お水の事情シリーズ-洗濯編
2016/09/04
人間が生活する上で水は欠かすことのできないものですが、海外は国・地域により水の性質がさまざまに異なります。
今回はそんな水と洗濯の関係に焦点を当ててみたいと思います。
私がアメリカで非常に衝撃を受けたこと。
それは洗濯をしたら異様に服が縮んだことでした・・。
「!!!なんだこれは!?」
洗濯が終わり、乾燥機から出した私の服はすべて縮んでいました。大げさでもなんでもなく子供サイズくらいにまで縮んでいました。
特にタオル地のTシャツは悲惨でした。
「そんなアホな・・」というくらいにまで縮んでいて愕然としました。
それでもそれを根性で着続けた私でしたが。
今回は、このような私の悲惨な経験をみなさんにはしてほしくないので、現地のお水の事情と対策について取り上げたいと思います。
洗濯というと、洗うだけではなく乾かすことまで含まれるかと思いますので、ここでは洗濯だけではなく乾燥についても一緒にとりあげます。
そうすることで、水のことだけではなく世界のさまざまな習慣や、文化などが見えてきますので。
世界の洗濯事情を見た上で、ニュージーランド、オーストラリアの洗濯事情に迫るとしましょう。
洗濯と水の切っても切れない関係
水の性質は、それぞれ国や地域によって異なります。
ニュージーランドは地域差はありますが、だいたいが軟水です。
ヨーロッパの水は硬水が多く、オーストラリアは地域によって硬水のところもあれば軟水のところもあり、一概にどちらとも言えません。例えばブリスベンの水が硬水であるのに対し、メルボルンは軟水です。
アメリカでもニューヨークは軟水であるのに対して、ラスベガスは驚くほど硬度の高い水です。
このように一つの国でも地域に異なり一概に硬水、軟水とは言い切れません。
日本は全般的に軟水です。ですので日本のほとんどの洗濯機には温度調整の機能がありません。(探せば一応あるようですが)
なぜ軟水だと温度調整が要らないか?それは常温のお水でも洗剤が泡立ち、汚れが落とすことができるからです。
洗剤は泡立たなければ、洗浄効果がでません。
硬水は常温のままでは洗剤が泡立ちにくく、洗浄効果がでず汚れが落ちません。
そのため水の温度を高くして洗剤を泡立たせ汚れをおとします。
そういった事情がありますので、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアなどでは温度調節のできる洗濯機が多いです。
90℃まで温度設定することができます。
海外にいって洗濯をしたら衣類の傷むのが早いと感じませんでしたか?また白い生地のものがなぜか黒ずむなど。
このように温度の高いお湯で洗濯をすると、色落ちして白物が黒ずんだり、生地が傷みやすくなります。服が縮むことも多々あります。
特に日本から持って行った衣服は痛むのが早いですね。
現地で購入したものはそういった洗濯事情があるためか、けっこう頑丈にできています。
ちなみに傷むのは水との関係だけでなく、乾燥機を使ったり、洗濯機の洗い方が強力&雑、という部分もあります。ぜひ洗濯ネットを日本から持って行ってほしいですね。すこしでも衣類の劣化を抑えるために。
またお湯で洗うとなると色落ちしますので、色物、白物に分けて洗濯した方がいいでしょう。
また海外の洗濯機は洗濯している時間も長いですね。最低でも1時間といった具合です。
硬水+お湯+強力+雑+長時間・・・。傷まないわけがないですよね。ちょっと切なくなってきました。
こういった硬水の国においては、洗剤や柔軟剤の種類が非常に豊富です。
「あたしゃ粉じゃなきゃヤなんだよ!!」という方にはもちろん粉の洗剤もありますよ。
硬水で洗うと生地がかたくなってしまうので、柔軟剤をしっかりときかせる必要があります。また海外では柔軟剤の香りが、日本のものより強くで、これでもかと香りがただよいます。
せっかく種類が豊富なので、あれこれ試して楽しむのもありだと思います。
洗濯の頻度ですが、日本は水が豊富なのでこまめに洗濯することに何の抵抗もありませんが、海外では水が貴重なところが多いため、洗濯は週に1、2回というところが多いです。水が貴重ということは、水道代も高いということですしね。
