洗顔後の肌の乾燥やツッパリ、肌荒れは洗顔石鹸に問題がある場合が多いです。石鹸に配合されている保湿成分“グリセリン”が少ない石鹸はお肌の乾燥やトラブルをどんどん進行させます。乾燥肌の改善に最も大切なのはグリセリンがたっぷり配合された石鹸を使用することなのです。

知っておきたい、グリセリンの基礎知識や洗顔石鹸の選び方、簡単に手作りできるオリジナル石鹸レシピなどグリセリン石鹸に関する情報が満載!自分の肌に合わせたグリセリン石鹸を見つけてうるおいたっぷりのお肌を取り戻しましょう。 

洗顔後の肌のツッパリは「洗顔石鹸」を見直そう


ニキビ肌や吹き出物、肌荒れのない美肌は女性の永遠の憧れですよね。美しいお肌を維持するためには、毎日のスキンケアがかかせません。

化粧水や乳液、スキンクリームやパックなど様々なスキンケアがありますが、そのなかでも重要なのがスキンケアの基本となる「洗顔」。洗顔の役割は、皮脂や古くなった角質、毛穴の汚れを取り除くことで肌を清潔に保ちながら肌コンディション整えることです。

しかし、肌の激しいツッパリや乾燥など洗顔による肌環境の悪化に悩んでいる女性は珍しくありません。

もちろん洗顔直後は皮膚から分泌している皮脂が一時的に洗い流されるため健康な肌でも軽いツッパリ感を感じることはありますが、ツッパリ感が長く続いたり肌荒れが起きる場合は洗顔による乾燥が原因で肌の保湿機能が低下していると考えられます。

そこで、注目してほしいのが現在使用している洗顔石鹸です。あなたが今使用している洗顔石鹸には保湿成分「グリセリン」が不足していませんか?

天然の保湿成分「グリセリン」の基礎知識


洗顔後の乾燥を改善するためには、石鹸に配合されている代表的な保湿成分であるグリセリンに注目しましょう。グリセリンは無色でとろりとしたシロップ状の液体で、種子植物やシダ植物などの高等植物や海藻類、動物などに含まれる保湿性に優れた水溶性アルコールの一種です。

液体自体が甘味を持ち、ギリシャ語で“甘い”を意味する「グリキス」という言葉がグリセリンの由来とされています。グリセリンは甘味の特性を利用してお菓子の甘味料などに使用されることも多い成分です。

グリセリンにはオリーブオイルやパーム油などの油脂を原料とした天然のグリセリンと石油を原料として作られる合成グリセリンがありますが、現在日本国内で使用されているグリセリンはほとんどが天然グリセリンです。

天然グリセリンは確立された安全性と高い保湿性を持つため、多くのスキンケアアイテムや化粧品に保湿剤として使用されています。 吸湿性にもすぐれ、肌に塗布することで空気中の水分を吸収して肌に引き寄せうるおいを与えてくれます。

しかし一部では「グリセリンを塗ると逆に肌が乾燥してしまう」というような話を目にすることがあります。これはグリセリンの原液を直接塗るなど高濃度のグリセリンを肌に塗った場合に起きる現象です。

グリセリン濃度が15%から20%を超えるとグリセリンの持つ吸湿性により、周辺の水分と一緒に肌の水分までグリセリンに引き寄せられ肌の乾燥が進行してしまうのです。通常、化粧品などに保湿剤として配合されているグリセリンは5%から10%が基準とされているため、乾燥を進行させる心配はありません。

グリセリンは洗顔石鹸にも保湿成分として配合されることの多い成分ですが、洗顔石鹸のなかにはグリセリンが全く配合されていない石鹸や配合量の少ない石鹸があります。洗顔による肌の乾燥が気になる場合、グリセリン配合量の少ない洗顔石鹸を使用しているのが原因として考えられます。

純石鹸や添加石鹸は乾燥肌に向きません


グリセリン配合量の少ない石鹸は【中和法】や【鹸化塩析法】によって製造される石鹸です。

中和法とは

石鹸原料の油脂をあらかじめ脂肪酸とグリセリンに分解しておき、脂肪酸に苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を加え化学反応を起こして固形石鹸のもととなる石鹸素地を製造する方法です。

グリセリンを先に分離させるので、グリセリンは全く配合されていませんが石鹸純度の高い純石鹸が出来上がります。化学反応にかかる時間が短く数時間で大量の石鹸が作れるため、低価格で流通数の多い固形石鹸のほとんどがこの製法によって生産されています。

鹸化塩析法とは

石鹸の原料であるパーム油やオリーブオイルなどの油脂を釜で焚きながら苛性ソーダ(水酸化ナトリウム) を少しずつ加えることで起きる“鹸化”という化学反応によって石鹸素地を作り、その後に塩水を加え(塩析)グリセリンや不純物を分離する製法です。

