身体のニオイから、病気やその原因をみつける

体臭 とは

人の身体からニオイが出るのは、誰にも避けられません。その臭いが、誰かの不快を誘う妙なモノなら他人からの視線が強くなりますし、鼻に刺ささるほど強烈なら自分に幻滅することすらあります。時々漂う程度ならばガマンも可能かもしれませんが、毎日いつでも、クサイまんまでは、周囲は困ってしまいます。

誰にもあてはまることですが、自らのニオイには鈍感であり他人のニオイには敏感なものです。例外はあっても体臭は、自分ではなく他人にとっての迷惑ということです。では、周囲に迷惑をかける「ニオイ」とはいったいなんなのでしょうか?

■ ニオイの原因は汗?

イヤな体臭が発生する原因はさまざまです。病気ということもあるし、生活習慣が主な原因となることもあります。さらにいえば、遺伝的要因も関わっていといわれてます。そうしたニオイを、外に直接吐き出している主な原因が「汗」です。

暑い季節や場所、または運動などで身体が熱くなることで汗が流れ出ます。「汗臭い」という表現がありますが、実は汗そのものには、たいした臭いはありません。汗には、ニオイの無い種類と臭い種類が存在してますが、ニオイのある汗は微香です。無い汗のほうが、その後に酸化で豹変して問題をおこしてしまうわけで、少しばかり複雑な構成になってます。では、「汗臭い」と感じているニオイは、いったい、何がクサイのでしょうか?

■ 2つの汗の違い

汗を出す穴のことを「汗腺」といいます。皮膚には「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」という2種類の汗腺があり、それぞれ、異なる汗の役割をもっています。「エクリン汗腺」の汗はほとんど臭いがないのですが、「アポクリン汗腺」のほうは、独特の臭いのある汗を出します。汗のにおいで迷惑をかけているのは、アポクリン汗腺というこということですね。

元々に、ニオイを持っているアポクリン汗ですが、加えて、脂肪や尿素、アンモニアなどが多く含まれていることから、さらに変な臭いとなってます。アポクリン汗腺が集中しているのは、脇や陰部付近。股間やワキから漂ってくるアレは、「アポクリン汗腺」から出ている汗だったとういうわけです。

では、全てのニオイの原因が「アポクリン汗」にあるのかといえば、そう単純でもありません。
脇や陰部付近以外にかく汗は「エクリン汗腺」からの分泌です。かいたばかりの汗は臭いを持ってません。最初は無臭なんですが、汗をかいた後に臭くなる特徴を持ってます。流れた汗に対して、皮膚表面に住む「常在菌」が悪さをするのです。

皮膚表面に住む「常在菌」

皮膚に棲んでいる常在菌は、水分と栄養分の供給にしたがって繁殖していきます。水分や栄養分がないときは、おとなしくしているのですが、両方が揃うことで活発に繁殖します。
水分とは「汗」、栄養分は「皮脂や角質」です。栄養分を分解して繁殖を繰り返すときに発生させるのが、汗の体臭となります。汗をかいた後に臭くなるのは、皮膚の表面で菌がうじゃうじゃ増えるからなのです。

常在菌は、皮膚を外敵から守る働きもしています。人間のために有益な存在なんですが、皮膚を不潔で汚れがたまりすぎると、臭いの元になってしまうのです。汗が流れていないときは、常在菌の数が少ないので、臭いを感じることは、ほとんどないでしょう。汗をかいた後には、常在菌の繁殖に適した環境が整うので、「待ってました」と喜んで増殖します。常在菌が活発に活動することで、身体から臭いを発するようになるのです。

汗をかいたときには、すぐにふき取ること。ふき取らないままの6時間後が、もっとも臭いが強くなると言われています。汗は衣服にも染みていきます。翌日も、同じ服を着て汗をかてしまうと、においの蓄積を招きます。社会人の方は、学生時代を思い返してください。運動部の部室がくさいのは、毎日選択しないのが一番の原因です。体育会系の人は、覚えがあるのでは?

■ 中高年の年齢的な体臭

加齢臭は、30代を境に始まると言われてます。ロウソクのような、独特のにおいに例えられますが、原因となっているのは「ノネナール」です。ノネナールは、悪臭の元を作る成分のひとつであり、中高年特有のもの。女性にもありますが、特に男性側に多く発生します。このノネナールの原因物質といわれているのは「ヘキサデセン酸」で、「ヘキサデセン酸」の元になっているのが皮脂と言われてます。

私たちは皆、皮膚に皮脂を分泌しています。10代の分泌量は、それほど多くありませんが、20代になると10代の頃の倍になり、30代では3倍にまで皮脂量が増えていきます。

皮脂そのものは無害です。それどころか、空気や日光から皮膚を護ってくれてます。無くなってしまうと困ったことになる大切な存在です。皮脂は、活性酸素によって過酸化しなければ、ニオイの原因物質が作られることもありません。若い頃であれば、皮脂成分の過酸化を抑制できえるのですが、年齢とともに抑制力が弱まって過酸化しやすい環境になります。皮脂の量も増えていくのために、体臭が強くなる条件が重なるのです。

先に、ニオイの元のノネナールは、「ヘキサデセン酸」から作られるといいました。これは身体の仕組みなので誰にでも必ず発生します。つまり、ニオイの元凶である「ノネナール」に変わる前に、皮脂を除去できれば、「ヘキサデセン酸」の発生を阻止することができ、の嫌なニオイである、ノネナール防止する可能性が高いことたわかります。体臭予防に特化した専用の石鹸も存在するので、使ってみることをオススメします。

■ 加齢臭は50歳過ぎの人?

