お肌にできたデコボコは、美容の大敵どころか汚肌の象徴。ファンデーションやコンシーラを塗っても不自然で、隠し切れないことがほとんどです。このやっかいなデコボコは「クレーター」と呼ばれ、実はニキビの悪化が大きな原因なのです。
「一度できてしまったクレーターは、二度と元に戻すことはできない」と言われているほど……。

今回は、そんな恐ろしいニキビ跡・クレーターの原因とケア方法をまとめてご紹介! 延べ30万人以上のニキビを治療してきた相澤皮フ科クリニックの相澤浩院長に教えていただいた、ニキビ跡・クレーターケアを伝授いたします。
自宅で簡単にできる予防方法もご紹介するので、肌本来の美しさと健やかさを取り戻しながら、ツルッツルな素肌を目指しましょう! 
 

◇ニキビ跡・クレーターについて

・デコボコ肌、陥没肌の原因

クレーターとは、円形に凹んだ部分のことを言います。
ニキビ跡・クレーターの原因を一言で言うと、「ニキビが悪化してしまうこと」にあります。ここで言うニキビの悪化とは、肌の奥にある真皮という部分に、ニキビによる炎症が届いてしまい、膿を持つほど悪くなった状態のことです。
つまり、ニキビの炎症は真皮をも傷つけてしまうのです。さらに、その患部が修復過程で損傷を受けることによって、クレーター状のデコボコになり、ニキビ跡として肌に残ってしまいます。

・ニキビ跡には種類があった! 3種類のクレーター

まず、人間の皮フは、表皮⇒真皮⇒皮下組織と何層にも重なった構造をしています。それらがニキビの炎症によって傷つくことで、ニキビ跡・クレーターとなってしまうのです。ここでは、その過程でできてしまう3種類のクレーターを紹介します。

1.ボックスタイプ

表皮と真皮の境目あたりまでが、丸くそげ落ちたようになったものがボックスタイプです。クレーターの3種類の中では、最も軽度のものと言えます。

2.ローリングタイプ

肌の奥にある真皮が、さらに奥深くの皮下組織の膜にくっついてしまったものをローリングタイプと言います。肌に丸く掘ったように跡が残っていることが特徴で、開口部が4mm以上になった状態のことです。

3.アイスピックタイプ

ニキビの炎症が真皮を突き抜け、皮下組織にまで傷が及んでしまったものをアイスピックタイプと言います。開口部が2mm以下と小さいのですが、肌の奥深くの皮下組織まで損傷してしまっているので、修復が困難な状態です。

・クレーターの正体は黄色ニキビ、紫ニキビ

ニキビの悪化が原因であるニキビ跡・クレーターですが、ニキビとひとくくりに言っても色別では5種類も存在します。
この5種類のニキビを危険度順に紹介すると、「白ニキビ⇒黒ニキビ⇒赤ニキビ⇒黄色ニキビ⇒紫ニキビ」の順になります。この最も危険な黄色ニキビと紫ニキビが、クレーターの元の正体なんです!
ニキビが化膿した状態が黄色ニキビ、その化膿した状態に血液が混ざったものが紫ニキビとなります。ここまでニキビが発展してしまうと皮フを傷つけてしまうので、お肌にデコボコが残ってしまうことが多いのです。
 

◇おさらい! ニキビができてしまう原因

ニキビは皮フの病気で、「尋常性ざ瘡」と言います。そして、全てのニキビの原因は「男性ホルモンの増加」「皮脂による毛穴の詰まり」「ニキビ菌の増殖」と言われています。ニキビにはさまざまな種類がありますが、原因はほとんど一緒なのです。

次にクレーターの原因となる「黄色ニキビ」と「紫ニキビ」について詳しく紹介します。

1.黄色ニキビってなに?(症状と原因まとめ)

黄ニキビは、すでに炎症してしまっているニキビがさらに悪化した状態。この段階になると、ニキビ菌と呼ばれている「アクネ菌」だけでなく、黄色ブドウ球菌という悪性の菌までもが二キビに入り込み、どんどん増殖していくのです。そのため、知らない間に一気に炎症が拡大する場合があるので、特に注意が必要なニキビになります。

2.紫ニキビってなに?(症状と原因まとめ)

紫ニキビは、度をこして悪化した重度の皮膚炎です。ニキビの患部内で、血と膿がたまっている状態になります。黄ニキビで発生した膿に、血液が混ざるため紫色に見えるのです。紫ニキビもホルモンバランスの崩れやストレスなども影響していると言われていますが、ニキビ自体が最大に悪化した状態になので、自らケアをしない方が安全です。発見次第、皮膚科での治療を受けましょう。

 

◇ニキビ跡・クレーターは完全に消せないってホント!?

