(2013年2月20日配信)
第100回 『コーヒーとニキビについて(4) ~ 私とニキビとコーヒーと ~ 』
こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。
北海道・帯広・十勝の11月下旬というと、根雪はないものの、初雪も降って、最低気温は連日氷点下。もうすっかり冬です。
11月23日(金)の勤労感謝の日は、エアコン更新工事の最後の日でした。玄関を開けっ放しで工事する必要があるため、不用心なので、私は付き添いをしていました。
お昼頃、ふと診察室から窓を見ると、窓の外側に小さな黒い物体を発見しました。
青い空とぽかぽか陽気。初雪を乗り越えて生き残った生命力旺盛なハエが、ひなたぼっこを楽しんでいたのでした。
私の脳裏には去年の10月下旬の『一番のりはハエ』の出来事が浮かびました。(詳しくは 第88回のコラム を参照下さい)
『窓から玄関までの距離は約8メートル。まさか入ってこないと思うけど、油断は禁物。準備だけはしておこう』と私は不要となった雑誌を用意しました。
夕方の4時。もう外は真っ暗です。外の気温は1度。そして、午後4時21分。診察室に、小さな黒い物体は現れました。
飛行速度は夏場の約半分。体も小さめです。しかし、なかなかアグレッシブな性格で、私の診察机に着陸して、仕事中の私を挑発しました。
『これでは明日の診察に差し支える。では遠慮なく』午後4時24分。3発目の雑誌砲でハエは倒れました。
そうそう、ものごとには何らかの予兆があります。予兆を察知し、あらかじめ対策を練っておくことは大切ですね。
『ニキビ悪化』には様々な予兆があります。
お肌の乾燥や睡眠不足、ストレス、食べ過ぎ、女性の場合では生理等々。『ニキビ悪化』にはいくつかのパターンがあるはずです。
『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。
このメルマガが、月に1度必ず届く、『ニキビ悪化の予兆をキャッチするセンサー』や『ニキビ悪化の対策を伝授する有効なマニュアル』の1つになれば幸いです。
ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。
このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、自分自身が一歩でも前に進むつもりで、毎月お届けさせていただいています。
とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を毎月発行しております。
そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)
ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)
今日から私は以下の4つを良く守り、
ニキビ改善を目指すことに決めました!
- (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
- (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
- (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
- (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。
これは私が皮膚科診療を22年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。
ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて解説してきました。
第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連したこと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。
前回は、最近、新たな効能・効果が話題になっている『コーヒー』について、
『コーヒーポリフェノールの活性酸素除去効果でニキビ改善』
が期待できるという『コーヒーのニキビ改善メカニズム』の一つを提唱しました。
今回は、もう一度コーヒーつながりで、『私とニキビとコーヒーと』と題してお話しさせていただきます。ちょっとした読み物と思って、気楽にお読み下さい。
これまで、準備期間も合わせて5月頃から約半年の間、ニキビとコーヒーのことばかり考えてきました。まさにコーヒー漬けの日々でした。正直、コーヒーの話はこれで終わりにしようと考えていました。
ところが、前回コラムを書き終えた後、自分の過去を冷静に振り返ると、いくつか面白いことに気づきました。これはちょっと書いておいた方が良いなと思いました。
私のコーヒーにまつわる発見。その一つは、
『そういえば小学校5年の時、私も、ニキビがあったけど、どうしてその後、治ってしまったのだろうか?』ということでした。
もう35年前のことですから、皮膚科で治療するとか市販のニキビ治療薬で治すという発想は全くありませんでした。
しいていえば、石鹸で顔を洗う回数を増やしたことぐらいです。でも、すぐには結果は出なかったように思います。
小学校5年生の後半まで、私は学校の勉強をほとんどしたことがありませんでした。しかし、この頃になると猛烈に勉強する友人が出現し、焦った私も、少しづつ勉強するようになりました。
勉強というと、眠気と集中力の低下は大敵。
そこに出現したのが、コーヒーでした。
コーヒーと私の出会いは、ちょうどこの頃。親戚にコーヒー名人といわれる、モダンな蝶ネクタイをしたおじさんがいました。
おじさんは我が家にコーヒーサイフォンを持参して、普通のインスタントコーヒーを用いて、コーヒーを入れてくれました。
このコーヒーのおいしかったこと。すごく味が濃く、いい香りがしました。衝撃的な出会いでした。
本格的にコーヒーを飲みだしたのは、小学校6年頃だったと思います。高校の同級生だったドリカムの吉田美和さんが、宣伝している『ネスカフェ』を主に1日1~2杯は飲んでいました。
ニキビがほとんどなくなったのが、中学2年生位だったと思います。
育ち盛りでたくさん食べて、クラブ活動や生徒会の役員もやって、勉強もする。ニキビ悪化の要因は、この時期には多くあったと思います。では、なぜニキビが改善したか?
