基礎力アップ講座

S.SAXのオクターブキーをおさないHの音が、ものすごく低いんです。

S.SAXのオクターブキーをおさないHの音が、ものすごく低いんです。それから、オクターブキーを使ったB♭が高いのは仕方ないのでしょうか?チューニングは合ってるし、他の音はコントロール出来るのですが、この2つの音には手を焼いています。対処法を教えて下さい。

Hの音ということは開放の音でしょうか?楽器の特性で普通に吹くと低めになってしまいますね。私は気になるときのみ、左手薬指と右手サイドキー真ん中の2 箇所を押さえた換え指を使うことがあります。吹き方もほっぺたの上部に響かすつもりで吹くと少しだけ音程も上がります。
オクターヴキーを使ったB フラットは確かに高くなりますね。右手の適当なキーを押さえる換え指がありますが、音色も変わるし吹き心地も変わってしまうためあまりお勧めできません。したがって口で下げるしかありませんが、アンブシュアを締めながらあごを下げていくという一見矛盾したような動作が必要です。そもそもアンブシュアは唇の周りの筋肉で作られるもので、あごは常に自由なのです。きれいなヴィブラートをかけるときも「自由なあご」がキーワードです。研究してみてください。

(回答:原 博巳 / 本学講師・ソリスト)

オクターブキーを使ったSAXの「ラ」の音が気になります。

後輩が、オクターブキーを使ったSAXの「ラ」の音が気になるようなんです。「息のガサガサっていうのがまじっている」のをどうしたらいいか聞かれたのですが、なんて説明したらいいのかわからないんです。適当な言葉が出てきません。対処法を教えて下さい。

私もなりますよ。オクターヴキーからの息がタンポにあたって雑音がするのですが、周りの人たちは自分が思っているより気にならないものです。そしてどんなにきれいな音でも必ず雑音があります。雑音があるからこそ、音そのものに奥行きがあり音程や強弱のコントロールができ幅広い音になるのです。雑音をどのように響きにブレンドさせるか、音の芯をしっかり捕らえる心がけが大切ですよ。

(回答:原 博巳 / 本学講師・ソリスト)

どうすれば丸くて優しい音が出せますか?

最近、ソプラノを吹くことになりました。でも、オクターブキィを押さない音はビーって言う感じの音色だし、高い音はキツイ音になってしまいます・・どうすれば丸くて優しい音が出せますか?教えて下さい!あと、ソプラノの構える角度ってどのくらいなんですか?教えて下さい!

息の質が問題かもしれません。音がビーっとなってしまうということは非常に「太い息」なのだと思います。太い息が出せなくて困っている学生も多い中、非常にうらやましい悩みだと思いますよ。リラックスして、そっとささやくような「細い息」を出すつもりで吹いてみてください。
また高音がキツイ音になってしまうということは口が締まってしまう可能性も考えられます。高い音ほど、口を緩めて「細い息」で吹くように心がけましょう。
楽器を構える角度は歯の噛み合わせによるので人によって差があります。私の場合は下あごが前になってしまっている「受け口」なのでほぼ口とマウスピースが垂直になるくらい高く構えます。肝心なのは息がまっすぐ楽器に入ることです。鏡を見ながら工夫してみてください。

(回答:原 博巳 / 本学講師・ソリスト)

アルトのB♭《上のソ》を普通に吹くと、他の音が鳴ってしまいます。

高2のアルトをやっているものです。アルトのB♭《上のソ》を普通に吹くと、オクターブ下のB♭がかすかに鳴り、だんだんはっきりしてきて、最終的にオクターブ下になってしまうんです。口を締めたりしても下がるし、緩めたら当たり前。ひどい日には上のB♭を吹いてるのに下のB♭が鳴り、どんなに頑張っても上のB♭がならないんです。他にレミファもこういう状態になるときがあります。どうしてでしょうか。教えてください。

セルマーのシリーズ3の楽器でよくみられる特性なのですが、もしそのシリーズ3でなければ、オクターヴキーがしっかりあいていないことも考えられます。よくあいていないのであれば楽器修理を、もしシリーズ3をお使いなのでしたら、その楽器に合わせた吹き方で吹かなくてはなりません。もし上記にあてはまらなかったとすると奏法の問題なので、以下を参考にしてください。
下の音が出てしまうということはアンブシュアや口の中、息の圧力がゆるい傾向にあります。これはリラックスしている証拠で決して悪いことではないのですが、息やアンブシュアのコントロールでオクターヴ上の音を出す=音をひっくり返す練習をしてみてください。やり方はオクターヴキーを押さずに上の音を出してみるというものです。コツは息を細く上向きに入れていくことです。

