医薬品情報
添付文書情報
| 販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
|---|---|---|---|---|---|
| TRAVATANZ Ophthalmic Solution 0.004% | ノバルティスファーマ | 1319754Q1023 | 1007.6円/mL | 処方箋医薬品 |
禁忌
次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果及び用法・用量
使用上の注意
慎重投与
無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者[のう胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下を起こすおそれがある。]
眼内炎(虹彩炎、ぶどう膜炎)のある患者[眼圧上昇を起こすおそれがある。]
妊婦、産婦、授乳婦等[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
重要な基本的注意
本剤の投与により、虹彩や眼瞼への色素沈着(メラニンの増加)による色調変化、あるいは眼周囲の多毛化があらわれることがある。これらは投与の継続によって徐々に進行し、投与中止により停止する。眼瞼色調変化及び眼周囲の多毛化については、投与中止後徐々に消失、あるいは軽減する可能性があるが、虹彩色調変化については投与中止後も消失しないことが報告されている[3]。混合色虹彩の患者では虹彩の色調変化は明確に認められるが、暗褐色の単色虹彩の患者(日本人に多い)においても変化が認められている。特に片眼投与の場合、左右眼で虹彩の色調に差が生じる可能性がある。これらの症状については、長期的な情報が十分に得られていないので、患者を定期的に診察し、十分観察すること。投与に際しては、これらの症状について患者に十分説明し、また、眼瞼色調変化、眼周囲の多毛化の予防あるいは軽減のため[4]、投与の際に液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔するよう患者を指導すること。
本剤投与中に角膜上皮障害(点状表層角膜炎、糸状角膜炎、角膜びらん)があらわれることがあるので、しみる、そう痒感、眼痛等の自覚症状が持続する場合には、直ちに受診するよう患者に十分指導すること。
本剤を閉塞隅角緑内障患者に投与する場合は、使用経験がないことから慎重に投与することが望ましい。
本剤の点眼後、一時的に霧視があらわれることがあるため、症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。
副作用
副作用発現状況の概要
トラボプロスト点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)の臨床試験
承認時までに日本人患者を対象として実施された臨床試験において、副作用は40.2%(51/127)に認められ、主な副作用は、眼の充血(22.0%)、眼瞼色素沈着(7.1%)、眼のそう痒感(6.3%)、眼周囲の多毛化(3.9%)、虹彩色素沈着(3.1%)、眼の不快感(2.4%)、角膜炎(2.4%)、眼脂(1.6%)、眼痛(1.6%)、角膜びらん(1.6%)、眼瞼炎(1.6%)、霧視(1.6%)であった。
また、承認時までに外国人患者を対象として実施された臨床試験において、副作用は46.1%(298/646)に認められ、主な副作用は、眼の充血(36.4%)、眼のそう痒感(5.6%)、眼の不快感(5.0%)、眼痛(2.9%)、虹彩色素沈着(2.3%)、眼の異物感(2.2%)、眼の乾燥(1.9%)、角膜炎(1.5%)であった。
本剤の臨床試験
承認時までに、生物学的同等性の検証を目的に外国人患者を対象として実施された臨床試験において、副作用は22.1%(76/344)に認められ、主な副作用は、眼の充血(6.1%)、眼のそう痒感(5.2%)、眼の不快感(3.8%)、眼の異物感(2.6%)、眼の乾燥(1.7%)、眼痛(1.7%)、角膜炎(1.2%)であった。
本剤の使用成績調査
使用成績調査において、副作用は32.9%(1,408/4,278)に認められ、主な副作用は、眼の充血(16.2%)、眼周囲の多毛化(13.7%)、眼瞼色素沈着(11.1%)、虹彩色素沈着(7.9%)であった。[第9回安全性定期報告時]
重大な副作用及び副作用用語
重大な副作用
虹彩色素沈着(7.3%)
虹彩色素沈着があらわれることがあるため、患者を定期的に診察し、虹彩色素沈着があらわれた場合には臨床状態に応じて投与を中止すること。
その他の副作用
注1)
| 5%以上 | 5%未満 | 頻度不明注2) | |
| 眼 | 充血、眼周囲の多毛化(睫毛が長く、太く、多くなる等を含む)、眼瞼色素沈着 | 結膜炎(アレルギー性結膜炎を含む)、眼脂、結膜濾胞、角膜びらん、角膜炎、ぶどう膜炎、虹彩炎、虹彩毛様体炎、眼瞼炎、眼瞼そう痒感、眼瞼溝深化注3)(上眼瞼がくぼむ、二重瞼になる等)、眼瞼紅斑、眼瞼辺縁痂皮、眼瞼浮腫、そう痒感、眼痛、異物感、不快感、眼刺激、眼乾燥、霧視、羞明、流涙、視力障害、眼精疲労 | 前房細胞析出、フレア、結膜浮腫、黄斑浮腫 |
| 精神神経系 | 頭痛 | 不安 | |
| 循環器 | 徐脈、低血圧 | ||
| 呼吸器 | 咳嗽 | 喘息、呼吸困難 | |
| 消化器 | 腹痛、悪心 | ||
| 皮膚 | 発疹 | ||
| その他 | 過敏症 | 倦怠感、味覚異常、耳鳴り、筋骨格痛、前立腺特異性抗原増加、胸痛、めまい |
