ニキビは、毛穴に皮脂が詰まることによって発生し、そこにアクネ菌などの菌が増殖します。皮膚は、炎症を起こして周りの皮膚組織の破壊することでニキビの広がりを防ごうとしますが、この破壊によって、皮膚を治す役割がある真皮が傷つけられてしまうと、ニキビ跡のクレーターができてしまいます。これをどうやって治せばよいでしょうか?
ニキビ跡ができるメカニズムとは
まず、ニキビ跡ができるメカニズムについて知っておきましょう。
ニキビ跡とは、炎症を起こした時発生した毛細血管からの出血、細胞が破壊された跡です。
肌内部がニキビによって大きなダメージを受けて、皮膚を通してそれが見えてしまう状態です。
しかし肌はターンオーバーということがしっかり機能してダメージを受けた肌は作り替えて行くものでもあります。
新しい角質が作られて、押し出されるように古い角質が外へ排出されるというのが、肌のメカニズムです。
ニキビ跡の場所もしっかりターンオーバーが働けばスムーズに行くというものの、ターンオーバーの機能がスムーズに行かないから、ニキビ跡となってしまうことになります。
ニキビ跡になる人たちは、ターンオーバー機能がうまく出来ない人たちということになります。
更にターンオーバーの乱れがニキビをも作る要因であり、私達はそもそも最初からターンオーバーがしっかり機能しているかということを注目し続けていかなければなりません。
ターンオーバーがしっかり機能しても、クレーター化してしまった後はなかなか解消など出来ないのです。
真皮までニキビの炎症が起こることによって、クレーター化したニキビ跡ができ、そこまで行ってしまえば、ターンオーバーの機能によってニキビ跡を解消することは出来ません。
真皮はターンオーバーではなかなか救うことが出来ない部分です。
真皮よりも深いニキビ跡という場合もあります。 真皮・コラーゲン組織が破壊されて更にひどいニキビ跡を作ることになりますが炎症が広がらないということがかえって深く破壊するということを実現してしまっているようです。
ニキビ跡をクレーターにしないためにできること
前述したとおり、ニキビ跡のクレーターとは、ニキビが広がらないようにするために起こる、皮膚の仕組みです。
なので、ニキビの炎症が悪化するほど、皮膚組織が破壊されます。
ニキビの炎症がひどくなる前に対処すれば、ある程度はよくなりますし、クレーターも残さずに済みます。
そのためにできることは、ニキビができても自分で潰さないこと、皮膚科の医師の処方で専門的な薬や抗生物質をもらうこと、です。
皮膚科医のもとでできる治療法として、以下のような方法があります。
- ケミカルピーリング
- フラクセルレーザー(レーザーで皮膚組織を再生)
- フォトフェイシャル(皮膚組織の活性化によってコラーゲンの生成を促進)
- FGF治療(肌のへこんだニキビ跡の部分に注射し細胞を増殖。保険が効かない)
- 培養表皮移植
病院によって、できることが異なりますので、医師と相談して治すようにしましょう。
記事の最後に病院での治療法について詳しく説明させていただきます。
ニキビ跡のクレーターを病院に行かずに治す方法
病院でニキビ跡を治すのは手っ取り早いですが、お金と時間がかかってしまいます。病院に行かなくて済むなら、行きたくない方は少なくないでしょう。
病院の治療法ほど、しっかり効く方法ではありませんが、手軽に自分で実践できることを紹介します。
- しっかり保湿する(角質層が柔らかくなりクレーターが消えやすくなります)
- ビタミンCをたくさんとる(皮膚組織の回復機能を促進します)
- ヒアルロン酸やコラーゲンを摂る(肌の乾燥を防いでくれます)
- ストレスをため過ぎず、喫煙をやめ、生活習慣を見直す(意外とストレスや生活習慣がニキビ跡を残りやすくしているものです)
- ピーリング効果のある石けんを使用(浅いクレーターならこれで治すことができる場合があります)
ニキビ跡のクレーターに効くとされる塗り薬
あまり一般的には知られていませんが、ニキビ跡のクレーターに効くとされる塗り薬も存在します。
1.肌のターンオーバーが促進される「トレチノイン」
¥7,230
ビタミンA誘導体の1種。肌のターンオーバーを促進してくれ、肌の入れ替わりを助けてくれます。シミやそばかすの原因であるメラニンを排出する機能もあります。
