食べ過ぎていないのに体重の増減が激しいのは何故?
食べ過ぎや飲み過ぎで体重が増える、ダイエットが成功して体重が減るというなら分かりますが、暴飲暴食やダイエットをしていないのに体重が激減することがあるそうです。
体重は毎日1~2kgは増減を繰り返しているそうです。人間の体を構成する内臓や骨、血液や水分、筋肉や脂肪などを足した合計が体重になるといいます。中でも水分は体重の50~60%と大部分を占めていると言われています。
これら人間の体を構成する水分や筋肉、脂肪などが減ったり増えたりすることで体重は毎日増減しているそうですが、何もしてないのに体重が急激に増減するのは何故なのでしょう?
体重の増減が激しい人に考えられる原因
普段の生活で体重が増減するのには理由があるといいます。それはストレスであったり食事や排泄、生理などが原因なのだそうです。
■ストレスによるもの
仕事が忙しくなり休む暇もない、嫌いな人と嫌でも顔を合わせなければいけない時などなど、ストレスを抱える機会は現代社会では多いものです。
昔からストレスが多くなると太ると言われています。その言葉通り、ストレスを毎日のように受けていて、気づいたら体重が太っていたという経験をしていた人も多いのではないでしょうか。そんなストレスが原因で起こる体重の増加は、ストレスホルモンの「コルチゾール」が原因だと言われています。
コルチゾールがストレス太りを引き起こす
脳下垂体で分泌されるステロイドホルモンの「コルチゾール」は、人間がストレスを感じると分泌されます。これにより緊張状態を維持して運動機能を増幅したり、血糖値の維持などで体を守るために働くそうです。このように、人間が普通に生活するのに必要なコルチゾールですが、分泌量が多くなりすぎると人体に悪影響が出てしまうといいます。
脳がストレスを感じるとコルチゾールを分泌するように命令します。すると、ストレスに打ち勝つためにエネルギーを補給しようと食欲を増大させてしまうといいます。これがストレスを感じると太ってしまう原因なのだそうです。
ストレスが原因で痩せることも
ストレスを感じることでストレス太りを引き起こす反面で、ストレスは激ヤセの原因にもなるといいます。ストレスを感じることで交感神経が優位になります。交感神経が優位になると臨戦態勢の状態が続き食欲を抑えてしまうと言われているのです。
例えば、試合や試験と言った緊張を伴うことがあると食欲が全然湧かなくなりますが、それらのイベントが終わったら緊張が緩んで食欲が湧いてくるのはこのためだといいます。しかし、慢性的にストレスを感じていると、心身の緊張が解けずいつまでも食欲が湧かないためどんどんヤセてしまうといいます。
■食事や排泄によるもの
体重の増減に最も影響をあたえるのは食事や排泄と言った普段行っている行為だといいます。食事を摂ればそれがエネルギーとなります。しかし、食べた分を使わないでいると、脂肪という形で保存されます。そうなれば当然体重は増えることになります。
また、食事をすると胃や小腸で消化され栄養を吸収します。その食べ滓や水分は便や尿、汗として排泄されます。その排泄された分は体重が減るため、体重は毎日1~2kgは増減しているそうです。
■むくみによるもの
暴飲暴食をした翌日に顔がパンパンになったり、立ち仕事や座りっぱなしの仕事をしていると夕方頃には脚がむくんで靴が脱げなくなると言ったことを経験した人は多いと思います。このむくみが体重の増加の原因になるといいます。
顔や脚がむくむのは運動不足や生活習慣の乱れなどが原因で、血流やリンパの流れが悪くなるためだと言われています。体がむくむとその部分に過剰な水分が溜まってしまい体重が増えるそうです。
■生理前・生理中・妊娠中など
女性がダイエットをするのであれば必ず知っておいたほうが良いのが生理周期です。生理前の1週間くらいから生理中に体重が増えたという経験をした女性も多いのではないでしょうか。これは卵巣から女性ホルモンの「プロゲステロン」が分泌されるためだといいます。
この時期になると女性の体は妊娠しやすいようにプロゲステロンの分泌量が増加します。子宮内膜を厚くするために必要となる栄養や水分を体に溜め込みやすくなり、むくみや体重の増加を引き起こすといいます。
血糖値の低下が空腹感を引き起こす
プロゲステロンは血糖値を上昇させる働きもあると言われています。血糖値が上がるとそれを下げるためにインスリンが分泌されます。インスリンで血糖値が下がると空腹感が増してしまうため、いつも以上に食べすぎて太ってしまうといいます。
体重の増減が激しい場合に考えられる病気
■クッシング症候群
副腎腫瘍などを患うとコルチゾールの分泌が過剰になるそうです。すると「クッシング症候群」が起こります。この病気に罹ると顔が満月のように丸くなり、胴体が太ってしまいますが手足が細くなり筋力が低下してしまうといいます。
■甲状腺機能低下症
喉仏の付近にある甲状腺は血液中にホルモンを分泌し、代謝を正常に保つ役割をしているといいます。この甲状腺から分泌されるホルモンが低下すると新陳代謝を促進する働きが低下してしまいす。すると、消化器の働きが悪くなるため食べたものを消化することができず体重が増加してしまうそうです。
■卵巣の疾患
暴飲暴食をしているわけでもない、それどころか少食なのに体重が増加して、それまで履けていたスカートやパンツがキツくなったと感じた場合、もしかしたら「卵巣腫瘍」を起こしている可能性があるといいます。
