vol.88「扁桃炎・咽頭炎」
寒くなりましたが今年もインフルエンザが流行しているようです。風邪には頭痛、発熱、悪寒、咳嗽などが伴いがちですが、今回はのどの痛み、扁桃炎のお話しです。
口を開けると、のどの奥のほうの左右に赤い色をした扁桃が目にはいります。子供の頃はよりはっきり見えます。扁桃は外界から侵入するいろいろな菌やウイルスを捕まえて、その活動を免疫力によって抑えています。ところが風邪などがもとでこの扁桃に炎症が起きますと逆に菌などが繁殖しやすくなり左右どちらかの扁桃がより大きく腫れ、飲み込む時に痛みを感じます。この扁桃炎を起こすウイルスや菌は色々知られていますが、特に溶血性連鎖球菌に感染するとむくみや尿閉、血尿、タンパク尿などの急性糸球体腎炎、下肢の出血斑、腸炎や関節痛を起こすアレルギー性紫斑病、関節に炎症を起こしたり発熱するリウマチ熱を発症することもあります。よく「風邪からの溶連菌が原因で子供が…」と耳にします。扁桃炎から発症するのですね。
急性扁桃炎の症状として、38℃以上の発熱、咽頭の痛み、倦怠感、関節痛の他、頚部リンパ節の腫れ、耳や側頭部の痛みなどを訴えます。また慢性化すると、扁桃が肥大化し、ひどくなると関節リウマチ、IgA腎症、掌蹠膿疱症などを発病します。現在の治療法は一般的にはVCや抗炎症薬、ステロイド剤などで、細菌が原因の時は抗生物質を使用しますが、最悪の時は手術によって扁桃摘出になります。
さて、のどの痛み等は、一度はほぼ誰しもが経験していると思います。漢方では昔から咽痛、扁桃炎に使用されている処方が沢山考えられ用いられてきました。
それでは代表的な漢方薬をご紹介します。
・桂枝二越婢一湯(けいしにえっぴいちとう)・・・・風邪の初期でのどが痛み始め唾が飲み込みにくく、口が渇く時。
・甘草湯(かんぞうとう)・・・・のどの痛みが激しく発赤、腫張がある時に。薬の半分はゆっくりうがいし、残り半分を服用します。用途が広い。
・黄柏煎(おうばくとう)・・・・毎朝夕、黄柏だけを煎じた汁でうがいをします。風邪をひかなくなり慢性扁桃炎もよくなります。
・小建中湯(しょうけんちゅうとう)・・・・虚弱体質で元気なく顔色も悪くよく風邪をひく。慢性扁桃炎の子供の体質改善に。
民間療法としては、昔の人の特効薬として蛇脱皮(ヘビの抜け殻)を10~20cm煎じて飲むとよいと伝えられてきましたが、きょうびヘビの抜け殻なんてどこを探しても...!
口を開けると、のどの奥のほうの左右に赤い色をした扁桃が目にはいります。子供の頃はよりはっきり見えます。扁桃は外界から侵入するいろいろな菌やウイルスを捕まえて、その活動を免疫力によって抑えています。ところが風邪などがもとでこの扁桃に炎症が起きますと逆に菌などが繁殖しやすくなり左右どちらかの扁桃がより大きく腫れ、飲み込む時に痛みを感じます。この扁桃炎を起こすウイルスや菌は色々知られていますが、特に溶血性連鎖球菌に感染するとむくみや尿閉、血尿、タンパク尿などの急性糸球体腎炎、下肢の出血斑、腸炎や関節痛を起こすアレルギー性紫斑病、関節に炎症を起こしたり発熱するリウマチ熱を発症することもあります。よく「風邪からの溶連菌が原因で子供が…」と耳にします。扁桃炎から発症するのですね。
急性扁桃炎の症状として、38℃以上の発熱、咽頭の痛み、倦怠感、関節痛の他、頚部リンパ節の腫れ、耳や側頭部の痛みなどを訴えます。また慢性化すると、扁桃が肥大化し、ひどくなると関節リウマチ、IgA腎症、掌蹠膿疱症などを発病します。現在の治療法は一般的にはVCや抗炎症薬、ステロイド剤などで、細菌が原因の時は抗生物質を使用しますが、最悪の時は手術によって扁桃摘出になります。
さて、のどの痛み等は、一度はほぼ誰しもが経験していると思います。漢方では昔から咽痛、扁桃炎に使用されている処方が沢山考えられ用いられてきました。
それでは代表的な漢方薬をご紹介します。
・桂枝二越婢一湯(けいしにえっぴいちとう)・・・・風邪の初期でのどが痛み始め唾が飲み込みにくく、口が渇く時。
・甘草湯(かんぞうとう)・・・・のどの痛みが激しく発赤、腫張がある時に。薬の半分はゆっくりうがいし、残り半分を服用します。用途が広い。
・黄柏煎(おうばくとう)・・・・毎朝夕、黄柏だけを煎じた汁でうがいをします。風邪をひかなくなり慢性扁桃炎もよくなります。
・小建中湯(しょうけんちゅうとう)・・・・虚弱体質で元気なく顔色も悪くよく風邪をひく。慢性扁桃炎の子供の体質改善に。
民間療法としては、昔の人の特効薬として蛇脱皮(ヘビの抜け殻)を10~20cm煎じて飲むとよいと伝えられてきましたが、きょうびヘビの抜け殻なんてどこを探しても...!