時期的・年齢的なものも、大きかったかもしれませんが、私は『コーヒー』を毎日数杯飲んでいたことが、『ニキビ改善』につながっていたと思います。
コーヒーにまつわる発見。その二つ目は、『なぜ私が若くみられることが多いのか?』です。
高校時代には、フィルターでコーヒーを入れて飲むことを覚えました。大学時代には、コーヒーメーカーでコーヒーを入れていました。毎日飲むものなので、どうせならおいしくいただきたいと少しこだわっていました。
当時、コーヒーを飲むのは、受験や試験を乗り切る方法の一つで、健康のことなど何も考えていませんでした。
皮膚科の医局に入ると、普段のルーティンワークに加え、大学院での実験や論文執筆などもあり、ハードな日々を過ごしました。
食事は全てコンビニや出前、家に帰るのは眠るためだけ。医局では、タバコを吸う人が多く、煙の中で仕事をしていた感じでした。
こんな環境の中で、私の健康をサポートしてくれたのは、医局のコーヒーだったと思います。
当時、コーヒーは医局員は全て無料。コーヒーカップは、仕事のできる秘書さん達が、いつもきれいに洗ってくれていました。
秘書さん達に感謝しつつ、コーヒーを毎日数杯いただいていました。
この頃、今は亡くなられたヘビースモーカーのH先生に、『お前、妙に肌がつやつやしているな。何か秘訣があるのか?』と聞かれたことがありました。
その時には『特にありません』と答えていました。
でも、今ならはっきり答えることができます。『タバコは吸わず、コーヒーを飲んでいるからです』と。
コーヒー好きは、コーヒーを飲まない人に比べて、生活習慣が悪い傾向にあるとよく言われます。
『タバコ』『酒』『不規則な生活』『偏った食事』『A型性格』などが、『コーヒー』と結びつけられてしまいがちです。
でも、健康に気をつけている人が、『コーヒー』を飲むと、百人力です。個人差は大きいと思いますが、気づかない内に、健康をサポートしてくれています。
『毎日飲んでいるコーヒーのコーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)のお陰で若く見られるようになった』と、私は今では信じています。
そうそう。ちょっと今では、信じられないかもしれません。17、18年程前くらいのことでしょうか? 『最近の若い人はコーヒーは臭いと敬遠する人が多くなってきている』という雑誌の記事をみて、驚いた記憶があります。
この頃は、『コーヒー党』は本当に肩身が狭かったです。
今では、スターバックスコーヒーを代表として、多くのコーヒーショップが街には立ち並び、個人営業のおしゃれなカフェがどんどんできています。
今では『 コーヒー = おしゃれな飲み物 』という感じになってきていますね。
以前、紹介した、コーヒーの生豆を使用したペットボトル入り飲料の『ネスカフェ 珈琲の恵み 生豆茶(きまめちゃ)』を飲んでみました。
コンビニでは見つからず、札幌のデパ地下の飲料コーナーでようやく発見しました。
十六茶に近い感じで、ちょっと変わったお茶系飲料です。無糖で、コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)を同社の従来のコーヒー飲料の約2倍含んでいるのが特徴です。
これを毎日飲むのはちょっと大変かも。カフェインレスなので妊娠中の方には良いかもしれません。
健康やニキビにも良いことが少しずつ明らかになってきた『コーヒー』。
『コーヒー党』は今まではちょっと肩身が狭かったのですが、私は、これからは胸を張って、『コーヒー党』を広言して毎日、コーヒーをおいしくいただいて行きたいと思います。
今回のポイントは以下の通りです。
【今回の4決め!落ち穂拾い】 「落ち穂 その84」
『コーヒーとニキビについて(4)
~ 私とニキビとコーヒーと ~』
- •『コーヒーポリフェノールの活性酸素除去効果でニキビが改善』されるというメカニズムを推測することができました。
- •自分の過去を冷静に振り返ってみると、私とコーヒーの間には2つの大きな発見がありました。
- •その一つは、『小学校5年頃からあったニキビが、コーヒーを飲むようになってから少しずつ改善し、中学2年にはほとんどなくなった』ということです。
- •時期的・年齢的なものも、大きかったかもしれませんが、私は『コーヒー』を毎日数杯飲んでいたことが、『ニキビ改善』につながっていたと思います。
- •その二つ目は、『生活習慣が決して良くない生活を送ってきた私が、今でも若くみられることが多いのは、コーヒーを毎日飲み続けているからではないか』ということです。
- •コーヒー好きは、コーヒーを飲まない人に比べて、生活習慣が悪い傾向にあるとよく言われます。『タバコ』『酒』『不規則な生活』『偏った食事』などが、『コーヒー』と結びつけられてしまいがちですが、健康に気をつけている人が、『コーヒー』を飲むと百人力。
- •『毎日飲んでいたコーヒーのコーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)のお陰で若く見られるようになった』と、私は今では信じています。
- •健康やニキビにも良い『コーヒー』。私は胸を張って、これからも毎日おいしく飲んで行きたいと思います。
ついに到達しました。100回です。
管理人さん発行のメルマガに2回目から、参加させていただいてからちょうど100回目となりました。 管理人さん、読者の皆様。本当に感謝いたします。
このコラムは、『ニキビ』に限らず、有機的にいろいろなことがつながることを常に考えています。
世の中は、いろいろな縁がつながっていると思います。 冒頭の『11月の勤労感謝の日のハエ』が最初にとまっていたのが、実はこのコラムの題名にある『とかちの窓』です。(第1回参照下さい。)
最初は、面白いネタが入ったと思って書いてみたのですが、よく考えたら、コラム『とかちの窓』の原点はこの窓から見える風景にありました。
コーヒー名人の蝶ネクタイのおじさんは、(第47回)でちょっとだけ登場した知り合いのおじさんです。
大学時代に初めて住んだ下宿の話(第45回)も、その後、(第79回)で驚きの展開を見せました。
333の不思議なつながりは、(第79回)で終わりかと思いましたが、(第94回)では、3番目の患者さんの自己申告と贈り物で完結。
このコラムは、私のライフワークとなっています。
ニキビ改善につながるほんのちょっとしたことでも、アンテナを高くして発信していきたいと思います。今後も何卒よろしくお願いいたします。
次回は、今話題の『50度洗い』について考えてみたいと思います。
それでは。良いお年を。
おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)