生卵の安全性と注意点まとめ!玉子生食の効果とリスクを調べてみた

普段何気なく食べている生卵ですが、最近玉子かけごはんが危険とか薄毛の原因になるとか色々な情報を聞きます。

普段食べている卵がどのように作られているか、賞味期限を過ぎた卵は何日まで食べられるのかなど、身近な食材なのにあまり知らない事が多いので詳しく調べてみました。

生卵の安全性と注意点について参考になれば幸いです。

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①海外の卵と日本の卵の安全性の違い

日本人が当たり前のように食べている生卵ですが、アメリカ人をはじめとした欧州人や外国人の多くは生卵を食べる食文化がありません。

海外では「生卵を食べるのは、日本人とロッキーだけ」と言われるほど生食は危険な行為という認識で、嫌悪感を持つ人もいるほどです。

卵はサルモネラ菌に汚染されている可能性があり、その食中毒を防ぐために十分に卵を加熱して食べることが米国では推奨されています。

サルモネラ菌は熱や酸に弱く、乾燥や低温に強いのが特徴です。75℃で1分以上加熱すれば感染の心配はありません。

日本の生卵は大丈夫なの?と心配になってしまいますが、結論から言えば大丈夫です。それは日本とアメリカの卵では賞味期限や品質管理体制が根本的に違うからです。

★アメリカの卵
加熱する事を前提として販売されているためサルモネラ菌に感染した卵が販売されている場合がある。加熱して食べる賞味期限で販売されている

●日本の卵
生食を前提として殻の消毒をし、生食で食べる賞味期限で販売されている

ただし、日本の生玉子が100%安全というわけではありません。スーパーで購入して冷蔵庫で保存していたにも関わらず、食中毒によって死亡した例もあるのです。

②生卵が食べられる年齢と死亡例


子供に生卵を食べさせていい年齢は、一般的に3才を過ぎてからと言われています。

万が一サルモネラ菌による食中毒を起こした場合を考慮すると、10歳を過ぎてからでないと生卵は食べないほうがいいという慎重な意見もあります。

平成23年に卵の生産業者の衛生管理が不十分だったことにより、宮崎県延岡市に住む70代の女性が死亡した例がありました。

女性は卵を2日に購入し、冷蔵庫に保存して5日の夜に「生卵入りオクラ納豆」を作って食べ、3人が食中毒を発症したそうです。

同じ年の11月にも、沖縄に住む8歳の男児が生卵を食べた後にサルモネラ菌の食中毒で死亡しています。

生卵で食中毒になるリスクはゼロではないため、高齢者や幼児など抵抗力の弱い人の卵の生食は慎重にしたほうがいいかもしれません。

③鶏の卵は肛門から出てくるため食中毒菌がたっぷり

鶏は人間でいう肛門から卵を産むって知っていますか?

鳥類は総排出腔から卵以外に糞や尿を排出します。肛門の直前までは体の中で別々の器官になっていますが、糞尿と出口が同じなのです。

なので産みたての卵の殻には食中毒菌がたっぷりと付着しています。

現在、日本のほとんどの卵は30℃以上のお湯で洗卵され、食品衛生法の指導で150ppm以上の次亜塩素酸ナトリウム溶液又はこれと同等以上の効果を有する殺菌剤で殺菌された後、出荷されています。

④生卵を食べて食中毒を起こす原因と症状

食中毒を起こすサルモネラ菌とは主に動物の小腸に生息している腸内細菌科の一属です。

サルモネラ菌を人間が摂取すると、12~48時間の間に嘔吐や下痢を引き起こした後、水様性下痢、発熱、嘔吐が始まり、1週間以内に症状は治まります。

サルモネラ菌による食中毒は、菌が100万個以上ないと発症しないとされています。

サルモネラ食中毒の原因は主に食肉や卵などの食品ですが、ペットとのキスによって中毒を起こすこともあるので注意しましょう。

⑤生卵を安全に食べる保管方法と注意点

厚生労働省の食中毒を防ぐための呼びかけとして以下の保管方法を推奨しています。

● 卵の正しい保管方法

  1. 日付を確認し、ひび割れのない新鮮なものを買う
  2. 持ち帰ったらすぐ冷蔵庫に入れる
  3. 割ったままの状態で放置しない
  4. 生で食べるときは食事の直前に殻を割る

卵を購入後、冷蔵庫に入れなかったり、割った卵を常温に放置すると菌が急増して食中毒を起こす可能性があります。

ドアポケットなど振動が多い場所は卵の殻が割れやすくなるので、安定した場所に入れるようにしましょう。

一時期流行した「冷凍生卵」は解凍時にサルモネラ菌が増殖する危険性があるので、日本卵業協会では「家庭での生卵の冷凍はお勧めできない」と解答しています。

スーパーの卵は常温で売ってるけど鮮度が落ちないの?


スーパーで卵は常温で売られています。その理由は持ち帰る間に卵に水滴が付かないようにするためです。

冷えた卵を常温に置くと表面に水滴がつき、この水分がサルモネラ菌を増殖させる原因になるのです。

卵は加熱したほうが長持ちするの?