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験では、妊娠ラットに10μg/kg/日(臨床用量※)の250倍)を静脈内投与した場合に、催奇形性が認められ、妊娠マウスに1μg/kg/日(臨床用量※)の25倍)を皮下投与、又は妊娠ラットに10μg/kg/日(臨床用量※)の250倍)を静脈内投与した場合に、着床後胚死亡率の増加及び胎児数の減少が認められた。また、妊娠ウサギに0.1μg/kg/日(臨床用量※)の2.5倍)を静脈内投与もしくは0.003%点眼液(体重当りの投与量として臨床用量※)の約10倍に相当)を投与した場合、全胚・胎児死亡が観察された。さらに、妊娠・授乳ラットに0.12μg/kg/日(臨床用量※)の3倍)以上の用量を妊娠7日目から授乳21日目に皮下投与した場合に、発育及び分化に対する影響(早期新生児の死亡率の増加、新生児の体重増加の抑制、又は眼瞼開裂の遅延等)が認められた。また、摘出ラット子宮を用いた実験では、日本人健康成人で認められた本剤の最高血漿中濃度(0.025ng/mL=0.05nmol/L)の約6倍以上の濃度(0.3nmol/L)で、用量依存的な子宮収縮作用が認められた。]
※)本剤0.004%を体重50kgの患者に1回1滴(25μL)を両眼に投与したと仮定して算出された投与量(0.04μg/kg/日)との比較
授乳婦
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット:皮下投与)で乳汁中へ移行することが報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
投与経路
点眼用にのみ使用すること。
投与時
患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
点眼に際しては、原則として仰臥位をとり、患眼を開瞼して結膜のう内に点眼し、1〜5分間閉瞼して涙のう部を圧迫させた後、開瞼すること。
他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
点眼のとき、液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔すること。
その他の注意
文献等において高い頻度で眼瞼溝深化が発現することが報告されている[5]。
薬物動態
トラボプロストはイソプロピルエステル型のプロドラッグであり、角膜通過の際にエステラーゼにより活性代謝物であるトラボプロスト遊離酸に加水分解される。
日本人及び外国人健常者にトラボプロスト0.004%点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)を両眼に反復点眼し、トラボプロスト遊離酸の血漿中濃度を測定したとき、多くは定量限界(10pg/mL)未満であった。定量限界以上であったものは、いずれも点眼後30分以内にCmaxに達し、平均Cmaxは日本人で15±6pg/mL、外国人で15±5pg/mLであり、薬物動態における差異は認められなかった。消失は速やかで(半減期45分)、血漿中濃度は点眼1時間後には定量限界未満となった[6][7][8]。
臨床成績
トラボプロスト点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)の臨床試験
日本人患者を対象とした臨床試験
国内で実施された臨床試験(第II相試験、第III相試験)
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者(プラセボ群:22例、0.0001%群:21例、0.0015%群:22例、0.004%群:21例)を対象とした二重盲検による第II相用量反応試験(投与期間:14日間)において、眼圧下降値は、プラセボ群2.1mmHg、0.0001%群3.3mmHg、0.0015%群6.7mmHg、0.004%群7.4mmHgであり、有意な用量反応性が認められた[9]。
眼圧下降値の用量反応曲線
正常眼圧緑内障を含む原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者を対象とした第III相長期投与試験(投与期間:6ヵ月)において、トラボプロスト0.004%群(70例)の眼圧下降値は4.8〜5.5mmHgであり、6ヵ月間を通して安定した眼圧下降効果が認められた[10]。
眼圧下降値の推移
米国在住日本人患者を対象とした臨床試験
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者を対象とした第III相長期投与試験(投与期間:12ヵ月)において、トラボプロスト0.004%群(35例)の眼圧下降値は6.3〜7.7mmHgであり、12ヵ月間を通して安定した眼圧下降効果が認められた[11]。
眼圧下降値の推移
海外で実施された臨床試験
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者を対象とした、ラタノプロスト0.005%点眼液群(188例)及びチモロールマレイン酸塩0.5%点眼液群(187例)との第III相二重盲検比較試験(投与期間:12ヵ月)において、トラボプロスト0.004%点眼液群(187例)の眼圧下降値は6.6〜8.0mmHgであった。眼圧値における比較においてチモロールマレイン酸塩0.5%点眼液に対する優越性、並びにラタノプロスト0.005%点眼液に対する非劣性が示された[12]。
眼圧値(mmHg)の比較
| 投与群 | プール† | |||
| 8時 | 10時 | 16時 | ||
| トラボプロスト0.004%群 | 平均 | 19.2 | 17.8 | 17.7 |
| チモロールマレイン酸塩群 | 平均 | 20.1 | 19.2 | 19.1 |
| ラタノプロスト群 | 平均 | 19.1 | 18.2 | 18.6 |
| 群間差 (0.004%群−チモロールマレイン酸塩群) | 平均 | -0.9 | -1.4 | -1.4 |