延べ30万人以上のニキビを治療してきた相澤先生によると、

「クレーターを完全に消すことはできません。美容皮膚科や外科でレーザーによるクレーターの治療を薦めていますが、完全に治すことは今の医学では不可能です。今できているニキビを早く治すこと、特に炎症の強い赤ニキビの段階で治すことが第一になります。また、長い目で見れば、肌のバリア機能が向上して新陳代謝(ターンオーバー)を正常化することがニキビ跡治療におけるベストと言えるでしょう」

とのことでした。

つまり、できてしまったクレーターを完全に消すことはできませんが、ニキビケア・スキンケア対策を前もって行うことで、ニキビ跡・クレーターを予防することが大切ということです。

そこで、まずはニキビ治療のプロフェッショナルである相澤先生に教えていただいた、自宅で簡単にできるニキビ跡・クレーターの予防方法をたっぷりご紹介します!
 

◇ニキビ跡・クレーターの予防方法まとめ

・二キビ跡・クレーター予防のポイント

☆早めのニキビケア
☆習慣化した毎日のスキンケア

できてしまったニキビ跡・クレーターをケアすることは困難ですが、前もってニキビケア・スキンケア対策を行うことが予防としては最も効果的な方法です。上記2つのポイントをしっかりおさえておきましょう。

・医師がすすめる4つのニキビ跡・クレーター予防

1.炭酸パックによるニキビケア

ニキビ跡・クレーター予防には、赤ニキビの段階で炎症をおさえておくことが大切です。
そこでおすすめなのが「炭酸ガスパック」でのケア。特に、ニキビができることによって起こる肌の赤みや毛穴の拡大、くすみにはとても効果があると言われます。

炭酸ガスパックは、炭酸ガスが肌に働きかけ新陳代謝を促すことで、肌のターンオーバー機能を整えてくれます。また、炭酸ガスによって皮フ細胞が活発に働き、皮フが本来持っている保湿機能の改善が期待できます。そうなると、毎日のスキンケアの効果もアップされるかもしれません。

2.毎日のスキンケア

1日2回の洗顔と、化粧水・乳液でのアフターケアは、美しい肌を目指すために大切です。
反対に「毎日ケアしてるのに……」という方は、肌の洗いすぎに注意が必要。必要以上の洗顔は、皮脂の分泌を促進させてしまうこともあるのです。1日2回、優しくふわふわの泡で洗顔するようにしましょう。

また、化粧水・乳液での保湿ケアは、肌の乾燥を防ぎながら「ターンオーバー機能」を整えてくれる働きがあります。ホルモンバランスを整えるイソフラボンや、お肌のターンオーバーを手助けするビタミンB2が配合されているコスメで、お手入れするといいでしょう。

3.食生活の見直し

食生活は、和食中心がおすすめです。和食が良い理由は、消化・吸収を手助けしたり、血行を促進したりする効果のある発酵調味料を多く使用しているから。また、栄養バランスがきちんと考えられているものが多いので、「一汁三菜」を意識した和食がおすすめです。
注意したいのは、間食などで摂取する「糖質」。具体的に挙げると、パン・ケーキ・チョコレート・ナッツ・おもち・かき揚げは、特に糖質が多いので危険。これらの食べすぎに注意して、食生活からニキビ跡・クレーターを予防していきましょう。

4.規則正しい生活

質のいい睡眠、バランスのいい食事、適度な運動といった生活レベルの習慣が、キレイの基盤を作っていることを忘れないようにしましょう。そして、ストレスケアも忘れずに行うことがマストです。ストレスは美容にとって大敵。徹夜や寝不足が続くと、ストレスをため込んでしまい、お肌の健康状態を保つことが難しくなります。
人のカラダはとても繊細なので、ちょっとした乱れでも反応してしまうことがあります。そんな時は、いつもより多く睡眠をとったり、お酒・タバコを控えたりするところから始めてみましょう。

