正出血の頻度も増してきます。
日頃から生理周期が安定しにくいという方は、女性ホルモンを不安定にさせる要素を見直していきましょう。女性ホルモンの分泌は、生活習慣やストレスで簡単に狂ってしまいます。だからこそ、それらを見直すことで女性ホルモンの分泌を安定させ、不正出血を未然に防いでいきましょう。
女性ホルモンを安定させる方法
不正出血が起きやすい人ほど、女性ホルモンの分泌量が安定していないため、生理周期も乱れてしまうことがほとんどです。では、不正出血を招く女性ホルモンの乱れを安定させるためには、具体的にどのようなことに注意すればよいのでしょうか。まずは、基本的な日常生活から見直していきましょう。
毎日深夜まで起きてスマートフォンやテレビなどの強い光を浴びている方や、スナック菓子や外食が多い方、運動はほとんどしない方は要注意と言えます。
不規則な生活習慣が続いてしまうと、女性ホルモンの分泌も不規則になってしまいますので、規則正しい生活を心掛けるようにしましょう。
早寝早起き、決まった時間に3食食べる、ストレッチやウォーキングを習慣化するなど、できることから始めていきましょう。毎日難しいという方は、週末だけでも意識して過ごすようにしていけば、徐々に身体も変わってきます。
ストレスに注意
不正出血が起きやすい方は、ストレスも溜まりがちです。ストレスを強く感じると、脳が正常に作動しなくなり、女性ホルモンの分泌量を乱してしまうので、できるだけためすぎないようにしましょう。
軽い運動をすることでストレスを発散することができますが、カラオケに行ったり、お風呂にゆっくりつかったり、マッサージを受けることでも緩和することができます。
不正出血が起きるとストレスになりますし、それが鮮血なら不安要素も加わってさらにストレスは増幅してしまいます。負の循環に陥らないよう、早めにストレスは発散できるようにしておきましょう。
妊娠でも発生する不正出血
女性の身体に不正出血が起きるのは、女性ホルモンの作用が関係しています。しかし、それ以外の原因でも不正出血が起きることがあるのでご紹介しておきましょう。
まずは、妊娠で引き起こされる不正出血についてご説明していきたいと思います。妊娠は、卵子と精子が結びついて受精卵となり、子宮内膜に着床した状態のことを言います。じつは、受精卵が子宮内膜に着床する時に不正出血が起きることがあるのです。
受精卵が着床する時、絨毛が子宮内膜の組織に根を張るため、その刺激で内膜の組織が傷ついてしまいます。傷ついた範囲が広いほど、出血の量は多くなり、鮮血になることもあるのでビックリすることもあるでしょう。
妊娠により引き起こされる不正出血は、排卵日と生理予定日の間に置きます。平均的な日数としては、生理予定日の3日~7日の間に起きることが多いとされています。
人によっては鮮血で量も多いことがあるため、生理と勘違いしてしまう場合もありますが、短い日数で治まることが多いため、いつもより早く生理が終わってしまったと感じたら、一度妊娠の有無を検査した方が良いかもしれません。
流産で発生する不正出血
不正出血は妊娠時の着床によって引き起こされることもありますが、妊娠が確認された後の不正出血はちょっと注意が必要です。妊娠が判明した後に鮮血の不正出血が発生した場合、そのまま放置しておくと流産してしまう可能性があります。
働きすぎや、ストレスなどから身体に負荷がかかると、不正出血が起きてしまうことがあるので、早い段階で診察を受け、安静にするようにしましょう。
特に妊娠初期の頃は、身体も安定していないため流産しやすい時期となっています。いつもと変わらないことをしていても身体には大きな負担になっていることもありますので、少量でも不正出血が確認された時は速やかに産婦人科を受診しましょう。
ピルによる不正出血
避妊目的でなく、自分の体調を整えるためにピルを服用している方も増えてきましたが、ピルを服用している時にも不正出血が起こる事があります。
特に服用開始から6ヶ月間は、体の生理周期とピルの作用がぶつかり合って不正出血する確率が高く、ピルが効いていないのかと勘違いしてしまう方もいます。また、それ以降服用し続けていても飲み忘れがあったり、下痢や嘔吐などでピルの成分が吸収される前に排出されてしまった場合にも出血が起こる事があります。
いずれにせよ、きちんと服用していれば次第に不正出血はなくなっていきます。ただ、ピルが原因ではない不正出血の可能性もあるので、一度検査を受けた方が安心して服用できるようになるでしょう。
感染で発生する不正出血
性器周辺にある菌が膣内に入ると、炎症を起こして出血する事があります。原因菌によって出血する場所は異なりますが、全て出口に近い場所で出血するため、鮮血になりやすいのです。
例えば膣カンジダ症は外陰部付近から出血しますし、クラミジア膣炎は膣から子宮頸管から出血する事が多く、症状が進むと消化器官にまで影響が及びます。また性交時にその他の菌が性器挿入によって感染し膣が炎症・出血を起こすのを、細菌性膣炎といいます。
これらは性交時だけでなく、ストレスや病気で免疫力が落ちている時に感染しやすいので、生活習慣の見直しと治療を同時に開始するのが良いでしょう。
病気で発生する不正出血
不正出血が鮮血出会った場合、病気が隠されていることがあります。子宮のさまざまな場所に病気が発生していると、組織が傷つきやすくなり、不正出血が起きやすくなるからです。
不正出血により発見される病気としては、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、卵巣腫瘍、子宮内膜炎、子宮内膜ポリープ、子宮筋腫、子宮腟部のびらん、クラミジア頸管炎、などがあります。
鮮血の量が多い場合や、痛みも伴う場合は、すぐに病院で診てもらうようにしましょう。
まとめ
不正出血が鮮血の場合、何が原因でどのように対処すべきか幅広くご紹介しました。さまざまな原因をご紹介しましたが、不正出血が起きたときはまず病院で診てもらい、きちんと診断してもらうようにしてくださいね。