ふぐを知ろう!~ふぐの豆知識~_
食べる機会はあっても“ふぐ”について、知らないことはいっぱい!こちらで豆知識を取り入れてからお食事されると更に美味しさが増すのでは?!ふぐの特徴_
ふぐの分類硬骨魚類・フグ目・フグ科・トラフグ属・トラフグ種
【ふぐの特徴】
ふぐは、高級な食材として特に有名ですね。それと同じく毒をもっているという事も皆さんご存知だと思います。色々な種類のふぐもいますが、おおまかな特徴をこちらでご紹介します
体:円筒形で、背びれは1つあるのですが魚にある腹びれや体を支える役目の腰帯がありません。体の表面の特徴としましては、棘状の表面を持つものと滑らかな表面の2種類があります。
口や歯:口はとても小さいのですが、上下に各2枚の硬い歯がくちばし状にあります。あごもとても強いので海老やかに、小魚など色々なものを食べる肉食です。口から水を噴出して砂をどけて海底の砂の中にいる貝なども食べたりします。驚いて膨らんだ時や釣り上げられた時などギリギリと歯ぎしりをしたり釣り糸を噛み切る位の頑丈なあごと歯を持っています。
その他:目を閉じることが出来ます。まぶたがあるわけではなくって、目の周りの皮膚が伸縮します。体の特徴では肋骨や小骨がありません。体も丸く尾ひれを左右に振って泳ぐので早くは泳げません。砂に潜って眠るという面白い性質も持っています
ふぐ=ぷくっと膨らむ!これが大きな特徴の1つですね。
※詳細は、「なぜ膨らむ?」でご紹介
▲ページトップへ
ふぐの種類_
【ト ラ フ グ】大型で体長約70cm、体重は約10kg。体には小さな棘があるふぐです。体の色は、下半分は白い色なんですが、上半分が黒色で体の側面には大きな黒い紋があり、その他にも大小さまざまな黒い斑点が多数あります。しりひれが白いので下関付近では「シロ」とも呼ばれています。厚生省で食用と認められているふぐは22種。その中でも最も高級とされている品種で肉や皮、精巣(白子)は無毒。
【シロサバフグ】
体長は約25cm。背の部分は淡い灰色で、腹の部分は白く斑点などはないのですが金色や銀色などの光沢を持っています。「サバフグ」という品種は、シロサバフグとクロサバフグがあってクロサバフグはその名の通り体全体が黒いです。
ふぐ=毒、というイメージが多いですが、“日本近海”でとれるシロサバフグというのは無毒の品種です。
【マフグ】
体長は約50cm。体には小さな棘はなく滑らかな表面です。別名ナメラフグとも呼ばれています。ふぐが幼魚の時には白い斑点が出ているのですが成長とともに消えていきます。毒性は、トラフグよりも強力だそうです。皮にも毒があるふぐです。
【ヒガンフグ】
体長は約30cm。体の表面には棘はなく、しかし小さな粒のような突起が出ています。春の彼岸の時期に産卵期を迎えるからヒガンフグと呼ばれています
【アカメフグ】
体長は約30cm。体には小さな棘はなく滑らかな表面です。体の色は桃色のような赤褐色の色で小さい黒の斑点がついています。目の虹彩が赤いのでアカメフグと呼ばれています
【ショウサイフグ】
体長は約30cm。体には小さな棘はなく滑らかな表面です。産卵期(6月や7月)が日本産ふぐの中では一番遅いふぐです。体の色は上半分が茶褐色で白い斑点や茶色の斑点がついていて、下半分は白いのが特徴です
▲ページトップへ
ふぐの歴史_
== ふぐが食べ始められたのはいつから? ==ふぐの歴史はとても古いことがわかっています。なんと縄文時代には食べられていたそうです。縄文時代の貝塚からふぐを食べている形跡が残っているのが見つかり、貝塚の中には色々な魚や貝の骨が発見されてその中にふぐも入っていたそうです
平安時代には書物の中にもふぐの名前が載っていて古くから食されていたようですね。
江戸時代に入って、一茶や芭蕉などがふぐを題材にしている句を多く残しています。この時代にはあまりにふぐの毒によって中毒死する人が多かったので「ふぐ禁止令」が出されたほどでした。
明治時代には、法律により取締りが行われ、現在はふぐ毒について解明されています。昭和には「食品衛生法」が制定されたので、ふぐ処理師免許などの資格も必要になりました
== ふぐを刺身として食べたのはいつから? ==
刺身としてからのふぐは幕末時代の下関、高杉晋作たちが食べたとされています
▲ページトップへ
代表的なふぐ料理_
【ふぐ刺し】お皿に綺麗に並べられたお刺身にもみじおろしやねぎなどをお好みでのせてポン酢などにつけてたべます。関西の方では「てっさ」と呼ばれているそうです
【フグチリ(ふぐ鍋)】
豆腐や野菜とともに鍋に入れて作ります。ふぐのとても良いだしが鍋に染み出します。あくはこまめに取ることが美味しく頂く秘訣です。ふぐ刺しのようにポン酢などで食べます。関西の方では「てっちり」と呼ばれています
