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妊娠初期、中期、後期に限らず、妊娠中の食事で、いちばん大切なことは、いろいろな食品を、さまざまな調理法で、バランス良く食べるということです。 母子手帳の副読本などにも、以下のような表とコマのイラストで、妊娠中に食べるものの目安について説明してありますよね。 何しろ、お母さんが食べた栄養素を元に、お腹の中で、赤ちゃんの体がつくられ、成長していくことになるので「まずは、いろいろな栄養素をバランス良く」というのは、納得のいく話です。 さらに、バランスの良い食事をした上で積極的に食べた方がいいものや、食べない方がいいものなどもありますので、以下にまとめてみました。 主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の食事のバランスが崩れてしまっている人は、妊娠初期のうちに、なるべくバランスの良く食べる癖をつけていきましょう。 バランス良く食べられるようになったら、妊娠中期には、さらに、主菜と副菜と果物を多め、妊娠後期には、全てを少し多めに食べるようにする…というイメージになります。 妊娠中、基本の食事にプラスするつもりで、意識的に多く取るようにした方がいい栄養素としては、葉酸、鉄、カルシウムの3つがあげられます。 お腹の中の赤ちゃんが、新しい細胞をつくって成長していくのに欠かせない栄養素が葉酸です。 妊娠時には、通常よりも多く葉酸を摂ることで、以下のような障害が発生する危険を減らすことが出来ます。 大脳が無いか、または、すごく小さくなってしまう障害。 脊髄の一部が、うまく形成されない障害。 葉酸は、緑の葉っぱがついてる野菜のほか、うなぎの肝や鳥のレバーなど、動物性の食品の中にも多く含まれているものがあります。 枝豆(えだまめ)、芽キャベツ、パセリ、アスパラガス、クレソン、そら豆、ブロッコリー、サニーレタス、おくら、ほうれん草、葉ねぎ、シソの葉、春菊など。 鶏レバー(肝臓)、牛レバー、豚レバー、フォアグラなど。 ※レバーは、ビタミンAの過剰摂取に注意。 ただし、葉酸は、熱に弱く、水にも溶けてしまうので、妊娠時に必要な1日400μgを、食事だけからとるのは困難です。 例えば、400μgを枝豆だけからとろうとした場合「1日260さや」も食べることになってしまいます…。 さすがにこれは現実的ではないので、厚生労働省が「サプリメントなどの栄養補助食品からの摂取を推奨」するようになりました。 妊娠中は、お腹の中の赤ちゃんに、十分な栄養を送るために、血液がたくさん必要になります。血液の主成分である赤血球を新しくつくるために必要になって来るのが鉄分です。 特に、妊娠中期~後期では、赤ちゃんのために優先的に赤血球が使われるため、鉄分が足りないと、ママのための赤血球が足りなくなり、貧血になってしまいます。 赤血球不足で、胎児に十分に酸素が届けられないと、発育が悪くなることもあるので、鉄分も意識して多めに取るようにしましょう。 食材の鉄分は、動物性食品に多く含まれるヘム鉄と、植物性食品に多く含まれる非ヘム鉄の2種類に分けられます。体内への吸収率は、ヘム鉄の方がいいのですが、レバーなどを食べる場合は、ビタミンAの過剰摂取に注意が必要です。 豚レバー、鶏レバー、牛モモ赤肉、ししみ、あさり、かつおなど。 ほうれん草、小松菜、ひじき(干)、大豆(ゆでたもの)、油揚げ、卵黄(タマゴの黄身)など。 お腹の赤ちゃんの骨や歯をつくるカルシウムも、不足しないように意識しておきたい栄養素の1つです。 そもそも、厚生労働省で推奨されている1日の摂取量650mg(18歳~65歳女性)に足りてない場合も多いので、乳製品、魚類、大豆類、ナッツ類、海藻類などを、あまり食べない方は、栄養補助食品などでカルシウムを補っていく必要があります。 妊娠初期に取り過ぎると、生まれてくる赤ちゃんに奇形が起きるリスクが高まる…と言われているのがビタミンAです。ビタミンAが多い食べ物と言うと、レバーや、野菜だと人参などが思い浮かびますが、通常の食事で、ビタミンAの過剰摂取になることは、まず、ありません。 気をつけなければいけないのは、サプリメントで取る場合です。 簡単にビタミンAが大量に摂取できてしまいますので、妊娠初期にサプリメントを飲む場合には、ビタミンAの含有量に注意しましょう。 ★魚介類の水銀にも注意 魚や貝は 、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、カルシウムなど多くの栄養素を含み、いい食材なのですが、妊婦に影響のある水銀が蓄積している種類の魚もあるので注意が必要です。 ■水銀の蓄積に、ちょっと注意が必要なもの ■特に、注意が必要ないもの ※注意が必要な種類の魚は、食べるにしても、1週間に1回くらいにしておきましょう。 妊娠中のお母さんの飲酒は、アルコールが、胎盤から、お腹の中の赤ちゃんに移行してしまいます。 アルコールが原因で、胎児に、低体重、脳障害、顔の奇形などが起こってしまうことを「胎児性アルコール症候群」と言います。 今のところ「どれぐらい飲むと、赤ちゃんに障害が出てしまうのか」は、解明されていませんが、少量でも「障害が出てしまった」とういう報告例があるので、お酒やビールが好きな人でも「妊娠中はお酒を止める」と決めて、禁酒にしておいた方が無難です。 タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させる働きがあるので、赤ちゃんに届く血液の量が減少してしまいます。 また、、タバコに含まれる一酸化炭素は、血液が酸素を運ぶ能力を低下させてしまうため、赤ちゃんは、低酸素状態になりやすくなります。 このため、喫煙者のお母さんから生まれた子どもは、非喫煙者から生まれた子どもよりも「低体重で生まれる可能性が高い」との報告があります。 そのほか、自然流産や早産率を高める、という報告もありますので、妊娠計画中からタバコは止めるようにしましょう。 食中毒を起こすリステリア菌にも注意 妊婦は、食中毒を引き起こすリステリア菌に感染しやすくなります。加熱していないナチュラルチーズ、生寿司、お刺身、生っぽい肉、生ハムなどを食べる時は、注意しましょう。 積極的に取るようにした方がいいもの
葉酸(ようさん)
無脳症(むのうしょう)
二分脊椎症(にぶんせきついしょう)
植物性食品
(多く含まれる順)動物性食品
(多く含まれる順)鉄分(てつぶん)
ヘム鉄を多く含む食品
(多く含まれる順)非ヘム鉄を多く含む食品
(多く含まれる順)カルシウム
取り過ぎに注意した方がいいもの
ビタミンA
金目鯛(キンメダイ)、メカジキ、黒マグロ(本マグロ)、メバチ(メバチマグロ)など
キハダ、メジマグロ、ツナ缶、鮭(サケ)、鯵(アジ)、鯖(サバ)、鰯(イワシ)、秋刀魚(サンマ)、鯛(タイ)、ブリ、カツオ、など妊娠中は避けた方がいいもの
お酒(アルコール)
煙草(タバコ)
つわりタイプ別の妊婦の食事メニュー
妊娠中の食事で、いちばん大変なのが、つわりの時期の食事ですよね。 食べ物のにおいだけで吐き気を催したり…。 逆に、どんどん食べていないと気持ち悪くなってしまったり…。 人により、つわりの症状も様々です。 そこで、ここでは、代表的なつわりの症状別に、つわりを軽くする食事メニューをまとめてみました。 少し食べただけでも吐いてしまう、場合によっては、においだけでも、吐き気を催してしまうのがこのタイプです。 妊娠初期では、基本的に食欲がなく、食べられたとしても、冷めたおにぎりや、うどんなどの炭水化物ばかり…。 つわり後の妊娠中期になると、反動から、焼き肉、鳥の唐揚げ、ハンバーグなどのこってりしたものが無性に食べたくなるのが特徴です。 さっぱりとした味の飲み物なら飲める人が多いので、おすすめは、生姜入りのレモネード。 ビタミンC、カリウムのほか、つわりを軽くすると言われる栄養素のビタミンB群では、ビタミンB1、ビタミンB2が取れます。 作り方レシピ 1.コップに生姜とハチミツ入れ、レモン汁をしぼる 2.お湯を注ぎ、仕上げにレモンの輪切りをのせる 食べると気持ち悪くなってしまうつわり中の妊婦さんのための食事メニュー。 おすすめのもう1品は、鳥のササミ肉入りの冷たいお蕎麦です。 鳥のささ身肉は、つわりを軽減する効果が期待できるビタミンB6を含む食材なので、のど越しよく、ツルツルと食べられるお蕎麦の上にのせて、一緒にいただきます。 葉酸を含むほうれん草や海苔をのせて食べるのもおすすめ。 作り方レシピ 1.そばを茹でて流水で冷やす 2.ほうれん草も茹でて切っておく 3.鳥のささ身を鍋で茹で、火が通ったら、食べやすい大きさに割いておく 4.