(回答:原 博巳 / 本学講師・ソリスト)

ソプラノでオクターブキーを使わない音が汚くなってしまいます。

いつもはアルトサックスを吹いている高1です。今、アンサンブルのためソプラノを吹いているのですが、オクターブキーを使わない音(特に真ん中のド・シのあたり)が汚くなってしまいます。タンギングも、曲の中で吹いていると裏返ってしまいます。どうすればきれいに吹けるようになるのか教えてください!

「ド.シ」のあたりは使っている管の長さが短くなるので、吹き手の息遣いがダイレクトに音になってしまいます。タンギングが汚くなってしまうのは舌に力が入っているからでしょう。気になる部分を抜き出して、ゆっくりの速さから集中的に、そしてリラックスすることを忘れずに練習してみてください。
タンギングとは音を分割するときに舌で音を止める行為のことを言います。舌はリードの振動を止めるだけなので、どんなに大きな音でも、舌使いはやさしく。「ド.シ」のあたりでは、使う管が短くなりますから、その音を体で響かせるような感じで吹くと良いでしょう。

アルトでフラジオを出したいのですが、やり方がよくわかりません。

アルトでフラジオを出したいのですが、やり方がよくわかりません。奏法とイメージの仕方を教えて下さい。

ファ#から上の音をフラジオと呼んでいますが、フラジオが出せるようになると、標準音域も豊かな音になります。 2通りのアプローチがあります。

【通常音をひっくり返す練習、倍音をコントロールする。】
【フラジオの指使いを調べ、実践的に試す。】

まず倍音をコントロールすることについて。フラジオとは初心者がよくやる「リードミス」に音程をつけたものです。初心者は音がひっくり返らないように音を安定させますが、フラジオはあえてこの「音をひっくり返す」という作業をします。
練習のやり方ですが、最低音「シのフラット」にオクターヴキーを押さえた指使いで1オクターヴ上の「シのフラット」を。指使いを変えずさらに音をひっくり返し次に上の「ファ」、さらに上の「シのフラット」が出せればフラジオを出すためのアンブシュアになっています。

次に指使いを調べて実践的に試すこと。これは奏者によって、楽器(アルト、テナー等)によって、また楽器メーカーによっても微妙に違ってきます。ここで全てを書き出すことはできませんので、フラジオの奏法を扱っている本を紹介します。 倍音のコントロールについても詳しく書いてあります。以下を参照してください。

【サクソフォーン演奏技法(ラリー・ティール著、大室勇一訳) 全音楽譜出版社】
【サクソフォン奏者のための高音奏法(ユージン・ルソー著、星野正訳) エトワール・ミュージック】

(回答:原 博巳 / 本学講師・ソリスト)

テナーサックスで高い音を吹く時に「キュッキュッ」という音がします。

テナーサックスで高い音を吹く時(特にスタッカートなど)に「キュッキュッ」という音がしてしまうんです。このような場合どうしたらよいのでしょうか?

道具(マウスピース、リード等)もしくは奏法が原因かも知れません。

まず道具から。奏法がしっかりしていてもマウスピース、リード、リガリャー、さらにネック、楽器本体のどれかが原因ということがあります。道具一つ一つについて解説すると切りがないので手っ取り早い方法を書きます。

もし部活等に入っていらっしゃるのであれば同パートのお友達の道具もしくは部室に余っている道具を使って吹いてみて同じ症状が出るかどうか試してみてください。もし症状が治れば道具が原因ですね。

あとマウスピース、リードのセッティングですが、左右を均等に合わせ、どちらの先端も大体同じくらいの位置(高さ)になるように。またリガチャーのネジはしっかり締めますが、力いっぱい締め付けるとすぐに壊れてしまうので程ほどに加減してくださいね。

チューニングのときなどマウスピースを抜き差しするときリガチャーがずれてしまうことがよくありますが、そういうものです。

長時間ずっと同じリードを使用するのもよくありません。リードが急激にダメになってしまうだけでなく、自分の奏法までもが無意識にそのダメリードに合わせてしまうのです。
常日頃から数枚のリードを日替わり(できれば1時間毎)でローテーションさせながら使えば奏法が変わることもありませんし、リードのコンディションも把握できますよ。

