監修:
24/7Workout パーソナルトレーナー
岸本拓(Kishimoto Taku) 年齢:25歳 身長:176cm 体重:64~66kg
今では週に5日のトレーニングを行い、野菜と肉、魚を中心とした食事を心がけ、自分自身でボディメイクに本気で取り組んでいるトレーナー。
培った知識と経験を元に、炭水化物をコントロールする食事法、また個人に合ったトレーニング指導を行い、多くのダイエッターを理想の体型に導く。
炭水化物=糖質、つまり糖質制限ダイエットと理論は同じ
炭水化物とは「糖質と食物繊維の総称」のことです。分かりやすく言うと、3大栄養素「脂質・糖質・タンパク質」のうち「糖質」にあたるものですね。糖質は体内でブドウ糖に分解され、脳や体のエネルギーになってくれる大切な栄養素です。
しかし、必要以上に摂取した場合、エネルギーとして使われなかった余分な炭水化物(=糖質)は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられてしまうという性質も持っています。 つまり、ごはんや麺類、パンなどの炭水化物を抜いても、その分チョコレートやクッキー・キャンディーなどの糖質を摂ってしまえば無意味であるということなのです。
炭水化物ダイエットの効果はマイナス何kg?
炭水化物(=糖質)を抜くことによって体に変化が起こります。どういう変化かというと、炭水化物(糖質)を抜くと、脳や体のエネルギーが不足し、身体は「危険だ!」と感じ、脂肪からエネルギーを作ろうとします。この脂肪燃焼がダイエットにつながるというわけです。
最初の3日間、ほぼ糖質ゼロ生活によって「燃焼モード」に身体が切り替わる
体の中から「エネルギーに変換できる糖質」がなくなり、脂肪を燃やすモード(脂質代謝と言います)に切り替わるまでには3日間程度の時間が必要と言われています 。
体から糖がなくなると、体内の脂肪が分解されて糖の代わりのエネルギーになります。ただし、分解されるのは脂肪だけではありません。筋肉の元となるタンパク質も分解されてエネルギーにされてしまうのです。タンパク質が減少すると筋肉が衰え、脂肪の燃焼効率が悪くなってしまいます。なので、糖質ゼロ生活中でも、タンパク質はきちんと摂るようにしましょう。
タンパク質は、体重(kg)×1~2gが1日の摂取量の目安です。
3~4日から体脂肪が減り始めます
炭水化物ダイエットを開始してから最初の3日間は体重が1~3kgほど落ちますが、この期間は体に蓄えられた糖や水分が減ったために体重が落ちただけで、体脂肪にはほとんど変化がありません。
個人差はありますが、体脂肪の減少が期待できるのは、およそ3日目以降です。
1kgの脂肪燃焼に必要な消費カロリーは約7200kcal
脂肪を1kg燃焼させるためには、なんと約7200kcalもの消費カロリーが必要と言われています。
つまり、1日の摂取カロリーを1000kcalずつ減らす生活を1週間送って、やっと約1kgの脂肪が燃焼するのです。
炭水化物ダイエットの効果は1週間-1kgまで
上記のように、体重や体脂肪を減らすというのは実は結構大変なことです。また、急激な減量は体にとっても負担になってしまいます。
炭水化物ダイエットは、1週間に最大でマイナス1kg程度の効果を出すのに適した方法です。無理のないペースを守り、2~3ヶ月でマイナス5~10kgを目指しましょう。
正しい炭水化物ダイエットのやり方
炭水化物ダイエットは、炭水化物を抜き続けるダイエット法ではありません。体を「脂肪をエネルギーに変えて筋肉を動かす」という仕組みに体質改善し、体が慣れてきたら、徐々に炭水化物を摂れるように戻していくのが正しい方法です。
前半でご説明したように、余ると脂肪に変換されてしまう炭水化物の摂取をほぼゼロの状態に減らすことで、体は蓄積され た脂肪をエネルギーとして消費しはじめます。
炭水化物過多の状態でやせにくい体質から、脂肪が燃焼されやすい体質へと改善した後は、その体質を維持できるよう、必要な量だけ炭水化物をとるようにしていきます。
(ステップ1)エネルギー源をケトン体に切り替える
最初の3日間は極力糖質を摂らないようにします。そうすることで血液中の糖がなくなり、筋肉に貯蔵された糖も使い果たしてしまいます。すると私たちの体は、代わりのエネルギー源として蓄積された脂肪を分解し始めます。分解が進むと、「脂肪酸」と「ケトン体」になり、特に血液中に流れることができる「ケトン体」は体の隅々まで届き、全身でエネルギーとして使われ燃焼されます。 これが、糖質制限で体脂肪を効率よく減らす仕組みです。
そのため、この期間は炭水化物や甘いものは極力摂らず、筋肉を維持するために野菜・肉・魚を中心にした高タンパク質の食事へ切り替えましょう。フルーツやチョコレートは糖質が高いため避けてください。バナナ1本にはホットケーキ1枚分もの糖質が含まれます。またチョコレートは1粒食べるだけで、脂肪燃焼モードに切り替えるスイッチが1時間遅れる、とお考えください。