数十時間から数日という比較的短時間で純度の高い石鹸をたくさん作ることができますが、完成した石鹸にグリセリンはほとんど配合されていません

そしてこのように石鹸成分が98%以上で作られた純度の高い石鹸は、石鹸素地を専用の機械に流し込んで急速に冷凍と乾燥を行い、機械で一気に練り上げて成形させる【機械練り】という方法で成形されます。すべての工程を機械で行うため短時間でたくさんの石鹸を生成することができます。

純度の高い石鹸は、添加物や余計な成分が配合されていないので自然な洗浄力で肌にやさしいと思われることが多いのですが、グリセリンがほとんど含まれていないため洗い上がりがさっぱりしすぎていて乾燥肌の人にはあまり適していません。

また後からグリセリンが添加された添加石鹸はグリセリンの配合量が少なかったり、石鹸によっては成分表記されていてもほとんど添加されていなかったりするため保湿効果の低いものが多く、洗顔後の乾燥の原因となります。

コールドプロセス製法や焚き込み法による石鹸を選ぼう

 

乾燥肌の人に適しているのは、「コールドプロセス製法」や「焚き込み製法(釜焚き鹸化法)」で作られた石鹸です

コールドプロセス製法とは

石鹸の原料に熱を加えずに低温で時間をかけてゆっくり鹸化反応を進める製法。石鹸の原料を混ぜ合わせそのまま鹸化させるので成分の分離や劣化がおこらず、グリセリンや原料のオイルに含まれる美容成分がそのまま配合された保湿力の高い石鹸素地が出来上がりますが、鹸化が完了するまでに数か月という長い時間がかかります。

焚き込み製法とは

釜焚き鹸化法とは石鹸の原料を釜で焚きながら鹸化反応を起こし石鹸素地を作る製法です。鹸化塩析法とは違って、完成した石鹸素地の塩析は行わないためグリセリンは分離されず石鹸に配合されます。しかし、高温で加熱することにより原料となるオイルが劣化しやすくオイルの酸化や美容成分が壊れやすくなります。

またこれらの石鹸は枠練りと言われる製法で手間暇をかけて成形されます。

製法はいたってシンプルで完成した石鹸素地を大きな枠にながしこみ、長い時間をかけて十分に乾燥させたのちに人の手によって裁断されます。グリセリンや美容成分がたっぷり配合された保湿力に優れた上質な石鹸が完成しますが、機械練りに比べると完成までに何倍もの長い時間がかかります。

石鹸成分が60%~70%以上の石鹸素地に適用することができるため、主にコールドプロセス石鹸や釜焚き鹸化法で作られた石鹸に利用される方法です。

コールドプロセス石鹸も焚き込み石鹸も製造に手間と時間がかかり大量生産がしにくいため純石鹸や添加石鹸に比べると流通数は少なく値段も少し高価ですが、マイルドな洗浄力で保湿効果が高く肌に優しいのでドライスキン(乾燥肌)の人からオイリースキン(脂性肌)、ニキビ肌の方までどんな肌質にも適しています。

コールドプロセス石鹸や釜焚き石鹸はどこで買えるの?

コールドプロセスや焚き込み法で作られた石鹸は中和法や鹸化塩析法で作られた純石鹸や添加石鹸と比べると市販されている製品は少なく、ドラッグストアなどでは取り扱いしていないことも多いです。

そこで、石鹸を選ぶときはインターネットショッピングがおすすめです。インターネットショッピングでは、石鹸の製法や成分や特徴など石鹸選びの基準となる情報をしっかり調べることができますし、気になるアイテムの口コミや使用者の感想をしっかりチェックすることで自分の肌に合わせた石鹸を選びやすくなります。

販売されている石鹸に関する疑問や石鹸の選び方を、メールや電話でカウンセラーに相談できるメーカーも増えています。また、商品によっては無料サンプルや低価格のお試しサイズを注文できるので購入前に使用感を試すことができて安心です。

初めての購入でどんな石鹸がいいのかわからない・・・そんな方におすすめの口コミ評価が高い石鹸を少しご紹介しますので石鹸選びの参考にしてくださいね。

【ナイアード アルガン石鹸】 1,296円(税別1,200円)

ナイアードアルガン石鹸アルガンオイルをはじめとした高品質の植物油を贅沢に使用しコールドプロセスで作られた保湿効果の高い洗顔石鹸です。

マイルドな洗浄力とリッチな泡立ちが乾燥しやすいお肌にぴったりの優しい洗い心地をした洗顔石鹸です。お試しサイズがあるので初めての購入でも安心です。

【リトルカサブ石鹸】 626円 (税抜 580円)