ゆでたまごより生たまごのほうが日持ちするのは知っていますか?

加熱したほうが日持ちするという思い込みは危険です!

生の方が日持ちする理由は、卵の中に侵入した菌を白身に含まれる酵素が殺菌してくれるからです。熱を加えると酵素の働きがなくなって腐りやすくなるので、ゆで卵や加工した卵料理は早めに食べるようにしましょう。

卵には上下があるの?


卵の丸いほうに空気が入っている「気室」があるので、卵を保存する向きはとがった方を下に向けると鮮度が落ちにくいです。

気室を上にすることで黄身が殻に当たるのを防ぎ、呼吸の作用を働かせることができます。

⑥生卵を食べると薄毛の原因に!1日の摂取量とビオチン欠乏症の症状

生卵を食べるのは1日2個までにしましょう。

生卵には卵黄に含まれる「ビオチン」と卵白に含まれる「アビジン」というたんぱく質があり、以下の様な特徴があります。

  • 黄身に含まれる「ビオチン」・・・熱に強い
  • 卵白に含まれる「アビジン」・・・熱に弱い

白身の「アビジン」が黄身の「ビオチン」と結合し、そのまま腸に運ばれると「ビオチン」が約60%位しか吸収されません。

ビタミンB群の一種である「ビオチン」とは皮膚細胞の成長を助け、エネルギー代謝を助ける栄養素なので、不足すると「ビオチン欠乏症(卵白障害)」になってしまいます。

♠ ビオチン欠乏症の症状

  • 白髪・脱毛
  • 歯周病の悪化
  • 倦怠感・疲労感
  • 血糖値の上昇
  • 神経障害
  • 味覚異常
  • うつ病
  • 不眠症
  • 肝硬変
  • 皮膚の炎症・湿疹
  • 胎児の奇形を誘発
  • 生卵を食べると薄毛になると言われているのはビオチン欠乏症の影響です。タバコの煙もビオチンを消耗します。生卵の食べすぎは体にとってデメリットになってしまいます。

    ⑦熱を加えると効果が落ちる!生卵を食べるメリットと効果

    生食のデメリットばかりを聞くと不安になりますが、ビオチン欠乏症などの症状はあくまでも食べ過ぎた場合です。

    適量を守れば生卵を食べるメリットもちゃんとあります。

    以下の成分はいずれも熱に弱い成分なので、生卵ならではの嬉しい効果を得ることができます。

    ♥ 生卵を食べるメリット

    • グルタミン・・・・・免疫細胞を活性化させる
    • ビタミンA ・・・・・眼精疲労を軽減
    • 卵白リゾチーム・・・抗菌・免疫力を高める・抗ウイルス作用
    • ビタミンB群 ・・・・疲労回復・代謝と集中力がアップ

    ビタミンB群の中でも、疲労回復やエネルギーの代謝アップに効果があるビタミンB1は加熱調理によって30%ほど有効成分が減ってしまいます。

    卵白に含まれるリゾチームは風邪薬にも使われている成分で、粘膜の炎症を和らげてくれます。

    ⑧生卵の賞味期限と消費期限

    卵の賞味期限が過ぎていても、生で食べられる期限なので火を入れて加熱したら食べる事ができます。

    しかし、賞味期限が過ぎてから何日まで大丈夫なのか気になります。

    「ヨード卵・光」を販売している日本農産工業株式会社では、十分に加熱すれば賞味期限を1週間過ぎても食べられると解答しています。

    創業60年の「太陽卵」を販売している㈱落水正商店では10日後までが加熱して食べられるおおよその目安と解答しています。

    しかしこれは卵の流通や保存状態によっても変わりますし、夏は賞味期限自体が短くなります。

    賞味期限を過ぎてから1週間以内であっても、以下の条件が食べられるかどうかの判断基準になります。

    ★ 卵が食べられる判断基準

    1. 卵の殻にひびが入っていないか
    2. 卵黄が崩れていないか
    3. 卵白の色が変わっていないか

    古い卵は変な臭いがしたり、色が変色しているのでそういう場合は食べないようにしましょう。

    ⑨新鮮で美味しい卵の見分け方

    卵の殻は白色の卵と赤褐色の卵があり、赤褐色の方が栄養価が高いと思っている人が多いかもしれません。

    しかし殻の色は鶏種の違いなので栄養価はほとんど変わらないのです。

    よく表面がザラザラしている卵がいいと聞きますが、最近の卵は出荷時の洗浄によって殻のデコボコはほぼ無くなっていることが多いそうです。

    表面で判断するなら、殻につやがあってキメが細かい卵を選ぶようにしましょう。

    自然な卵の黄身の色はレモン色ですが、日本では黄身の色がオレンジなど濃い色の方が美味しそうという事でよく売れるそうです。

    しかし黄身の色が濃い理由は、鶏の餌にパプリカなどの赤い色素を混ぜているだけなので実際に栄養価に差はありません。

    ♥ 新鮮な卵の特徴と見分けるポイント

    1. 白身が盛り上がっている
    2. 白身が白濁している
    3. 黄身の表面にシワがない

    新鮮な卵の白身には細かい泡の炭酸ガスがたっぷりと含まれているので白く濁って見え、お皿に割ると黄身と周りの白身がこんもりと盛り上がっています。

    黄身の周りに盛り上がった白身を「濃厚卵白」と言い、古くなるにつれて水っぽい水様卵白の部分が増えていきます。

    ★ 卵を割らずに新鮮さを判断する方法!新鮮な卵はこうなる!

