胡蝶蘭は育て方しだいで長く楽しめる

お祝いなど贈り物の定番、胡蝶蘭ですが、貰った人の中で上手な育て方をして楽しんでいる人はどの位いるでしょうか?同じように胡蝶蘭を貰っても自分はいつも枯らせてしまうのに、花をキレイなまま長持ちさせている人を見ると、いつも羨ましいと感じていませんか?初めて胡蝶蘭を手にした人は、置く場所はどんな所が良いのか?水やりはどうすればいいのか?また花が終わった後の手入れは?など育て方に疑問を感じていることでしょう。しかし、育て方のコツさえつかむと胡蝶蘭はとても長く楽しむことができるお花です。今回はそんな疑問を解消するために育て方のコツやポイントを一つずつご紹介していきます。

胡蝶蘭の育て方まずは置き場所

胡蝶蘭の育て方で重要になってくるのが置き場所です。特に日光と通気、そして温度に育て方のポイントがあります。また置き場所が室内か室外か、そして季節によっても育て方が変わってきます。まずは、大きく3つの季節に分けて置き場所のポイントをまとめてみました。
  • 3~5月の場合

日中18〜25度くらいになる場所が適しています。直射日光が当たると葉焼けの原因になるので、レースカーテン越しの窓際などがベストです。

  • 6~9月の場合

外に出す場合は直射日光を避け、病害虫の被害を避ける為に50~60㎝以上高さのある風通しの良い場所に置きましょう。室内の場合、地域にもよりますが、エアコンの効いた部屋が最適です。おおむね30度以下を保つようにしましょう。ただし花が枯れる原因になるので、エアコンの風が直接当たらない育て方を心がけてください。
  • 10~2月の場合

暖房の効いている10度以上の部屋に置くようにしましょう。しかし暖かいからと言って暖房器具の近くに置くのは間違った育て方です。乾燥や熱で胡蝶蘭を痛めてしまします。また日中暖かくても、夜に温度や湿度が下がりやすい場所には置かないようにしましょう。

胡蝶蘭の育て方のポイントは水やり

胡蝶蘭の育て方の本などを見ると、水やりの頻度はさまざま書かれており、どれが正しい育て方なのか分からないという人も多いのではないでしょうか?実は胡蝶蘭の水やりは、株の大きさや状態、植え込み材の種類や質、温度や湿度、日当たりなどの環境で、全く育て方が変わってくるものなのです。水やりが胡蝶蘭の将来を決めると言っても良いかもしれません。

水やりをする時はチョロチョロと少しずつあげるのではなく、たっぷりと与えるようにするのが正しい育て方です。ただし、受け皿に水を溜めっぱなしにしておくと、病気や根腐れを起こす原因となるので厳禁です。季節ごとに水やりの頻度をまとめたので、育て方の参考にしてください。
  • 春の場合

10日に1度くらいを目安にして水やりをしましょう。春先は冷え込む日もあるので、夜に水をあげるのは避けましょう。鉢の中の植え込み材に指を入れて、乾燥していることを確認したうえで株の根元に水をあげるようにしてください。
  • 夏の場合

1週間に1度くらいの目安で水をあげるようにして下さい。湿気の多くなる梅雨の時期の水やりは、ほとんど必要ありません。ただし、何日かに1度は、植え込み材が乾燥していないか必ず確認するのが、良い育て方の習慣です。

  • 秋と冬の場合

水やりは3週間に1度くらいで十分です。特に夜の水やりはNGです。秋から冬にかけては、胡蝶蘭も休息の期間に入るので水の吸い上げも遅くなります。必ず乾燥しているかを確認してからあげるようにしましょう。

胡蝶蘭の育て方において植え替えは重要

胡蝶蘭の植え替えは、次のシーズンにも花が咲くように株を大きくするためのものです。植え替えは根や葉を健康に育てるためには重要な事で、植え込み材のミズゴケが古くなって、黒ずんだりカビが生えたまま育てていると、最終的には枯れてしまいます。そのようにならない為にも、何かコンディションが悪いと感じた時点で、植え替えをするようにしましょう。ちなみに植え込み材は胡蝶蘭によってそれぞれ違います。もともとの植え込み材と違うものを使用すると拒否反応のようなものを起こし、枯れる原因にもなりかねませんので、植え替え時には同じ素材のものを使用するのが育て方の基本です。

