エフェドリン効果・副作用やダイエット利用について解説
この記事では、エフェドリン効果・副作用や、のダイエット利用の注意点を紹介しています。少し長い記事ですが、是非おつきあいください。
目次
エフェドリンとは
エフェドリンは、麻黄に含まれる成分です。中国では漢方の生薬として利用されてきました。
ただ、「麻黄の有効成分がエフェドリンである」ということを発見したのは、実は日本人です。1887年、東京帝国大学(今の東京大学)の薬学科教授、長井長義によって麻黄からアルカロイドを単離し、「エフェドリン」と命名したのが始まりです。
エフェドリンのダイエット効果って?
エフェドリンのダイエット効果は主に2つあります。
エフェドリンの発汗作用で基礎代謝アップ
エフェドリンには、心拍数や血圧や体温を上昇させ、発汗を促す作用があります。そのため、結果的に基礎代謝を上げることになります。
↑は基礎代謝率(BMR)の年代別グラフとなります。30代を過ぎてくると体の基礎代謝はがくんと下がり、若いころの食事をしているとどんどん体脂肪が増えることになります。
しかし、エフェドリンで発汗し、基礎代謝を上げることで、体脂肪が増えにくくなったり、減るといったことになるのです。
エフェドリンの利尿作用によってむくみ改善
エフェドリンにはいくつかの種類がありますが、その中でも「プソイドエフェドリン」には強い利尿作用があります。
利尿作用もダイエット的なメリットがあります。なぜなら、「むくみ改善」ができるからです。むくみの原因は、食生活の乱れや運動不足などから、体の中に水分が溜まっているからです。
しかし、プソイドエフェドリンの作用によって利尿作用が高まり、尿量が増えると、体の水分が排出されるので、むくみ改善に効果があるのです。
どうやってエフェドリンを摂取する?注意点はないの?
エフェドリンがダイエットに効果的なのはすでに説明した通りです。では、どうやってエフェドリンを摂取すればいいのでしょうか?
昔は「エフェドリンナガヰ錠」というエフェドリン錠が市販されていたので、薬局で簡単に購入可能でした。しかし、今は市販は中止されています。また、市販の風邪薬であればエフェドリンが含有されたものも多いですが、風邪の治療成分が入っているので、ダイエット利用には向きません。
つまり、現状は、エフェドリンそのものを市販する手段はありません。
ではどうすればいいのでしょうか? エフェドリンは麻黄(マオウ)に含まれているわけですが、麻黄は漢方なので、ものによっては市販されています。つまり、エフェドリンでダイエットしたい場合は、麻黄が入った漢方を利用すればいいのです。
しかも、麻黄の場合はエフェドリンだけじゃなく、利尿作用のある「プソイドエフェドリン」も含有されています。エフェドリン単体だとむくみ改善は期待できませんが、麻黄であれば両方の効果を獲得できるわけです。
ダイエット利用は防風通聖散がおすすめ
麻黄はあくまで漢方の原料の1つです。他の原料を混ぜ合わせることで、生薬として効果を発揮します。また、麻黄と混ぜる原料によって漢方の効果も変わってくるので、漢方薬選びがとても重要になります。
漢方薬 | 原料 | 効果 |
|---|---|---|
防風通聖散 | マオウ、ボウフウ、トウキ、シャクヤク、センキュウなど | 肥満、むくみ、便秘など |
麻黄湯 | マオウ、ケイヒ、キョウニン、カンゾウ | 風邪、鼻水、鼻づまりなど |
葛根湯 | マオウ、カッコン、ケイヒ、シャクヤク、カンゾウなど | 風邪、頭痛、腰痛、インフルエンザなど |
↑は麻黄が入った漢方薬の代表例ですが、同じ「エフェドリン含有薬」であっても、それぞれ効果が結構違うことがわかると思います。
そして、肥満症やメタボ、むくみ、便秘に対しては、「防風通聖散」が選ばれることが多いです。なお、「便秘改善」はエフェドリン(麻黄)の効果ではありませんが、その他の原料が便秘改善に役立つと考えられています。
「漢方なんてほんとに効くの?」と思うかもしれません。しかし、防風通聖散は第二類医薬品に指定されており、厚生労働省に認可されたれっきとした医薬品です。そのため効果も認められています。
どの商品がいいの?