ある種の病気を患った場合に、体臭が強くなることが分かってます。ニオイの強い食べ物が原因にとなることもは、よく知られてます。ほかにも、過剰なダイエットなども、原因になったりするので「食べなければ良い」という選択肢は、逃げ道に使えません。それ以外の標準的な体臭の変化は、年齢で分けてみることができます。若いうちは「汗臭」、20代後半から「ミドル脂臭」、少し遅れて「加齢臭」、そして「老人臭」。という順で、体臭の原因や質が変動していくのです。

加齢臭は、「ロウソクのようなニオイ」「古い油のよう」などと表現されますが、発生するとされる年齢には諸説あります。ニオイが際立つのは50歳くらいと言われてますが、必ず決まっているわかではありません。マシンのようにシステマチックではなく、個性というか個人個人でかなりの幅があるようです。開始年齢は、30歳を越えるあたりから、ジワジワ始まるとされてます。

怖いのは、習慣臭が加算されるという点。加齢臭が発生したからといって、それまで培ってきた(?)体臭の原因が消えてなくなることはありません。その人物の社会環境が変わってないならば、今までのニオイは全て上積みされていくと考えられます。人生に重みが増すほど、体臭のキツサにも厚みがでてくるということです。

 汗のニオイ
   +
 ミドル脂臭
   +
  加齢臭
   +
  老人臭

「ニオイが積み重なる」のは困ったものですが、「ニオイの質」にも年齢差が現れます。加齢によって、新陳代謝がゆるくなって、ガンガン動くようなことが減ってきます。流れ出る汗量が格段に減少するので、汗に関わる体臭の方も、減じていきます。汗と雑菌が織りなす体臭が少なくなるのはいいですが、一方で、汗腺に溜まった老廃物が吐き出されにくくもなります。毛穴に塞がった老廃物そのものからの臭いも混じってくるので、一種独特のニオイを生むのです。

こうした臭いの割合は僅かなので、毎日の入浴を欠かさなければ、汗に関する体臭は気にならないレベルまで低下するはずです。現在、加齢臭と定義されているのは、ノネナールを原因としたニオイです(ミドル脂臭てのもありますが)。では、さらに歳を重ねた身体に発生する「老人臭」とは、どういったニオイでしょうか?

■ 老人臭は肉体内そのものが原因

老人臭の大きな原因は、体内で発生する「活性酸素」。過酸化脂質が増加して、それが脂肪酸を酸化するために、飽和脂肪酸が作られにくくなるのです。例えは悪いのですが、これは、干物が作られるのと同じような原理です。

魚には飽和脂肪酸が多く、コレステロールが貯まりにくいという特徴があります。一方で肉類は、不飽和脂肪酸が多いために、コレステロールが貯まりやすい性質があります。飽和脂肪酸には、臭い物質を消毒する働きがあります。体内のたんぱく質やアミノ酸、アンモニア、インドール、尿素などから発生する体臭の元を消る効果があるのです。

高齢者の体内では、臭いを消すための物質「飽和脂肪酸」が出来にくくなります。体内に生まれた体臭が消えにくい体質へと変化したために、あの高齢者独特の体臭が発生するのです。

原因は「飽和脂肪酸」だけに収まりません。高齢者は、年齢的に病気にかかりやすいもの。肝臓や腎臓の病気があれば、そこから体臭がでてきます。腸の機能低下による腸内蛋白質とか、アミノ酸が分解されてアンモニアが原因となる体臭というのもあります。虫歯や歯周病などによる口臭も、かなりニオイがキツイです。TVCMにあるような、「おじいいちゃんのおクチ、くちゃい!」は、決して大げさではないのです。

心の問題も

ストレスは、体内のあらゆる活動を低下させます
とくに、体力の衰えてきた高齢者には、思いがけず、体調を左右するほど、大きくのしかかりのです。生活の中で起こるありとあらゆるストレスは、「活性酸素」を作り出し、正常な活動を阻害、体臭にも悪い影響を及ぼすのです。「最近、体臭がヒドイな」と思い悩むこともストレスの一つです。ご本人がわが身を気遣うのは当然ですが、周囲の気配りで、精神的なプレッシャーを減らすようにすることが大切です。

■ 自覚の無い人にどう伝える?

キツイ体臭を出しているにも関わらず、まるで自覚のない方がいます。いつもでなくても体調が悪いときなどに悪臭を出すのです。ニオイを嫌って席を立つ人がいれば職場の作業効率が下がります。そうした状態を抱えた仲間は、彼もしくは彼女にどう対処すれば良いのでしょうか。指摘すべきかどうか。悩ましいところです。

体臭というのは諸刃の剣です。他人のニオイは気になりますが、自分の体臭も回りから嫌がられているとは思わないものです。無臭の人はいないのですが、自分のニオイは慣れてしまうのです。指摘して波風を起すより先に、自分自身の体臭チェックを済ませます。

体臭のセルフチェックはただ1つ。慣れてしまった嗅覚を、一度リセットすることです。
まずはお風呂に入ります。シャワーでもかまいません。身体を洗うと身体の臭いが落ちるだけでなく、ほぼ無臭で清潔な浴室で過ごすために、嗅覚もリセットされるのです。シャワーから上がったら、脱いだ服の臭いを嗅いでみます。日中の生活で自分の服を嗅いでみたときより、はるかに客観的な体臭判断できるでしょう。枕やパジャマなどは、より一層臭いが残りやすいので、自分の体臭がよくわかります。

自分の体臭理解したところで、嫌なニオイなら改善する努力をします。別段問題がなさそうなら気にすることはないでしょう。そこまで把握下上で、他人の体臭について行動を極めます。基本は、上司か、相手と仲の良い人からさりげなく伝えてもらうことです。気軽に話せる相手なら、会話の中でそれとなく、現状と改善を促す言葉を入れてみてください。

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