(ステップ2)ケトン体にして体脂肪をどんどん減らす
ダイエットは算数です。脂肪燃焼モードに切り替えたら、あとは「摂取カロリー < 消費カロリー」の状態を保っていれば、少しずつ体脂肪は減っていきます。食生活に気をつけるだけではなく、適度な運動も取り入れて消費カロリーを増やしましょう。運動不足は筋肉の減少をまねき、カロリーを消費しにくく、痩せにくい体質になってしまうので注意してください。
脂肪燃焼モードになったら、少量の炭水化物はOKです。しかし、血糖値を急に上げるような糖質量が高いものではなく、血糖値の上昇が緩やかな低GIのものを意識しましょう。蕎麦やブランパンなど「混ざっているもの」はGI値が低いため、血糖値が上がりにくく、糖分が抑えられます。おやつも低GI食品を意識しましょう。また、高タンパク質の食事を心がける理由は「筋肉を減らさないため」です。いくら炭水化物を減らし脂肪を燃焼しても、筋肉が落ちてしまっては、食事を戻した途端にリバウンドしやすくなってしまいます。適度な筋トレを毎日の生活に取り入れていきましょう。いつでもどこでもできるスクワット(1日10回×3セットが目安)がおすすめです。
具体的な食品は、下記を参考にしてください。ダイエットを成功させるためにも、食べてよいもの、避けるべきものを覚えて、しっかり選ぶようにしてください。
| 穀類 | 玄米、五穀米、おかゆ(白米) |
|---|---|
| パン類 | ライ麦パン、オートミール、ブランパン |
| 麺類 | そば、パスタ(全粒粉)、春雨 |
| 野菜 | キャベツなどの葉物野菜、ピーマンやブロッコリーなどの緑黄野菜、ネギ類 |
| イモ類 | さつまいも、干しいも、こんにゃく |
| 肉類 | 全般的にOK(脂身は避ける) |
| 魚介類 | 全般的にOK |
| 豆類 | 豆腐、納豆、枝豆 |
| 果物 | バナナ、りんご、みかん、アボカド |
| スイーツ | プリン、ゼリー、ポテトチップス |
| その他 | 海藻類、きのこ類、ナッツ類、チーズ |
| 穀類 | 白米、もち、赤飯 |
|---|---|
| パン類 | 食パン、フランスパン、ナン |
| 麺類 | うどん、ラーメン、そうめん、パスタ |
| 野菜 | にんじん、とうもろこし、かぼちゃ |
| イモ類 | じゃがいも、山芋、長芋、里芋 |
| 肉類 | なし(全般的にGI値は低い) |
| 魚介類 | なし(全般的にGI値は低い) |
| 豆類 | こしあん、つぶあん |
| 果物 | パイナップル、ドライバナナ |
| スイーツ | 飴、チョコレート、ケーキ、クッキー、アイス、ドーナツなど(全般的にGI値は高い) |
(ステップ3)目標のスタイルになってきたら、徐々に食事を戻していく
今まで制限してきた糖質を少しずつ摂りながら、徐々に通常の食事に戻していきます。例えば1日の摂取カロリーが2000kcalであれば、初めの週は炭水化物の摂取を120kcalまでに抑えます。翌週は割合を1%増やし、140kcalまでといった具合です。ただし1日の摂取カロリーに対し20%以上の割合となると、炭水化物の過多になる傾向があるため、20%までに抑えましょう。
このように、1週間毎に少しずつ炭水化物の量を増やし、自分に必要な割合を見つけます。もし体重が増えたときには、糖質の過剰摂取の可能性があるので、それ以上は炭水化物の割合を増やさないようにしましょう。
(ステップ4)リバウンドに注意しながら生活する
筋肉を落とさず脂肪だけ減らすことができたなら、通常の食事に戻してもリバウンドする可能性は低いです。しかし、食べ過ぎは元の体型へ戻る原因となります。自分の体はどれくらいの炭水化物・糖質の量であれば太らないのか、リバウンドに注意しながら適量を保ってください。
炭水化物ダイエットのメニュー参考例
ここで、炭水化物を制限するのにおすすめのメニューをご紹介します。比較的ストレスの少ないダイエット方法とは言え、栄養バランスが良くておいしいものを食べながら減量ができればさらに嬉しいですよね。メニューの分量はすべて2人分となっています。
豆乳鍋
【材料】
- 白菜…4枚
- 水菜…1束
- きのこ類…お好みで
- ねぎ…1本
- タラ…2切れ
- エビ…4尾
- 水…4カップ
- 豆乳…1.5カップ
- 白だし…1/2カップ
- 酒…1/2カップ
- 塩、醤油…少々
【作り方】
- 野菜を食べやすい大きさに切り、きのこ類はほぐしておきます。エビは生であれば殻と背ワタを取ります。
- 鍋に水・酒・白だしを入れて火にかけ、沸騰したら中火にして具材を加えます。
- ひと煮立ちしたら豆乳を加え、塩と醤油で味を調えます。
