弱酸性洗顔フォームは肌に悪い?やさしい?本当はどっち?

 

「弱酸性だからデリケートな子供の肌にもやさしい」そんなキャッチフレーズを聞いたことはありませんか?

 

たしかに肌は弱酸性なので弱酸性の洗顔フォームで洗顔すると低刺激ですが、それが「肌にやさしい」のかというと頭を傾げてしまいます。

 

 

洗顔フォームとは?

 

洗顔石鹸と洗顔フォームは、見た目やテクスチャーの違いに大きな違いがあると思われがちですが、実は配合されている成分で分類されます。

 

洗顔石鹸の洗浄成分は、植物性や動物性の脂肪酸に水酸化カリウムや水酸化ナトリウムを化学反応(けん化)させた天然界面活性剤(石けん素地)を使用しているのに対し、洗顔フォームでは化学化合物質の合成界面活性剤を使用されているというのが、この2つの洗顔料の違い。

(固形石けんでも洗顔フォーム、チューブタイプのクリーム石けんだけど洗顔石鹸ということも…。)

 

一般的に合成界面活性剤は天然界面活性剤よりも刺激が強いとされていることから、洗顔石鹸よりも洗顔フォームの方が刺激は強いと言われています。

 

 

 

弱酸性洗顔フォームは肌に優しい?

 

洗顔料を選ぶ上でひとつの基準になるのが「ph(ペーハー)値」です。

 

phとは、酸性やアルカリ性の強さ・弱さを表すための数値のこと。

酸性からアルカリ性に向かって数値が高くなり、ph7を中性として、それより低いと弱酸性、高いとアルカリ性の性質が強いというわけです。

 

私たちの肌にもphがあり、安定している肌は弱酸性に保たれています。

当サイトでは弱アルカリ性の洗顔石鹸をご紹介している場合が多い(というより、石鹸はアルカリ性の性質をもとに作られています)ので、「弱酸性の肌にアルカリ性の洗顔石鹸を使って大丈夫?」と思う方もいるかもしれません。

 

当サイトでアルカリ性の洗顔石鹸をすすめている理由のひとつは、アルカリ性のほうが肌の酸性汚れがしっかり落ちるから。

また健やかな普通肌であれば、アルカリ性の石鹸を使って肌がアルカリ性に傾いても自分の肌力で弱酸性に戻ることができます。

(弱酸性に戻る肌の機能のことを“中和能力”といい、普通であれば30分ほどで、肌が弱っているほど弱酸性の肌にもどるのに時間がかかります。)

 

ただし、しっかり汚れを落とすアルカリ性は、肌にいつも生息して肌を守ってくれる常在菌まで流してしまう可能性があります。

このことが影響してアルカリ性石鹸が刺激や肌トラブルになる肌質もあるため「人の肌と同じ弱酸性の洗顔料=肌に優しい商品」と言われているのでしょう。

 

結局のところ、肌質によって弱酸性のほうがいいか、弱アルカリ性がいいのかは異なります。

もしアルカリ性石鹸を使用して「肌のつっぱりを長時間感じてしまう」「洗顔後にかゆみや赤みがひどい」「ヒリヒリする」といった症状がある場合は、弱酸性の洗顔フォームのほうがよいかもしれません。

 

 

弱アルカリ性石鹸は肌がアルカリに傾くことが肌の負担になる。

弱酸性洗顔フォームは合成界面活性剤が肌の負担になる。

いずれの性質もメリットとデメリットがあるので、それを見極めることが大切になるでしょう。

 

 

どうして弱酸性になるの?

 

一般的な石けんは、植物油や動物油から抽出される脂肪酸を原料に作られた“石けん素地”を洗浄成分とします。

では、どうして弱酸性の洗顔石鹸(洗顔フォーム)が存在するのでしょうか。

 

それは、石けん成分にアミノ酸系界面活性剤やグルタミン酸ソーダなどの添加物を加えて弱酸性を作り出しているから。

 

弱アルカリ性だと肌質によっては「洗浄力が強すぎる」ことがあります。

ですが、弱酸性にすることでその洗浄力はマイルドになり強い洗浄力による肌負担を抑えることができるでしょう。

 

とはいえ、弱酸性にするために合成界面活性剤を配合しているわけですから「肌への影響が心配!」という方もいるかもしれません。

たしかに合成界面活性剤は肌に残りやすく、残った成分が少しずつ肌に侵食して角質層にダメージを与えることが考えられます。

 

ですから、弱酸性洗顔フォームを使用するなら、できるだけ肌に負担の少ないアミノ酸系界面活性剤を選ぶことをおすすめします。

アミノ酸系界面活性剤は、油になじむ親油基と水になじむ親水基の間にアミノ酸が入り込んだ成分。

もともとアミノ酸自体が人の身体を構成している成分のひとつだと考えれば、肌に優しいというのもうなずけます。

 