防風通聖散は、ものによって生薬の配合量が違います。その中でも、生薬を限界まで配合した「満量処方」と呼ばれるものがあり、本格的に肥満症を改善したいなら満量処方を選ぶのがおすすめです。
ブランド名 | メーカー名 | 価格 |
|---|---|---|
生漢煎
| アイン薬局(通販のみ) | 初回3,900円(2回目以降5,900円、30日分) |
和漢箋
| ロート製薬 | 約4,000~5,700円(22日分) |
ナイシトール
| 小林製薬 | 約5,500~8,000円(28日分) |
満量処方の商品は、おもに↑のものがあります。いずれも満量処方なので、内容はいっしょです。
アイン薬局の「生漢煎」のみ、通販専用となっていますが、和漢箋、ナイシトールは薬局で購入できます。
大切なのは価格面です。中身は同じなのですから、安い方がよいでしょう。また、漢方とはいえ医薬品なのは事実なので、何年も続けて飲むのも避けたほうがいいです。そう考えると、半年程度続けると仮定して、1日あたりいくらかかるのかがポイントになります。
ブランド名 | 1日分の価格 |
|---|---|
生漢煎(アイン薬局) | 約185円(※初月は3,900円なので1日130円) |
和漢箋(ロート製薬) | 約185~230円 |
ナイシトール(小林製薬) | 約190~235円 |
↑は1日あたりの価格比較となります。アイン薬局の生漢煎は1日185円固定となり、最安値となります。和漢箋も同程度の価格は可能ですが、薬局で安売りしているときを狙い続けないとこの価格にはなりません。ナイシトールに関しては、最安値を狙い続けてもアイン薬局よりは高くなります。
しかもうれしいのが、生漢煎は初回のみ3,900円で試すことができます。防風通聖散は安全性が高いとはいっても、あくまで医薬品です。なので、もし体に合わない場合は副作用(後ほど解説)が出ることもあります。万が一続けられないときのことを考えて、初回を安く購入できるのは強みです。
エフェドリンの副作用について解説
エフェドリンは「麻黄」に含まれており、麻黄を含有した防風通聖散は「肥満症やむくみ、便秘」などに効果があります。ただ、第二類医薬品なので、副作用が出ることもあります。
| 過敏症(※) | 発疹、かゆみなど |
|---|---|
| 自律神経系 | 不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮など |
| 消化器系 | 食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、軟便、下痢など |
| 泌尿器 | 排尿障害など |
※万が一、発疹・かゆみなどの「過敏症」が出る場合は、速やかに服用を中止すること。
防風通聖散の副作用は↑のとおりとなっています。
効果 | 副作用 |
|---|---|
発汗作用 | 発汗過多 |
利尿作用 | 排尿障害 |
便秘改善作用 | 軟便・下痢 |
↑はとくに目立つ副作用の一覧となります。つまり、防風通聖散に含まれる麻黄(エフェドリン)やボウフウなどの効果により、発汗作用や利尿作用などがあるわけですが、効果が出過ぎて副作用のようになってしまうこともあるということです。その場合は、防風通聖散の服用頻度を減らすなどの対策が必要でしょう。
エフェドリン「サプリ」は危険性が高い!
