基礎代謝を上げることがダイエットにつながるとか、基礎代謝がよくなるのでとか、基礎代謝という言葉を使ったり会話の中でも出てくることってありますよね。
しかし、基礎代謝ってなに?と聞かれた時、正確に答えられるでしょうか?
実際のところ言葉は使っていてもあいまいな言葉の持つ意味のイメージだけで使っている人が意外に多いのではないでしょうか。
基礎代謝の基本
基礎代謝とは
基礎代謝とは、生命を維持するために消費されるエネルギーです。
呼吸や臓器の活動など眠っている間でも生命活動に必要なエネルギーが消費されています。
基礎代謝は私たちが日々消費するエネルギーの大半、70%近くを占めているので、基礎代謝が上がればエネルギー消費率がたかまるので脂肪を燃焼しやすくなり、太りにくくなると考えられますよね。
しかし、実際のところ、基礎代謝は同じ体型の人同士であればそれほど差がありません。
また、日々消費するエネルギー総量を実質代謝といいます。
実質代謝は簡単に言えば、基礎代謝も含めた、日々の生活において消費するエネルギーです。
これには基礎代謝以外の上乗せ部分のエネルギーになりますので、日々の生活習慣が大きく関わってきます。
その日によって異なることにもなり、仕事で忙しい日や運動を行った日は実質代謝量が大きくなります。
また、新陳代謝と言う言葉があります。
古い物が新しい物に替わることをいい、人間の生命活動における新陳代謝とは細胞が入れ替わることを言います。
よくお肌のターンオーバーは28日と言いますが、これは新陳代謝により、28日の周期で古い細胞が新しい細胞に入れ替わると言う意味なのです。
基礎代謝量の計算方法
基礎代謝量には計算方法があります。
厚生労働省の食事摂取基準では、基準値を使った簡易計算方法が紹介されています。
計算式は
基礎代謝量 = 体重 × 基礎代謝基準値
となっており、女性の18才~29才の基準値は23.6kcal、30才~49才の基準値は21.7kcalです。
しかし、簡易計算方法ですので個人の体型差により、実際の代謝量には差が出てしまいます。
そのためウェブで計算ツールがよく紹介されていますが、これらのサイトで使用しているのはハリスベネディクト方式という計算式で、次の計算式になります。
女性の基礎代謝 = 655 + (体重×9.6) + (身長×1.8) - (年齢×4.7)
この計算式は欧米人用となっているので厚生労働省の計算式に比べ詳細な値が出るものの、背の低い方だと実際のカロリー数よりも値が大きく出てしまうことがあります。
基礎代謝が高いと太りにくい?
よく基礎代謝をあげると太りにくいと言いますね。
しかし、基礎代謝は生命活動を維持するための最低消費エネルギー量ですので、同じような体型であれば細胞数の差も似通っていますから、基礎代謝量はそれほど変わりません。
そのため体重が増えると基礎代謝量は増えるのです。
したがって、実は脂肪が増えても、基礎代謝量はあがってしまうんですね。
基礎代謝が高いと太りにくいとよく耳にしますが、脂肪をつけて基礎代謝を高めても太りにくくなるわけではないのです。
トレーニングにより筋肉を増やすと基礎代謝が上がると言われます。
筋組織は同体積の脂肪よりも重いので、同じ体積の筋組織をつけた方が体重が増えます。
その分基礎代謝量は増えるのですが、実は劇的に増えるわけではなく、ほとんど変わらない程度なのです。
ではちまたではなぜ基礎代謝を高めると太りにくくなると言われているのでしょうか?
筋肉を増やすことで基礎代謝と上げると、基礎代謝量としてはさほど変わらなくても、運動や日常生活で体を動かしたときの実質代謝量が高まります。
筋肉の方が消費エネルギーが多いため、太りにくくなります。
筋肉を増やすことによって基礎代謝が高まれば、基礎代謝の上乗せ部分の消費エネルギーが増える=実質代謝量が増えるので、太りにくくなるというのが正しい説明なんですね。
基礎代謝が落ちる原因は?
基礎代謝が落ちるときというのは、体重の減少、つまり痩せたときなんですね。
食事を減らすなどしてダイエットをして体重を減らしても基礎代謝量は減っていますので、ダイエットをして、さらに実質代謝量を増やし、太りにくい体にしていくためには筋肉を増やすと言う道は避けては通れないのです。
基礎代謝を上げる運動
日頃、定期的に運動はしていますか?