乾燥の仕方はその地域の文化を表している
乾燥については、
「外干しVS乾燥機」
の問題とも言えるでしょう。
乾燥の仕方は、その地域・国の文化、習慣、歴史、インフラのあり方などを反映しています。
日本では乾燥機はそれほど普及していませんよね?一軒家であれ、マンションであれ外干しが一般的で、乾燥機をあえて使う必要がないからです。
しかし海外の人が日本の外干しを見て驚くことは多いです。
なぜなら彼らの国・地域では外干しはありえないからです。
外干しがありえない理由は、彼らの国では外干しをすると景観を害するからと規制されていたり、乾燥機を買うことができない貧困層と思われるなどといったものがあります。
好きに(?)外干ししていた日本人が海外に行くと、水の関係でも苦労し、乾燥でも我慢を強いられることになります。
家に乾燥機があればいいのですが、なければ室内干しか、コインランドリーで乾燥する必要があります。
(欧米、オーストラリア、ニュージーランドでは洗濯機と乾燥機が一体になっているものが多いです)
室内干しをすると部屋がカビてくるのでなかなか大変だったりします。
コインランドリーの乾燥機だけを使うとしても数ドルはかかってしまいます。
しかし洗濯&乾燥をコインランドリーでする人は多いです。
日本では洗濯機は一軒家であれマンションであれだいたい1台あるところがほとんどですよね。しかし海外はないところも普通にあります。
ですので日本は使っている人が少ないイメージがありますが、欧米ではコインランドリーを使う人は多く、お店も日本のようなマイナーな感じはありません。
干し方に規制のないところや、外干し=貧困層といったイメージのないところ、ほぼ一軒家になりますが、のびのび庭に洗濯物が干してあります。
規制されているところは主に都会が多いですね。イタリアは規制されているところはあまりありませんが。
パリは景観を守るために外干しが規制されているのは有名ですし、アメリカでは外干し=貧困層のイメージがありますね。
ニューヨークのアパートなんかだと建物の構造上、各自の部屋に洗濯機をおけないことになっているところが多く、ほとんどの場合地下にあるランドリールームを使うことになります。
ところで洗濯と乾燥まで終わってそれで終了のことが多い日本とは異なり、欧米ではアイロンがけをしっかりするところが多いですね。下着も靴下もすべてアイロンがけします。
アイロンをすると殺菌作用があるということもありますが、外見を少しでもよく見せたいヨーロッパのオサレな国・地域(特にフランス・イタリア)に多いようにも思います。
次にニュージーランドとオーストラリアの洗濯事情について見ていきたいと思います。
ニュージーランドの洗濯事情
一軒家であれば、だいたい洗濯機はあります。ないところもありますので、その場合はコインランドリーを活用することになります。だいたいどこに行ってもコインランドリーはあります。
シェアハウス、アパートでも洗濯機があるところもあればないところもあります。必ず決める前にチェックしましょう。
さすがにホームステイをするようなところは洗濯機はあります。ないところは、ホストファミリーとしての登録は難しくなるでしょうから。
またホームステイの場合は、ホストファミリーが留学生の分もまとめて一緒に洗濯してくれるところもあります。そうでない場合は使い方を聞いて自分で洗濯することになります。
ニュージーランドの洗濯機の場合、水の設定はcold, warm, hotの3種類から選ぶことができます。
汚れのきついものはwarm、通常はcoldでよいでしょう。ニュージーランドはほとんどが日本と同じく軟水ですので、そこまで高温で洗う必要もないでしょう。
乾燥については、洗濯機と乾燥機が一体になっている場合も多いので、乾燥機を使うところもあれば、使わずに屋外で干すところもあります。
ただしアパートの場合屋外干しが禁止されているところもありますので、その場合は乾燥機を使うか、屋内干しになります。屋内干しはカビてくるので要注意ですが。