エフェドリンは漢方や風邪薬に利用されているほど一般的な医薬成分となります。防風通聖散などのきちんとした医薬品の形でエフェドリンを摂取し、用法・用量を守る範囲でなら、それほど大きな影響が出ることはあまりありません。
しかし、「エフェドリンを飲むと頭がすっきりする」とか「エフェドリンがダイエットに効く」というのを聞きつけ、自己判断で海外製のエフェドリンのサプリなどを服用するとまずいことになるかもしれないのです。なお、エフェドリンサプリは「エフェドラ」などの成分名で書かれていることもありますが、いずれにしてもエフェドリンなのは変わりません。
そして、防風通聖散と、こういったサプリメントのエフェドリン含有量は、
種別 | 1日あたりのエフェドリン含有量 |
|---|---|
防風通聖散 | 約5~10mg |
エフェドリンサプリ | 約25mg |
↑を見てもわかるように、防風通聖散の2倍以上のエフェドリンが入っていることになります。サプリは医薬品ではないうえ、海外製のものは過剰に成分を入れる傾向があるので、好き放題成分を濃くしている場合があるのです。
副作用により中枢神経が興奮する
エフェドリンを飲んで頭が冴えるとか、ダイエットできるというのは、「中枢神経興奮作用」によるものです。その結果、大量のエフェドリンを摂取すると、「興奮作用」や「食欲不振」が起こります。
これは本来エフェドリンの副作用であり、副作用が現れる人は服用をやめるように製薬会社の薬剤情報にも書いてあります。
覚醒作用や強いダイエット効果を期待してエフェドリンを飲むのは、わざと副作用を起こしているのと同じことなので、体に非常に強い負担がかかってしまいます。そこを無視して連用すると、最終的には以下の症状に見舞われることになります。
動悸、血圧上昇、脳卒中、心筋梗塞、指や手の震え、頭痛、不眠、イライラ感、不安感 など
特に、脳卒中や心筋梗塞といった重大な症状出た場合は死亡することもあり、現実にアメリカでは100人以上の死亡例があるのです。その結果、アメリカではエフェドリン含有のサプリメントは発売が禁止されています。
覚せい剤に似た依存性・耐性がある
覚せい剤の主成分は「アンフェタミン」や「メタンフェタミン」と呼ばれる成分です。覚醒作用があるため世界中で普及していますが、非常に強い依存性・耐性があります。「耐性」とは、だんだん物足りなくなって、使用量が増えること。そして、「依存性」はそれなしではいられなくなり、薬が切れるとイライラしたり、暴れまわったりすることです。
実は、この覚せい剤というのは、原料が「エフェドリン」なのです。エフェドリンを精製して効果を高めたものが覚せい剤と言うことです。
つまり、エフェドリンにも、覚せい剤ほどではないにしても、依存性・耐性があるのです。そのため、連用しているとだんだんと使用量が増えてきて、やめることができなくなってきます。使用量が増えると、当然副作用も強くなってくるので、なかなか眠れない「不眠症」になったり、最悪の場合は心筋梗塞や脳卒中といった症状で死に至ってしまうことがあるのです。
やはり、エフェドリンのダイエット利用をするなら、きちんと医薬品認定を受けた防風通聖散を利用するのが安全です。副作用がないわけではありませんが、エフェドリンの含有量が適切に考えられているので、サプリのような危険性の高い状態になることは考えにくいです。
スポーツ界では「エフェドリン」はご法度
エフェドリンには興奮作用・集中作用があるので、かつてはスポーツの試合の前に選手が使用しているケースがありました。しかし、現在では、効果が高いため国際オリンピック委員会などで禁止薬物に指定されており、検査で検出されると失格や永久追放になってしまいます。
エフェドリンは風邪薬や漢方にも普通に入っている成分なので、試合前に風邪薬を飲んでつかまってしまったケースもありました。
そのため、スポーツをしているなら、風邪薬などに注意をするのはもちろんですが、サプリなどでエフェドリンを摂取するのはもってのほかです。試合に出場する予定があるならエフェドリン服用には厳重注意が必要です。
エフェドリンの効果って?
エフェドリンには気管拡張効果があるため、ぜんそくや風邪などの咳や鼻づまりをとめる作用を持っています。また、血圧低下の防止、発汗効果などもあります。ここでは、どのような用途に使われているかを紹介します。
麻黄・杏仁・甘草・桂枝の4つの生薬が入った漢方薬です。風邪の引きはじめの悪寒や発熱、頭痛、筋肉痛などに効果があると言われています。最近ではインフルエンザにも効くとされており、薬を嫌がる患者に処方されるケースもあるようです。
麻黄湯のエフェドリンは、風邪の引きはじめの咳や鼻水を止めたり、発汗効果を出して発熱を抑えたりといった役割を担っています。
桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草・麻黄の5つの生薬が入った漢方薬です。こちらも効果としては麻黄湯と似ており、風邪を引いたときの寒気によく効くと言われています。鎮痛作用もあるので、肩こりや頭痛、腰痛、筋肉痛に使用することもあります。
風邪を引いてすぐに飲むことで、エフェドリンが発汗作用を促し、すばやくウィルスを体の外に出すことができるため、飲むタイミングが重要と言われています。
漢方に含まれるエフェドリンは麻黄そのものの成分となりますが、麻黄から単離したエフェドリン単体も医薬品に利用されています。多くは風邪薬やぜんそく治療薬などで、エフェドリンの気管拡張作用が咳やぜんそくを止める効果を発揮します。