バージンオリーブオイルとローレルオイルを主原料とした完全無添加で高保湿・高品質のコールドプロセス石鹸です。

グリセリンやオイルの持つ美容成分がたっぷり配合されているのでしっとりとした洗い上がりで、乾燥肌はもちろんあらゆる肌質の人に適した石鹸です。

【釜焚き 米ぬか石鹸】  864 円(税込)

釜焚き 米ぬか石鹸伝統の釜焚き製法(焚き込み法)でじっくりと熟成させ乾燥させた米ぬか石鹸です。グリセリンや米ぬかのもつ栄養素をしっかり残しながら仕上げられているため、しっとりすべすべのやさしい洗い上がりが特徴。洗顔だけではなく髪にも体にも使用できる石鹸です。

上記の石鹸以外にも石けん専門店やスキンケアの老舗メーカーなどから高品質の洗顔石鹸がたくさん販売されているので、情報をしっかりとリサーチしたうえで自分の肌に合わせた洗顔石鹸をみつけましょう。

オリジナルのグリセリン石鹸を手作りしよう


手作りコスメって難しそう・・・そんな人でも大丈夫!グリセリン石鹸ベースを使用すると、家庭で簡単に天然グリセリンがたっぷり溶け込んだオリジナル洗顔石鹸を作ることができます。石けん作りのベースは植物性のグリセリンを原料として作られている“MPソープ”を使用します。

MPソープは通常、防腐剤や香料などは含まれていないお肌に優しい手作り石鹸のベースとなる石鹸です。MPソープを溶かして好きな形に固めるだけでオリジナルの石鹸が簡単に作れます。石鹸素地とグリセリンが主成分となる基本のクリアMPソープをはじめ、あらかじめ下記のような美容成分が配合されたMPソープも販売されています。

美容成分肌への効果
アロエベラアロエベラから抽出される天然の保湿成分アロエベラエキスが配合されたMPソープ。洗顔後の保湿効果とお肌の潤いがUPします。 
はちみつはちみつの高い保湿性で肌がしっとりします。また、殺菌作用や消炎作用でニキビの改善にも期待できます。ビタミンCやアミノ酸などの美容成分が豊富に含まれています。
山羊ミルクお肌への浸透力が高くしっとりとして柔らかな肌へ導いてくれます。ミネラルやビタミンAやCなど天然の美容成分が豊富に含まれています。

薬局やドラッグストアではなかなか市販はされていないのですが、ネットショップなどで500g~1㎏単位で購入が可能です。手作りなら好きな香りのハーブソープを作ったり、好きな形に成形してお気に入りの洗顔石鹸を作ることができます。

基本の材料

  • MPソープ(グリセリンソープ)
  • 成形に使う型(製菓用の型など)
  • アロマオイルやエッセンシャルオイル
  • 無水エタノール(無くてもOK)
  • 食用着色料
  • ハーブやハーブパウダー

作り方

  1. MPソープを溶かしやすいように小さく刻みます。
  2. 刻んだMPソープを耐熱容器に入れて電子レンジか湯煎で溶かします。電子レンジで加熱する場合10秒ずつぐらい様子を見ながら慎重に加熱しましょう。
  3. ソープがきれいに溶けたら、あらかじめ少量の水で溶いておいた着色料を加えて均一に混ざるまでゆっくりとかき混ぜます。
  4. 香りつけのオイルやハーブもこの段階で加えましょう。一度に加えず好みの香りになるまで少しずつ加えていきましょう。
  5. お好みの型にソープ液を流し込んで固めます。このときにソープ液の気泡が気になる場合、無水エタノールをシュッと一吹きすれば気泡が消えます。
  6. だいたい1~2時間で型から外せるようになるので涼しい場所で半日ほど乾かすと完成です。

お菓子作りのように簡単にオリジナルソープが完成しました。電子レンジを使用すると、火を使わなくてもいので子供と一緒でも安全に手作り石けんを楽しむこともできます。

アイデア次第でいろいろな石鹸を作ることができるので一度チャレンジしてみましょう。

まとめ

洗顔後の乾燥や肌荒れが気になる・・・そんな人におすすめしたい石鹸はグリセリンがたっぷり配合された“コールドプロセス製法”や“焚き込み法”によって作られた石鹸です。一般的に市販されている純石鹸のように石鹸純度が高くグリセリンの配合量が少ない石鹸は、乾燥肌の方にはあまり適していません。

コールドプロセス石鹸や釜焚き石鹸は市販品が少なく、購入しにくいのがデメリットですがインターネットショッピングや通販を上手に利用するとたくさんの高品質な石鹸を見つけることができます。自分の肌に合わせたグリセリン石鹸を見つけ、乾燥肌を改善しながらうるおいのある美しい肌を手に入れましょう。