    • 塩水に入れる・・沈む
    • 光を当てる・・・明るい部分が小さい
    • 振る・・・・・・音がしにくい

    10%濃度の塩水に入れると古い卵は浮いてきます。これは古くなるにつれて卵の中の水分が蒸発して気室が大きくなるためです。

    光を当てるのも同様で気室の大きさを見ます。ラップなどの芯の上に尖端部を下に向けた卵を懐中電灯で照らすと明るい部分が気室です。

    振るのは新鮮な卵は中身が動きにくく、古い卵は揺れ動くような感覚で判断します。

    ⑩放し飼いの方がいいとは限らない!平飼いとケージ飼いの卵の比較

    平飼いとは平らな地面で鶏舎内を自由に走り回れる状態で放し飼いする事で、ケージ飼いは身動きの取れないケージに詰め込んで飼われています。

    市販されている卵の約90%以上がケージ飼いされている卵です。

    平飼いと言われる放し飼いと、一般的な養鶏場の開放型ケージ鶏舎と言われるケージ飼いのメリットとデメリットをそれぞれまとめてみました。

    ♣ 放し飼いとケージ飼いのメリット

    【放し飼い】

    • 砂浴びや日光浴ができるのでストレスが少ない
    • 運動するので病気になりにくく、健康な鶏になる
    • 抗生物質を必要とする場合が少ない
    • 自然に近い卵になる

    【ケージ飼い】

    • 気温の調整ができるので鶏が快適に暮らせる
    • 個体の健康管理がしやすい
    • 鶏糞と隔離できるため鶏に付着しにくい
    • 野生動物や野鳥が入りにくい
    • 維持コストが低いため価格を安くできる

    ♠ 放し飼いとケージ飼いのデメリット

    【放し飼い】

    • 飲んだ水の量や産んだ卵の数など全てを把握できない
    • 鶏ふんの管理ができていないと鶏に付着し不衛生になりやすい
    • 獣や鶏に襲われやすい
    • 外に放すと何を食べているかわからない
    • 生産効率が悪く価格が高め

    【ケージ飼い】

    • 身動きが取れないのでストレスが溜まりやすい
    • 運動ができないため抗生物質などの薬剤に頼ることが多い
    • カルシウムが不足して卵殻が悪くなりやすい

    「放し飼いだから美味しい!安全!」などという売り文句を見ますが、味で重要なのは餌の質もありますし、安全性は飼育環境にもよるのでどちらが良いとは言い切れないでしょう。

    ⑪生卵の安全性と注意点のまとめ

    今回卵の事を色々調べてみて、知らない事が以外に多かったです。

    賞味期限を1日でも過ぎたら捨てていた卵も、切れてから1週間はゆで卵などの加熱料理に使おうと思いました。お惣菜など卵の加工品は傷みやすいので早めに食べましょう。

    ビタミンの一種でもあるビオチンは「ビタミンH」「ビタミンB7」とも呼ばれ、様々な嬉しい効果があります。

    ♥ ビオチンの効果

    • 白髪改善
    • 育毛効果
    • コラーゲンの生成を促進
    • 血流をスムーズに循環
    • アトピーなどの肌の炎症を抑える

    卵黄に含まれるビオチンの効果を100%取り入れたいならオムレツやカルボナーラなどの料理よりも、白身に熱を加えた目玉焼きやゆで卵で食べるのがおすすめです。

    黄身と白身を生の状態で混ぜ合わせた時点で白身の「アビジン」と黄身の「ビオチン」が結合して吸収されにくくなってしまうからです。

    しかし醤油で食べる卵かけご飯や牛丼、すき焼きにつける玉子を我慢するのは嫌ですよね。1日に生卵1個程度ならそれほど神経質にならなくても大丈夫です。

    卵はMサイズ1個あたりのカロリーが約90kcalで、20種類のアミノ酸と9種類すべての必須アミノ酸をバランスよく含む良質なたんぱく質がたっぷりなので、ダイエットや筋トレで筋肉をつけたい人にもピッタリです。

    卵には悪玉コレステロールを低下させ、善玉コレステロール値を増やす働きがあるので毎日適量を守ればコレステロールの心配もありません。コレステロールが低いとうつ病になりやすいという報告もあります。

    身近な食材なのに謎が多い卵のまとめいかがでしたか?生卵は1日の摂取量や注意点を守って美味しく食べましょう。

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    Categories: 健康