次に奏法が原因と考えた場合ですが、アタックしたときに口の中の広さが変わってしまうか、舌が必要以上に動いてしまうのかも知れません。その場合、息と舌を切り離して練習する必要があります。

まず舌を一切使わず息だけで問題の高い音を吹いてみてください。安定した音が出るようになれば、でるだけ自然に柔らかくアタック、タンギングをするようにしましょう。

音を作り出すのはあくまでも「息」です。そして舌はその音、すなわちリードの振動を止める役割をしています。舌が必要以上に動くと息の流れを妨げてしまい、音が不安定になったり雑音が入ったりしまます。リード楽器はフルートや金管楽器と違い、口の中まで楽器が入ってくるので舌を自然に動かすことが非常に難しいです。いつも気をつけることが大切です。

奏法に関してもすべて書き出すと切りがありませんので、音色に直結する奏法3つを書き出します。

【マウスピースをくわえる深さ】
ここだと思うところを探すしかありませんが、目安として前歯を置く位置はマウスピース先端から10~15mmくらい。

【下唇の巻き込み加減】
巻き込みが浅すぎたり深すぎると音が震えます。どのくらい巻き込めばいいのか個人差があるので自分で一番安定するポイントを探してください。

【マウスピースをくわえる角度】
姿勢に通じますが、息がまっすぐ楽器に入っていくのが理想です。噛み合わせや歯並びが大きく影響します。これも鏡を使って自分で工夫して探してくださいね。

(回答:原 博巳 / 本学講師・ソリスト)

高音がきつくでるんですけど、どうしたらきれいに出るようになりますか?

アルトサックスをやっていて高音がきつくでるんですけど、どうしたらきれいに出るようになりますか?

人の本能ですが、口が締まってしまうのではないでしょうか。高音も低音も基本的には同じ力でアンブシュアをつくるので、高音になるほど逆に低音を吹いてるように「緩める」つもりで吹いてみましょう。すると高音があたらなくなってしまうかもしれませんが、喉や舌の形、息の質、息の方向で調節してみてください。

(回答:原 博巳 / 本学講師・ソリスト)

響くきれいな音にするためには、どのような基礎練習が必要なのでしょうか。

楽器を始めてちょうど2年ほどになるのですが,音がよくなりません。先生は「響く音をだせ」というのですが,いまいち響く音というものが出せていません。響くきれいな音にするためには、どのような基礎練習が必要なのでしょうか。また、うちの学校にはアルトが二人いるのですが、音が全然違うと言われるんです。やっぱり音質はそろえた方がいいのでしょうか。教えてください。

音がよくならないのは、楽器やマウスピースやリードの問題かも知れません。特にリードは硬さやバランスで音に大きく影響します。いろいろリードを試してみてください。
基礎練習は強弱をつけたロングトーンをしてみてはいかがでしょうか。大きな音だけでなく、小さい音でも安定して出せなければなりません。「何拍でクレッシェンドして~~」 なんてことは言いませんが、できるだけ長い時間をかけて集中しながら、できるだけ小さい音からできるだけ大きな音まで息を使い切ってクレッシェンドしていきます。同様にその逆の練習もします。要するにフェードイン、フェードアウトです。いろんな音で試してください。コシのないリードでは均等に反応しませんので選ぶリードでも変わってきますよ。クレッシェンド、デクレッシェンドしても音色や音程が変わらないように気を付けてみてください。大事なのはアタック時に舌は一切使わず音色・音程を常に一定に保つことです。

音質のことですが、楽器も声と同じで人それぞれ個性があって音質ももちろん違います。したがって無理に音質を変える必要はありませんが、アンサンブルなのでブレンドする必要はあります。二人でお互いの音質をよく観察しながら細かい動きの部分をゆ~っくりと一緒に吹いてみてはいかがでしょうか。楽譜に書いてある半分くらいの速度で。
音一つ一つを確かめながら何度か繰り返して吹くと、音の処理が似てくるので自然に音がブレンドしてきますよ。
また、例えば遠くにいる友達を呼び止めるとき、大きな声で友達の名前を呼びますよね。演奏会やコンクールのときも大きなホールで遠くにいるお客さんに音を届けなければなりません。常に遠くにいる人たちに音を届けるつもりで、お腹から大きな声を出すようなつもりで練習すれば、選ぶリードも変わってくるはず。スラーもタンギングもはっきりしてきますよ。

  (回答:原 博巳 / 本学講師・ソリスト)