忙しいとなかなか時間が取れずおろそかにしがちですが、そのままにしておくと膝を痛めたり、転倒しやすくなったりしかねません。若い年齢層にも運動不足の人が増え、生活習慣病の人が増えると言われています。
また、女性が自分の年を感じ始めるのって案外早く、30歳を過ぎたころなんです。
服のサイズや体形が変わってきたりするためのようですが、年齢ではなく、運動不足によることも多いのです。
適度な運動をすることで、代謝量を増やし、引き締まった太りにくい体質にすることができるのです。まだまだ遅くはありません。
基礎代謝を上げるには筋トレ
基礎代謝を上げるためには筋肉量を増やさなければなりません。
そして基礎代謝とは最低限生命活動を行うために、必要な代謝量です。
基礎代謝量は体重が増えることによって増加しますので、脂肪で体重を増やしても基礎代謝量は増えます。
しかし、体重を脂肪で増やし、基礎代謝量を増やしてもてもダイエットにも何にもなりませんよね。
ですから、筋肉量を増やして基礎代謝量を上げ、それに伴う実質代謝量を増やすことが、太りにくい体を造り、本当のダイエットになるのです。
実質代謝とは基礎代謝の上乗せ分つまり日常生活における活動で消費するエネルギーを足した消費エネルギー総量のことです。
基礎代謝の上乗せ部分なので生活習慣によって個人差があります。
しかし、「実質代謝をあげよう!」と言っても基礎代謝に比べ言葉自体になじみがないのでわかりにくいですよね。
ですからよく世間でよく聞く「基礎代謝を上げてダイエット」などというフレーズは、実質代謝のことを意味しているのです。
実質代謝を上げて消費エネルギーを増やすには筋トレが一番です。
運動をせずに食事量を減らして体重を落としても基礎代謝が落ちてしまうので、太りにくい体にはなりません。
筋肉が多ければ多いほど脂肪を燃やすことができます。
そのため外見上は同じ体型でも筋肉量が多い人の方が消費エネルギーが多く、太りにくい体質なのです。
しかし、筋トレというとジムに行かなければならないとか、大変そうなイメージですよね?
実際はそうではありません。
日常生活の中でも少しの工夫で筋肉量を増やすことはできるのです。
基礎代謝を上げる簡単エクササイズ
体幹に筋力が付くと基礎代謝は上がりやすくなります。
バランスボールを使用すると、無理がなく体幹部分のトレーニングをすることができるのでお勧めです。
家で仕事をすることがあれば、椅子をバランスボールに代えるだけでもエクササイズになります。
ただ、腰痛など痛みを感じるようになったらすぐに中止するようにしてくださいね。
また、ウォーキングも足はもちろん肺や心臓にも適度な負荷がかかり全身運動になりますので基礎代謝を上げることに適しています。
朝の通勤時に一駅手前で降りてみたり、バスを徒歩にしてみたり、日常生活の中でも適度な運動をすることは可能なのです。
また、ヨガは呼吸法とともにゆっくりと筋肉を使うので効果的に筋力をつけることができます。
激しい運動をしていないのに汗でびっしょりになるなんてこともあるくらいです。新陳代謝も高まり、血流がよくなっている証拠です。
電車で立っている時などヨガの呼吸を使いながら足のかかとを少し浮かせたり、床に着けたりをするだけでも筋力アップにつながります。
日々の動作を少し工夫してあげるだけでその結果は必ず体に現れてくるはずです。
基礎代謝を上げる食事
基礎代謝を高める食べ物とは?
