アトピー体質はニキビ跡・クレーターができやすい? アトピー&ニキビの関連を徹底解説
アトピーとニキビは全く違うものですが、体の中の毒素がスムーズに排出されていないという点では同じです。
また、皮膚のバリア機能が普通よりも弱いので、外部からの刺激などによって炎症を起こしやすいとも言えるでしょう。
もちろん、アトピー体質でもニキビができない人はたくさんいますが、一応気をつけるに越したことはありません。
ニキビを作りにくくするための方法や、アトピー体質の人がニキビを併発してニキビ跡やクレータになってしまった時の対処法などについてご説明します。
アトピーとニキビの違い、見分け方
アトピーとニキビは発生原因こそ似ているものの、症状があらわれる部位が違います。
アトピーはよく手足の関節にあらわれますが、ニキビがそうした場所にできることは滅多になく、顔や背中、お尻、耳、首、胸元、腕によくできます。
しかし、アトピーの症状はしばしニキビのような湿疹となってあらわれるため、一体どちらなのか判別がつかないこともあるでしょう。
見分け方としては、かゆみを伴うものがアトピーの湿疹、痛みを伴うものがニキビという違いがあります。さらに、アトピーの湿疹は肌の炎症なので広い範囲に及びますが、ニキビは毛穴が詰まったり、炎症が起きたりしたものなので、局所的です。
アトピー体質の人にニキビやニキビ跡・クレーターができやすい理由
肌を健康に保ち、美肌を維持するには、ターンオーバーが正常に行われていることが重要ですが、アトピー体質の人の肌は乾燥しやすく、炎症やかゆみを引き起こすので、つい我慢できずにかき壊し、それによってターンオーバーのサイクルを短くしてしまうのです。
よく「ターンオーバーを促すと良い」と言いますが、これは決してターンオーバーのサイクルが短ければ短いほど良いという意味ではなく、あくまでも通常より遅れている場合にサイクルを元に戻してあげようという意味です。
ターンオーバーが早すぎると皮膚をしっかり育てることができないため、未熟なままの皮膚細胞が上のほうへ押し上げられ、バリア機能が弱くなります。
そして、角質層の水分が不足してますます乾燥が進み、皮膚が硬くなって毛穴が詰まりやすくなるのです。
こうしてニキビが発生するわけですが、ターンオーバーが乱れた状態のままだとどんどん悪化して炎症が起き、やがてダメージが周辺組織にまで及んでいきます。
これが、ニキビ跡の原因。
赤みや茶色い色素沈着が残るタイプのニキビ跡なら薬やスキンケアで治せる可能性がありますが、炎症によるダメージが真皮層にまで及んだ場合は、炎症が治まる際に起きる皮膚組織の収縮によって皮膚の表面が陥没し「クレーター」と呼ばれる凸凹ができてしまうので注意が必要です。
クレーター状のニキビ跡には薬や化粧品の効果が出にくく、治療には長い時間を要します。
ニキビに気付いたら、ここまで悪化させてしまう前に早めに治療を開始するようにしましょう。
アトピー肌にニキビ跡が併発してしまった時の治療方法
それでは、もしニキビ跡ができてしまった場合は、どのように治療をしていけば良いのでしょうか?