アミノ酸系界面活性剤の特徴は、以下のようなものが報告されています。

・気泡作用が優れているので、キメ細かい弾力泡を作りやすい。

・高い洗浄力

・皮膚を形成する(アミノ酸、NMF、コレステロール、セラミド)を溶かさない。

・低刺激なので目に入って痛みが少ない。

・合成界面活性剤の中でも肌に残りにくい。

・石けんカスがでにくく、つっぱり感が少ない。

 

 

弱酸性洗顔フォームのデメリット

 

「肌に優しい」とされている弱酸性ですが、汚れを落とすのが目的の洗顔で弱酸性洗顔フォームを使い肌汚れが残ってしまうことはないのでしょうか。

まさにこの点が、弱酸性洗顔フォームのデメリットと言えるかもしれません。

 

洗浄力は弱アルカリ性のものと比べるとどうしても劣るので、古い角質や皮脂が落としきれないと言われています。

また、弱酸性洗顔フォームでは洗顔の際に毛穴が十分に開かず、毛穴の奥底の汚れまでしっかり取り除けないというのも、検証サイトなどでよく見かけられる意見もあります。

 

いくらクレンジング+洗顔料のダブル洗顔をしたとしても、メイクの油汚れは残りやすいので、肌に残った油分が酸化して結果的に肌老化につながるという可能性も考えられるでしょう。

 

上記の内容は、アミノ酸系界面活性剤を配合した洗顔フォームを想定しています。

中には洗浄力が強い合成界面活性剤もあるので、すべての弱酸性洗顔フォームの洗浄力が弱いということではありません。

 

「弱酸性=しっとり」ではない!

 

「弱酸性洗顔フォームを使ったら肌がしっとりした」という口コミもよく見られる内容です。

 

弱酸性洗顔フォームには、「どうして弱酸性になるの?」で紹介したとおり、洗浄力による肌負担を軽くするために合成界面活性剤が配合されています。

ただし、これだけでは洗顔後の“しっとり感”は演出されません。

 

弱酸性洗顔フォームがしっとりしているのは、その商品に肌のうるおいを保つため油分や保湿剤を配合しているからです。

 

たしかに洗顔後に肌がしっとりしていると、「肌のうるおいをキープしている」ように感じます。

しかし「洗い上がりがしっとりしている」のが肌表面に油分によるものなら注意が必要。

場合によっては肌の水分と油分のバランスを壊す可能性が考えられますし、油膜となって肌表面を覆っていれば洗顔後のスキンケア成分の浸透を妨げることになるでしょう。

 

洗顔後はスキンケアで肌の保湿ケアをするので、油分による“しっとり感”を求める必要はありません。

もちろん「乾燥する」よりは「うるおいをキープ」できる洗顔は理想ですが、それは次のスキンケアを邪魔しない成分によることが大前提。

“しっとりタイプ”を使用したいときは、どのような保湿成分が使われているかパッケージの成分表示を確認してみましょう。

 

 

弱酸性洗顔フォームを選ぶべき肌質

 

肌汚れをきれいに落とすには、弱アルカリ性の石鹸のほうが優れています。

しかし、肌質によっては弱アルカリ性石鹸だと洗浄力が強すぎて、肌汚れだけでなく皮脂をも洗い流して肌バリアを壊してしまう可能性も考えられるでしょう。

(とくに石鹸素地のみで作られた“純石鹸”は、洗浄成分のみなので洗浄力が強すぎるといわれています。)

 

では、どのような肌質のときに弱酸性洗顔フォームを選ぶべきなのでしょうか?

それは、肌ダメージが大きく、とても敏感になっている場合です。

 

たとえば乾燥肌や敏感肌で、洗顔をするときにピリッとした痛みを伴うほどの肌荒れが進行していたり、洗顔後に肌が赤らんでしまう場合。

こういうときは肌への刺激を考慮して、弱酸性の洗顔フォームを使うほうがよいかもしれません。

 

ただし弱酸性洗顔フォームで洗顔をして肌ダメージが回復してきたら、弱アルカリ性の洗顔石鹸を使うようにしてくださいね。

 

肌に優しいということで人気を集めている弱酸性の洗顔フォームですが、必ずしもそうとは限らないことをまず知ってください。

「肌のことを思って使ってみたら、実は肌に悪影響を及ぼす成分が入っていた…。」というのが後からわかったらショックですよね?

しっかり配合成分をチェックすれば、自分の肌質にベストな洗顔料を見つけることができるでしょう。

 

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