※なぜ関西では、てっちり・てっさと呼ばれているのか?関西では「てっ」は鉄や鉄砲という意味だそうです。これは、ふぐの毒も「あたると死ぬ」ということから次しゃれのように出来た言葉のようです。てっさは「鉄の刺身」の簡略化でこう呼ばれているそうです
【ふぐ雑炊】
鍋の後には、ふぐの美味しいだしを残すことなく雑炊で頂きましょう!塩や醤油などでお好みの味付けでどうぞ。刻んだ青ねぎや卵を入れても美味しいですね。
【唐揚げ】
ふぐの唐揚は、刺身や鍋とは違った美味しさや香ばしさ・食感を楽しめます
【ひれ酒】
干したひれをきつね色になるまで焼きます。焦がさない程度に焼いたそのヒレを1~2枚湯飲みなどに入れてお燗したお酒を注いで少し待ってから召し上がってください。身を食べる以外でもこのように楽しむことが出来ます
【白子】
ふぐの白子は珍味を言われている高級食材です。鍋に入れるほかにも、湯引きしたり焼いたりしてお召し上がりください
▲ページトップへ
ふぐの旬_
旬は、11月~2月頃寒い季節が美味しく、特に産卵期前の2月頃には身も白子も充実していて絶品です。この頃は、ふぐ料理の脇役の青ねぎも美味しい時期ですしポン酢も美味しくなります!
▲ページトップへ
なぜ膨らむ?_
ふぐは驚いたりすると空気や水を吸い込んでぷくっと膨れます。これは彼らが面白い「胃」を持っているからなんです。ふぐは、胃に特殊な弁と膨張のうという袋状のものがあり、ここに水や空気が入ることによって腹を膨らませています。だいたい体重の約4倍くらいの水を吸い込むことが出来るものもいるそうです。
▲ページトップへ
ふぐの毒について_
== ふぐの毒って? ==ふぐには毒があるとよく聞きますが、ふぐによって毒のある場所や毒の度合いも違います。それに、体中の全てに毒があるわけではないんです。食用とされるふぐの肉の部分には毒はほとんど含まれていません。中には、サバフグのように無毒という珍しい品種もいます。 ふぐの種類には、皮にも毒があるものもいますが、料理屋ではちゃんと「ふぐ調理免許」を持った料理人が調理していますのでご安心してお召し上がりください(^^)
聞いた事があるかもしれませんが、フグの毒は「テトロドトキシン」といいます。これは加熱しても無くなる事無く、神経や筋肉を麻痺させてしまうとても強力な毒です。青酸カリの1000倍以上ともいわれています。ふぐの種類や季節によっても違いますが、卵巣や肝臓・皮膚などに含まれていることが多いです。素人では、ふぐの調理は危険ですので「ふぐ調理免許」という資格が必要なんですね。
でも最も毒性が強いとされている卵巣ですが地域によっては「糠漬け」にして無毒化にし食べる地域もあるそうです。
== ふぐの毒って生まれつき?! ==
最初からもって生まれてくるわけではないんですね。海水にある細菌が体の中に入ってそれが出る事無く体内に毒として蓄積されていくからなんです。
== 江戸時代にはふぐ禁止令が出た! ==
あまりにふぐの中毒事故が多かったせいで、ふぐを食べて中毒死した場合は「お家断絶」(倒産)という武士にとったらとても重い厳罰が与えられたそうです。
「河豚は食いたし命は惜しし」などふぐに対する有名な句があるように美味しさと下手に調理すると命を落としてしまうように危険が隣り合わせの状態だったようですね。有名な一茶や芭蕉がふぐの句をよんだように、この美味しさに引かれ広く食用として広まっていたようです。俳句など以外でもこの当時の落語や浮世絵にも幅広く題材になっています。
== ふぐ禁止令がとかれたのは? ==
明治時代、伊藤博文が下関に来た時、その日はたまたま海がしけの日で魚が全然なかったらしいです。「下関に来て魚がないとは・・・」というように女将に皮肉ったそうです。そうしたら女将が禁止とされていたふぐを出した所「こんなに美味しいものを食べない手はない」と、山口県の県令に命じて、禁止令をといたそうです。
しかし、禁止令が解かれたのはその時山口県だけで、全国の地域でそれぞれ禁止令が解かれるようになったのは戦後のことです。このことがあり「ふぐは山口県下関」といわれるようになったのですね
▲ページトップへ
ふぐの栄養素_
高たんぱく低カロリーで脂肪分は殆どありませんのでとても健康にはいい食材です。身には、旨み成分(グルタミン酸やイノシン酸など)が多数含まれているので他の普通の白身の魚に比べたらコクが違ってきます。鍋をするときには、だしを入れなくてもふぐの旨みが充分広がります。
・タウリン
血管や心肺機能を強化したりスタミナをつけたり、動脈硬化や高血圧の改善に効果があるそうです。
・セレン
背中の黒い部分に含まれています。これは抗ガン作用や免疫機能を高めたり抗酸化の働きをします。
【ふぐは美容と健康に最適!】
高たんぱく低カロリーでさらにコラーゲンも多く含んでいるんです。肌には約80%位がコラーゲンで占められているといわれています。とても重要な栄養素なんです。ふぐの皮には多くのコラーゲンがたっぷり!