2017-07-14 13:00:07
vol.87「凍瘡(しもやけ)」
今年は秋を感じないままに冬になり、朝夕めっきり寒くなりましたね。
今回は冬の定番、しもやけのお話しです。
しもやけと言えば子供の病気の代名詞のようでしたが、最近は高齢者のご相談が多くなりました。
これは手足をめぐる血液の循環が悪いために寒冷に長時間触れると血管が広がったまま麻痺し、血液が固まってしまうためです。貧血症や冷え症の人に多くみられます。特に手足の指、かかと、耳たぶなどの体の末端によく発症し、痒くなったり痛みを伴い、ひどいものでは皮膚がくずれて潰瘍をつくることもあります。
また、痛みや痒みで夜もゆっくり眠れない人もいます。治療法はビタミンE剤を服用したり、炎症の強い時はステロイド剤などですが、即効性はありません。
昔から民間療法では「患部に針をさして黒い血を抜く」「温水と冷水に交互につける」「毎日生姜を食べる」などと伝えられてきました。また体の血行を良くするためにトウキ、カラスウリ、ユキノシタ、チンピ(ミカンの皮を2~3個分刻んで入れる)などの薬湯などもよく知られています。中でも特におすすめなのが、乾姜粉末(生姜の乾燥したもの)を5gほど洗面器に入れ、手足が浸かるほどお湯を注いで入浴時に手足を数分つけると効果的です。
さて、しもやけは治療も予防も同じで血行障害を治さなければなりません。特に漢方では貧血や冷え症の体質を当帰、附子、桂枝、乾姜などの生薬を用いて体を中から温め四肢先端への血行を促進します。寒くなる前から飲み始めると良いでしょう
それでは代表的な漢方薬をご紹介します。
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)・・・・腹中を温め、末梢血管を拡張して四肢の血流を改善します。レイノー氏病や血栓性静脈炎、慢性関節リウマチ、神経病にも用いられます。
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)・・・・しもやけ以外にも紫斑病やシミ、皮下出血、打撲、下肢血栓性、子宮内膜症などに用いられ、瘀血(血滞、血寒、うっ血)を浄血します。
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)・・・・虚証の人で疲れやすく、冷え症で貧血、むくみ、めまい、肩こり、頭痛などの血行障害の体質改善に。
・温経湯(うんけいとう)・・・・冷えのぼせ体質で特に下半身が寒痛し、不性出血や月経異常に悩まされる女性のしもやけの体質改善に。
昔は子供のしもやけは当たり前でしたが、近年、生活様式の変化で子供たちが冬に(夏でも)外で遊ぶことが少なくなりました。「しもやけ」という言葉の意味すら知らない子供もいるようです。
今回は冬の定番、しもやけのお話しです。
しもやけと言えば子供の病気の代名詞のようでしたが、最近は高齢者のご相談が多くなりました。
これは手足をめぐる血液の循環が悪いために寒冷に長時間触れると血管が広がったまま麻痺し、血液が固まってしまうためです。貧血症や冷え症の人に多くみられます。特に手足の指、かかと、耳たぶなどの体の末端によく発症し、痒くなったり痛みを伴い、ひどいものでは皮膚がくずれて潰瘍をつくることもあります。
また、痛みや痒みで夜もゆっくり眠れない人もいます。治療法はビタミンE剤を服用したり、炎症の強い時はステロイド剤などですが、即効性はありません。
昔から民間療法では「患部に針をさして黒い血を抜く」「温水と冷水に交互につける」「毎日生姜を食べる」などと伝えられてきました。また体の血行を良くするためにトウキ、カラスウリ、ユキノシタ、チンピ(ミカンの皮を2~3個分刻んで入れる)などの薬湯などもよく知られています。中でも特におすすめなのが、乾姜粉末(生姜の乾燥したもの)を5gほど洗面器に入れ、手足が浸かるほどお湯を注いで入浴時に手足を数分つけると効果的です。
さて、しもやけは治療も予防も同じで血行障害を治さなければなりません。特に漢方では貧血や冷え症の体質を当帰、附子、桂枝、乾姜などの生薬を用いて体を中から温め四肢先端への血行を促進します。寒くなる前から飲み始めると良いでしょう
それでは代表的な漢方薬をご紹介します。