植え替えの時期について

植え替えの時期は4月がベストと言われていますが、それ以外の月でも遅くはありません。貰った胡蝶蘭のコンディションがもともと良くない場合も稀にあるので、その時は時期を選ばす植え替えましょう。3本立てなど寄せ植えになっている場合は、株の力が弱ってしまう前に1株ずつに分けて植え替える必要があります。1本立てでも、2年以上経過していれば植え替えが必要です。ここからは植え込み材の種類についてご案内します。

植え込み材の種類

  • バークの特徴

木のチップの事をバークと呼んでいます。胡蝶蘭の生産の現場では、今まではミズゴケでの生産が主流でしたが、バークで生産した胡蝶蘭と比較すると、育ち方にかなり改善が見られ、花自体の寿命も長くなりました。

長所:バークは腐りにくいので、病気になりにくいのが特徴。透明な入れ物に植えると中が観察出来るので、水やりなどの管理がしやすくなります。

短所:バーク自体を扱っている園芸店が少ないのが難点。バークの大きさの種類があり、その大きさによって育て方が異なってきます。
  • ミズゴケの特徴

20年以上の歴史と実績があり、ミズゴケでの育て方はほぼ確立されたものがあります。近年では生産者の多くがバークを使用するようになってきたため、逆に一般向けに良質なミズゴケが出回るようになってきました。

長所:かなり歴史が古く、育て方の本にもミズゴケでの育て方が多くみられます。管理方法が明確なので、分かりやすいのも特徴です。

短所:ミズゴケは腐りやすいので、育て方には注意が必要です。ミズゴケの種類によっては2~3年に1度、植え替えを必要とします。
  • ベラボン

ベラボンとはヤシの実チップのことです。昔は品質に問題があり、腐食しやすく育て方が難しい植え込み材として知られていました。現在では随分改良されていますが、以前の評価が広まっているため、市場に出回っているのはごく一部とされています。


一般の人が使用しても根腐れを起こしにくい事から、使用する人がいます。しかし、肥料などの管理がとても難しいため株は維持できても、花を咲かせるまでの育て方が難しいという人が多いようです。

株の植え替え方法

では実際に株を植え替えてみましょう。まずは古い鉢から株を抜き取ります。バークに植え替える場合は、ポリポット鉢の中央に1株ごと入れ、周りにバークを詰めます。ミズゴケに植え替える場合は素焼き鉢を使います。取り出した株の根の周辺に新しいミズゴケを巻きつけ、素焼き鉢に入れればOKです。

胡蝶蘭の育て方に肥料は必要?

胡蝶蘭の育て方の中で、肥料は必要なのか悩む方もいるかもしれません。胡蝶蘭の出荷元によっては、十分な肥料を与えて出荷しているため2~3年必要ないというものもありますが、そのような育て方をした胡蝶蘭ばかりとは限りません。株や葉に栄養を行き渡らせるため、水やりの時に液体肥料を一緒にあげると良いでしょう。また洋ラン専用の活力アンプルなどは手軽に利用できますね。ここからは代表的な洋ラン用の肥料を3点ご紹介します
  • ハイポネックス ハイグレード洋ラン

水で薄めて使用するタイプになります。洋ランを育てるために必要な15種類の栄養素をバランス良く配合していて、美しく大きな花を咲かせることが出来ます。ただし、低温期には使用できません。
  • ハイポネックス 洋ランの活力アンプル


鉢の中に挿すだけのタイプで、とても便利です。綺麗な花を咲かせたいと思っていても、なかなか肥料の管理まで出来ない方にはおススメです。
  • マグァンプK

バークを使用した植え替え時に一緒に混ぜ込む肥料です。マグァンプKは小粒から大粒まであり、胡蝶蘭には中粒や大粒を使用します。粒の大きさの違いは、肥料としての持ちの長さで、中粒なら約1年、大粒なら約2年効き目を発揮します。

胡蝶蘭が咲き終わった後の育て方

胡蝶蘭の花が咲いているのを最後まで見届けたいという人は多いと思います。しかし、胡蝶蘭にとって良い育て方とは、花を全て枯らさず少し萎れたぐらいで茎を切ってあげることです。なぜなら、最後まで花を咲かせていると株から栄養が奪われて、株が弱る原因になるからです。切る位置は2番花を咲かせるか、次のシーズンの為に休ませるかで変わってきます。まずは切る前の準備についてご紹介します。

花茎を切る前に準備しておく事は?