食器にめんつゆをい入れ、蕎麦を盛り、ささ身、ほうれん草、海苔などをのせる (食べられるようなら、温泉卵などをのせてもOK) パンや麺類、フライドポテト、フライドチキンなどなど…つわり中は、常に何かを食べていないと気持ち悪くなってしまうタイプ。 つわり後、気持ち悪さがなくなった妊娠中期になっても、炭水化物をちょこちょこ食べる癖が抜けず、栄養が偏りやすいので注意が必要です。 炭水化物を多く摂ってしまうので、血糖値が上がり過ぎるのを防いでくれる食物繊維が入った「さつまいも」などがおすすめ。 腹持ちもいいので、空腹時に気持ち悪くなってしまうのを防いでくれる効果も期待できます。 作り方レシピ 1.さつまいもを輪切りにする 2.鍋にレモンとさつまいもを入れ、水をひたひたに入れて、オリゴ糖を加える 3.さつまいもに火が通るまで中火で煮る つわり中に不足しがちなカリウムやビタミンCを含むトマトを添えたアボガドサラダ。 アボガドは、栄養価の高い果物として、ギネスにも登録されるほどの食材です。 ビタミンB群や葉酸も含み、栄養バランスもいいので、このアボガドをメインにサラダを作ります。 作り方レシピ 1.アボガドを半分に切り、種を取り、海老など、お好みの具材を真ん中にのせる 2.食べやすい形にトマトを切り横に添える 3.レモン汁、オリーブオイル、コショウなどでドレッシングを作り、上からかける 食欲は妊娠前と変わらないのだけど、体がだるかったり、とにかく、眠かったりするのが、このタイプです。 体はだるいものの、気分は、そんなに悪くならないので、妊娠前と同じような食生活を続けがち。 妊娠前の食生活が荒れていない場合は、それでもいいのですが… …など、食生活のバランスが崩れていたとしたら、これを期に、時間的にも、栄養的にも、バランスの取れた食生活を目指して、生活全般を改善するのがおすすめです。 理想の献立は、糖類、動物性たんぱく、植物性たんぱく、野菜などが、バランスよくとれる旅館の食事のような献立メニューです。 主食、汁もの、主菜(1品)、副菜(2品)の一汁三菜を目指しましょう。 ご飯、パン、麺類など。ご飯の量は、女性用のお茶碗で軽く1杯くらい。食物繊維やビタミン、ミネラルが摂れる雑穀米や玄米にするのもおすすめです。 あさりのスープ、わかめの味噌汁などですが、なるべく具だくさんにして、塩分の取り過ぎには注意するようにしましょう。 肉、卵、魚類を、バランスよく取り入れるようにしましょう。 豆腐や納豆などの植物性たんぱくは、出来れば、毎食のように取り入れたい食材です。 野菜の量は、生野菜で食べるなら、両手にのるくらい、温野菜なら、片手にのるくらいの分量が最低ラインです。 つわりを軽くする食事メニュー
しょうが入りレモネード
鳥のささみ入りそば(冷たいお蕎麦)
つわりを軽くする食事メニュー
さつまいものレモン煮
アボガトサラダ トマト添え
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バランスの良い献立
主食(糖類)
汁物
動物性たんぱく質
植物性たんぱく質
野菜類
この食べ物はどうなの?気になる食材一覧
食べる量に注意が必要な食材
水銀に注意が必要な魚類
ミナミマグロ(インドまぐろ)、マカジキ、ユメカサゴ、キダイ、キンメダイ、クロマグロ(本マグロ)、メカジキ、メバチ(メバチマグロ)などは、胎児に影響があるレベルの水銀が含まれている可能性があるため、食べる量に注意が必要です。
食べる量の目安
週に80gくらいまで(刺し身なら約1人前、切り身なら約1切れ)
妊娠初期のビタミンAの過剰摂取に注意が必要なもの
鶏レバー・豚レバー・牛レバー・うなぎ
レバーやうなぎにはビタミンAが多く含まれているので、妊娠初期は、特に、ビタミンAの過剰摂取に注意が必要です。
食べる量の目安
鶏レバー、豚レバーは1日に4g程度、牛レバーは1日に50~60g程度、うなぎは1日40g~50gくらいにとどめておきましょう。
食中毒や菌に注意が必要な食材
生肉(生ハム、レアステーキ、ユッケなど)
加熱処理が十分にされていない肉類は、リステリア菌が原因で食中毒になったり、トキソプラズマという原虫に感染して、胎児に影響が出る場合があるので、食べる時には、十分に火が通ったものにしておく方が安全です。
ナチュラルチーズ(カマンベール、ブルーチーズ、ウォッシュなど)
加熱処理がされてないナチュラルチーズ類にも、リステリア菌がいる場合があるので、妊娠中には、十分に加熱処理されたものを食べる方が安心です。