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)・・・・腹中を温め、末梢血管を拡張して四肢の血流を改善します。レイノー氏病や血栓性静脈炎、慢性関節リウマチ、神経病にも用いられます。
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)・・・・しもやけ以外にも紫斑病やシミ、皮下出血、打撲、下肢血栓性、子宮内膜症などに用いられ、瘀血(血滞、血寒、うっ血)を浄血します。
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)・・・・虚証の人で疲れやすく、冷え症で貧血、むくみ、めまい、肩こり、頭痛などの血行障害の体質改善に。
・温経湯(うんけいとう)・・・・冷えのぼせ体質で特に下半身が寒痛し、不性出血や月経異常に悩まされる女性のしもやけの体質改善に。
昔は子供のしもやけは当たり前でしたが、近年、生活様式の変化で子供たちが冬に(夏でも)外で遊ぶことが少なくなりました。「しもやけ」という言葉の意味すら知らない子供もいるようです。
2017-07-14 12:00:07
vol.86「帯下(おりもの)異常」
一雨ごとに猛暑も和らぎ、過しやすくなってきましたね。
今回は女性だけのお話しです。
そもそもおりものは、膣内の潤いを保ち雑菌の侵入や増殖を防ぐ働きをもっています。口の唾液や目の涙と同じようなものです。よく抗生物質を飲むとカンジタ膣炎になる人がいますが、これはおりものの中の善玉菌が除菌されてしまうので、カビの一種のカンジタ真菌が増えてしまうからです。
生理不順や生理痛に並んで女性のおりものの悩みは多く、昔は婦人科医をこしけ医とよんでいたほどです。これは現代もあまり変わっていません。
さて、おりもの異常の原因ですが①ホルモンバランスの乱れ、②ヘルペス、ウイルス、③精神的な理由、④肥満症、冷え、などが考えられます。症状としては血が混ざる子宮癌やクラミジア頚管炎、卵巣のう腫、ボソボソとして痒みがあるカンジタ膣炎、くすんだ薄緑色でツンと匂いがある淋菌や大腸菌などの雑菌感染症、泡立ったおりもので強い痒みを伴うトリコモナス膣炎、などが疑われます。
また、このおりものとともに会陰部のピリピリとした神経病に悩まされている女性も多くいるようです。
西洋医学での膣剤では止めるとくり返し再発することが多いようですが、漢方では特に骨盤内の炎症やうっ血、冷え、むくみをのぞき、温めながら血流を良くし、子宮機能を調整してゆきます。同時に冷えのぼせ、肩こり、頭痛、めまい等の女性の血の道症や不妊症も改善される場合がほとんどです。おりもの等でお困りの人はどうぞ漢方薬を試してみて下さい。
それでは代表的な漢方薬をご紹介します。
・竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)・・・・急性または亜急性の尿道炎、膀胱炎、滞下、陰部痒痛、子宮内膜症、膣炎、トリコモナス等に最もよく用いられます。
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)・・・・強い冷え症で下肢が冷痛し、基礎体温が低く、生理異常やきつい生理痛を伴うようなおりものの過多に。
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)・・・・冷え性、貧血、体力虚弱で下腹部痛、生理痛、生理不順、頭痛、めまい、むくみ、肩こり、足腰の冷えに。
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)・・・・下腹部の痛み、腫瘤、不正出血、子宮筋腫、子宮内膜症、冷えのぼせなどのおりものの改善に。下腹部に限らず全身のうっ血改善にもよく使用されます。
昔から女性の血の道症の悩みに漢方薬は心強い味方だったんですね。
今回は女性だけのお話しです。
そもそもおりものは、膣内の潤いを保ち雑菌の侵入や増殖を防ぐ働きをもっています。口の唾液や目の涙と同じようなものです。よく抗生物質を飲むとカンジタ膣炎になる人がいますが、これはおりものの中の善玉菌が除菌されてしまうので、カビの一種のカンジタ真菌が増えてしまうからです。
生理不順や生理痛に並んで女性のおりものの悩みは多く、昔は婦人科医をこしけ医とよんでいたほどです。これは現代もあまり変わっていません。