卵巣腫瘍は卵巣の中に腫瘍ができて大きく腫れる病気です。正常な卵巣であれば2~3㎝ほどの大きさですが、腫瘍ができると30㎝を超えるほど大きくなることがあるそうです。この卵巣腫瘍が大きければ大きいほど体重が増えてしまうといいます。
■肝臓の疾患
アルコールを飲みすぎる人などに多いと言われているのが肝硬変です。この肝硬変が体重の増加の原因になると言われているのです。肝硬変になると肝臓の機能が低下し、アルブミンというタンパク質を生成できなくなるそうです。これにより下半身に酷いむくみが生じたり、お腹に水が溜まるなどして体重が増えてしまうそうです。
■内分泌疾患
下垂体や甲状腺、副甲状腺などの内分泌器官の機能が低下し、ホルモンバランスが崩れると様々な病気を引き起こすといいます。これが原因で体重が増加してしまうそうです。
■バセドウ病
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると「バセドウ病」という病気を発症するそうです。甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると必要以上に代謝されるため疲れやすくなったり、心拍数が上がると言った症状を引き起こすといいます。
これが原因で普段よりも多く体力を消費するため体重が減ってヤセてしまうといいます。また、このバセドウ病を治療する薬を服用することで太ることがあるそうです。
体重の増減が不安な場合の対処法
人間の体は急激に変化することはまずありません。そのため、急に太ったからと言ってダイエットをしようと考えるのではなく、体調を観察して必要であれば病院を受診するようにしましょう。また、同じように突然痩せたり体重が減った場合も喜ぶ前に病気を疑ってみたほうが良いでしょう。
急激な体重の増減を防ぐ方法
ダイエットしてるわけでも食べすぎているわけでもないのに突然体重が増減する。このような状態は体にとって良いことではありません。そのためにも体重の増減を把握していれば病気もいち早く気づくことが出来るはずです。そこで、体重の増減を防ぐ方法を解説します。
■自身の適正体重を知る
体重の増減を知るには、まず自分自身の適正体重を知る必要があります。自分の適正体重を知っていれば、体に異変が起きて体重が増減してもすぐに知ることができます。
肥満がどうかはBMIという数値を使って判定することができるそうです。BMIを導き出すには以下の式を使います。
BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))
男性の場合、BMIが「22」、女性の場合は「21」であれば標準、男女ともに「25以上」になると肥満とされています。
例:20歳男性の平均的な身長170cm、体重65kg。
BMI=65÷(1.70×1.70)
BMI=22
20歳女性の平均的な身長158cm、体重50kg
BMI=50÷(1.58×1.58)
BMI=20
また、適正な体重を知りたければ以下の式で求められます。
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22(女性は21)
1ヶ月に現在の体重よりも5%以上増減する場合は注意が必要です。
■無理な食事制限を行なわない
忙しいからと乱れた食生活を続けていると栄養が偏ったり不足してしまいます。特に糖質や脂質ばかりを摂っているとカロリーを多く摂ることになり太りやすくなるといいます。体重を増減させないためにも、間食を控えてバランスの良い食生活を心がけるようにしましょう。
■ストレスを溜めないようにする
人間の体はストレスを感じることでストレスホルモンであるコルチゾールを分泌します。コルチゾールは体を守るために必要なホルモンですが、それも多すぎると体重を増減させるなど害になってしまうといいます。
そこで、体重の増減を予防するためにストレスをできるだけ溜めないような生活をする必要があります。とはいってもストレス社会と言われる現代でストレスを感じないようにするのは難しいものです。仕事がストレスになるから、嫌な人に会いたくないからと引っ越したり会社を辞めるのは簡単にできるものではありません。
ストレスを解消する方法を見つける
ストレスを溜めないような生活を送るのはとても難しいことですが、その溜まってしまったストレスを解消する方法は見つけることができます。例えばスポーツをしたり、リラックスできる時間を作るのも良いでしょう。何か熱中できる趣味を作るのも良いかもしれません。
このように、溜まったストレスを上手に解消して溜め込まないようにすることで、優位になっている交感神経を抑えて副交感神経を優位にし、張り詰めた緊張を解くことができるはずです。ただし、ストレス解消に食べ物を食べまくると体重があっという間に増えてしまうので注意しましょう。
体重の増減が激しい場合は放置せず早めの対策を!
人間の体重が突然増えたり減ったりすることはありません。それだけに、体重が激しく増減する場合は注意が必要です。
体重の増減を予防するためにも、まずは自分の適正体重を把握しておき、次に普段の食生活などを見直すようにしましょう。
もし、ダイエットや暴飲暴食を続けていたわけでもないのに突然体重が落ちてしまったら、放置などせずに早めに対処するようにしてください。