  • 花茎を切るための園芸用のハサミ又はカッターは消毒すること


切るだけなら、どんな物でも良いではないかと思う人もいるかもしれませんが、胡蝶蘭はとても繊細で、花茎を切った所から雑菌が入り病気になってしまうことも少なくありません。そこで花茎を切る時は、良く切れる園芸用のハサミ又はカッターを用意して、これを火で炙って殺菌消毒する必要があります。
  • 病気の伝染を防ぐ意味でも作業前には必ず手を洗うこと


ハサミやカッターで花茎を切る前に、自分の手も良く洗うようにしましょう。意外にも手には雑菌が多くいるものなので、手を洗わずに直に切り口を触るようなことがあれば、そこから病原菌が入り込むことも考えられるからです。心配な方は薄手のゴム手袋などを使用するのも良いでしょう。
  • 花茎を支えている支柱を取り除くこと


胡蝶蘭には形を良く見せるためと、花の重さから花茎を守る意味で支柱が付いています。その支柱と花茎を固定するための留め具が付いていますが、これを花茎を傷つけないように慎重に外しましょう。支柱が植え込み材から簡単に抜ける場合は良いのですが力を入れても抜けない場合、無理に抜くと株を痛めますから、工具などで切って対処しましょう。その場合、植え込み材に埋まったままの残った支柱は、植え替えの時に確認をして処理するようにしましょう。また、支柱を切るのが大変なときは、そのままの状態にしておいても問題はありません。
準備が整った所で次は、2番花を咲かせる場合と、株を休ませる場合、2種類の花茎の切り方をご紹介します。

2番花を咲かせる場合

支柱を取った花茎の下から2~3節目をカットすると、切った節の所から新しい花芽が出てきます。これが成長すると2番花を楽しめます。ただし注意しなければならないのは、2番花が咲くまでには4か月ほどの期間がかかる為、その間栄養が取られ株が弱ってしまうことです。小さな胡蝶蘭の場合、株の体力は限られているので、負担の大きい2番花は咲かせず、株を休ませてあげるのが、胡蝶蘭が長持ちする育て方です。2番花を楽しむのは、葉がしっかりとしてツヤがあり枚数も多い、体力のある胡蝶蘭にしましょう。

株を休ませる場合

2番花を咲かせずに株に体力を蓄えさせる場合は、支柱を取った花茎を根本から4~5㎝くらい残して切ってください。あまり下まで切ってしまうと、新しい花芽が出るまでに時間がかかる場合もありますから注意しましょう。こうすると、株が休息状態に入るので栄養が蓄えられます。もっとも花芽が付きやすい季節は秋ですから、株に十分な力を蓄えればその頃に花芽が出始めます。正しい育て方をすれば春には再び花が開き始めて、長ければ1ヵ月近く胡蝶蘭の花を楽しむことができます。

まとめ

いかがだったでしょうか?手入れや植え替えのコツ、花後の育て方についてまとめてみました。お手元にある胡蝶蘭の育て方に少しでもお役に立てれば幸いです。胡蝶蘭を貰ったけれど、育て方が分からなくて花を長持ちさせる事が出来ない、終わった胡蝶蘭の鉢をどう扱っていいのか分からない、という方もぜひこの機会に、胡蝶蘭の育て方をマスターしてみてはいかがでしょう。今後もしあなたに胡蝶蘭を贈る機会が巡ってきたら、自信を持って胡蝶蘭を贈ることができるかもしれませんね。

お祝いで贈る豪華な胡蝶蘭をご紹介