アトピー肌の場合には、通常のニキビやニキビ跡の治療に使われる薬では刺激が強い場合があります。
そのため、ニキビ跡の治療には主に次のような方法が使われるケースが多いです。
レーザートーニング
非常に弱い力でレーザー光を肌に当て、少しずつメラニンを減らしてニキビ跡の色素沈着を改善する治療法です。
肌の深い部分にまで光が届いてコラーゲンの生成を促すことができるため、たるみやキメの粗さも改善されます。
ジェネシス
レーザーピーリング効果で、肌の表面に溜まった古い角質を取り除く治療法です。コラーゲンの生成やターンオーバーが促されることで、ニキビ跡を目立たなくします。
ケミカルピーリング
酸を含んだ薬剤を皮膚の表面に塗布し、古い角質や毛穴の詰まりを取り除いてターンオーバーを促す治療法です。
コラーゲンの生成を促す効果もあるのでニキビ跡に有効なのですが、アトピー肌の場合は炎症が悪化する恐れがあるので、治療を受けるかどうかは慎重に判断する必要があります。
プラセンタ注射
「プラセンタ注射」の原料はヒトの胎盤。成長因子が含まれており、細胞の増進や促進を促します。
また、炎症を抑えたり、血行を促進したりする作用もあり、ニキビやニキビ跡ができにくく、治りやすい肌へと導きます。
アトピーとニキビの予防策1:
新陳代謝を活発にして、こまめに毒素を排出しよう
現代社会に生きる私たちは、食品添加物や大気汚染などが原因で毒素の溜まりやすい状態になっています。
ですから、何の対策もしないで放置していると、体の中にどんどん毒素が増えて、それがニキビやアトピーとなって出てくるのです。
デトックスのためには、体を温め、血行を良くすることが大切。
冷たい飲み物は避けて温かいものを飲み、毎日お風呂に入って体を良く温めましょう。
特に半身浴はおすすめです。38~40度のお湯にみぞおちから下の部分を浸け、そのまま汗が出るまで20分以上浸かります。肩が冷えると逆効果なので上からタオルをかけ、適度に水分補給をしてくださいね。
また、できるだけ添加物を含まないものを食べることが大切です。
コンビニ弁当やレトルト食品は手軽に食べられて便利ですが、味を良くし、保存性を持たせるため、大量の添加物を配合しています。
素材から選んで自分で調理し、安全なものを食べましょう。
<便秘改善も、アトピーやニキビの予防には重要>
便秘の状態が続くと、本来であればスムーズに排出されるはずの毒素や老廃物が体内に溜まるため、腸内に有害物質が充満します。
このままでは善玉菌が減り、有害な悪玉菌が増えてしまうので、体はなんとか汗や皮脂などと一緒に有害物質を体の外へ出そうとしますが、この処理に追われてターンオーバーにまで手が回らなくなるので、肌が荒れるのです。
また、悪玉菌によって作り出される活性酸素も問題です。
活性酸素は非常に攻撃力が強く、普段は体に害を与える細菌をやっつける役目を果たしてくれていますが、あまり増えすぎると今度は体に必要な細胞まで攻撃するようになるため、肌細胞が傷ついたり、炎症が起きたりして、アトピーやニキビを発生させてしまうのです。
▼便秘を改善するための方法
・毎朝、決まった時間にトイレに入り、排便の習慣をつける
・便意を我慢しない
・ヨーグルト、発酵食品、オリゴ糖などを食べて善玉菌を増やす
・食物繊維をとる
・朝食をしっかり食べて腸を動かす
・毎日2リットルを目安に水分をとる
・適度な運動をする
・睡眠をしっかりとる
・ストレスをためないようにする
アトピーとニキビの予防策2:肌をしっかりと保湿する
アトピー肌はバリア機能が弱いので保湿は必須です。
皮膚の乾燥は皮脂の分泌過剰にもつながるので、こまめに塗って肌を守ってあげてくださいね。特に冬場は空気が乾燥しているので、いつも以上に注意が必要!保湿剤を持ち歩いたり、加湿器を利用したりして、肌を乾燥させないように気をつけましょう。
また、アトピーの治療にはよくステロイドが出されますが、免疫機能に働きかける薬のため、アクネ菌が増殖してニキビの原因となってしまうことがあります。
すでにニキビができている場合は、それが悪化してニキビ跡・クレーターになってしまうことも考えられますよね。
保湿剤もステロイドも、自分に合ったものを正しく使ってこそ力を発揮します。
使ううちに症状が悪化したり、ニキビができてしまったりした時は、すぐに使用を中止して皮膚科で相談しましょう。
アトピーとニキビにはセラミドが配合された化粧品がオススメ!
アトピーとニキビのスキンケアに使う化粧品は「セラミド」が配合されているものがオススメです。
セラミドは角質層に存在する「細胞間脂質」の一種で、細胞と細胞の隙間を水分で満たす役割を果たしていますが、不足すると肌が乾燥しやすくなり、バリア機能が低下してしまうのです。
バリア機能が弱くなれば外部からの刺激を受けやすくなるし、ターンオーバーもスムーズに行われません。
また、肌が乾燥するとこれをカバーするために皮脂がどんどん出てくるので、毛穴が詰まりやすくなってしまいます。
セラミドは加齢とともに減少するので、外から積極的に補ってあげるようにしましょう。
セラミドには「ヒト型セラミド」「天然セラミド」「植物性セラミド」「合成セラミド」の4種類がありますが、特に浸透力や保湿力に優れているのが「ヒト型セラミド」です。
酵母を利用して作られるものですが、人間がもともと持っているセラミドと似た構造で作られているので肌にうまくなじみやすく、しっかりと水分を蓄えてくれます。
スキンケアの基本である洗顔方法の見直しも大切!