さて、おりもの異常の原因ですが①ホルモンバランスの乱れ、②ヘルペス、ウイルス、③精神的な理由、④肥満症、冷え、などが考えられます。症状としては血が混ざる子宮癌やクラミジア頚管炎、卵巣のう腫、ボソボソとして痒みがあるカンジタ膣炎、くすんだ薄緑色でツンと匂いがある淋菌や大腸菌などの雑菌感染症、泡立ったおりもので強い痒みを伴うトリコモナス膣炎、などが疑われます。
また、このおりものとともに会陰部のピリピリとした神経病に悩まされている女性も多くいるようです。
西洋医学での膣剤では止めるとくり返し再発することが多いようですが、漢方では特に骨盤内の炎症やうっ血、冷え、むくみをのぞき、温めながら血流を良くし、子宮機能を調整してゆきます。同時に冷えのぼせ、肩こり、頭痛、めまい等の女性の血の道症や不妊症も改善される場合がほとんどです。おりもの等でお困りの人はどうぞ漢方薬を試してみて下さい。
それでは代表的な漢方薬をご紹介します。
・竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)・・・・急性または亜急性の尿道炎、膀胱炎、滞下、陰部痒痛、子宮内膜症、膣炎、トリコモナス等に最もよく用いられます。
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)・・・・強い冷え症で下肢が冷痛し、基礎体温が低く、生理異常やきつい生理痛を伴うようなおりものの過多に。
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)・・・・冷え性、貧血、体力虚弱で下腹部痛、生理痛、生理不順、頭痛、めまい、むくみ、肩こり、足腰の冷えに。
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)・・・・下腹部の痛み、腫瘤、不正出血、子宮筋腫、子宮内膜症、冷えのぼせなどのおりものの改善に。下腹部に限らず全身のうっ血改善にもよく使用されます。
昔から女性の血の道症の悩みに漢方薬は心強い味方だったんですね。
2017-07-14 11:00:07
vol.85「夏バテ」
ことしの夏は本当に暑かったですね。お年寄りの言葉で「今までで一番暑い」と、よく耳にします。年々暑さが体にこたえるのでしょうね。暑い夏は体力を消耗し、夜も十分な睡眠がとれません。
また冷たいもののとり過ぎで胃腸が冷えて食欲不振になったり、湿気や猛暑の外気と室内の寒いほどのクーラーの気温差などが夏の間続いたりした結果、その疲れが秋口にどっと出て体調不良になってしまうのが夏バテです。ですので、体温調節、睡眠調節、食欲調節などの自律神経の乱れが夏バテの原因になっています。他の訴えで多いのはだるさ、吐き気、めまい、頭痛、発熱、手足のしびれ、下痢や便秘などです。
さて、夏バテ対策として①こまめな水分補給②体を冷やし過ぎない③睡眠をしっかりとる④1日3食、栄養バランスを考える―などが言われていますが、「最高気温が40℃を超えました」とニュースで聞くと、もうそれだけで熱中症の気分になってしまいます。お風呂の最適温度は36~40℃ぐらいですが、連日の35℃超えは外で毎日お風呂につかっているのと同じですね。ちなみに私の夏の主食はそうめんで毎日のようにいただきますが、主に梅干し(疲労物質の乳酸を分解するクエン酸を多く含む)や、タンパク質の多い鶏肉、ビタミンB1を多く含む豚肉などがお薦めです。さらには胃粘膜を保護するムチンを含む納豆やオクラ、長イモなどもいいです。
さて、夏の終わり頃から秋口にかけて「何となくだるい」「食欲がない」「やる気が出ない」「風邪気味が続く」などを感じたら、ことしの夏の贈り物(?)夏バテ症候群かもしれませんね。そんな時はぜひ漢方薬を試してみてください。すぐにもよい効果が得られるはずです。 それでは代表的な漢方薬をご紹介します。
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)…体力虚弱で胃腸の働きが衰えて、疲労倦怠、食欲不振、寝汗など、秋口からの夏バテに。
・清暑益気湯(せいしょえっきとう)…暑熱で発汗し、急速に脱水を生じた時に即効性があります。日射病、熱射病、小児夏季熱、その他夏季の感染症に。