ちなみに電気代の高いニュージーランドでは、乾燥まですると電気代がかかってしまい屋内干しをしたくなりますが、カビの原因にもなります。なんというジレンマ。
ホームステイをしていて、バスルームで自分で下着だけを洗い、自室で干そうと考えている方はやめておいた方がいいです。屋内干しはカビの原因にもなるので嫌がるホストファミリーが多いです。
外で洗濯物を干せるところでは、外干しに越したことはないですね。その場合だいたいが一軒家ということになり、庭で干すことになります。ニュージーランドの場合庭も広いですので、庭で気持ちよく干せます。
ニュージーランドでは、ワイヤーのようなものにひっかけて洗濯バサミでとめるのが主流です。
メリーゴーランドのように、風が吹くとくるくる回って早く乾きやすいという「Rotary Clotheslines」が人気です。
こんな感じです。ここに洗濯物を干します。
日本でよくしているようなハンガーにつるして干すということは、ニュージーランドではありません。これも欧米でも同じです。洗濯バサミでとめるという、シンプルなものです。そしてこの洗濯ばさみが、ほんまかいなというほどにすぐに壊れる・・。
ちゃちいほどに買い替えの回転が早いですから、製造元の会社は「うはははは」って感じでしょうかね。
ちなみに洗濯の頻度は週1,2回です。水が貴重ですので。
オーストラリアの洗濯事情
オーストラリアの場合、ブリスベン、アデレードは硬水、メルボルン、シドニーは軟水といったように、地域によって水の硬度が異なりますので、洗濯機は基本、温度調整ができるようになっており90℃くらいまで設定できます。
ですのでどこの地域に留学するかによって、温度調節を行うとよいでしょう。硬水のところは温度高めで、軟水のところは常温といった具合に。
また洗剤も硬水の場合と軟水の場合でさまざまですので、しっかり見極めて購入しましょう。
オーストラリアではコインランドリーをあまり目にしません。
もしアパートやシェアハウスを検討されている場合は、洗濯機がないとかなり遠くのコインランドリーまで洗濯物を抱えていかなければならなくなってしまいますので、部屋を決める前に洗濯機があるかどうかのチェックは欠かさないようにしましょう。
乾燥は州によって屋外干しの規制のあるところとないところがあります。規制がなくてもやはりアパートで禁止されているところは多いです。
一軒家の場合はニュージーランドと同じですね。お庭で例のくるくるまわる「Rotary Clotheslines」を置くのが人気です。
そしてこれまたハンガーは使わず洗濯ばさみでとめる、と。こういうことですね。←どういうことだよ汗
ホームステイ先でバスルームで自分で洗って自室に干すのがホストファミリーに嫌がられるというのは、ニュージーランドと同じです。やめておきましょう。
水が貴重ですので、やはり洗濯は週に1,2回となります。
まとめ
硬水というとどうしても頭に浮かぶのがコントレックスです。
美容にこだわる人で飲んでる人多いですよね。私も一時(だけ)飲んでいました。
しかしそんな硬水も今回とりあげた洗濯を見ていただければお分かりの通り、いいことばかりではありません。むしろ大変なことが多いです。。
- 硬水か軟水化で温度調整も、洗剤・柔軟剤もかわってくる
- 洗濯物の乾かし方で、その国の文化だったり習慣や価値観がわかる
- ニュージーランドは軟水なので常温でよし。乾かし方は乾燥機、室内干し、屋外干し、状況に応じていろいろ
- オーストラリアは軟水と硬水の地域が混在しているので、洗濯機は高温まで設定されている。乾かし方はニュージーランドとほぼ同じ。州によって外干しの規制のされ方が異なる。
ホームステイでホストファミリーが洗濯してくれる場合はまかせておけばいいですが、学生寮、シェアハウス、アパートなどで自分で洗うとなると、洗い方、洗剤・柔軟剤の選び方、どのように乾燥させるかすべて自分で考えて決める必要があります。
留学先の水の性質、文化や習慣、価値観といったものをよく理解した上で、服を傷めずうまく洗濯して、いい具合に乾燥したいものですね。