どんなに高性能な化粧品を使っても、ベースとなる洗顔の仕方が間違っていれば効果が半減してしまいます。
うるおいを保ちながら汚れをしっかり落とすには、いくつか注意しなければならないことがあるので、次のポイントを意識して洗顔をしましょう。
▼正しい洗顔の仕方
1. 手が汚れていると洗顔料が泡立ちにくいし、
雑菌が顔に付着してしまう可能性があるので、石鹸でよく洗っておく。
2. ぬるま湯でさっと顔全体を洗い、表面の汚れを落としながら毛穴を開く。
お湯の温度はオイリー肌なら32~36度、普通肌なら30~34度、乾燥肌なら26~28度、
混合肌なら28~32度を目安にしましょう。
3. 洗顔料をよく泡立てる。
手で上手に泡が作れない場合は、ネットを使うとうまくできます。
4. 卵1個分くらいの泡ができたら、脂っぽいTゾーンから丁寧に洗っていく。
泡乾燥しやすい目元や口の周りは、泡を乗せるだけで十分です。
6. 洗い残しが出やすい髪の生え際や顎もきちんと洗ったら、
キレイなお湯で最低20回以上すすぐ。
7. 清潔なタオルを使い、上からそっと押さえるようにして水気を拭き取る。
8. 洗顔後の肌は水分が蒸発しやすくなっているので、すぐ化粧水をつける。
<アトピーの場合、化粧水の後の乳液やクリームはどうするべきか>
一般的に、洗顔→化粧水の後には、乳液やクリームを塗って水分の蒸発を防ぐのが正しいやり方だとされていますが、アトピー肌の場合は化粧品の成分が刺激となってさらに炎症が悪化する恐れがあるので、肌に負担をかけにくいものを使うようにしましょう。
たとえば、ワセリンなら精製度の高い「プロペト」や「サンホワイト」。
保湿クリームなら皮膚科で処方される「ヒルドイド」などが良いです。
<ニキビ用のスキンケア化粧品は避けるべき?>
ニキビ用に作られているスクラブ入りの洗顔料や、さっぱりタイプの化粧水などは、バリア機能が低下している肌には刺激が強すぎるし、乾燥を招く原因になるので、スキンケアには使わないようにしてください。
また、添加物などの有害物質も通しやすくなっているので、できるだけ余分なものを含まない化粧品を選ぶことが大切です。
ただし、肌に優しい化粧品の中でも「オーガニック化粧品」の使用は慎重に。
配合されている植物のエキスによって肌荒れが起きる可能性があるので、アレルゲンとなる物質が含まれていないかどうかをチェックするとともに、初めて試す化粧品は体の目立たない場所でパッチテストを行ってから使うようにしましょう。
▼パッチテストのやり方
1. 太ももの内側や二の腕などの目立たない場所に、10円玉大の化粧品を塗る。
2. そのまま24時間放置し、赤みやかぶれなどがないかどうかを確かめる。
※お風呂に入る時は、上から絆創膏やビニールで覆うと良いです。
ニキビとアトピーが併発してしまったらどうする?
「ニキビは皮脂の過剰分泌が原因でできるものだから、肌がカサカサしやすいアトピーの人にはできない」と考える人もいますが、これは間違いです。
乾燥しやすく、ターンオーバーも乱れがちなアトピー肌は、アクネ菌にとって絶好の住処。
はっと気づいた時にはすでに炎症が始まって赤ニキビになっていたということも少なくないので、こまめに皮膚の状態を観察するようにしましょう。
アトピーとニキビが併発してしまったら、自己流のケアでなんとかしようとせず、すぐに皮膚科へ行くことが大切です。
そして、肌の状態を丁寧に診察してもらい、今の自分に最もふさわしい治療を受けましょう。
おわりに
肌のバリア機能が弱く、体に毒素が溜まりやすいアトピー体質の人は、ニキビを併発してしまうことも少なくありません。
しかし、清潔と保湿に気をつけ、デトックスを行うことでできにくくすることは可能なので、毎日の生活習慣やスキンケアに気を配るようにしましょう。
併発してしまった場合は、早めに皮膚科で相談して指示を仰いでくださいね。