・霊黄散(れいおうさん)…胃腸虚弱、冷え性で暑い日が続くとバテる。疲れ過ぎて食欲がない、風邪を引きやすいような人に。
・藿香正気散(かっこうしょうきさん)…夏風邪や暑さによる食欲不振、急性胃腸炎、下痢、全身倦怠に。
昔の夏バテは暑さからくる食欲不振や大量の発汗、睡眠不足などでしたが、最近では夏バテは冷房病と言われるくらいで、5℃以上の温度差には体がうまく対処できず自律神経が乱れてしまいます。冷房温度は28℃位が適温ですね。
また冷たいもののとり過ぎで胃腸が冷えて食欲不振になったり、湿気や猛暑の外気と室内の寒いほどのクーラーの気温差などが夏の間続いたりした結果、その疲れが秋口にどっと出て体調不良になってしまうのが夏バテです。ですので、体温調節、睡眠調節、食欲調節などの自律神経の乱れが夏バテの原因になっています。他の訴えで多いのはだるさ、吐き気、めまい、頭痛、発熱、手足のしびれ、下痢や便秘などです。
さて、夏バテ対策として①こまめな水分補給②体を冷やし過ぎない③睡眠をしっかりとる④1日3食、栄養バランスを考える―などが言われていますが、「最高気温が40℃を超えました」とニュースで聞くと、もうそれだけで熱中症の気分になってしまいます。お風呂の最適温度は36~40℃ぐらいですが、連日の35℃超えは外で毎日お風呂につかっているのと同じですね。ちなみに私の夏の主食はそうめんで毎日のようにいただきますが、主に梅干し(疲労物質の乳酸を分解するクエン酸を多く含む)や、タンパク質の多い鶏肉、ビタミンB1を多く含む豚肉などがお薦めです。さらには胃粘膜を保護するムチンを含む納豆やオクラ、長イモなどもいいです。
さて、夏の終わり頃から秋口にかけて「何となくだるい」「食欲がない」「やる気が出ない」「風邪気味が続く」などを感じたら、ことしの夏の贈り物(?)夏バテ症候群かもしれませんね。そんな時はぜひ漢方薬を試してみてください。すぐにもよい効果が得られるはずです。 それでは代表的な漢方薬をご紹介します。
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)…体力虚弱で胃腸の働きが衰えて、疲労倦怠、食欲不振、寝汗など、秋口からの夏バテに。
・清暑益気湯(せいしょえっきとう)…暑熱で発汗し、急速に脱水を生じた時に即効性があります。日射病、熱射病、小児夏季熱、その他夏季の感染症に。
・霊黄散(れいおうさん)…胃腸虚弱、冷え性で暑い日が続くとバテる。疲れ過ぎて食欲がない、風邪を引きやすいような人に。
・藿香正気散(かっこうしょうきさん)…夏風邪や暑さによる食欲不振、急性胃腸炎、下痢、全身倦怠に。
昔の夏バテは暑さからくる食欲不振や大量の発汗、睡眠不足などでしたが、最近では夏バテは冷房病と言われるくらいで、5℃以上の温度差には体がうまく対処できず自律神経が乱れてしまいます。冷房温度は28℃位が適温ですね。
2017-07-14 10:00:07
vol.84「子宮頸ガン」
先日テレビで、子宮頸ガンのワクチンによる副作用で痛みに苦しむ若い女性のことが放映されていました。胸が痛む思いでした。
今回はこの子宮頸ガンのお話しです。
年間約5700人の女性が子宮ガンで亡くなっていますが、このうち70~80%が子宮頸ガンです。
頸ガンは30~40才代の若い女性に多くみられますが、特にここ20年間で4倍以上になったと言われています。原因としては、いぼをつくるウイルスの仲間のヒトパピローマウイルス(HPV)に感染すると、一部の細胞の遺伝子に異変が発生して異形成(前ガン病変)が起こり、進行して子宮頚ガンを発症するとされています。そこでHPVの感染を防げるために例のワクチン投与になるわけです。日本では2001年に承認されました。
子宮頸ガンの症状は初期ではほとんど無症状ですが、進行すると腰、下腹部、下肢の痛み、排便・排尿障害などが現れます。頸ガンの一般的な治療法は外科的な円錐切除術で、手術後に妊娠が可能です。また近年ではガン細胞だけを死滅させる光線力学的治療(PDT)も注目されています。
子宮頸ガンは各種のガンの中では比較的治りやすいガンで、早期ならばほぼ確実に治ってしまうようです。早期発見が大切です。