基礎代謝を高めるために食事で気を付けなければならないのは、まずは体を冷やさないようにすることです。
臓器の動きが鈍り、代謝量が低下するため、体を冷やさないように気を付けることは基礎代謝という面だけでなく、免疫力の維持やホルモンの働きにおいても大事なことなのです。
体を温める食品は唐辛子に含まれるカプサイシン、生姜にのショウガオール、にんにくのアリシン(玉ねぎやネギ、らっきょうにも同様の成分が含まれています)、またビタミンではビタミンEには体を温める働きがあります。
ビタミンEはかぼちゃなど根菜類に多く、主に冬の野菜に多いのが特徴です。
そして、アミノ酸を摂取することも重要です。
脂肪を燃焼させエネルギーに変換させる際に熱が発生します。
アミノ酸はタンパク質の元となる物質でもあります。
タンパク質は筋肉を形成するのに欠かせません。
筋肉がつくことにより代謝がアップしますのでアミノ酸は積極的に摂取するように心がけましょう。
アミノ酸は魚介類や肉類、牛乳などの乳品、黒酢にも含まれています。
日常生活で偏食をしていなければ基本的には摂取することができますので、好き嫌いなく、多くの品目を食べるように心がけましょう。
筋肉での代謝にかかわり、エネルギー効率を高めるビタミンB1や脂質の代謝に必要なビタミンB2など、ビタミンB群は代謝には欠かせない栄養素です。
B6、B12、葉酸、パントテン酸などの種類があり細胞の交代である新陳代謝にも深く関わっています。豆類やレバー、ウナギ、マグロ、青魚に多く牛乳や玄米にも含まれています。
基礎代謝を上げるサプリ
栄養素は食事でとることが望ましいですが、忙しいとなかなかバランスよくメニューを考えることは大変です。
そのような時は、前述したようにビタミンB群、ビタミンE、アミノ酸など、代謝を高める栄養素を優先的に摂取したほうがよいでしょう。
しかし、サプリメントは多量に摂取すれば効果が出るわけではありません。
吸収しきれないものは尿とともに排出されますし、摂取しすぎにより副作用が出てしまうことさえあります。
必ず目安を守り摂取するようにしましょう。
基礎代謝のQ&A
体温が上がると基礎代謝も上がる?
体温が低いと基礎代謝量は減少します。
臓器の動きが鈍くなるためですが、基礎代謝は生命活動を行う上での最低限のエネルギー消費ですので、基礎代謝が下がってしまうほどの低体温は生命維持のうえで非常に危険な状態だと言えます。
一般的に平均体温が1℃上昇することにより、基礎代謝量が13%上昇するといわれています。
一般的な体温は36度5分くらいですが、これが1度下がると女性では1年で約35000kcalも違いがでることになります。
サーロインステーキで脂身がついていると100gあたり、340kcal弱です。
だいたいレストランなどで出されるステーキは200g程度になりますので、消費カロリーとしてはステーキ102枚分もの差が出ることになります。
基礎代謝は冬と夏でどっちが高い?
実は基礎代謝量が多いのは冬です。
夏は汗をかくので代謝量が増えてダイエットに向いていると思われがちですが、実は基礎代謝という面からみると冬の方が基礎代謝量は多いのです。
人間は恒温動物なので、体の生理機能により体温を一定に保っています。
この時のエネルギーを消費しています。
そのため、体温と気温の差が大きい冬は体を温めなければならず、基礎代謝量が高まるのです。
夏は四季の中でもっとも気温が高くなりますので体温を保つためのエネルギー消費量は少なくなるのです。
基礎代謝と睡眠
基礎代謝は生きていくために必要な最低限の生命活動において消費されるエネルギーです。
主に臓器の活動によって消費されています。つまり睡眠中も消費されているエネルギーということになります。
良質な睡眠をとると、筋肉が休まり、疲労が消化できるため、筋肉を使った時のエネルギー消費が高まり、代謝量がアップすることになります。
運動や日常生活でも筋肉を使った時に代謝量が増えるため、ダイエットのためには食事を減らして体重を落とすよりも筋肉をつけてエネルギー消費量を高めた方が効率が良いことになります。
エステで基礎代謝は高まるのか?
エステにより高まるのはどちらかというと新陳代謝です。
新陳代謝は細胞が古いものから新しいものへと交代する際に消費されるエネルギーですが、エステなどで血流がよくなることで新陳代謝が高まります。
エステに行くと肌の調子が良くなるのも、新陳代謝が高まったおかげで古い角質が残らずに肌のターンオーバーが正常になされるためです。
基礎代謝は生命維持に必要な最低限の消費エネルギーですのでエステで高まることはありません。
筋肉や臓器が刺激されることにより高まる代謝は実質代謝と言って、基礎代謝の上乗せ部分を含めた消費エネルギー総量になります。
エステに行くことで実質代謝量が増え、体重の減少や脂肪を燃やすことでウエストのサイズダウンにもつながっているのです。
岩盤浴をすると基礎代謝は上がる?
基礎代謝は生命活動に必要な最低限のエネルギーになりますので岩盤浴へ行っても基礎代謝量が劇的に高まることはありません。
一般的に1度体温が上がると13%基礎代謝量は高まりますので、岩盤浴で体が芯から温まることにより、基礎代謝量は増えると言えます。
しかし、何時間も入っていられるわけではないため、岩盤浴に入る入らないでそれほど大きな差異は出ないのです。
岩盤浴に行って体が温まると血行が良くなり新陳代謝が促進されます。
岩盤浴にいった後、肌や粘膜などの調子が良くなると感じるのはそのためなのです。