ただし、治療開始3日後から赤みや乾燥、ヒリつきが出てくるので、独断で使用しないようにしましょう。
2.軽い症状には効果抜群! 「ケロコート」
¥3,240
シリコンジェルともいわれています。火傷の後を治すためにも使われます。透明のシリコン層がニキビ跡の凹凸を滑らかにしてくれます。
効果が表れるまでは比較的時間がかかることに注意し、医師と相談しながら用法・用量をよく守って使用しましょう。
これらは、あくまでも軽い症状に効くとされています。深いクレーターを治す場合はまた別の治療法が必要になる可能性が高いです。
以上のことをまとめると、
- ニキビ跡が残らないようにニキビの段階で自分で潰さない
- ニキビの症状が浅いうちに皮膚科医と相談して治す
- しっかり保湿して治りやすい肌環境を整える
- ストレスをため過ぎず、生活習慣を見直す
- ピーリング効果のある石けんを使用してターンオーバーを促進
- 塗り薬の使用を考えておく
これらの対策が効果的であるといえます。
いずれにせよ、ニキビの症状が軽いうちから対処することが、ニキビ跡をクレーターとして残さないためのカギです。
クレーターが深くなればなるほど、治すことが困難になります。1番の近道は、ニキビを作らないことです。
ニキビを作らせないためにも、日ごろの生活習慣や行動、食事から意識していきましょう。
病院での治療方法
自宅で治せればなんてことないニキビ跡ですが、クレーターになってしまうようなニキビ跡は病院で専門の治療を受けたほうが確実に、きれいに治せる可能性があります。
しかし、病院でのニキビ跡治療にはいくつか種類があり、決断に踏み切れないこともあるかもしれません。
そこで治療の種類、特徴、値段の相場を紹介するので参考にしてください。
真皮まで到達したものに対して、ターンオーバーの機能はしっかり果たすことが出来ないので延々とニキビ跡として残ることになります。
このような場合、積極的に皮膚科、クリニックに相談をすることが大事です。
レーザー治療ではターンオーバーの機能では届かない部分まで浸透出来るから効果的治療の一つです。
フラクションレーザー
フラクショナルレーザーは、ニキビ跡治療で最もポピュラーなレーザー治療です。
レーザーを点状に照射して皮膚に小さな穴をあけ、熱エネルギーを与えながら肌の再生(肌の若返り)を行う美容医療です。
アンチエイジングとしても人気があります。
ダウンタイムの特徴としてレーザーを当てたあと1~2時間後から強い日焼けのように赤くなり、熱を帯びたように感じます。
3日後ごろから徐々にかさぶたのようになり、1週間ほどするとかさぶたが自然と剥がれていき、キレイな肌になります。
マスクなどで隠し切れないこともあるため、連休を活用するなどの工夫をすることをおすすめします。
値段の相場は30,000円~50,000円のようです。
フラクショナルCO2レーザー
「若返りレーザー」とも呼ばれており、肌の再生を促すことを目的としています。
レーザーで肌に無数の小さな穴を開け、皮膚表面に傷をつけます。
この蒸散状態により皮膚はダメージを受けたと判断し、そのダメージを補おうと新たな皮膚再生が行なわれることで、肌表面の皮膚を入れ替えるイメージで新しい皮膚になります。
軽いニキビ跡なら1度でも効果が目に見えますが、通常は1カ月おきに数回繰り返します。
施術後はEGF(成長因子、細胞を活性化させる)美容液などをつけて効果を増幅させたりします。
ニキビ跡の程度にもよりますが、両ほほで1回¥20000ぐらい~、5回コースで¥100,000前後~が相場のようです。
お安い値段とは言えませんので、皮膚科で診察時によく内容や費用の説明を受け、自分が納得してから決断しましょう。
また最近は¥4000ぐらい~初回お試し価格サービスの美容皮膚科もあるので利用すると良いでしょう。
クールタッチレーザー
クールタッチレーザーは、「クールタッチ」と呼ばれる波長を持つ、ロングパルスNd:YAGレーザーを用いた低温度のレーザー治療です。
クールタッチレーザーは治療名であり機器名です。
照射時の痛みや炎症を最小限におさえることを可能にした、「クールガスシステム」で皮膚表面にはダメージを与えずに真皮層の線維芽細胞に光を届かせ、熱刺激で線維芽細胞を活性化させてコラーゲンの増生をはかります。
熱刺激は同時に皮脂腺にも効果的で余分な皮脂の分泌も防ぎます。