▲ページトップへ
なぜふぐと呼ぶ?_
全国的に「ふぐ」と呼ばれていますが、山口県の下関では「ふく」と呼ばれています。これは“福”というように縁起を担いでいます。「ふぐ」というのは“不具や不遇”と縁起が悪い言葉に通じるとして呼ばれていないようです。
▲ページトップへ
ふぐは何を食べる?_
ふぐは、小魚・海老・貝・かになどを食べています。硬い歯がありあごも強いのでこのような硬い殻を持つものも食べることが出来るのです。
▲ページトップへ
漢字でどう書く?_
漢字でふぐは「河豚」と書きます
・ふぐは豚のように丸く美味しいから「河豚」と書かれる説
・中国で名ずけられたようです。ふぐは怒ったりビックリしたりすると腹を膨らませる。このことから「豚」という字が使われた。なぜ「河」という漢字を使うかというと中国ではメフグという種類は川を遡上する特徴を持っているのでこの字が使われたらしいです。
▲ページトップへ
ふぐの日?_
== ふぐの日って知ってました? ==日本にはいくつかのふぐの日があるんです。
・「2月9日」
1981年に下関ふく連盟が制定した日。下関ではふぐとは呼ばずに「ふく」と呼んでいます。ふく(2と9)という語呂合わせにより制定されました
・「9月29日」
1997年から出来た日です。これも同じく語呂合わせからきています。なぜ9月なのかというと9月からふぐも美味しくなり始める季節だからだそうです
・「10月29日」
こちらの日は、なぜ10月かというと「トラフグ」(10)という語呂合わせからだそうです(^^)
▲ページトップへ
なぜ刺身は薄い?_
== なぜふぐの刺身は薄いんでしょう? ==お皿の柄が分る位に薄く切られているふぐのお刺身ですが、なぜだと思いますか?
実は、生のふぐの身というのは身が引き締まっていてとても歯ごたえがあるんです。それを普通のお刺身のような厚さに切ってしまうと噛み切ることが難しいのです。旨みも感じず何も分らずただ噛み切ることにだけ神経を集中してしまう様な食事になってしまいます(^^)
あの厚さに切るからこそふぐの旨みを最大限に引き出すことが出来るんです。
▲ページトップへ
ふぐ調理免許_
== ふぐ調理免許 ==第二次世界大戦後にふぐの中毒事故が多発し、1949年に「ふぐ取扱業取締条例」ができ、免許を持ったものでないとふぐを取り扱うことが出来なくなりました。
== ふぐほう丁師試験 ==
ふぐ調理師試験の事で 各都道府県により多少言い方が違うようですね。神奈川県ではふぐほう丁師試験といいます。学科と実技試験です。腕前が良くても学科試験で苦労する方もおりますが問題は実技試験です。実技は20分間!
(1)ふぐをばらばらにさばいて名札を付ける
(2)皮を引く。一枚の皮を三枚におろすような感じです
(3)刺身を引く 合格ラインは10枚です 少ないと減点になります
以上を20分間で仕上げます。各6分間位で仕上げないと間に合いません。大変にあがってしまうので、もし指など切ってしまったらアウトになりますから、バンドエイドを2,3枚すぐに貼れる状態にして用意していました。
ふぐ試験の“前”に講習会が行われます
料理人の道に入ってもすぐにはふぐなど 触らせてくれません。2,3年修行をしてからでございます。ですから講習会を受けに来られている方は皆さん板前さんばかりで、男の世界でございますから、女性は私の他には一人か二人だったと記憶しています。 (なにしろ30年も前の事ですので。)
講習会では板前さんは、ほう丁ケースから 自慢のほう丁を出していましたがそれを見ただけで圧倒されてしまいました。私は自分のほう丁は無く父のです。さらしに巻いて刃が通らないように新聞紙に包んでいました。父のほう丁は使い込んでありましたので、すぐ手に馴染みました。今思えば良いほう丁だったのかもしれませんね。
▲ページトップへ