さて漢方では慢性的な難病に対しては体に備わっている抵抗力や自然治癒力の潜在的な可能性を高めようとします。特に腎を温め全身への血流やリンパ球のめぐりを活発にし(補気補陽)、病巣の瘀血を去り(去瘀)、体に力をつけて(補血補陰)、正気(体の回復力)を強めることを目指します。
漢方治療がガン等の難病に極めて有効であることを知って頂きたいと願っています。
めざましい進歩を続ける西洋医学的な論理的治療とともにぜひ古く長く続く体全体を考える東洋漢方を試してみて下さい。
それでは代表的な漢方薬をご紹介します。
四逆湯(しぎゃくとう)・・・・体力虚弱あるいは消耗し、手足、体が冷える人の免疫力向上に。
十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)・・・・全身の衰弱甚だしく、胃腸虚弱で貧血、手術後の衰弱、子宮癌、乳癌等の体力回復に。
血府逐瘀湯(けっぷちくおとう)・・・・腫瘤(肝腫、脾腫、子宮筋腫、卵巣のう腫、腹腔内血腫)など。また脳血管障害、眼底出血、血栓性静脈炎などの瘀血症状に。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)・・・・元来、婦人の「癥病(ちょうびょう)、漏下(ろうげ)」(子宮内のしこりやポリープ)に対して処方されていました。現在は子宮筋腫や卵巣のう腫などに用いられます。
どんな病気でも気になれば早めの検診を心掛けましょうね。
今回はこの子宮頸ガンのお話しです。
年間約5700人の女性が子宮ガンで亡くなっていますが、このうち70~80%が子宮頸ガンです。
頸ガンは30~40才代の若い女性に多くみられますが、特にここ20年間で4倍以上になったと言われています。原因としては、いぼをつくるウイルスの仲間のヒトパピローマウイルス(HPV)に感染すると、一部の細胞の遺伝子に異変が発生して異形成(前ガン病変)が起こり、進行して子宮頚ガンを発症するとされています。そこでHPVの感染を防げるために例のワクチン投与になるわけです。日本では2001年に承認されました。
子宮頸ガンの症状は初期ではほとんど無症状ですが、進行すると腰、下腹部、下肢の痛み、排便・排尿障害などが現れます。頸ガンの一般的な治療法は外科的な円錐切除術で、手術後に妊娠が可能です。また近年ではガン細胞だけを死滅させる光線力学的治療(PDT)も注目されています。
子宮頸ガンは各種のガンの中では比較的治りやすいガンで、早期ならばほぼ確実に治ってしまうようです。早期発見が大切です。
さて漢方では慢性的な難病に対しては体に備わっている抵抗力や自然治癒力の潜在的な可能性を高めようとします。特に腎を温め全身への血流やリンパ球のめぐりを活発にし(補気補陽)、病巣の瘀血を去り(去瘀)、体に力をつけて(補血補陰)、正気(体の回復力)を強めることを目指します。
漢方治療がガン等の難病に極めて有効であることを知って頂きたいと願っています。
めざましい進歩を続ける西洋医学的な論理的治療とともにぜひ古く長く続く体全体を考える東洋漢方を試してみて下さい。
それでは代表的な漢方薬をご紹介します。
四逆湯(しぎゃくとう)・・・・体力虚弱あるいは消耗し、手足、体が冷える人の免疫力向上に。
十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)・・・・全身の衰弱甚だしく、胃腸虚弱で貧血、手術後の衰弱、子宮癌、乳癌等の体力回復に。
血府逐瘀湯(けっぷちくおとう)・・・・腫瘤(肝腫、脾腫、子宮筋腫、卵巣のう腫、腹腔内血腫)など。また脳血管障害、眼底出血、血栓性静脈炎などの瘀血症状に。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)・・・・元来、婦人の「癥病(ちょうびょう)、漏下(ろうげ)」(子宮内のしこりやポリープ)に対して処方されていました。現在は子宮筋腫や卵巣のう腫などに用いられます。
どんな病気でも気になれば早めの検診を心掛けましょうね。
2017-03-27 16:00:07
店舗情報
| 〒641-0014 和歌山県和歌山市毛見295-9 TEL.073-447-1725 営業時間 AM9:00~PM7:00 定休日 日曜・祝日・第一月曜 ※ご来店前にお電話下さいませ。 |
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