クールガスシステムには、皮膚の温度を感知するサーモセンサー、冷却スプレーが装備されています。
へこみの原因の線維芽細胞にダイレクトに作用するので、へこみをふっくらとさせてハリのある状態によみがえらせることができる治療です。
自分自身の皮膚細胞(コラーゲン)を活性化させるため、持続性があるといえます。
肌に優しく内側からのトラブル改善が期待でき、皮膚の弱い人でもクールタッチレーザーなら治療が可能です。
本来のレーザー治療では防ぎようがなかった、かさぶたになるなどのダウンタイムが少ないのが特徴です。
治療後はガーゼやテープを貼って過ごすことがありません。
−30℃の冷却ガスをあてると言うことで、肌の温度を下げ、痛みを最小限に留めるというメリットがあります。
といっても、照射時の痛みが全く無いわけではなく。クールタッチレーザーの治療の際は麻酔が可能と案内があります。
お値段の相場は30,000円~60,000円のようです。
効果の出方には個人差が大きく左右します。自分に合った施術法を見つけましょう。
ニキビ跡の改善に必要なこと
ここまで様々なニキビ跡の治療方法を紹介してきました。
しかし、どのニキビ跡にも共通して以下のことを守らないと効果を実感できません。
誰でも今日から始められる方法なのですぐに実践しましょう。
しっかり眠ること
お肌のターンオーバーが活発になるのは眠りに落ちてすぐから3時間ほどです。
このため、睡眠不足だとターンオーバーが乱れ、新しいお肌へと生まれえ変わるのが遅くなることでニキビ跡が改善されません。
また、睡眠の質が悪い時にもターンオーバーが正常に起こらないので、寝入った最初の3時間は深くて良質な睡眠を得られるよう心掛けましょう。
いくつか睡眠の質をあげるポイントを紹介します。
まず、血糖値が下がっている状態の睡眠が望ましいので、最低でも就寝2時間前までに食事を済ませるようにしましょう。
もし就寝の2時間以内に食事をとらなければならない場合は、食後に軽い運動をして血糖値を下げるようにしてください。
この時の運動は、ジョギングなどの動的な運動よりも、ストレッチやヨガなどの静的な運動が適しています。
激しい運動をしてしまうと交感神経が活発になり、なかなか寝付けなくなります。
次に就寝1時間前に入浴をして身体を温め、体温が元の状態に戻った状態で寝るようにしましょう。
またお風呂の温度は熱すぎると交感神経が活性化するのでぬるま湯がおすすめです。
最後に就寝1時間前からは、パソコンやスマートフォン、TVを操作したり視聴したりしないようにしましょう。
以上のような点に注意すると、副交感神経が優位となり、睡眠開始後の成長ホルモンの分泌されやすくなります。
食生活を改善する
お肌のターンオーバーには体の中に直接入る「食事」も非常に重要になってきます。
過度なダイエットは控え、バランスのとれた食事をとりましょう。
まず普段の食事でタンパク質をしっかり摂取するように心がけるようにしてください。
特に魚はタンパク質が豊富でオメガ3脂肪酸が含まれているサバなどはターンオーバーを促すのでおすすめです。
また新陳代謝に必要なビタミン類・亜鉛などのミネラルをバランスよく摂取しましょう。
ビタミンは体の中に長くいることができないので、朝・昼・晩に分けて摂取するのが望ましいです。
ジャンクフード、加工食品などは体内のビタミンやミネラルを消費させる食べ物です、なるべく避けるようにしてください。
紫外線を浴びすぎない
ニキビ跡は紫外線を浴びることで体が攻撃されたと勘違いし、体を防御するためにメラニンを出します。
これがニキビ跡の蓄積を悪化させる原因となります。
茶色いニキビ跡の原因はメラニンによる色素沈着ですので、さらにメラニンを増やさないようニキビ跡の上からでもしっかりとUVケアをするようにしましょう。
UVケアを選ぶ時のポイントですが、ニキビの原因となるアクネ菌は、油をエサにして繁殖するという特性があります。
ですので、油分が入っていない「オイルフリー」を選ぶようにするといいでしょう。
また、ホームケアでのピーリングや皮膚科でのケミカルピーリング問わず、ピーリング後はお肌が刺激に敏感になり紫外線を吸収しやすくなっています。
その状態で紫外線を浴びてしまうと、ニキビ跡、乾燥、肌荒れなどのトラブルが起こりやすくなりますので必ず日焼け止めをつけるようにしましょう。