- 吹きこぼれに注意しながらフタをし、具材に火が通ったら出来上がりです。
【ポイント】
- 調整豆乳は口当たりを良くするために糖質が加えられている場合が多いため、できるだけ無調整の豆乳を使用してください。
- ボリュームを出すために鶏肉を加えてもおいしいですが、もも肉などを使用する場合、脂肪分の多い皮は取り除きましょう。
野菜がたっぷり摂れて栄養バランスも良く、1品で満足感が得られる鍋料理はダイエットの強い味方です。あまり塩分を強くせず、素材の味を楽しめるようになればむくみ予防にもなるので一石二鳥です。タラを鮭に替えたりカレーパウダーを加えたりするだけで、いろいろなバリエーションが生まれます。
蒸し鶏のねぎ塩だれ
【材料】
- 鶏胸肉…1枚<たれの材料>
○ねぎの白い部分…1本分
○小口ねぎ…3本
○鶏ガラスープの素(顆粒タイプ)…小さじ3
○ごま油…大さじ1
○うまみ調味料…少々
○にんにく・生姜(チューブでも可)…少々<臭み消し用の材料>
●ねぎの青い部分…1本分
●生姜の皮…数枚
●酒…1/2カップ
【作り方】
- 胸肉は皮があれば取り除き、厚さが均一になるように開いておきます。
- 鍋に水と胸肉、臭み消し用の材料をすべて入れ、火にかけます。沸騰したら中弱火にし、落としブタをして煮ます。
- 15分ぐらい煮たら火を止め、お湯の中で自然に冷まします。
- ねぎの白い部分と小口ねぎはみじん切りにし、にんにくと生姜はすりおろした状態でたれのを材料をすべて混ぜます。少し時間を置くことで味がなじみます。
- 胸肉の粗熱が取れたら鍋から取り出して水分を拭き、お好みの厚さにスライスします。
- お皿に盛って(4)のたれをたっぷりかけたら出来上がりです。
【ポイント】
- ヘルシーな鶏胸肉ですが、皮がついている部分があったら外しておきましょう。
- ゆで汁にわかめやねぎなどを加えてスープにすると、手軽におかずがもう1品作れます。
エビとブロッコリーの酒蒸し
【材料】
- エビ(冷凍でも可)…8~10尾
- イカ…胴1/2杯分(または冷凍イカ100g)
- アサリ…10個
- ブロッコリー…1/2房
- 小松菜…1/2束
- 酒…大さじ2
- 水…大さじ2
- 塩…少々
【作り方】
- エビ・イカは生であれば下ごしらえをし、冷凍であれば解凍しておきます。アサリは洗って砂抜きをしておきます。ブロッコリーは小房に分け、小松菜は5cmほどに切ります。
- フライパンにエビ・イカ・ブロッコリー・酒・水を入れ、フタをして中火にかけます。
- 2~3分したらアサリ・小松菜を加えて再びフタをし、火にかけます。
- アサリの口が開いたらざっと全体を混ぜ、塩で味を調えて出来上がりです。
【ポイント】
- ダイエット中こそ欠かしたくない緑黄色野菜もしっかり摂れる上、ヘルシーなので夜遅めの食事にもおすすめです。
- お急ぎの時やさらに簡単に作りたい時はレンジでもできますが、イカが破裂しないように格子状に切り込みを入れておきましょう。
- コクや脂肪分のある材料を使用しなくても、アサリのうまみと塩気でおいしい蒸し物に仕上がります。きのこ類、トマトなど具材はお好みでどうぞ。
食事制限だけでは限界がある
炭水化物を制限するダイエットについてご紹介してきました。しかし誤解してほしくはないのですが、食事制限だけでは限界があります。確かに食事制限でも、“体重は減る”ことでしょう。しかし、体脂肪と一緒に筋肉量も減ってしまえば、リバウンドしやすい体質になってしまいます。必ず運動(筋トレ)とセットで行いましょう。
炭水化物ダイエット成功のポイント
成功させるために大切なポイントをまとめました。
- 高GI値・糖質が高い食品は避けよう(野菜もにんじんなどは糖質が高めなので注意です)
- 運動は「有酸素運動」ではなく「筋トレ」を取り入れよう
- 体重の増加・減少で一喜一憂せず、体脂肪率やウエスト周りを目標値にする
- 糖質の多いお酒は避ける
- 代謝、排泄を促すよう、水やお茶などの水分を多くとる
- タンパク質を補給するために、プロテインの摂取も検討する(タンパク質はお肉を食べるだけでは不十分!)
余分な脂肪を落としてかっこいいカラダを目指すのであれば、上記のような食事を取り入れつつ、ダイエットジムなどプロフェッショナルの力を借りるのが良い方法と言えるでしょう。
気軽に相談もできて、リバウンドや健康への不安が格段に少なくなるというメリットもあるため、身体の専門家にマンツーマンで指導を受けることが「理想のボディ」への近道です。
自己流ダイエットは
リバウンドに注意
ただ食事を減らすだけのダイエットを行うと筋肉が減り、基礎代謝が落ちることで太りやすい体質に。美しく痩せるには、トレーニングと上手な食事コントロールが必要です。24/7ワークアウトでは食事提供付き「食べられるダイエット」指導しています。