 

◇できてしまったニキビ跡・クレーターのケア方法

・できてしまった二キビ跡・クレーターケアのポイント

☆自然治癒力をアップ
☆必ず医師に相談する

できてしまったニキビ跡・クレーターは、レーザー治療やピーリングといった対策が主流になっていますが、ニキビ治療のプロフェッショナルである相澤先生によると

「肌のターンオーバーを利用した自然治癒がベスト」

なのだそう! ここでは、主流になっている治療の危険性と、正しいケア方法を紹介いたします。
 

・レーザー治療とその危険性

クレーター治療の一般的な方法は、「フラクショナルCO2レーザー」と呼ばれるレーザー治療です。これはデコボコ部分にレーザーで小さな傷をつけるという方法。傷口が治っていくように、皮フも再生されていきます。その働きを利用して、デコボコが塞がることを期待した治療です。
しかし、肌を傷つけてしまうことには変わりないので、肌にニキビの炎症が残っている場合や、もともと肌が弱く敏感肌という方には、おすすめできない治療になります。さらに肌の状態を悪化させてしまう危険性があるのです。

・ピーリングとその危険性

ピーリングもクレーターケアでよく用いられている方法ですが、安易に行うとお肌に残っているニキビの状態を悪化させてしまったり、かゆみ・かぶれなどの肌トラブルの原因になったりするのです。
ピーリングをしていると、ポロポロと皮フがこぼれ落ちてきますよね。これは、酸性の薬剤で角質層を溶かしているからなのです。余分な角質層を溶かすことで、新しい皮フが生まれてくることを期待したケア方法になります。
しかし、角質層を溶かしてしまうことで、一時的に肌のバリア機能まで崩壊させてしまうことがこの治療法の気がかりな点。肌がバリア機能を失うと、クレーターを治すどころか、乾燥によってニキビを増加させてしまう可能性もあります。

・肌のターンオーバー正常化が最も効果的!

上記で紹介したように、レーザー治療やピーリングは問題が起きた場合のリスクが大きいため、スキンケアによって肌本来の自然治癒力を高めることが最も良い方法なのです。この肌のバリア機能とは、角質層に含まれているセラミド・NMF(天然保湿因子)が肌の内部を守る働きのこと。そして、角質層を乾燥させる作用を持っているのが「男性ホルモン」です。徹底した保湿ケアで、男性ホルモンの過剰分泌をおさえることがバリア機能回復の第一歩となります。

・医師がおすすめする自然治癒方法

1.炭酸パックでターンオーバー機能をアップ

効果・効能は予防法のところで詳しく触れましたが、炭酸ガスが肌のターンオーバー機能をアップさせてくれます。また、肌の保湿機能もアップさせることができるので、毎日のスキンケアの効果も上げることができるのです。

2.毎日のスキンケアでバリア機能をアップ

皮フのバリア機能は、体内の水分が逃げていくのを防いだり、有害物質・病原菌が体内に入ってくるのを防いでくれる大切な機能のひとつ。
バリア機能をアップさせるために、効果・効能は予防法のところで詳しく触れましたが、ホルモンバランスを整えるイソフラボンや、お肌のターンオーバーを手助けするビタミンB2が配合されているコスメでお手入れするのがおすすめです。

これらの方法は、上質な肌を育てる近道と言えるでしょう。ぜひ、医師がすすめるケア方法を実践して、ニキビ跡・クレーターに負けない強い肌を育ててくださいね。
 

◇おわりに

クレーター予防・ケア方法のまとめ、いかがでしたでしょうか? 「一度できてしまったクレーターは完全に消えることはない」というのには驚きですよね。しかし、美しい肌を保ちたいなら、どんな時でもあきらめてはいけません。大切なのは「自然治癒力」を高めること。自分の肌の力を信じて、女性らしく美しい肌を目指しましょう!


<取材>
相澤皮フ科クリニック院長
ニキビ研究所 創設者
相澤 浩

30万人以上の大人ニキビの治療実績「相澤皮フ科クリニック」
http://www.aizawa-hifuka.jp/

ニキビの治し方を完全網羅「ニキビ研究所」
http://www.aizawa-hifuka.jp/acnecare/