| 95%信頼区間 | -0.36〜-1.51 | -0.81〜-1.95 | -0.75〜-2.12 | |
| 群間差 (0.004%群−ラタノプロスト群) | 平均 | 0.0 | -0.4 | -0.9 |
| 95%信頼区間 | 0.61〜-0.53 | 0.17〜-0.97 | -0.25〜-1.61 | |
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者を対象とした、チモロールマレイン酸塩0.5%点眼液との併用療法によるプラセボとの第III相二重盲検比較試験(投与期間:6ヵ月)において、トラボプロスト0.004%点眼液とチモロールマレイン酸塩併用療法群(137例)はチモロールマレイン酸塩単独療法群(134例)に比べ有意な併用効果を示した[13]。
眼圧値(mmHg)の比較
| 投与群 | プール† | |||
| 8時 | 10時 | 16時 | ||
| トラボプロスト0.004%+チモロールマレイン酸塩群 | 平均 | 19.2 | 18.1 | 18.5 |
| チモロールマレイン酸塩単独群 | 平均 | 23.8 | 22.9 | 22.8 |
| 群間差 (0.004%+チモロールマレイン酸塩群−チモロールマレイン酸塩単独群) | 平均 | -4.6 | -4.8 | -4.2 |
| 95%信頼区間 | -3.76〜-5.44 | -3.95〜-5.64 | -3.30〜-5.17 | |
本剤の臨床試験(海外で実施された臨床試験)
生物学的同等性の検証を目的に原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者を対象とした、トラボプロスト点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤:339例)との第III相二重盲検比較試験(投与期間:3ヵ月)において、本剤(322例)の眼圧下降値は7.4〜8.5mmHgであった。眼圧値の比較においてトラボプロスト点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)に対する同等性が示された[14]。
眼圧値(mmHg)の比較
| 投与群 | プール† | |||
| 8時 | 10時 | 16時 | ||
| BAC††非含有製剤 | 平均 | 18.7 | 17.7 | 17.3 |
| BAC††含有製剤 | 平均 | 18.9 | 17.9 | 17.3 |
| 群間差 (BAC††非含有製剤−BAC††含有製剤) | 平均 | -0.2 | -0.1 | -0.0 |
| 95%信頼区間 | 0.3〜-0.6 | 0.3〜-0.6 | 0.4〜-0.4 | |
薬効薬理
眼圧下降作用
レーザー照射により眼圧を上昇させたカニクイザルに対し、トラボプロスト0.001%及び0.0033%点眼液を1日1回、9日ないし10日間点眼したところ、いずれの用量群とも測定したほとんどの時点で、ベースラインから有意な眼圧下降が認められた[15]。
作用機序
有効成分に関する理化学的知見
包装
2.5mL×5本
| 社内資料:トラボプロスト点眼液0.0015%の点眼回数による臨床効果 |
| Nagasubramanian S,et al., Ophthalmol., 100 (9), 1305-1311, (1993) »PubMed |
| Stjernschantz JW,et al., Surv.Ophthalmol., 47 (Suppl 1), S162-S175, (2002) »PubMed |
| 出光俊郎 他, 臨床皮膚科, 56 (5増刊), 158-160, (2002) |
| Maruyama K, et al., J. Glaucoma, 23 (3), 160-163, (2014) »PubMed |
| 社内資料:日本人健康成人を対象とした第I相臨床薬物動態試験 |
| 社内資料:外国人健康成人を対象とした第I相臨床薬物動態試験 |
| 社内資料:外国人健康成人及び肝機能障害者を対象とした第I相臨床薬物動態試験 |
| 社内資料:日本人患者を対象とした第II相用量反応試験 |
| 社内資料:日本人患者を対象とした第III相臨床試験(国内) |
| 社内資料:日本人患者を対象とした第III相臨床試験(海外) |
| Netland PA,et al., Am.J.Ophthalmol., 132 (4), 472-484, (2001) »PubMed |
| Orengo-Nania S,et al., Am.J.Ophthalmol., 132 (6), 860-868, (2001) »PubMed |
| Lewis RA,et al., J.Glaucoma, 16 (1), 98-103, (2007) »PubMed |
| 社内資料:高眼圧サルにおける眼圧下降作用 |
| Griffin BW,et al., J.Pharmacol.Exp.Ther., 281 (2), 845-854, (1997) »PubMed |
| Hellberg MR,et al., J.Ocul.Pharmacol.Ther., 17 (5), 421-432, (2001) »PubMed |
| Sharif NA,et al., Eur.J.Pharmacol., 432, 211-213, (2001) »PubMed |
作業情報
| 改訂履歴 | 2015年12月 改訂 |
| 文献請求先 | 主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。 |
| お問い合わせ先 | 主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。 |
| 業態及び業者名等 | 販売提携 製造販売(輸入) |